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著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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朝木直子・傍聴人「撮影」事件
 比較的平穏に審議日程を消化していた平成21年度東村山市議会6月定例会で、一般質問の最終日となった6月5日、「草の根市民クラブ」の朝木直子に対し、議長がわざわざ時間を割いて公人としての振る舞いについて苦言を述べるという珍しい出来事があった。                            (宇留嶋瑞郎)

傍聴は市民の侵されざる権利

 一般質問の初日である6月2日12時過ぎ、議会が昼の休憩に入ったため2人の傍聴人が1階に降りてきた。すると市役所正面玄関付近で朝木直子が傍聴人2名に対してカメラを向けたというのである。傍聴人の1人は大声で「写真を撮るな」と抗議したが、朝木はすぐにはカメラを引っ込めようとはしなかった。傍聴人が2度、3度と抗議すると、朝木はようやくカメラをしまい、無言のまま、その場を離れた。朝木の歩いていった先には同じく「草の根」の矢野穂積が待っていた。矢野はこの出来事の一部始終を見ていたのだろう。

 傍聴人2名はただちに議会事務局に抗議した。これを知った議会は事態を重視、その日のうちに会派代表者会議を開いて対応を協議したが、自民、公明だけでなく共産党もまた「議員としてあってはならない行為」ということで意見が一致したという。この結果、東村山市議会は傍聴人2名に対して文書でくわしい経緯を提出するよう要請した。

 市民の議会傍聴は、市民の代表である議員によって構成される議会で、どのような問題がどのように審議されているかを市民が直接に知る機会を保証するきわめて重要な権利である。傍聴を希望する市民は傍聴にあたり、傍聴規則に従うことを求められる以外になんらの制限も受けることはないし、その目的や身分を問われることもない。目的を問うこと自体、傍聴の自由を制限することにつながることは明らかである。

 議会には政治的立場を異にする会派が存在しており、ある会派にとっては政治的主張を異にしたり、中には敵対関係にある市民が傍聴に訪れることもあり得る。そういう状態を受け入れるのが民主主義であり、敵対する者が傍聴に来ることを阻止するようなことは許されない。

 朝木が傍聴人にカメラを向け、傍聴人が写真を撮られることを拒否しているにもかかわらずカメラを向け続けた行為は、傍聴人に対する嫌がらせであり威迫行為である。東村山市議会に傍聴に行けば議員(とりわけ矢野と朝木)から写真を撮られるかもしれないということになれば、市民の議会傍聴に行こうという意欲を萎縮させかねない。すなわち、実際に撮影したかどうかにかかわらず、議員が傍聴人にカメラを向けるという行為は民主主義の根幹を脅かすものにほかならない。

傍聴人にカメラを向けたのは2度目

 実は、「草の根」が傍聴人に対してカメラを向けたのはこれが初めてではない。平成15年6月議会でも矢野が議場内から傍聴席にカメラを向け、当時の渡部議長(現市長)から追及され、厳重注意を受けたことがある。

 このとき矢野は、「何のことだ」「写真など取っていない」などと反論。議会としても強制力をもってカメラを調べることまではできないため、議長がデータの削除を要求するとともに、2度とこのようなことをしないようにと口頭で注意するにとどまった。

 矢野が何のために傍聴人を撮影しようとしたのかはわからないものの、矢野にしても朝木にしても、傍聴人にカメラを向けることなど何とも思っていないのだろう。

見識示した東村山市議会

 2名の傍聴人から当日の状況を詳細に記載した文書が議長の手元に届いたのは6月4日である。議会は再び代表者会議を開いた。その代表者会議では共産党が一転して当初の意見を翻し、「議会として何もする必要がない」と主張したという。しかし共産党以外は、議会としてなんらかの見識を示すべきとする意見が大勢を占めた。こうして、川上隆之(公明)議長が注意を与えることになったのである。

「注意」は午後4時35分ごろ、代表者会議で「議会として何もする必要がない」と主張した共産党、田中富造の質疑終了をもって休憩とし、休憩中に行われた。川上議長の発言は以下のとおりである。



 朝木議員に申し上げます。先日、傍聴に来ていた複数の人から議長宛に手紙や要望書をいただきました。

 その内容は、傍聴して市役所を出たところで、いきなり朝木直子議員からカメラを向けられた。あまりにも突然で何の断りもなく、非常に失礼だ。

 議会として会議中の出来事ではありませんので懲罰の対象にはなりませんが、市議会内外にかかわらず、議員として、そして公人としての自覚を持って行動していただくよう一言申し上げておきます。



 いかに議場外の出来事であるとはいえ、傍聴人から訴えがあったにもかかわらず、議会としてなんらの対応もしなければ、東村山市議会は朝木の常識では考えられない行為を黙認したということにもなりかねない。議場外の出来事ということで議会としてやりにくい面をもあったと思うが、なにより傍聴人を萎縮させ、議会から市民を遠ざける朝木の行為に対して議会としての良識を示した今回の決断は評価できよう。

 しかし問題は、朝木と矢野が議長の苦言をどう聞いたかである。矢野と朝木はまさか本会議場で取り上げられるとは考えていなかったのか、傍聴人にカメラを向けたことを否定せず、あからさまな反論もしなかった。しかし、かといって2人に反省の素振りはみじんもなかった。朝木は終始ニヤニヤしたまま「(議場外だから)関係ないでしょ」「余計なお世話」などと小声でうそぶき、矢野も独り言のように「(議場外だから)関係ないだろ」「法令違反だ」「よくもやったな」などと敵愾心をむき出しにした。

 行為そのものの本質ではなく、形式論(行為の場所など)のみで反論しようとしているところはまさに「草の根」らしいが、議場で「よくもやったな」などというセリフはめったに聞けるものではあるまい。議長の苦言に対する彼らのこの反応こそ、矢野と朝木の特異な本質をみごとに現していよう。

(了)


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西村修平「婚外子」差別発言裁判 第3回
                           ★第1回から読みたい人はこちら



最後の発言者

 では、「人種差別撤廃条約の実施状況に関する要望・意見」を求める外務省主催の意見交換会で、西村はどんな意見を述べたのか。意見交換会は自由人権協会やNGO関係者の発言に始まり、最後に挙手をしたのが西村だった。西村の発言をみよう。



西村  15番の西村と申します。今回の日本政府の対応状況を見ましたところ、非常におおむねよくできていると思います。まずもってこの人種差別撤廃っていうこと自体にですね、われわれの日本のような単一民族国家としてふさわしくない。細かい表現は非常に日本政府が批准しているっていう状況からして受けざるを得ないっていう、そういう立場を理解した上で非常によくできている。この不当な勧告に対してはそれなりにサティスファクションがあると思います。



 本連載第2回で説明したとおり、「人種差別撤廃条約」がいう「人種」とはたんに肌の色や骨格など身体的特徴の違いをいうのではない。「日本は単一民族国家だから人種差別撤廃ということ自体ふさわしくない」という西村の発言は、そもそもここでいう「人種」の意味をはき違えたもののように思える。

「日本は単一民族国家」という主張についても、08年6月6日、衆参両院で「アイヌ民族を先住民族とすることを求める決議」が採択され、政府は「アイヌ民族は先住民族である」との認識を示している。したがって、あくまで西村が「日本は単一民族国家」と主張することはアイヌ民族に対する礼儀を失することになるまいか。

 これまで「人種差別の撤廃」に携わってきた人権NGO関係者にとって西村の発言は、冒頭部分からしてかなりの違和感があったことは間違いなかろう。続く西村の発言はさらに意見交換会の趣旨からはずれ、街宣さながらの内容となる。

予想だにしなかった「チマチョゴリ事件」



西村  6ページなんですけれども、その中の6ページの韓国朝鮮人、主に児童・学生を対象とした暴力行為にかかるというところですね。まあ、あの閣議決定により策定された「人権教育・啓発に関する基本計画」とうんぬん外国人に関する人権問題を掲げ、その中には在日韓国、朝鮮人等をめぐる問題を位置づけている。これが非常に不可解でしてね。日本社会でこの在日朝鮮人、韓国人にですね、そんな不当な差別が今の日本で行われているかどうかってことです。

 この暴力っていうのはつまり、一番具体的な例でいえば、例のチマチョゴリの引き裂き事件、切り裂き事件なんですよね。ご存じのようにチマチョゴリというのは、ちょうどこの分厚いハンカチのようですね。これだけをきれいにカッターナイフで切るってことはまず不可能なんですよ。しかも満員電車の中でカッターナイフで切るといったら、肉体へずぶりと突き刺すくらいでなきゃ、これ傷つかないものです。ということは、一連のチマチョゴリがあれだけきれいに裂かれたっていうのは完全なでっち上げなんですよ、これが。

 このことが毎日新聞の○○(実名)っていう女性記者がいます。これは今たしか、新聞労連の委員長なんですね。その方に、私は直接毎日新聞に乗り込んで、現実にこれができるかどうかを問いただしたことがありましたけど、この○○記者は逃げましたね。

 これは、だいたいこのような事件があった場合、在日朝鮮人協会が刑事告発するはずが、それはしない。ただマスコミを呼んで「暴力を受けた」と、実態のない、そういう実態のないものに基づいてですね、この在日韓国、朝鮮人をめぐる問題としていますが、余計なことだと思いますので、これは削除していただきたい。

 あと一つはですね、さきほどここの旧植民地の方がですね、娘さんの就職が大変差別を受けたっていいますけど、あなたはまあ日本人じゃない、日本国籍を取得していないわけですからね、これね、っていうことは当然これは区別されるんですよ。区別はこれ、けっして差別じゃない。日本人だったら1人で保証人でもいいかもしんないけども、日本人でなかったらそれ以外の保証人、これ全然区別で、(差別でも)なんでもない。



「人種差別撤廃条約の実施状況に関する要望・意見」を求める意見交換会において、まさかチマチョゴリ切り裂き事件の話が出てくると予測した人権NGO関係者は少なかろう。当然ながら、主催する外務省もようやく口を挟んだ。しかし、ここから意見交換会には不穏な空気が流れ始める。



外務省課長  今回、条約の報告書に関する意見交換っていうことで。

右翼  だから今、発言に対する……。

課長  個別のケースについてはやめていただけないでしょうか。

西村  な、な、何ですか。

課長  個別のケースを議論しているっていうことはございませんので、報告書の観点からご発言いただければと思います。

西村  だって、この方は報告書に関係のないことを発言していた。だったら、なんであんた、その発言を注意しなかった。だから、当然私も発言する権利がありますよ。私もね、会社関係で在日朝鮮人雇っていますけどね。能力で雇いますけれど、在日朝鮮人で差別なんて、そんなことしないですよ。

 たまたまあなたの娘さんは能力かなんかでその会社に適合しなかったから、そりゃ就職を断られたかもしんないし、あんたが旧植民地出身でこられたもんだから、そんな差別……。

原告  ちょっと誹謗中傷でしょう。

課長  個別のケースについての発言は……。



 西村が「会社関係で」在日朝鮮人を雇っているとは意外だが、それはともかく、原告が即座に「ちょっと誹謗中傷でしょう」と西村の発言を遮ったのは、西村が一方的に在日外国人の娘に能力がなかったと決めつけたからだろう。すると原告のこの一言を機に、西村の発言はますますあらぬ方向へ向かったのである。冷静さを失った、といえばいいのだろうか。

(つづく)

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東村山市議会議長誹謗中傷事件 第1回
削除された記事

 平成21年6月8日、「創価学会の集団ストーカー日記」なるブログに「日護会・北多摩地区周辺をポスティング!」と題する記事が掲載された。それによると、このブログ主は、

「東大和市周辺地域を、日護会の黒田代表一行7名と矢野穂積市議、朝木直子市議と合同で配布」(記載1)

 したという。日本語として不完全な文で、これだけでは何を配布したのかわからない。彼らが配布したのは『北多摩市民新聞』(発行人・矢野穂積)なるビラである。さらにブログによれば、その日の午後には、

「東大和駅付近に移動する為に、朝木市議に迎えに来て」(記載2)

 もらったという。

 このブログ主は日護会会員であり、日蓮正宗妙観講の信徒であると自己紹介している。するとこの日の配布メンバーは右翼と妙観講および東村山市議の矢野、朝木という顔ぶれだったことになる。

 ところが2日後の6月10日、冒頭に紹介した記載1は、

「東大和市周辺地域を、日護会の黒田代表一行とで配布」

 と訂正され、記載2は、

「東大和駅付近に移動する為に、迎えに来てもらう」

 と訂正された。訂正後の記事では、当初の配布メンバーから矢野と朝木の名前が消えている。つまり、『北多摩市民新聞』なるビラを配布したのはブログ主である妙観講信者と右翼一行だったということになっていることがわかる。

 しかし記事の「訂正」はこれで終わりではなかった。それから5日後の6月15日ごろ、この妙観講信者の6月8日付記事は、記事自体がブログから削除されたのである。いったいブログ主あるいはその周辺で何が起きたのか。矢野・朝木の名前を削除し、最終的に記事自体を削除したのはブログ主自身の判断によるものか、あるいは誰か第三者の意向によるものだったのか、また削除の理由は何だったのか。

 一連の訂正から削除の流れを振り返ると、まず矢野・朝木がビラ配布に参加した事実が消されたのは矢野・朝木の意向によるものであるとみるのが自然だろう。とすれば、矢野、朝木はそれ以外の事実を公表することについては容認したということになる。当日同行した右翼も、同行者が誰だったか、とりわけ矢野、朝木が参加したことにはまったく触れていないものの、ビラ配布の事実については自ら公表している。

 注意すべきは、この妙観講信者の記事は削除されたが右翼の記事は削除されていないという事実だろう。これは不思議なことではあるまいか。では、右翼の記事にはなく、妙観講信者の記事にあったものとは何か。ビラ配布に妙観講信者が参加していたという事実ぐらいしか思いつかない。

 いずれにしても、その理由はともかく、訂正から削除という2段階を踏んだ動きの背景には、それぞれの段階でそれぞれの利害関係者あるいは組織の意向が働いたとみるのが自然なのではあるまいか。

朝木明代関連記事はすべて虚偽

 右翼などによれば、右翼・妙観講・東村山市議の矢野、朝木が一体となったビラ配布活動は東京都議選北多摩1区内で複数回に及んだ。故朝木明代の万引きを苦にした自殺を(創価学会が関与した)殺人事件と印象づけようとするビラの内容からみて、その目的が、目前に迫った東京都議選における公明党の選挙戦を少しでも不利に導こうとするものであることは明らかだった。ビラの内容が虚偽だった場合、公選法に抵触するものとなりかねまい。

 ビラの内容を簡単に検証すれば、まず「新銀行東京 公明・谷村都議に口利き疑惑」については谷村都議自身が明確に否定している。では、残りの朝木明代の万引きと自殺に関する記載はどうか。

 朝木明代関連記事の内容は、明代の万引きと自殺を捜査した当時の千葉英司東村山警察署副署長が『東村山の闇』(矢野・朝木共著)の内容をめぐり提訴していた裁判、雑誌「フォーラム21」の内容をめぐり創価学会が提訴していた裁判、さらに月刊タイムス裁判に関する記事の3本である。

 まず、千葉との裁判について矢野はビラで、

〈「万引き苦に自殺」とした東村山署・千葉英司元副署長の捜査は不十分で誤りだったことが判明した。〉

 と記載している。しかし判決は「矢野がそう疑ったことには相当の理由がなかったとはいえない」と消極的に認定しているにすぎず、裁判所が「千葉英司元副署長の捜査は不十分で誤りだった」などと認定した事実はない。

「フォーラム21」裁判についてはこう記載している。

〈(判決は)創価側(信者)に事件関与の疑いが「否定できない」とした検察官発言に、はっきりと言及している〉

 矢野はあたかも判決が「検察官発言に言及したこと」が勝訴理由であるかのように記載している。しかし判決は、雑誌の記載には創価学会に対する名誉毀損はないと認定したにすぎず、判決が「検察官発言」が事実であると認定した事実などどこにもない。

 また月刊タイムス裁判に関しては、

〈「万引き苦に自殺した」ということは真実ではない、ということが確定した〉

 などと記載しているが、裁判所は「亡明代の死亡直前の言動、死体の状況及び関係者の供述を総合考慮すると、亡明代が自殺したことを裏付ける事情が存在することは確かである。しかしながら、……上記亡明代が自殺したことを裏付ける事情をもって、自殺を推認するに足らず、他に亡明代が自殺したと認めるに足りる証拠はない。」としたにすぎず、「万引きを苦に自殺」が真実ではないと認定した事実はない。

 むしろ東京地裁は「万引きを苦にした自殺」については東村山署の捜査結果に基づくものであるとし、表現の相当性を認定している。この点について矢野と朝木は上訴しておらず、そのまま確定している。少なくとも、朝木明代の万引きと自殺に関するビラの記載内容がすべて虚偽であることがわかろう。

矢野と朝木に利用される右翼

 ビラに記載された3件の裁判の当事者である矢野が、その記載内容が虚偽であることを知らないとは考えられない。しかし、矢野の情報操作と「朝木明代の転落死は他殺だったとする内部告発があった」と主張する古参右翼の話を信じ切ってこのビラの配布に従事した右翼と妙観講信者にとっては、ビラの配布活動がなにか社会貢献活動ででもあるかのような錯覚に陥っていたのかもしれない。

 だから、配布活動の様子をブログで詳細に記載した妙観講信者は、矢野と朝木から該当個所の削除を要求され、さらに記事自体の削除を要求されてさぞがっかりしたのではないかと推察する。しかし、ブログの記事をめぐる不自然な動きがあっても、右翼周辺や当の妙観講信者が矢野の主張する(創価学会が関与した)「万引き捏造と他殺説」に疑問を感じた様子はまったくうかがえない。

 むしろ右翼は、ビラの配布を重ねることによってますます錯覚の度を増したようにみえる。当初は土日に限られていた配布活動は6月10日前後には平日にも行うようになり、この右翼は仲間の右翼Mらとともに6月14日には街宣車を使用した街宣活動を東村山市内とその周辺で行ったのである。

(宇留嶋瑞郎)

(つづく)

テーマ:右翼 - ジャンル:政治・経済

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東村山市議会議長誹謗中傷事件 第2回
公明党都議が右翼Mを告訴・告発

 公明党の機関紙『公明新聞』(6月20日付)によれば、公明党の高倉良生都議会議員は6月19日、右翼Mが同都議を犯罪者などとする街宣および同趣旨のビラを配布したとして名誉毀損罪で警視庁に告訴した。また、東京都中野区議会公明党議員らも同日、右翼Mの行為が公明党を「犯罪者集団」とするなど、高倉都議を落選させることを目的とした公選法の虚偽事項公表罪に当たるとして警視庁に告発した。

 右翼Mは6月20付ブログにおいて、この告訴・告発について「警視庁が受理したかどうかが、書かれていない」などと記載している。公明都議らは告訴・告発をしたが、これは一方的な記載に過ぎず、警視庁が受理したかどうかはわからないといいたいらしい。

 確かに記事の限りではそういえるのかもしれない。ただ、この件を報じているのは当事者が所属する公党の機関紙である。告訴・告発事件の情報については、捜査に関わる問題だから慎重な扱いとなるのが通常で、公表する以上は当然受理されたものと理解していいだろうし、また公表することについて警視庁の了解を得ているとみてよかろう。

 ひるがえって、矢野が発行し右翼と妙観講が配布・宣伝活動に関与した『北多摩市民新聞』はどうか。矢野のビラの場合は谷村都議を「犯罪者」とまでは断定していないものの、「口利き疑惑」はそのような疑惑が存在しなかった場合には「虚偽事項の公表」に該当すると判断されかねない。矢野と朝木が配布活動にまで参加していた事実を公表した妙観講信者に対し、自分たちの名前を削除するよう申し入れたとしてもなんら不思議はない。

一線を踏み超えた街宣

 しかし右翼らは、妙観講信者のブログからなぜ矢野と朝木の名前が消えたのかについて、特に疑問を感じることはなかったのだろう。6月12日のビラ配布に続き14日の日曜日にはビラ配布に加えて右翼Mが東村山に街宣車で乗りつけ、東村山市周辺で街宣活動を繰り広げた。

 右翼Mらが街宣のスタート地点に選んだのは、平成20年9月1日、右翼M自身が万引き被害者の店に押しかけたときと同じ西武新宿線東村山駅東口だった。朝の9時、右翼Mは次のような街宣を行った。



 えー、そぐそこのビルの階段、廊下から、当時、公明党・創価学会の不正というものを糾弾しておりました女性市議会議員が転落死いたしました。この事件を担当の東村山警察署は、たんなる自殺というふうに片づけましたが、これは明らかに創価学会による犯罪なんです。

 こういった創価学会による犯罪、殺人事件というものを野放しにしておいてはいけないということで、われわれ、特にこの東村山に住むみなさん方にお伝えしております。

 創価学会、非常に狡猾であります。この朝木明代市議会議員が自殺したんだというストーリーを作るために、殺害する2カ月前、すぐそこにあります○○(洋品店名)という女性用の洋品店があります。そこで万引きをしたんだという事件をでっち上げました。(そうだ)朝木明代市議が万引きして警察に捕まったことも「苦にして自殺したんだ」というストーリーまで作り上げた。これが創価学会の狡猾なやり方なんです。(そうだ)

 この創価学会・公明党によってこの東村山は牛耳られているんです。(そうだ)議会もそうです。みなさん方の市民生活すべてが、創価学会によって牛耳られて平穏な生活ができない状態にあるということ。みなさん方はお感じになっていると思います。われわれはこうした創価学会の犯罪、不正、こういったものを正していこうということで本日この東村山駅前、そして東村山市内に入って、みなさま方に街宣(?)活動をさせていただいております。

 創価学会というのはまさに犯罪者の集団なんです。(そうだ)宗教といいながらも宗教のかけらもない、金儲けの集団である。宗教法人をカサに着ながら、金儲けをやって日本の国を牛耳って、やりたい放題で犯罪のオンパレードであります。(そうだー)

 みなさん、宗教法人法というのをご存じでしょうか。宗教法人には基本的に税金がかけられておりません。これは基本的には、神社・仏閣・お寺のような、みなさん方市民の生活の憩いの場となるような鎮守の森のような状況、そういったところに対しては○○に入っていける、国民の心の平安を維持するという意味でもって、お寺とか神社、そういったものには固定資産税がかけられておりません。

 創価学会もそうなんです。本来なれば宗教というのは、国民の心の平安を維持するために必要なもんです。だから税金がかけられていない。しかしながらどうでしょうか。創価学会の施設、大きな鉄の扉で閉じて仕切られて、一般人がまったく近づくことができない。その創価学会の施設の中で、金儲け、謀略、殺人予備行為、政界工作、こういった犯罪が行われている。宗教法人法の名の下に、創価学会が保護されている。おかしいじゃないですか。(そうだ)

 われわれ一般国民の素朴な感情をもって、創価学会の犯罪、徹底して糾弾していかなければならないと思っています。今日は夕方まで目一杯、この東村山市内でもってわれわれ、活動させていただきます。どうぞご理解、ご協力のほどお願いします。



 矢野・朝木も右翼Mが信じてやまない古参右翼も、「創価学会を批判していた朝木明代市議は、何者かによって殺されました」とはいっても、「明らかに創価学会による犯罪」とまでは決していわない。そう断定すれば、たちまち名誉毀損に問われることを十分に認識しているからである。

 この右翼Mは、これまでの矢野・朝木や先輩右翼の街宣から本当に朝木明代が「創価学会に殺された」と信じ込んでいたのだろう。あるいは、先輩右翼のいう「(東村山署が他殺であるにもかかわらず自殺として隠蔽したとする)内部告発者の存在」などという、いつまでたってもその詳細を明らかにできないデマ話によって、すっかり信じ込まされたのだろうか。

 右翼Mがどの時点で矢野と朝木の情報操作にたぶらかされたのかは不明であるものの、「朝木明代は創価学会に殺された」と信じ込んでしまった結果、デマの発生源である矢野も朝木も、さらに「内部告発者の存在」などというデマ話によって支援者を巻き込んだ古参右翼も慎重に踏み越えないように注意していた一線を簡単に踏み越えたのである。なにか彼には、そう断定できるだけの独自の証拠でもあったのだろうか。確たる証拠があれば別だが、矢野・朝木、古参右翼が提供した「材料」以外に確たる証拠がないとすれば、右翼Mは創価学会から不法行為の責任を問われてもなんら不思議のない立場に自らを立たせてしまったということになる。

 右翼Mらのこの日の街宣活動に東村山市会議員の矢野穂積と朝木直子が合流したという事実は確認されていない。矢野と朝木が右翼らと行動を共にしたくないと考えたとしても、それはむしろきわめて賢明な判断というべきだろう(もちろん、右翼Mのこの日の行動の直接的な発端となったのが矢野による「北多摩市民新聞」の発行であることはいうまでもなかろう)。

「何も考えない」右翼

 しかし、すでに矢野と朝木のデマにすっかり乗せられてしまった右翼らが、いま東村山駅前で行った街宣が右翼Mにとって何を意味するかについて理解することは難しかったのだろう。右翼らは街宣車のスピーカーから右翼Mが事前に作成したと思われるエンドレステープを流しながら、東村山周辺街宣の旅に出発したのだった。



 諸悪の象徴、創価学会を追放しましょう。
 
 殺人罪の時効まであと1年。14年前の朝木明代市議会議員の転落死は自殺ではありません。事件を担当した東村山警察署、担当検事もカルト教団関係者(カルトです)。これで公正な捜査ができるのでしょうか。(できません)

 今こそ創価学会の犯罪を暴き、東村山に安全な暮らしを取り戻しましょう。(取り戻しましょう)もう許さない、創価学会の横暴を。

 創価学会・公明党による議会の私物化をやめさせましょう。創価学会の被害者は声を上げて立ち上がりましょう。(立ち上がりましょう)

(カッコ内は別の右翼。それ以外は右翼Mの声)



「行動」と「思考」はなにも対立する概念ではないが、彼らにとって「行動する右翼」とは「何も考えない(考えられない)右翼」ということなのだろうか(「調べない右翼」ともいうらしいが)。エンドレステープの内容もまた、まさに「朝木明代は創価学会に殺された」と主張するものにほかならなかった。彼らが正義の「行動」と信じ込んでいるらしい街宣の旅は、理性的な判断において実は創価学会に対する不法行為(名誉毀損)拡大の旅だった。

(つづく)

テーマ:右翼 - ジャンル:政治・経済

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東村山市議会議長誹謗中傷事件 第3回
東村山文化会館前の街宣

 6月14日朝の9時30分ごろ、東村山駅前を旅立った異様な街宣集団の一行がどこをどう巡ったのかは明らかでないが、彼らが創価学会の東村山文化会館に立ち寄ったこと、またそこでの街宣内容については当事者のブログで公表されている。まず右翼Mの街宣を聞こう。



 創価学会のみなさん、今こそ、この創価学会というカルト集団への帰依を払拭してまともな日本人になってください。(そうだ、そうだ)

 創価学会というのは、犯罪者の集団。殺人部隊さえ持った集団だ。なぜ宗教法人法によって守られていなければならないんでしょうか。(そうだ)

 創価学会は14年前、朝木明代東村山議員の死に対し、きちんとした説明をしなければなりません。(そうだ、そうだ)

 当時、市議会における公明党・創価学会の不正を追及していた朝木明代市議が、駅前のビルから突き落とされて殺されました。殺人罪の時効、あと1年で時効になります。今こそこの、薄汚い創価学会の犯罪に対し、われわれ国民が市民が、集団の声、鉄槌を下していかなければなりません。(そうだ、そうだ)

 創価学会というのが殺人者の集団であるということは、公明党の委員長であった矢野絢也氏もきちっと証言しております。(そうだ、そうだ)

 当時の公明党最高顧問であった藤井富雄氏は、矢野公明党書記長のもとに行って、「今、創価学会が、にとって都合の悪い人間を殺害しようとしているけれども、そんなことをしたら創価学会としてマイナスイメージになるから止めた方がいいんじゃないか、秋谷創価学会会長に進言してくれ」という相談をもちかけている。これはまぎれもなく、創価学会が殺人部隊を持っているということを物語っています。(そうだ)
 
 この矢野書記長のもとに行ってそのすべての詳細を書いたメモ帳を強奪した。まさにこれは犯罪、強盗、盗人の集団ということがいえます。

 創価学会はこの日本における最大、最悪の犯罪者集団。とっとと日本から出て行け。(出て行け~)

 創価学会の犯罪を許すな~。(許すな~)

 カルト教団、創価学会、解散しろ~。(解散しろ~)

 創価学会は殺人をやめろ~。(やめろ~)

 創価学会、公明党の宗教法人、許さないぞ~(許さないぞ~)

 創価学会は朝鮮に帰れ~(帰れ~)

 犯罪者集団、創価学会を許すな~(許すな~)

 創価学会、日本から出て行け~(出て行け~)。(別の右翼)在日カルトは出て行け~。



 右翼Mの主張を要約すれば、

「14年前、朝木明代議員はビルから突き落とされて殺されたが、これは薄汚い創価学会の犯罪である」

「創価学会は最悪の殺人者、犯罪者の集団である」


 ということになろうか。もちろんこの声は近隣に響き渡った。明代の「万引き冤罪」と「他殺」を主張する矢野と朝木がこの右翼Mにどう説明したのかはわからない。しかし、駅前での街宣に続き、ここまで明確に「創価学会の犯罪」であると断定する根拠はどこにあるのか。聞き捨てにできる内容ではあるまい。

 続いて、もう1人の右翼がマイクを握った。



 公のみなさまの益になるから、ですから税法上も優遇され、さまざまな特恵を受けております。しかしこの、カルト宗教創価学会、極悪カルト創価学会のこの平和会館、創価学会員でない一般人が使えますか、使えません。

 さらに、宗教は本来政治的な活動をしてはならないのに、見てください、こんなに公明党のポスター、太田昭宏、谷村孝彦、ベタベタベタベタ貼って、あなた方は宗教法人法に違反しております。(そうだ、違反してるぞ、創価学会)

 宗教法人法は宗教法人法に違反する団体、あるいは反社会的行動をする団体は、法人格を剥奪する、裁判所が解散命令を出せることになっているんです。(解散しろ~、創価学会)81条に基づいて創価学会に解散命令を出させましょう。(出させましょう~)

 数々の嫌がらせ、犯罪行為をやってきた創価学会に宗教法人を名乗る資格はありません。(ありませ~ん)

 極悪カルト創価学会を、日本から叩き出せ~(叩き出せ~)。

 中から聞いてるカルト信者、出てきて国民に謝罪しろ~(謝罪しろ~)

 われわれは極悪カルトを認めないぞ~(認めないぞ~)

 創価学会は解散しろ~(解散しろ~)



「創価学会の会館が一般人に使えないのはおかしい」「宗教団体は政治活動をしてはならない」などという発言についてはたんなる法律の誤解あるいは無知として黙殺することもできよう。しかし、「宗教法人法に違反する団体」「反社会的行動をする団体」「数々の嫌がらせ、犯罪行為をやってきた創価学会」「極悪カルト」という発言は、右翼Mの街宣内容を短く言い換えたにすぎず、容認できるものとは思えない。

公表されない街宣

 この日の街宣活動のうち、右翼らが公表したのはここまでである。右翼らは隣の東大和市にある創価学会文化会館前でも街宣車を停め、街宣活動を行っている(街宣の時刻は東大和が先だったと思われる)。その内容は東村山文化会館前での街宣内容と同じようなものと推測するが、私が知る範囲ではその街宣風景は公表されていないようである。

 東大和文化会館前での街宣では東村山では起きなかったトラブルが発生したとも聞いている。やはり何か、公表するには不都合なことがあったのだろうか。

 さて、右翼らはこうして東村山と東大和の創価学会文化会館前で街宣活動を行ったが、右翼らの街宣の旅はまだまだ終わらなかった。狂信とはおそろしいというほかないが、右翼らにデマを吹き込んだ矢野と朝木にとって、これほど単純で御しやすい連中もそうはいないというところだったのではあるまいか。

(つづく)

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東村山市議会議長誹謗中傷事件 第4回
街宣ツアーの締め括り

 右翼らが公表していない街宣現場は東大和文化会館以外にもう1箇所あった。右翼らは6月14日午後3時50分ごろ、創価学会東村山文化会館前での街宣を終え、エンドレステープを流しながら久米川町へと向かったらしい。川上隆之東村山市議会議長宅の前に到着したのは午後4時過ぎである。右翼らがそこを街宣場所に選んだのは偶然だったのだろうか。

 右翼Mが街宣を開始したのは午後4時10分ごろ。右翼Mは冒頭で創価・公明批判を行い、「朝木明代は創価学会に殺された」「創価学会は殺人者の集団」などとする街宣を行った。ここまでは直前の東村山文化会館前で行った街宣とほぼ同じ内容である。しかしそれから先は、これまでにない内容だった。右翼Mはこう続けたのである。



 創価学会は暴力団も持ってるし、創価学会は右翼の街宣車だって自由に動かせるんだ。そんなことは常識になってます。だからみんな怖いんです。怖くて誰も文句がいえないから、こうやって、川上隆之、りっぱなおうちに住んでるじゃないですか。

 えー? さんざん私腹を肥やし、国民の血税でもって肥え太り、屋上から三色旗も垂れ流して、この久米川に住む住人を見下ろし、見下し、威嚇してるんじゃないですか。

 これがまさに創価学会、犯罪者集団。近所の嫌われ者です。さあ、とっとと出てきて下さい。そうですね、みなさん、わかります。はいはい、じゃ、そろそろお願いしましょうね。とっとと出てきて下さい、川上さん。

 川上さーん、川上さーん、出てきて下さーい。

 川上隆之、犯罪者、出てこーい。

 犯罪者、川上隆之、出てこーい。



 右翼らが川上議長の自宅前に街宣車を停めたのは偶然ではなかった。彼らは街宣の最後の場所に川上議長宅前を選んだのである。

 内容についてはあらためて検討するまでもない。「私腹を肥やし」「住民を見下ろし」「近所の嫌われ者」、極め付きは「犯罪者、川上隆之」。万引きを苦にして自殺した朝木明代の転落死を「創価学会の犯罪」と断定し、続けて「犯罪者、川上隆之」と呼んだということは、この右翼Mは「川上が朝木明代を殺害した犯人だ」といっているのだろうか。近隣住民が「朝木明代の転落死に川上が関与していたのか」と誤解する可能性もないとはいえまい。川上議長を標的にした明白な誹謗中傷であり、高倉良生都議が名誉毀損で告訴した街宣内容に勝るとも劣らない個人に対する名誉毀損ではあるまいか。

 万引き被害者に対する度重なるお礼参りなど、朝木明代の万引き隠蔽に関与した矢野穂積にとって、矢野のいいなりになって虚偽宣伝の先兵を買って出た「何も考えない」右翼の存在は重宝この上ないものだろう。矢野と朝木は自分の手を汚さずにすむのだから。

 ただ、いかに「何も考えない」右翼とはいえ、度を越しては矢野・朝木にとってもプラスにはならない。矢野と朝木が名誉毀損を構成しないように注意深く断定を避けているにもかかわらず、「朝木明代の転落死は創価学会の犯罪」と本音を包み隠さず暴露、断定してしまっては、デマ情報の出所である矢野と朝木にも累を及ぼさないともかぎらない。 

 右翼Mの6月23日付ブログによれば、創価学会がこの日の街宣をめぐり、東京地裁に街宣活動禁止を求める仮処分申請を行ったようである。これで終わればよいが、創価学会が次の手段に出た場合には当然、矢野も朝木も「『何も考えない』右翼が勝手にやったこと」ではすまされまい。

10日前の匿名電話
 
 さて、右翼はなぜ川上議長個人を標的に選んだのか。その理由はわからないが、川上議長の身辺にはすでに、この日の街宣の伏線とも考えられる出来事が起きていた。6月3日夕方、川上議長の自宅に非通知の電話がかかってきた。



川上  川上です。

相手  川上隆之か。

川上  そうです。

相手  9月1日を忘れるな。

川上  何ですか?

相手  お前は殺人犯だ。来年の9月1日で時効になると思ったら、大間違いだ。ただではすまないぞ。覚悟しておけよ。いいか、わかったか。



 内容的には妄想のたぐいであるものの、口先だけはなかなかの凄味である。当惑した議長が何のことかと聞こうとしても、相手は名前も名乗らないまま一方的に同じ内容を繰り返すので議長は電話を切ったという。

 その直後にも続けざまに何度も非通知電話がかかってきたが、議長はもう電話には出なかった。「9月1日で時効」とは「朝木明代殺害事件」のことを指しているのだろうが、そんなことを急にいわれても議長がすぐにそれと理解できるわけがない。

 電話の主の「ただではすまない。覚悟しておけよ」というセリフが具体的に何を意味するのかはわからない。ただ、「来年の9月1日が時効」とは矢野の妄言に踊らされた右翼らがしきりに騒いでいる話であり、電話の「お前は殺人犯だ」というセリフと右翼Mの「犯罪者、川上隆之」という街宣での発言は、いずれも川上議長を名指しで犯罪者であると断定している点において共通している。

 脅迫電話もまた右翼によるものと断定するものではないが、少なくとも電話の内容をみるかぎり、脅迫電話の主は「右翼-妙観講-矢野・朝木」周辺の人物であるとみるのが自然ではあるまいか。いずれにしても、当事者からすれば、右翼Mのこの日の街宣は10日前の脅迫を実行したものでもあったのである。

 右翼らが川上議長宅前で行った街宣は約10分間。短時間だが、きわめて印象深いセリフを残し、午後4時20分過ぎ、右翼らの街宣車は再びエンドレステープを流しながら住宅街へと去っていった。右翼らはこの街宣のもようも公表していない。「何も考えない」右翼らにしても、さすがに自分からわざわざ不法行為の証拠を残すことはないと考えたのか、あるいはただなんらかの防衛本能が働いただけなのかは定かではない。

 こうして右翼らの、朝の9時に始まった東村山周辺の名誉毀損・誹謗中傷の旅は終わった。「何も考えない」右翼らにとってさぞ中身の濃い、達成感に満ちた1日だったのではないかと想像する。それはそれでよいが、ただ彼らの街宣の性質上、中身が濃ければ濃いほど責任の度合いも大きくなる。それが一般社会の常識であることも十分肝に銘じておくべきではあるまいか。

(了)

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