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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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多摩湖寿会事件 第49回
「横領」の法的定義

 朝木は準備書面で、「原告が同会(筆者注=多摩湖寿会)の現金を保管中、自己の用途に充てる目的で現金を持ち出す等して横領したとの強い疑いを抱いた」と主張している。これは山川が簿外で現金を保管するにあたり、最初から自分のものにする意思があったと主張するものといえる。

 ところで、判例では「窃盗罪には不法領得という主観的要素が必要である」とされている。窃盗と同じ財産犯罪である横領を認定するにあたっても、本人に不法領得をする意思があったという要素が必要となると考えられる。

 したがって山川は、朝木らが「山川は多摩湖寿会の金を横領した」と主張するには、山川に不法領得の意思があったことを立証しなければならないとして次のように主張している。

「被告らが『原告が横領した』とする主張を裏付けるには、原告が不法領得の意思・目的を持っていたとする自白あるいは原告が不法領得の意思・目的を持っていたことを裏付ける資料・証拠が必要となるが、提出された丙号証(筆者注=朝木らの証拠)の中に自白を裏付けるものは存在せず、被告らが抱いたとする『強い疑い』の根拠が証明されたとは到底いえない。」

 山川はこう主張した上で、「不法領得の意思」などなかったと主張している。

すぐに清水宅を訪ねた原告

 この点について朝木は、「山川が清水新会長から請求されてすぐに返還したことは、簿外で現金を保管していたことが不正行為であることを十分に認識していたからである」と主張している。つまり、山川がすぐに返還したことが、山川に「横領」の自覚があった証拠だというのである。

 平成28年6月26日、その1カ月前の5月に寿会新会長となっていた清水澄江は山川に対し、会計帳簿に未記載の入金があり、収入に計上されていないとして、その分を支払うよう求める請求書を送付した。請求書の末尾には、「ご返答なき場合は前役員会に対し請求させていただきます」との記載があった。

 仮に山川に横領、着服したという認識があったとすれば、清水は「返答がなければ前役員会に請求する」といっているのだし、こんな請求書など見なかったことにすることもできた。しかし山川は、清水からの請求書を読むとすぐに、簿外で保管していた金を渡すために清水の自宅を訪ねた。

 その理由について山川はこう説明している――。山川は簿外の保管金を早く返還しなければならないと考えていた。だから、すぐに返還に出向いたのである。けっして朝木が主張するように、「会長が請求するとすぐに返金したのは『横領』を自覚していたから」ではない、と。

 清水からの請求書が届いてすぐに山川が清水の自宅を訪ねたことには、もう1つ、重要な背景があった。清水からの請求書が届く9日前、山川は前会長の自宅を訪ね、簿外で保管していた金の扱いについて相談していた。山川は清水からの請求書を見てあわてて対応したのではないことがわかろう。

 前会長宅を訪ねた山川は、保管金の引き継ぎについて前会長からアドバイスを受け、話がまとまっていた。だから山川は、清水からの請求書を見るとすぐに清水宅に行くことができたのである。山川の説明に不自然な点は見当たらない。

「会長が請求するとすぐに返金したのは、山川が『横領』を自覚していたからだ」とする朝木の主張に対し、山川は上記の事情を説明した上で、「原告が保管金をすぐに返還したことをもって不正を認識していたとの被告らの主張は失当である」と反論している。

消された「共謀」の文字

 この準備書面で山川は、平成28年9月から11月にかけて朝木が行った「山川は多摩湖寿会の金を横領した」とする議会質問に根拠がなかったことを明確に裏付ける証拠を提出している。朝木が平成28年10月3日付で東村山市監査委員会に提出していた東村山市長措置請求(いわゆる監査請求)である。

 朝木の請求内容は、「東村山市長は、山川が違法に詐取した公金26万5435円を東村山市に返還させるよう求める」というもの。しかし、この請求書では原因となった事実について次のように記載されていた。

「多摩湖寿会会計山川昌子は〇〇(筆者注=マスキング)と共謀し、同会計金銭出納簿に二重計上する方法で同額を詐取した。」

 このうち、「〇〇」の後の「と共謀し」については二重線で消されていて、朝木が主張する「詐取」の主語である「山川」の後には「ら」が当初は付いていたが、この「ら」もやはり二重線で消されていた。この「と共謀し」及び「ら」が消されたのがいつの時点なのかは定かでない。しかし少なくとも、朝木がこの請求書を作成した時点ではこれらの文言が記載されていた。つまりこの請求書を提出した時点で、朝木は「多摩湖寿会における横領事件」には山川1人によるものではなく、他に共犯者がいると認識していたことになる。

 朝木が監査請求前の9月議会で行った質問では「共犯者」の存在についてはいっさい触れておらず、山川が「横領」するにあたって協力者がいたことをうかがわせる発言もなかった。つまり朝木はこの監査請求によって、9月議会における質問を自ら否定したことになる。

 いったい、この「共犯者」はどんな経緯で監査請求の相手方当事者として名を連ねることになったのだろうか。

監査請求の適当さ

 それをうかがわせるのが、監査請求書の末尾で朝木は、監査にあたっては、監査委員の1人である公明党市議の除斥を求め、その理由として「〇〇(筆者注=山川と連名で監査請求の対象となった人物=マスキング)が所属した政党と同一の政党」だからとしている点だった。山川が多摩湖寿会で会計を務めていた当時、元公明党市議だった人物が寿会の会計監査を担当していた。

 マスキングされ、朝木自身が監査請求の対象として削除した人物とはこの元公明党市議以外には考えられなかった。つまり監査請求で朝木は、「会計監査を担当していた元公明党市議は山川の横領を知っていたが見逃した」、あるいは「2人は最初から共謀して寿会の金を横領した」というストーリーを描いていたということになる。 朝木と矢野にすれば、2人の元公明党市議が「横領」に関与したということになれば、個人ではなく十分に「公明党の組織ぐるみの犯罪」という宣伝ができると考えたとしても不思議はない。

 しかし、それがいつの時点かは定かでないが、朝木はもう1人の元公明党市議の関与については撤回したのだった。最初から「山川と元公明党市議が共謀して寿会から横領した」などという主張に根拠はなかったということである。

 この監査請求は、「補助金は多摩湖寿会に対して交付されたものだから、個人は返還請求の対象とはならない」という理由で却下された。しかし、形式的な理由以上に、この監査請求が内容的にいかに適当で、社会をナメたものであるかがわかろう。

「山川は多摩湖寿会の金を横領した」とする根拠のあやふやさも推して知るべしというべきではないのだろうか。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第48回
「議員としての正当行為」という主張

 朝木らは議会や質問通告書などにおける「山川は多摩湖寿会の会計から横領した」との発言や記載について「原告の社会的評価を低下させるものではない」と主張する一方、「それらはいずれも市議会議員としての責務に基づいて行われたものであり、不法行為とはならない」(趣旨)と主張している。またどさくさに紛れて、朝木は矢野とともに個人的に発行している彼らの政治宣伝紙にすぎない『東村山市民新聞』までも「議員としての正当行為」と主張している。

 しかしこの『東村山市民新聞』に関する主張については、同ビラが彼らの個人的な政治宣伝媒体であることは明らかであり、そのような個人的なビラが免責の対象になることはあり得ないのではあるまいか。『東村山市民新聞』の記載をめぐり、これまでに矢野と朝木が提訴されたことは1度や2度ではない。しかし、これまで彼らがその記載について「議員としての正当行為だから免責となる」などという奇特な主張をしたためしはない。

 もちろん、「山川が詐欺事件に関与した」と記載して提訴された事件でも、矢野と朝木は「議員としての正当行為だから免責される」などという主張はしなかった。彼らの裁判の歴史の中で、『東村山市民新聞』も「議員としての正当行為だ」とするこの主張は際立って特異な主張なのだった。

 議会における発言や記載だけでなく、個人的な宣伝ビラまで「議員としての正当行為」と主張する代理人の考え方を理解するのは困難というほかない。「議員としての正当行為」という理由で逃げるのが得策と考えたのだろうか。

免責特権と地方議員

 さて、そもそも地方議員における「議員としての正当行為」とは何なのか。国会議員は憲法51条で国会での発言については免責されることが規定されている。言論の府である国会において自由な議論を保障するためである。

 その憲法の趣旨に照らして、地方議員もまた議会における発言については最大限の尊重がなされるべきだろう。朝木は「議員の正当業務行為」という言葉によって、地方議員の発言も国会議員の発言が保障されているのと同様に免責されるべきだと主張しているものと思われた。

 しかし、地方議員は国会議員のように議会での発言が憲法や地方自治法で保障されているわけではない。あくまで理念上、「地方議員も国会議員の発言同様、自由な言論が最大限に保障されるべきだ」という考え方が存在するにすぎない。

「地方議員も国会議員の発言同様、自由な言論が最大限に保障されるべきだ」という考え方自体に異論はない。しかし法律的観点に立てば、地方議員の議会における発言は国会議員とは異なり、無制限に保障されているわけではないということでもある。

 たとえば地方議会で、ある個人を名指しして殺人犯呼ばわりしても、無条件に免責されるのだろうかということである。憲法で発言が保障されている国会議員であっても、良識ある議員ならそんな発言は慎むだろう。すると、地方議会において、根拠もなく特定の個人を犯罪者呼ばわりするような行為については国会議員の免責規定とは別の判断もあり得るのではあるまいか。

「議員としての正当行為」

 では、「山川は多摩湖寿会の会計から横領した」と断定した朝木の議会質問や質問通告書の記載は「議員としての正当行為」として免責されるべきものなのか。山川は朝木のこの主張に対して次のように反論している。



(「議員としての正当行為」とする主張に対する反論)

 地方議員の議会における発言が……尊重されるべきであることは理解できる。しかし、被告朝木は当初から、『行政も社協もなんら問題なしとの認識を持っていた』こと、原告が横領の事実を否定していること、すでに寿会との間で和解が成立し、誓約書が作成されていることを認識しながら、確かな証拠もないまま、むしろそれどころか、改ざん・加工した証拠をもって原告を犯罪者呼ばわりした被告清水の申告を軽率にも信じ込み、原告に確認することなく、1度や2度ではなく5度にわたって執拗に(平成29年6月まで)議会で取り上げたことは正当業務の域を逸脱するものであり、……



 自分と行政の考え方が異なると考えた朝木が議会質問において真相を質そうとしたたけだというのなら、行政がなぜ「問題なし」と判断したのかを追及すればいいのであり、議会質問の場において、あえて「山川は寿会の会計から抜いた」などの発言をする必要はない。しかも議会質問を行うにあたり、朝木は清水から事情を聴いただけで山川にはいっさい確認していない。

 質問内容をみても、行政側の「犯罪とは断定できない」とする答弁にもかかわらず、朝木は「山川は寿会から横領した」とする主張を最後まで一歩も譲らなかった。つまり、朝木の質問はどうみても公平中立なものとはいえず、むしろ「山川は多摩湖寿会の金を横領した」という意図的な結論を清水と朝木が最初から共有しており、それを議会質問の中で市に認めさせることによって公が認める「犯罪」へと昇格させようとしていたようにもみえる。

 それが最後の「告発しないのか」とする市長に対する執拗な追及だったのではないか――。朝木の質問は、そんな疑いを持たれてもやむを得ないものだったのではあるまいか。

 市が「横領」を否定していること、朝木が山川にはいっさい確認しておらず、確かな根拠もないままに「横領した」と断定していることなどから、山川は朝木の議会における発言や記載について「市議会議員としての正当業務」を逸脱するものであり、無条件に免責されるべきではないと主張している。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第47回
「特定」に等しい記載 

 朝木は「①山川が主張する不法行為1」において、「『山川は多摩湖寿会の会計から横領をした疑惑がある』旨の事実を摘示したにすぎない」としただけでなく、「人物を特定していないから、山川の社会的評価は低下していない」とも主張している。この主張が認容されれば、山川の主張は棄却されることになる。

 朝木のいう「人物を特定していない」とは、朝木が「横領した」とする人物を名指ししていないということに尽きる。名指ししていなければ「人物を特定していない」ということになるのだろうか。

 この点について山川は、朝木は上記①の中で「平成24年度から平成27年度にかけて多摩湖寿会の会計についていた元市議会議員」と限定しているから、「120名の多摩湖寿会会員や社会福祉協議会、東村山市役所職員、議会関係者にとって、この『元市議会議員』が誰であるのかを特定するのは容易である」と反論している。

 多摩湖寿会の会員が会内で「多摩湖寿会の会計を務めていた人物は誰か」と聞けば、それが誰だったのかはすぐに判明するだろう。また市役所関係者なら、補助金執行の対象団体である多摩湖寿会の会計を誰が担当していたかを知ることは難しいことではなかろう。前後の文脈等から当該人物が特定可能な場合には、具体的に特定していなくても特定したに等しいのではあるまいか。

「疑惑」と「断定」の間

「①山川が主張する不法行為1」に関する山川の主張をまとめると、上記①は「『山川は多摩湖寿会の公金や会員から集めた金を横領した』との事実を摘示するもの」ということになる。

 朝木は摘示事実について、「会計の不正処理を行った元市議会議員は、新年会の会費やお祝い金……などで集金したお金を会計収入に入れず、……寿会会計から抜いた」と断定しているが、これについても「横領をした疑惑がある旨の事実を摘示したにすぎない」と主張している。断定表現をしているにもかかわらず、朝木が準備書面で「抜いた」との表現については知らん顔をし、「疑惑」を摘示したにすぎないと主張したことは理由があるように思える。

「疑惑」と「断定」では、立証のレベルに大きな違いが生じる。「断定」だと「横領の事実」を、直接的に立証しなければならない。しかしその摘示が「疑惑」にとどまるなら、「横領」そのものの立証までは求められない可能性がある。少なくとも朝木は「疑惑がある旨の事実を摘示した」にすぎないと主張しているのだから、「『疑惑』を立証すれば足りる」と主張しているということになろう。これに対して山川は、上記①が摘示するのは「山川は多摩湖寿会の公金や会員から集めた金を横領した」との事実であり、その「摘示事実について真実性・相当性を立証しなければならない」と主張している。

 なお①と同様に、「山川が主張する不法行為」2~4についても、朝木が「疑惑を摘示したにすぎない」と主張しているのに対し、山川は「摘示事実は横領したとの事実である」と主張し、「摘示事実について真実性・相当性を立証しなければならない」と主張している。また朝木が「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から横領した」旨の事実を摘示したという範囲で山川の主張を認めた「山川が主張する不法行為」5、6、7、9、10についても当然、「摘示事実について真実性・相当性を立証しなければならない」と主張している。

詳細な事実摘示の立証も要求

 上記の「山川が主張する不法行為」1~10は、それぞれに微妙な違いはあるものの、「山川は多摩湖寿会の金を横領した」というものだが、上記のうち2、3、5、6、7、10についてはより詳細な発言、記載がある。2、3、7は「山川は福祉募金を盗んだ」というものであり、5、6、10は「山川は、多摩湖寿会の研修旅行で、入浴もしていないのに入浴したとして1万円の架空の支出を計上し、その1万円を着服した」というものである。

 最初の準備書面において朝木は、福祉募金の件も「入浴料」の件も具体的にいっさい主張していない。山川は「横領した」という事実だけでなく、上記の摘示事実についても具体的に立証する必要があると主張している。普通に考えれば、「横領」の文言がなかったとしても、「福祉募金を盗んだ」、「架空の入浴料を計上し、着服した」との事実摘示は、それだけでも十分な名誉毀損といえるのではあるまいか。

「発言」否認に対する反論

 裁判所内での発言(山川が主張する不法行為8)と議会終了後の発言(同12)については、朝木は発言の存在自体を否定している。その存在の認定については裁判所の判断に委ねるほかない。

 ただ議場での発言については、朝木は「この日の市の答弁について納得がいくものではなかった旨の私的な会話をした」という範囲で認めている。すなわち、発言の完全否定ではなく、内容において山川の主張を否定しているのである。しかし、清水との間で交わしたという具体的な会話内容を示さなければ、これはたんに虫のいい主張ということになるのではあるまいか。

 全体として朝木らの認否をみると、断定表現が含まれているにもかかわらず「疑惑の摘示にすぎない」と主張したり、「原告を特定していない」、あるいは「発言はしていない」などとして名誉毀損の成立自体を否定しているものがほとんどだった。これに対して山川は、上記のとおり、名誉毀損の成立を主張し、朝木には「山川は多摩湖寿会の会計から横領した」との事実について真実性・相当性を立証する必要があると主張した。「疑惑の摘示にすぎない」とする主張を裁判所がどう判断するのか、その点も裁判の行方を左右する争点であると思われた。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第46回
朝木の認否と主張

 朝木直子、矢野穂積と多摩湖寿会会長の清水澄江が提出した最初の準備書面における認否と主張をまとめると、おおむね以下の通りだった。



(朝木・矢野の主張--準備書面1)

①山川が主張する不法行為1(朝木・平成28年8月24日付一般質問通告書の記載)

「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から横領をした疑惑がある」旨の事実を摘示したにすぎない」

「人物を特定していない」

「原告の社会的評価が低下した」ことは否認し、争う。

②山川が主張する不法行為2(朝木・平成28年9月7日の一般質問における発言)

「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から横領をした疑惑がある」旨の事実を摘示したにすぎない」

「人物を特定していない」

「原告の社会的評価が低下した」ことは否認し、争う。

③山川が主張する不法行為3(朝木・平成28年9月21日の委員会における発言)

「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から横領をした疑惑がある」旨の事実を摘示したにすぎない」

「人物を特定していない」

「原告の社会的評価が低下した」ことは否認し、争う。

④山川が主張する不法行為4(朝木・平成28年11月15日発行の市議会だよりにおける記載)

「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から横領をした疑惑がある」旨の事実を摘示したにすぎない」

「人物を特定していない」

「原告の社会的評価が低下した」ことは否認し、争う。

⑤山川が主張する不法行為5(朝木・平成28年11月22日付一般質問通告書の記載)

「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から横領した」旨の事実を摘示したという範囲で認める。

「人物を特定していない」

「原告の社会的評価が低下した」ことは否認し、争う。

⑥山川が主張する不法行為6(朝木・平成28年11月30日の一般質問における発言)

「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から横領をした」旨の事実を摘示したという範囲で認める。

「人物を特定していない」

「原告の社会的評価が低下した」ことは否認し、争う。

⑦山川が主張する不法行為7(朝木・陳述書における記載)

「山川が多摩湖寿会の会計から横領した」旨の事実を摘示したことは認める。

「原告の社会的評価が低下した」ことは否認し、争う。

⑧山川が主張する不法行為8(朝木・裁判所内での発言)

「福祉の金を奪って大泥棒だな、大泥棒、大泥棒」などと連呼した事実はない。

「千葉と宇留嶋の供述は信用できない」

⑨山川が主張する不法行為9(矢野・平成28年11月22日付一般質問通告書の記載)

「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から補助金(公金)を横領した」旨の事実を摘示したという範囲で認める。

「人物を特定していない」

「原告の社会的評価が低下した」ことは否認し、争う。

⑩山川が主張する不法行為10(朝木、矢野・平成28年10月31日付『東村山市民新聞』第188号における記載)

「山川が多摩湖寿会の会計から横領した」旨の事実を摘示したことは認める。

「原告の社会的評価が低下した」ことは不知。

⑪山川が主張する不法行為11(朝木、矢野・平成28年10月31日付『東村山市民新聞』第188号における肖像権侵害)

「原告は平成23年4月まで4期にわたり東村山市議会議員を務めた者であり、現在も東村山市文化協会のホームページに、会長として顔写真が掲載されており、写真の公表により肖像権が侵害されるものではない」

⑫山川が主張する不法行為12(朝木、清水・平成28年11月30日の議会終了後の発言)

「原告が主張するような発言はしていない」

「(発言があったという)宇留嶋の供述は信用できない」



 上記①~④について、朝木は「横領の疑惑がある」旨の事実を摘示したにすぎないと主張し、「人物を特定していないから、山川の社会的評価は低下していない」と主張している。また上記⑤、⑥、⑨については「元市議会議員が多摩湖寿会の会計から横領した」との事実を摘示したが、「人物を特定していないから、山川の社会的評価は低下していない」と主張し、⑦⑩については「山川が多摩湖寿会の会計から横領した」との事実を摘示したことは認めるが、「山川の社会的評価が低下した」との主張は争うと主張している。その他、⑧、⑫については発言の存在を否定している。

「疑惑」とする主張に対する反論

 平成29年6月7日に開かれた第3回口頭弁論で、山川は準備書面を提出し、被告らに対する反論を行った。山川がまず主張したのは、朝木が議会関係の発言や記載について、「横領」ではなく「『横領をした疑惑がある』旨の事実を摘示したにすぎない」としている点に対してである。

 例えば朝木は、「①山川が主張する不法行為1」において、「会計業務についていた元市議会議員によって行われた、業務上横領が強く疑われる行為」など2か所で「横領が強く疑われる行為」と記載している。これだけならまだ「『横領をした疑惑がある』旨の事実を摘示したにすぎない」とする主張が成立する余地があるといえるのかもしれない。

 しかし朝木は、「①山川が主張する不法行為1」において、さらに次のように記載している。

「元市議が寿会会計から抜いた」

「この元市議は42万4500円を会計から抜いたことを認めていると聞く」

「会計の不正処理行った元市議会議員は、新年会の会費やお祝い金、バス研修会費などで集金したお金を会計収入に入れず、……寿会会計から抜いた」

 このように、朝木は3カ所にわたり「元市議は寿会会計から抜いた」と記載している。「抜いた」とは「抜き取った=盗んだ」という意味にほかならないから、上記3カ所の表現はもちろん、「横領が強く疑われる行為」もまた「『横領した』という意味であると読者は受け取る」と、山川は主張している。

「抜いた」といわれれば、読者は「盗んだ」と理解するのは当然だろう。「横領が強く疑われる行為」という表現についても、同一文書の中に表現としてより強く断定的な「抜いた」という表現が出てくれば、読者がより強い表現の方を優先的主張と受け止めるのは当然である。その結果、読者は「横領が強く疑われる行為」についても、「横領した」という意味であると理解するのではあるまいか。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第45回
「寿会の金で個人的な飲食」と主張

 平成29年1月7日、寿会会長の清水澄江が寿会会員に個別配布した「新年会開催のご案内」には「前会計山川昌子氏の会計会費の不正使用・着服」の文言があった。この文言の中で、「着服」については朝木も議会で繰り返し主張してきた事実だった。では、ここで清水がいう「不正使用」とは何なのか。

 それが何かをうかがわせるのが、平成28年11月30日、朝木の一般質問終了後の傍聴席で清水が会員らに声高に話していた内容である。休憩に入った直後、清水は朝木が市長に「なぜ告発しないのか」と詰問しているところに割り込んで、市長に対して「市長、首が飛んでも仕方がないですね」などとすごむと、「市長に毒づいてきた」などといいながら傍聴席の会員たちのところに戻ってきた。

 朝木はその後も市長に対する抗議を続けていたが、しばらくして市長が議場を退出すると、朝木も清水のそばにやってきた。傍聴席には寿会会員以外にも東村山市民がいたが、朝木としみずは傍聴席で以下のような会話を繰り広げたのである。



(山川が主張する朝木及び清水による不法行為)

「この中にね、鯛焼きまで補助金で。私たちの税金で鯛焼きまで」(朝木)

「鯛焼きでしょ、チャーシューメンセットでしょ、それからバーミヤンでしょ、7月の2日と5日にね、リンガーハットとバーミヤン。横領で、あじさい館の下見に行ったら2回も食べてるの」(清水)

「食べてるよ、よく。痩せたでしょう、寿会の会計離れて。だいぶ飲食費が少なくなって」(清水)

 清水の発言に対して、朝木は「ふだんの行いが悪いからね、みんな怒って、みんな協力してくれるんです」と応じ、あたかも山川が常日頃から不実な行動をする人物であるかのように吹聴すると、さらに清水はこう続けた。

「写真だって何だって会の金でやってて、飲食だって全部寿会の金で食べてたんだから、いっぱい貯まってるわよ」(清水)



 朝木は一般質問で「(山川が)不正使用」という文言は使用していないものの、領収書綴りに多摩湖寿会が支出したものとしてファミリーレストランや市内外の寿司店、中華料理店の領収書が多数貼ってあることを指摘し、これらが補助対象経費になるのかを質していた。傍聴席における2人の会話によれば、朝木が議会で問題視した飲食費の支出が山川の個人的な飲食に対するものであるということになるのだろう。「山川は自分の個人的な飲食費を寿会の支出として計上し、食費を浮かせていた」と。清水はその具体的な食事場所を挙げるとともに、食費以外にも個人的な写真の現像代などにも寿会の予算を使っていたと吹聴していた。

他の「会計の方」も傍聴に

 周囲には寿会会員以外に、他の「老人会の会計」(清水がそう呼んでいた)を務めている人物もいた。おおかた清水から「今日は山川による寿会の横領事件に関する質問があるから聞きに来てください」とでも誘われたのだろう。

 清水と朝木の発言によって、この人物もまた「やはり山川は寿会の金を横領したのか」という思いを強めたとしてもなんら不思議はない。当然、この「老人会の会計の方」も他の老人会に知り合いがいるだろうから、この「会計の方」を介して他の老人会関係者へと伝播する可能性は否定できない。

 こうした状況にかんがみ、山川は上記の朝木と清水の発言が「山川が寿会のカを横領した」との事実を摘示するもので、「複数の傍聴人の前の聞こえよがしに行ったものであり、……原告の社会的評価を著しく低下させた」と主張している。

発言の存在自体を否定

 上記の山川の主張に対して清水は次のように主張していた。



(山川が主張する朝木及び清水による不法行為に対する清水の反論)

「平成28年11月30日の東村山市議会本会議後の休憩中、被告清水と被告朝木が委員会室の出口に向かおうとした渡部市長の前に立ち塞がり、『告発すべきだ』と詰め寄ったり、『市長、首飛んでも仕方がないですね。お気の毒に』などと毒づいた事実はない。」

「被告清水は、本会議後に傍聴席で、被告朝木と、当日の市側の答弁について納得がいくものではなかった旨話し合ったことはあるが、その具体的な内容について詳細に記憶しているものではないし、そもそも単なる会話であって、……原告の『社会的』評価を低下させるものではない。」



 傍聴席にいた私は確かに聞いたと記憶している。しかし、清水は原告が主張する会話、発言の「事実はない」と否定するとともに、仮に原告が主張するような事実があったとしても、「『不特定または多数人に対するもの』でない単なる会話によって、原告の『社会的』評価が低下することはない」、また真実性・相当性があり、名誉毀損は成立しないと主張していた。

 その時、傍聴席には少なくとも清水以外の寿会会員数名と、他の「老人会の会計の方」がいた。彼らはいずれも老人会の関係者であり、清水と朝木の話を真に受け、それを老人会の他の会員たちに伝達する可能性が高い。東村山市内の老人会は50を数える。「元市議会議員の山川が多摩湖寿会の金を横領した」という話がいったん老人会の一般会員たちに広まってしまえば、それがどこまで広がるのか見当もつかない。

 発言自体の名誉毀損性とともに、発言の伝達性を裁判所はどう判断するのだろうか。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第44回
朝木と清水の最終目標

 平成28年11月30日に行われた東村山市議会で、朝木直子は市長に対して繰り返し「山川を横領で刑事告発すべきだ」と主張した。しかし、渡部尚東村山市長は「横領であるとは断定できない」として、告発はしないと答弁した。朝木と清水は、今回の山川による不適切な会計処理問題をめぐり、これがたんなる不適切な処理ではなく横領という犯罪として社会的に評価させることを最終目標としていたのだろう。それが実現できれば、山川はもちろん公明党も「犯罪者集団」として堂々と宣伝することが可能になるという筋書きではなかったのだろうか。
 
 朝木明代の万引きとそれを苦にした自殺をめぐり、朝木直子と矢野穂積は保身のために、根拠もなく創価学会の陰謀と主張した。当然、創価学会はそれに対して反撃し、矢野らは多額の損害賠償金を支払わされることになった。しかし、朝木らは自らまいた種であるにもかかわらず創価学会・公明党を逆恨みし、目の敵にしていることは周知のとおりである。

 しかも、山川との裁判で敗色濃厚となっていた(現実に矢野と朝木に対して50万円の支払いが命じられた)。そこへ清水から「山川が寿会の金を横領した」という情報がもたらされた。

 朝木と矢野は、矢野が明代と始めた高齢者を対象とした昼食会を、多摩湖ふれあいセンターで定期的に開催している。参加者の中には多摩湖寿会の会員もいたから、「山川が寿会の金を横領した」という情報はすんなり朝木のもとに入ってきたのではあるまいか。朝木としては、願ってもない反撃のチャンスが舞い込んだということだったのだろう。

 清水は清水で、一般質問の際の傍若無人の振る舞いをみると、本当に山川が「横領をした」と思い込んでいる様子がうかがえる。そこへ途中から、もともと山川には恨みを持っている朝木が参入したことで、清水の思い込みはより強固なものになったのではあるまいか。こうして、少なくとも清水と朝木の間では、最終的に山川を犯罪者に仕立て上げることが目標となっていたものと思われる。

 そのことを如実に物語るのが、平成28年12月議会で東村山市長に「告発しないのか」と追及した朝木の一般質問であり、「告発しない」と答弁した市長に対し、休憩中にも朝木が執拗に「告発すべき」と迫り、清水が「首が飛んでも仕方がない」とすごんだことだろう。これは、東村山市に告発させ、山川を犯罪者に仕立てるという当初の目論見が崩れたことに対する不満の表われでもあったのではあるまいか。朝木はこれまで、そのために3度も議会で質問を積み重ねたのだった。

奇怪な案内文

 平成28年の時点では、東村山市に告発させることはできなかった。しかし2人とも、それぐらいで山川に対する犯罪者呼ばわりをあきらめるような潔さは持ち合わせていないようだった。朝木の議会での質問から1カ月後、年が明けた平成29年1月7日のことである。山川の自宅に手書きで「山川様」と宛名書きのある案内文書が投函された。

 見ると、それは「新年会開催のご案内」と題する寿会会長清水澄江名義の文書だった。本文には、新年の挨拶に続いて、およそ新年会の案内にはそぐわない、次のような驚くべき文言が記載されていた。



(山川が主張する清水による不法行為⑥)

「前会計山川昌子氏の会計会費の不正使用・着服につきましても、説明しご理解を賜りたく、より多くの参加を切にお願いし、お待ち申し上げます。」



 上記の記載について、山川は「『原告が寿会の会費を着服した』との事実を摘示するものであり、被告清水は上記文言を記載した案内文書を寿会会員宅に投函することにより、原告の社会的評価を著しく低下させた。」と主張している。

 思い出されるのは平成28年8月、東村山市が前役員と現役員を集めて会合を開き、東村山市の担当者が「帳簿外の保管金は返還されており、問題はない」との判断を示した際、清水が「納得できない」とした上、「山川が横領したと触れ回って、東村山を堂々と歩けなくしてやる」と言い放った(山川と前副会長の主張)ことである。「東村山中に『山川は寿会の金を横領した』との事実を広めたい」という趣旨において、「(横領の証拠を)全市に配ったらいいじゃない」という清水の発言(平成28年11月30日に行われた朝木の一般質問の途中になされた発言)と共通している。

 新年会の案内状に「前会計山川昌子氏の会計会費の不正使用・着服」と書いて会員宅に投函する行為は、寿会会員に対して「触れ回る」のも同然である。寿会の「新年会開催のご案内」と書いてあれば、会員ならばただのビラよりも高い確率で読まれることが予測できよう。文字に書かれていれば、案内状を捨てない限りは残るから、たとえばその会員が来客に「こんな話があるそうだ」と読ませる可能性も生じよう。清水は「触れ回る」のと同じ効果を期待して、新年会の案内状に上記の文言を入れたということだろう。

かなり苦しい言い訳

 この文言によって名誉を毀損されたとする山川の主張に対し、清水は「被告清水が市に原告を告訴・告発させるという思惑を抱いていたことはない」と主張した上で、上記の記載について次のように説明している。



(山川が主張する不法行為⑥に対する清水の反論)

 東村山市議会における質疑や、多摩湖町にも広汎に頒布されていた東村山市民新聞などにより、平成28年の年末ころには、寿会会員から同会会長である被告清水のもとに本件横領について問い合わせが多数寄せられる事態となっていた。このため、寿会会長である被告清水としては、同会会員らに、被告清水らが把握している客観的な事実経緯や対応について説明する必要があった。このために送付したものが、平成29年1月7日の「新年会開催のご案内」である。

 上記の状況を踏まえれば、「前会計山川昌子氏の会計会費の不正使用・着服につきましても、説明しご理解を賜りたく、より多くの参加を切にお願いし、お待ち申し上げます。」との記載は、必要なものであって、何ら不法行為を構成するものではない。



 こう述べた上で、清水は「原告の横領の摘示があったとしても、名誉毀損は成立しない」と主張していた。「真実性・相当性がある」との趣旨のようだった。

「同会会員らに、被告清水らが把握している客観的な事実経緯や対応について説明する必要があった。」といいながら、この「案内状」に記載されているのは、「山川が寿会の金を不正使用・着服した」という結論のみであり、この主張が事実に反することは明らかである。客観的な証拠があるのなら、新年会の案内に「山川は横領した」と記載したとしても、「異例ではあるが、会長として必要と判断した」と主張すればすむ。

 常識ある清水の代理人としては、「新年会の案内状」に「山川が着服した」などと記載するのは、さすがにやり過ぎと感じたのではあるまいか。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第43回
傍聴席での発言

 山川が主張する多摩湖寿会会長、清水澄江による名誉毀損は、これまで見てきたところでは、不特定多数の一般市民に対して直接なされたものではない。しかし、平成28年11月30日以降、「山川は多摩湖寿会の金を横領した」とする主張を、清水は明かに不特定の一般市民に向けて立て続けに繰り返すようになる。

 清水が最初に不特定の一般市民の前で「山川は多摩湖寿会の金を横領した」とする趣旨の主張をしたのは平成28年11月30日、朝木の一般質問が行われている最中だった。この日の一般質問は、東村山市役所にある本会議場が改装工事に入っていたため、いつもは常任委員会などが開かれる委員会室で行われた。本会議場に比べれば部屋全体が狭いのはもちろん、傍聴席もだいぶ手狭だった。ただそのぶん、発言者の声はよく聞こえた。

 その委員会室で行われた朝木の一般質問の途中、清水は傍聴席から周囲によく聞こえる声で次のように発言したのである。



(山川が主張する清水による不法行為⑤-(1))

 平成28年11月30日、朝木が一般質問で「何十件もあるんだから、不正計上が。……横領の証拠が」と発言したときのことである。朝木のこの発言に呼応するように、清水はこう発言した。

(1)
「全市に配ったらいいじゃない」



 清水が何を「全市に配ったらいい」といっているのかといえば、いうまでもなく、その直前に朝木が発言した「横領の証拠」以外にはない。すなわち清水のこの発言は、「山川は多摩湖寿会の金を横領した」との事実を前提にしていることは明らかで、その「証拠」を全市にばらまき、山川の「犯罪」を「全市に周知すべきだ」と主張しているものと理解できた。

 同じ朝木の一般質問の際、清水はさらに傍聴席で次のように発言した。



(山川が主張する清水による不法行為⑤-(2))

 東村山市健康福祉部が朝木の要求(平成28年9月議会)に基づいて行った多摩湖寿会会計に対する再調査の結果、東村山市は過去5年間に多摩湖寿会に交付した補助金の一部について返還を求める方針を固めた。朝木の質問に対して健康福祉部がその具体的な金額を答弁した直後のことだった。清水は傍聴席から再び次のように発言した。

(2)「彼女から返してもらえばいいのよ」

「みんな山川さんの懐に行ってるから、全部返してもらえばいい」



 市が多摩湖寿会に対して返還を求めようとしている額は「すべて山川の懐に行っている」、つまり返還を求める額は「すべて山川が着服した」と、清水は主張しているのだった。清水の声は傍聴席の一般市民のみならず、傍聴席のすぐ前に座っている市役所職員たちすべてに聞こえるほどの大きさだった。

 もちろん市役所の職員も一般市民であり、その口を介して清水の主張が市内に広がる可能性を否定することはできない。したがって、上記清水の発言によって社会的評価を低下させられたと山川は主張していた。

発言の存在を否認

 山川の主張に対して清水は次のように主張していた。



(山川が主張する清水による不法行為⑤に対する清水の主張-(1))

 被告清水が、平成28年11月30日の東村山市議会において、傍聴規則に反し、傍聴席から傍聴人のみならず少なくとも市役所職員全体に聞こえる音量で原告の主張するような発言をした事実はない。

 東村山市による会議録にも、質疑中、あるいは質疑の合間の、発言者不明の発言なども記載されているが、原告の主張するような発言の記載はない。……原告の主張する音量での発言があれば、会議録に記載があって然るべきであるが、そのような記載はない。



 議員の質疑や市側の答弁については会議録に記載されなければならないが、傍聴人の不規則発言が必ず記載されることはない。したがって、東村山市が発行した会議録に清水の発言が記載されていないことをもって、清水の発言がなかったことの裏付けとすることは難しいのではあるまいか。

 私はその場で清水の発言を確かに聞いたのだが、清水はその事実をなかったことにしようというのだろうか。また清水は、次のようにも主張している。



(山川が主張する清水による不法行為⑤に対する清水の主張-(2))

 原告の主張する発言がなされたとしても、発言の内容は、事実の摘示ではなく、隣席の傍聴者との会話ないし被告朝木の発言や健康福祉部長の答弁を受けての意見の表明にすぎず、不特定多数の者に対し「原告が寿会の金を着服した」との事実を摘示するものではない。



「(横領の証拠を)全市に配ればいい」というのは、文言だけを見れば朝木の発言を受けての「意見の表明」かもしれないが、「全市に配る」のは「横領の証拠」なのだから、発言の意味するところが「山川は寿会の金を横領した」とする事実を前提にしたものであることに変わりはあるまい。この発言の評価は分かれる可能性があるかもしれない。

 しかし、もう一方の「みんな山川さんの懐に行ってるから、全部返してもらえばいい」とする発言の中で「懐に行ってる」とは「山川が着服した」という意味にほかならない。すると、少なくともこの発言に関しては、「山川が着服した」という事実の摘示であると評価できるのではあるまいか。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第42回
なくなっていた領収書
                 
 原告が主張する多摩湖寿会会長、清水澄江の不法行為とそれに対する清水の主張の紹介を続けよう。原告が次に主張しているのは、原告が寿会の会計を務めていた当時、領収書綴りに貼付していた領収書がなくなったことについてである。清水は領収書がないことを理由に「山川は架空の支出があったことにし、着服した」と主張している。しかし山川は、山川が新役員に領収書綴りを引き継いだ時点で、清水が「ない」と主張している領収書は存在していたと主張し、その領収書がなくなったのは清水の管理に問題があったためだと主張しているのである。

 その領収書とは、清水が「研修旅行で入浴していないにもかかわらず、山川は入浴したことにして1万円を着服した」と主張している「おくたま路」における入浴料の領収書である。この領収書が領収書綴りの中にないことを山川が知ったのは、朝木が平成28年11月22日付で提出した一般質問通告書の記載によってだった。

 記憶と違うと山川は不審に思い、東村山市健康福祉部に依頼し、確認のために領収書綴りの該当ページをファックスで送信してもらったところ、領収書を貼ってあったと思われるスペースと会計帳簿に対応する領収書番号「№44」という数字は記載されていたが、領収書だけはなかった。しかも、当たり前だが、東村山市健康福祉部は領収書綴りにいっさい加工はしていないとのことだった。そうなると、領収書がなくなったのはいつなのか、誰がこの状態にしたのかは定かでないものの、その時期はおのずと限られると山川は判断した。



(原告が主張する清水澄江の不法行為④)

 被告朝木が「『入浴料』の領収書がない」と主張した「入浴料」は補助対象経費として計上され、当該領収書綴りは平成26年4月に東村山市社会福祉協議会による監査を受けたが、その際に本件領収書がないという指摘は受けていない。すなわち上記監査の時点では本件領収書は補助対象経費の領収書として当該領収書綴りに貼付されていたことが明らかである。すると遅くとも、被告朝木が平成28年11月22日付一般質問通告書に「『入浴料』の領収書がない」と記載したときには、被告朝木の主張が事実とすれば、本件領収書は領収書綴りからなくなっていたということになる。

 寿会会長である被告清水は、監査を通った時点で公文書となった寿会の平成25年度の領収書綴りを原状のまま保管・管理する義務がある。ところが被告清水は、本件領収書がなくなれば領収書綴りの効用を害するという結果の発生を十分に予測できたにもかかわらず、保管・管理について必要な注意を怠り、……何者かによって領収書綴りから本件領収書を剥ぎ取って空白状態に加工されるという異状事態を生じさせた。……公文書を毀棄することは上記規則(「東村山市老人クラブ運営費の補助に関する規則」)に違反する行為であり、被告清水の過失責任は免れない。

 被告朝木からひがしむらやまし議会で「原告は1万円の入浴料を架空計上し、着服した」と断定された原告は、無実の証拠である本件領収書を紛失されたことにより、行方不明の本件領収書を探すため奔走したのであり、原告は身体的にも精神的にも甚大な苦痛を被った。



「入浴料」の領収書がなくなっていることについて山川はこのように主張していた。これに対して寿会会長、清水澄江は次のように主張した。



(上記不法行為④に対する清水の主張)

 ……そもそも、「おくたま路」において入浴の事実がなく、入浴料の支払いがなかったため、「おくたま路」から領収書は発行されていないのである。……「おくたま路」は「改修中入浴止め」の状態であったから、入浴はできず、入浴料の支払いはなかった。

 ……原告の主張はそもそも存在しない本件領収書について、毀棄や管理義務違反をいうものであって、理由かないことは明白である。



 山川は「おくたま路」で入浴したことについて、当時寿会副会長だった会員の陳述書を提出していた。確かに「おくたま路」の当日の来客対応記録に「入浴止め」と記載されているのは事実だった。。実際に当日、寿会も当初、入浴を断られた。しかしこの副会長らが「なんとかならないか」と交渉した結果、まだ工事に取り掛かる前であり、前日の湯も残っているということで、入浴ができるようになったと供述していた。しかし清水は、そのことについても否定し、「(前副会長の)供述に信用性はない」と主張していた。

分離されていた出金伝票

 ところで、山川は領収書綴りに領収書を保管・整理するにあたり、帳簿に記載された№と同じ領収書№を記載した場所に当該領収書を貼付し、その上にその領収書の内容(支払い先と金額)を記載した出金伝票を貼り付けている。すると、「入浴料」の領収書はなかったが、その出金伝票はどうなっているのか――。

 そう考えた山川はすぐに健康福祉部の担当者に問い合わせた。すると、担当者は「出金伝票はありますよ」といって該当する伝票をファックスで送ってくれた。その出金伝票には、「支払い先 おくたま路」、支払額の欄には「入浴料 500円×20名 10000円」と記載され、会計担当の山川と当時の寿会会長の承認印があった。

 健康福祉部の担当者によると、出金伝票は他の出金伝票とともに、出金伝票だけがまとめられたものの中にあったという。山川は領収書を領収書綴りに貼り付け、その上にその領収書に対応する出金伝票を貼り付けていたから、健康福祉部に寿会の会計帳簿類が提出された時点で、領収書綴りの中から出金伝票が剥ぎ取られ、出金伝票だけでまとめられていたということになる。会計帳簿類は、誰の手によるものかは定かでないものの、社協の監査を受けた際の状態(原状)とは少なくとも異なる状態になっていたことだけは確かなようだった。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第41回
「東村山を歩けないようにしてやる」

 これまで朝木の認否と主張を見てきたが、では、朝木に情報を提供した多摩湖寿会会長、清水澄江の認否と主張はどうなのだろうか。原告が主張する清水の不法行為は7件である。

 平成28年8月17日、多摩湖寿会で発生した不適切な会計処理問題について市側の見解を説明するための会合が、寿会の新役員7名、山川を含む旧役員4名、市の担当部署から4名が出席して開かれた。

 会合でまず東村山市の担当課長から、寿会会長の清水が「山川が不正な経理をして多摩湖寿会の金を懐に入れた」と主張している点について、「私的な保管金は返却されており、寿会会長が受領した時点で示談が成立しているので和解したことになる」との弁護士の見解を伝えた。さらに担当課長は、市としても「市からの補助金は正しく使われており、帳簿が整っているのでなんら問題ない」と判断していると述べた。

 これに対して清水は次のように発言した。



(原告が主張する清水澄江の不法行為①)

①「私は納得できません。悪いことをしていたのに、いけしゃあしゃあと。1円でも人の金をごまかせば不正なんだ。不正をしたと東村山中を触れ回って堂々と歩けないようにしてやる」



 市の担当者が上記の説明をしたものの、清水はこれに納得しなかった。多摩湖寿会は山川が上記の「保管金」を返却したことをもって「今後、金銭的なことは申し立てない」、つまりこの日をもって会計問題を終結させることを、清水をはじめとする新役員と山川を含む旧役員の双方が確認する書面を作成しようとしていた。

 しかし、会長である清水だけが市の説明に「納得がいかない」といって譲らなかった。そこで新役員の一人が「どうすれば納得するのか」と聞くと、清水は「山川さんが務めている社会福祉協議会や日中友好協会、東村山市文化協会の会長、多摩湖ふれあいセンターの役員を降りれば、誓約書に署名・捺印する」といい出したのである。

 今回の会計問題と、山川が東村山市で多くの組織・団体の役員を務めていることとは、どう考えても無関係である。どういう理由かはわからないが、清水には、山川にただ保管金を返還させただけでは不満だったということになろう。会計問題をきっかけに、山川の社会的立場を引きずりおろそうとしているようにもみえる。

「役職を降りろ」という清水の要求が理不尽なものであることを山川がわからなかったはずはない。そう要求する清水の心中も薄々ながら感じるところがあったという。しかし、山川が清水の要求を容れなければ、いつまでたっても収拾がつきそうになかった。いうまでもないが、その会合に集まっているのはすべて高齢者である。

 また山川には、清水の要求を容れなければ、本当に「東村山を歩けなくされるのではないか」という不安も募った。このため山川は、不本意ではあったが、最終的に清水が要求した役職を辞任することを誓約書に入れることを受け入れたのだった。

山川は訴状で次のように主張している。



(原告が主張する清水澄江の不法行為②)

②「原告を脅して誓約書を作成せざるを得ない状況に追い詰めて提出させたものであり、上記被告清水の行為は強要罪に該当する不法行為である。上記不法行為により、原告は不本意な誓約書を提出させられ、甚大な精神的苦痛を受けた。」



 誓約書の作成にあたって清水が不合理かつ不当な要求をしたことは、計算なのか冷静さを失った一時の感情にまかせたものかどうかは別にして、少なくとも清水が会計問題に乗じて山川の社会的信用を低下させようとしたようにみえる。

「誓約書」に反する申告

 ところで同日、清水澄江と寿会副会長を甲とし、前会長の加藤幸雄と山川を乙として交わされた誓約書の末尾には、「今後、金銭的な内容についてこれをもって一切申し立てをしない」との文言がある。ところがその後、朝木が再三にわたって「山川は寿会の金を横領した」とする趣旨の質問を行った。

 この質問が清水の主張と情報提供に基づくものであることは明らかだった。「横領した」とは「寿会の金を盗んだ」という意味であり、誓約書に記載する「金銭的な内容」に関する申し立てにほかならない。清水は自ら署名・捺印した誓約違反を犯していることになる。

 清水は誓約に違反したのみならず、市会議員である朝木や担当所管という公務員に対して「山川は寿会の金を横領した」と申告した行為は虚構犯罪申告に当たるとして、山川は次のように主張している。



(原告が主張する清水澄江の不法行為③)

③「被告清水は、『不正したと東村山中触れ回って堂々と歩けないようにしてやる』と予告したとおり、まず被告朝木へ上記(1)の申告(筆者注=『山川は寿会の金を横領した』とする申告)を行い、被告朝木から被告矢野及び被告天目石へと伝播し、朝木、矢野、天目石の3被告による原告に対する名誉棄損の被害が拡大された。また、被告清水から上記申告を受けた岩崎係長から原告は何度も横領の有無について恥辱的な事情聴取を受け、甚大な精神的苦痛を受けた。」



 たんに多摩湖寿会内だけではなく、少なくとも市議会議員である朝木に情報を提供し、それに基づいて朝木が議会で取り上げ、所管に「再調査」を要求した。これを受けて所管が山川らに対して事情聴取を行い、その結果について朝木が議会で質問することによって「山川は寿会の金を横領した」とする清水の主張がそれなりの影響力を持つに至ったことは明らかであるように思われる。

(つづく)
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多摩湖寿会事件 第40回
裁判とは無関係の事実

 山川が主張するその他の違法行為に対する朝木らの主張をみよう。次は、『東村山市民新聞』に「山川は詐欺事件に関与した」とする記事を掲載したため、山川が朝木らを提訴していた裁判に提出した陳述書の記載についてである。朝木は上記裁判に提出した陳述書において一通り「詐欺事件」に関する供述をしたあと、「また、追記ですが」と前置きし、次のように記載した。

「この『多摩湖寿会』において平成24年度から平成27年度にわたり、被控訴人山川が一人で務めていた『会計』業務において、経費の二重計上や会費等の未納入などにより、42万4500円の不正処理による不足金が現役員の調査により本年6月に発覚しました」

「会員から集めた福祉募金が行方不明になっている」

「被控訴人山川は42万4500円を多摩湖寿会会計から抜き取ったことを認め返金した」

「多摩湖寿会現役員はすでに弁護士をつけ、詐欺あるいは横領による民事裁判および刑事告訴の準備をしている」

 ―― 「詐欺事件」の当事者は多摩湖寿会とは無関係の人物であり、当然、朝木らがそれまでの過程で「多摩湖寿会」との関連を主張した事実もない。上記の陳述書における記載が、裁判で問題となっている「詐欺事件」と無関係の事実であることは明らかだった。

 原告の主張に対して朝木らは、訴訟においては、立証活動の過程で名誉毀損的言辞があったとしても、ただちに不法行為が成立するものではないとする原則を述べた上で次のように主張している。



(朝木らの主張)

④ 陳述書における記載

(1)被告朝木の上記陳述書の該当箇所は、原告の主張の信用性が低いことを裏付ける事情の1つとして記載されたものであり、訴訟における主張と十分に関連性を有するから、立証行為として許容されるべきで、不法行為を構成するものではない。

(2)また「山川は多摩湖寿会の金を横領した」との事実については議会質問の項で主張したとおりであり、真実性・相当性がある。(趣旨)



 朝木らは、議会質問の項においては「福祉募金を盗んだ」との事実についてはなんらの主張・立証もしておらず、少なくともその部分については真実性・相当性が立証されたとはいえまい。

発言自体を否定

 では、上記の陳述書を提出した日、裁判所の廊下で朝木が山川に対して「福祉の金を奪って大泥棒だな、大泥棒、大泥棒」と発言したと山川が主張している点についてはどうだろうか。



(朝木の主張)

⑤ 裁判所での発言


(1)原告の主張は事実無根であり、上記の発言をした事実はいっさいない。また、この件について陳述書を提出した訴外千葉や訴外宇留嶋は朝木に対する訴訟や刑事告訴を繰り返してきた人物であり、両名の供述は到底信用できない。

(2)仮に原告主張の事実があったと仮定した場合においても、議会質問の項で述べたとおり、真実性・相当性があり、不法行為は成立しない。(趣旨)



 山川が主張する裁判所内での朝木の発言内容および、朝木の声を聞きつけた裁判所の書記官が廊下まで様子を見に出てきたとする説明は具体的である。はたして事実関係について裁判所はどう判断するのだろうか。仮に朝木の上記発言の事実が認定され、不法行為に当たると判断された場合、朝木は議会質問において「福祉の金を奪って大泥棒だな」とは発言しておらず、議会質問の項ではなんらの主張・立証もしていないから、真実性・相当性が認定されるとはいえないのではあるまいか。

傍聴席での会話

 朝木の最後の主張は、平成28年11月30日の一般質問終了後、休憩時間中に傍聴席で行われた朝木と多摩湖寿会会長、清水澄江との会話の内容に関してである。休憩に入り、朝木と清水は市長に「なぜ告発しないのか」と詰め寄ったあと、傍聴席で次のような会話を交わした。傍聴席にはまだ数名の市民が残っていた。

①「この中にね、鯛焼きまで補助金で。私たちの税金で鯛焼きまで」(朝木)

②「鯛焼きでしょ、チャーシューメンセットでしょ、それからバーミヤンでしょ、リンガーハットとバーミヤン。横領で、あじさい館の下見に行ったら2回も食べてるの」(清水)

③「食べてるよ、よく。痩せたでしょう、寿会の会計離れて」(清水)

 これらの発言は、山川が寿会の予算を個人的な食事に流用していたという趣旨である。上記③の清水の発言に、朝木は次のように応じた。

「ふだんの行いが悪いからね、みんな怒って、みんな協力してくれるんです」

「山川は日ごろから不実な行動をしていることをみんな知っているから、今回の件でも皆さんが証言に協力してくれている」--朝木は傍聴席に残った市民の前でそういっているのだった。これを受けて清水はさらにこう決めつけた。

「写真だって何だって会の金でやってて、飲食だって全部寿会の金で食べてたんだから、いっぱい貯まってるわよ」

 --山川は、本来は個人で支払うべきものについても寿会の会計から支出し、その分、自分の懐を肥やしている――清水はこう主張しているのだった。つまり、「山川は寿会の金を着服した」と主張しているに等しいといえるのではあるまいか。

 山川が上記の発言によって名誉を毀損されたと主張したのに対し、朝木は次のように主張している。



(朝木の主張)

⑥ 議会休憩中の会話

(1)朝木が休憩中に、この日の「山川を告発しない」との市の答弁について納得がいかない旨の私的な会話をしたことは事実であるが、このような会話は原告に対する不法行為を構成しない。

(2)上記(1)の会話は私的な会話にすぎず、大声で話したという事実もない。この点、訴外宇留嶋は誇張して主張しており、宇留嶋の供述は信用できない。

(3)仮に原告が主張するような会話がなされ、傍聴人に聞こえていたとしても、その内容には真実性・相当性があり、不法行為を構成しない。



 朝木はまず原告が主張する発言の存在そのものを否定している。しかし、山川の主張する会話の内容は具体的であり、かつ山川が主張する朝木と清水の発言内容はそれまでの主張となんら矛盾しない。会話の存在についても、裁判所がどんな認定をするのか、興味深いところである。

(つづく)
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