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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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朝木明代転落死・鍵隠蔽事件 第22回
ストッキングをめぐる求釈明

 平成7年9月1日夜、明代が事務所に(青いローヒールの)靴を置いて、裸足で自殺現場まで歩いて行ったことを直接的にうかがわせるのはストッキングの足底部が破れていた事実である。千葉は準備書面で「警察(原告を含む)及び検察は亡明代のストッキングの足底部に破損があったことから、裸足で外出したと認定し、その旨を公表した。」と述べている。 

 これに対して矢野は〈「亡明代のストッキングの足底部に破損があった」のはどのような具体的な証拠に基づき判断をしたか、明らかにされたい。〉と求釈明した。このため千葉は次のように回答した。



(求釈明に対する回答)

 平成7年9月2日、東村山警察署鑑識課員は検視の際に、亡明代が着用していたパンティストッキングの足裏部分が破損していた状況を近接撮影した写真に説明文を添えた報告書を作成し、原告を経由して警察署長に報告した後に検察官に送付している。警察署長及び検察官は上記の報告書に基づき「ストッキングが破れていた」と発表したのである。



 明代のストッキングの足裏部分が破れていた事実については矢野もかねてより重要視している。この裁判でも上記の千葉の回答に対して矢野は重ねて求釈明を行うとともに次のように主張している。



(ストッキングに関する矢野の再度の求釈明)

(「警察(原告を含む)及び検察は亡明代のストッキングの足底部に破損があったことから、裸足で外出したと認定」したとする千葉の主張を引用した上で)すなわち、朝木明代議員は1995年9月1日夜、自宅を出て、被告矢野のいた朝木明代議員の事務所に立ち寄ったが、この事務所から裸足で「飛び出し」たと推認でき、本件記事に指摘した「鍵」は事務所に置いたバッグに入れたままだった(可能性が高い)、と警察(原告千葉を含む)及び検察は判断した旨、原告千葉は東村山警察に代わって主張するのである。

 然るに、「亡明代のストッキングの足底部に破損があった」との事実が客観的真実であることが証明できなければ、朝木明代議員が自宅を出て、被告矢野のいた朝木明代議員の事務所に立ち寄ったが、この事務所から裸足で「飛び出し」たという推認も成立せず単なる憶測にすぎないことになるし、事務所においたままの「バッグ」に「鍵」は入ったままだった可能性もありえず、単なる憶測レベルのものとなる、からである。



 矢野はこう述べて、千葉に対して「亡明代のストッキングの足底部に破損があった」とする事実についてどのような具体的な証拠に基づくものなのかを明らかにするよう求めた。その上で矢野は、明代のストッキングの足底部の破損について自らが「確認した」とする事実について次のように述べた。



(矢野が主張する「ストッキングの足底部の破損」に対する認識)

 被告両名は、朝木明代議員が救急救命処置のためにかつぎこまれたが結局死亡した防衛医大付属病院の担当医師から、「亡明代のストッキングの足底部に破損があった」とはいえないとの供述を得ており、原告千葉の主張には全く根拠がない。



 矢野によれば、明代の救急救命処置を行った医師が「ストッキングの足底部は破れていなかった」と証言したというのである。それは本当に事実なのだろうか。

変遷した「証言」

 インターネット「東村山市民新聞」には医師の証言に関して以下のような記述がある。



(「東村山市民新聞」の記載)

〈朝木明代議員遺族や矢野議員は、病院に搬送された朝木明代議員の救急救命を担当した防衛医大病院担当医師に、事件後、朝木明代議員がストッキングをはいていたか、足の裏がどうなっていたか、ストッキングは破れていたか、を詳細に質問し確認しました。ところが、担当医師は「ストッキングは自分達が脱がせました」と認めた上で、「それは、警察にも聞かれたんですけれど、そこまでは覚えていないですね」とはっきりと語っていますし(録音あり)、〉



 ここでは、警察もストッキングが破れていたかどうか医師に確認したように聞こえるかもしれない。しかし矢野が法廷に提出した医師に対する調査の録音記録によれば、警察は「ストッキングが破れていたかどうか」を確認したわけではない。録音記録をみよう。



中田弁護士(矢野の代理人)  足なんですけど、ストッキングをはいてたですか?

医師  それは、警察にも聞かれたんですけどね。ストッキングは、うちで確か、脱がせて、全部ビニール袋に入れるんです。入ってたように思うんですけど。

矢野  入ってました。

医師  だとすれば、たぶん、はいていたと思います。

中田  ストッキングが破れてたとか……、例えば、足の裏がどうだったかは?

医師  そこまでは覚えてないですね。



 医師は「ストッキングが破れていたかどうかは覚えていない」と証言している。この点においては「東村山市民新聞」の記載と同じである。

 ただしここで医師は、「ストッキングを履いていたかどうかについて警察に聞かれた」と述べているにすぎない。ストッキングの足底部が破れていることを確認した東村山署は、明代がそのストッキングを履いていたかどうかを確認したということなら、きわめて自然な質問であるといえる。明代がそのストッキングを履いていたことが確認されれば、明代が裸足で歩いていたことの裏付けとなる。

 医師もここで、矢野の「(ビニール袋に)入ってました。」という発言を受けて「だとすれば、たぶん、はいていたと思います」と答えている。するとやはり、医師が「警察にも聞かれた」と述べている内容とは、「明代がストッキングを履いていたかどうか」だったと理解するのが自然なのである。会話の流れとしても、テーマが「ストッキングを履いていたかどうか」から「破れていたかどうか」へと移っていることがわかろう。

 ところがこのやりとりが、矢野の記事になると、警察が医師に「ストッキングが破れていたかどうかを聞いた」という話に変質している。つまり矢野は、話をすり替えることによって、警察はストッキングが破れていたかどうかを確認していないことにしたものと理解できよう。その上で、医師が「覚えていない」ということになれば、「破れていたとは断定できない」という結論になる。これが「東村山市民新聞」記事の狙いだろう。

〈明代の救急救命処置を行った医師が「ストッキングの足底部は破れていなかった」と証言した〉とする矢野の主張に対して千葉は準備書面で次のように反論している。



(中田弁護士の質問に対し)担当医師は「そこまでは覚えていないですね」と回答している。そして、被告ら訴訟代理人の福間弁護士は、別件裁判の平成23年1月6日に行われた被告に対する尋問の際に、朝木明代市議を担当した医師の証言内容として「ストッキングが破れていたかどうか、そこまでは覚えていない」と発言している。

 ……被告らとその訴訟代理人は、担当医師が、ストッキングが破れていた事実は覚えていないと供述していることを知っていながら、ストッキングの足底部に破損があったとはいえないと変更したことは証拠上明白である。



 また千葉は、朝木が明代の遺品を受領した際の状況について、以下のように述べている。



(朝木が遺品を受領した際の状況)

 被告直子は、警察でストッキングを受領した際に、担当の警察官から足裏部の破損していることの説明を受け、その破損状況を視認した本人である。仮に、破損状況を見落としたとしても、亡明代のズボンに擦り傷があったのを発見した被告らが、一目してわかるほどに破損していたストッキングの足裏部を見落としたとすることは極めて不合理である。



 その上で千葉は、矢野が〈医師が「ストッキングの足底部は破れていなかった」と証言した〉と主張していることについてこう結論付けた。

「『亡明代のストッキングの足底部に破損があったとはいえない』との医師の供述があったとの主張は、被告らが意図的に為した虚言であると言わざるを得ない。」

(つづく)

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朝木明代転落死・鍵隠蔽事件 第23回
「意見・論評」であると主張

 本件裁判はこれまで5回の口頭弁論を重ねている。その間、千葉は準備書面で鍵と靴をめぐる状況、矢野の「警察に行っているかと思った」という発言のほかにも、明代の死が「自殺」であることおよび矢野と朝木が「自殺」であることを隠蔽しようとしている事例を示し、「千葉が鍵発見に関わる殺人事件の『証拠事実の隠匿』」を行った事実はないことについて主張してきた。

 千葉が問題としているのは、

〈千葉「自殺説」を自ら全面的に否定! 決定的事実を知りながら、なぜ、今まで一度も公表しなかったのか!! ⇒証拠事実の隠匿は明らか!〉

〈元副署長チバは、捜査責任者として詳細を全面自供し事実隠匿の責任をとりなさい!〉

 などの記載である。すると矢野と朝木は、「千葉が鍵発見に関わる、『殺人事件』の証拠を隠匿した」とする事実について真実性・相当性を主張・立証すればよい。しかし提訴から1年にもなろうとするが、矢野は今のところまだ「千葉が殺人事件の証拠を隠匿した」とする事実について真実性・相当性に関する主張も立証もしていない。

 それには矢野なりの理由があった。矢野は答弁書で、「『千葉が殺人事件の証拠を隠匿した』とは主張していない。記事は『千葉が殺人事件の証拠を隠匿した』との事実を摘示したものではなく、朝木明代議員事件は自殺ではなく何者かによる他殺の疑いが強いという『決定的事実がついに判明』し、東村山警察自身が捜査を十分に尽くしていない、との批判言論を意見・論評として記載したものである」(趣旨)と主張していた。

 仮に千葉が最近になって「おしぼりは現場検証後に置かれた」と述べたことをもって矢野が「第三者が関与した証拠で、捜査が尽くされていない」と考えたとしても、そのことと千葉が「殺人事件の証拠を隠匿した」(〈証拠事実の隠匿は明らか!〉)との事実の間には大きな隔たりがあるのではあるまいか。しかし「論評である」と主張する矢野は、立証対象についても次のように述べていた。

〈仮定抗弁での立証対象(論評たる本件記事の立証対象である前提事実の重要な部分)というのは、「朝木明代議員の鍵束は、焼肉店の裏口のカゴに入った使用済みのおしぼりの間に入れられて発見されたが、朝木明代議員の死亡確認後、警察犬投入後にいれられた可能性があるものの、何者が何の目的で置いたかは、解明できていない。鍵束は、その捜査が終了後、9月14日に遺族に返還した。」などとする東村山署による「捜査結果」を、……副署長という東村山警察元幹部(原告千葉)自身が、事件発生の14年後に初めて供述し、公表したという事実である。〉

 主張の内容はともかく、矢野が一筋縄でいかない相手であることだけはわかろう。

奇妙な「求釈明」

 またその上で矢野は、次のような求釈明も行っていた。



(矢野の求釈明の申立)

 原告千葉は、「原告千葉が鍵束を発見した事実を隠匿した」との事実を被告両名が摘示したというが、被告両名は、原告千葉が「鍵束を発見した事実を隠匿した」などという事実を摘示したことも、主張したこともないので、本件記事が摘示したとする具体的事実を明らかにされたい。



 千葉は〈証拠事実の隠匿は明らか!〉などの表現について「原告千葉が鍵束を発見した事実を隠匿した」などと主張しているのではない。千葉は「亡明代殺害の証拠である鍵束を発見した事実を隠匿したとの事実を摘示した」と主張しているのである。

 矢野は訴状を読み間違えたのか、あるいは意図的に「亡明代殺害の証拠である鍵束を発見した事実を隠匿」ではなく、たんに「鍵束を発見した事実を隠匿」にしたかったのだろうか。千葉の主張する摘示事実が矢野の「理解」する摘示事実であるとすれば、真実性・相当性の「立証対象」は確かに矢野が求釈明に先立って述べたとおりということになり、立証はさほど難しくはあるまい。

 矢野の求釈明に対して千葉は、あらためて「亡明代殺害の証拠である鍵束を発見した事実を隠匿したとの事実を摘示した」と主張した。しかしその後も矢野は本件記事について、「千葉が公表した事実を前提とした、東村山署が捜査を十分に尽くしていないとする意見・論評である」とする主張を繰り返すとともに〈被告両名は、原告千葉のいう「亡明代殺害の証拠である鍵束を発見した事実を隠匿した」との記述をした事実はどこにもないので、具体的に被告両名が記述した箇所を明らかにされたい。〉と主張している。

 最高裁判例では、「名誉毀損の成否が問題となっている新聞記事が、意見ないし論評の表現に当たるかのような語を用いている場合でも、前後の文脈などによって、証拠等をもってその存否を決することが可能な他人に関する特定の事項を主張するものと理解されるときは、記事は右事項についての事実の摘示を含むものというべきである。」とされている。

 すると、矢野のいうように具体的に「(千葉が)亡明代殺害の証拠である鍵束を発見した事実を隠匿した」と記載していなくても、タイトル及び文脈からそのように理解されるなら、「亡明代殺害の証拠である鍵束を発見した事実を隠匿した」との事実を摘示したとみなされるのではあるまいか。私には少なくとも、「千葉は朝木明代殺害事件の証拠を隠匿した」と主張しているように読める。

裁判官の基本認識

 このように、原告と被告の主張は噛み合わないまま1年近くが経過していた。「事実摘示」か「論評」かで主張がまったく噛み合わなかった裁判の進行が大きく動いたのは第4回口頭弁論(弁論準備手続き)だった。裁判官はこれまでの双方の主張を整理した書面を作成し、それぞれに提示した。ちょうど判決文でいえば、「当裁判所の判断」までの双方の主張をまとめたもののようにもみえる。裁判官の心中も同様に、そろそろ裁判所が進行についても一定の方針を判断すべき時期に来ていると考えているようにも思えた。

 双方の主張をまとめた整理案を双方に確認させた上で第5回口頭弁論が開かれた。当面、明確にしなければならない論点は問題の記事が「事実摘示」か「論評」かという点にある。裁判官はまずその点について見解を示した。裁判官はこう述べた。

裁判官  記事全体は、原告が指摘する事実(千葉が他殺の証拠を隠蔽)を摘示していると思います。

 その上で裁判官は矢野と朝木側に対してこう聞いた。

裁判官  被告らは「千葉が他殺の証拠を隠蔽した」とする事実に対する真実性・相当性の主張・立証をしないんですか?

 この質問に対して矢野は「仮定抗弁を行います」と応えた。ここでもなお矢野は、記事の名誉毀損性および「事実摘示」について認めているわけではないことを「仮定」という文言を付けることによって主張していることがわかる。

 もちろん矢野が認めようと認めまいと、裁判官の基本認識が変わるものでもなかろう。裁判官は矢野の回答を確認すると、矢野に対して次回弁論までに「千葉が他殺の証拠を隠蔽した」とする事実に対する真実性・相当性の主張・立証を行うよう要請した。

 裁判官は最後に、今後の進行について「仮に原告が勝訴して控訴審になった場合に、一審で審理漏れがあったということがないよう慎重に行いたいと思います」と述べた。千葉は朝木に対する尋問を申し立てている。これに対して裁判官は、「被告らの次回書面を見てから判断します」と答えた。次回口頭弁論も弁論準備手続きで、5月14日午後2:30に予定されている。

 なお余談だが、矢野のデマを鵜呑みにした「行動する保守」の西村修平を千葉が提訴していた裁判の控訴審第1回口頭弁論が5月23日午後2時から開かれることになった。30万円の支払いを命じた一審判決を不服として西村が控訴していた。

(つづく)

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第2次「行動する保守」事件 第1回
 東村山警察署元副署長の千葉英司がブログの記載などをめぐり「行動する保守」Aを提訴していた裁判の第1回口頭弁論が平成24年6月5日13:30から東京地裁立川支部で開かれることになった。ゴールデンウィーク前には期日が決定しているので、訴状はすでに送達されているものとみられる。

何も得るもののない和解

 千葉が問題としているのは「行動する保守」Aが運営するブログの平成23年9月1日付〈故朝木明代東村山市議殺害事件 16年目の命日を迎えて〉(以下、「記事1」)と題する記事および平成21年9月2日付〈告知と活動報告〉と題する記事(以下、「記事2」)である。

 記事1が掲載される4カ月前の平成23年4月20日、千葉から提訴されていた裁判で、「行動する保守」Aは千葉に10万円を支払うとともに記事および写真の削除など千葉の要求をすべて受け入れる内容の和解に応じている。慰謝料の支払い以外に裁判所が認容した千葉の要求は以下のとおりである。



(第1次裁判で認容された千葉の要求)

 ブログ「日本よ何処へ」における平成21年11月13日付「〈活動報告〉西村修平VS千葉英司(2)」に掲載したプラカードの写真にある「創価学会の四悪人」及び「千葉英二副署長」との文言削除。

 ブログ「日本よ何処へ」における平成22年5月4日付「反創価学会デモ(日護会)の紹介」に掲載したプラカードの写真にある「創価学会の四悪人」及び「千葉英二副署長」との文言削除。

 ブログ「日本よ何処へ」における平成21年7月13日付「黒田大輔『日本を護る市民の会』代表の裁判支援行動(6)」に記載した「大嘘つきの千葉英司元副署長」「大嘘つきの千葉英司元副署長に抗議」「千葉の虚偽発言」との文言削除。(筆者注=訴状では写真削除も求めていたが、提訴後に削除したため、写真削除については訴えを取り下げた)

 ブログ「日本よ何処へ」における平成21年11月20日付「〈活動報告〉槇泰智VS千葉英司」に記載した「にも拘らず捜査の指揮をとった東村山警察署の千葉英司副署長(当時)は強引に自殺として処理。」「この男こそが13年前、自殺事件にすり替えた張本人・千葉英司だったと分かった。警察を退職した今でも創価学会シンジケートで繋がり、店主を装って用心棒を演じていたとは。」との文言削除。



 これらの写真・文言の削除を約した上で、〈原告と被告らは、今後、相互に誹謗中傷しないことを確約する。〉などとする内容の和解が成立した。

 この裁判はいうまでもなく、「行動する保守」Aが「内部告発」が事実であることおよび「内部告発」の内容が事実であることを立証できていれば和解に応じる必要はなかった。しかし「行動する保守」Aは真実性を立証するどころか、「内部告発」が伝聞の伝聞にすぎないことを自らの陳述書で自白してしまった。代理人はとうてい勝ち目はないと判断し、千葉の要求をすべて飲むという惨めな和解を受け入れたのである。

卑小な自尊心

 しかし「行動する保守」Aは「行動する保守」の重鎮として、「内部告発」がどうみても一般社会ではまったく相手にされない代物であるにもかかわらず、軽率にもそれを事実と信じ込んでしまった自らの愚かさを認めたくないのか、記事1の冒頭で次のように述べた。

〈本日は東村山市議時代に創価学会を厳しく追及していた故朝木明代さんが、何者かによって東村山駅前のビルから突き落とされて殺害されたその命日であります。創価学会と命を賭けて戦った勇気ある女性市議の、その意思を後世に伝える為にも、今後ともこの問題を訴えて行く所存です。〉

 この文面だけを見れば、「行動する保守」Aは裁判では負けてもなお「真相究明活動」に対する意欲は衰えておらず、支援者に対して活動継続の強い意思を示したものと受け取ることができよう。「行動する保守」の重鎮として振る舞っている「行動する保守」Aとしては、体面だけは保ちたかっただけのようにもみえた。その後「行動する保守」Aがなんらかの「真相究明活動」を行った様子はうかがえない。

 続けて「行動する保守」Aは、面目を潰された相手である千葉についても次のように述べている。



 この事件を当時東村山警察署の副署長として捜査に当たった千葉英司副署長は、現在も朝木明代市議の仲間であった矢野穂積市議や娘さんの朝木直子市議を相手に民事で訴えています。

 ……当時捜査に当たった人物が、その後もこのように執拗にこの事件に関わっている異常性を私は不気味に感じるし、それ故にこの問題から離れる訳には行きません。



 自ら「内部告発」がデマだったことを認めただけでなく、矢野と朝木の主張がことごとく裁判所で排斥されてきた事実を見てもなお「行動する保守」Aは、何が真実かを判断できないようである。それどころかこの記載は、千葉がなにか不当な提訴を繰り返している人物であるかのような印象を与えよう。

 その上で「行動する保守」Aは裁判所から相手にされなかった陳述書を公表している。自分の陳述書の内容には理があるといいたかったのだろう。その感覚からしてすでに普通ではないと思うが、その中に千葉が問題としている記載があった。千葉の請求の1つとそれに対する「行動する保守」Aの主張である。



4 平成21年7月31日付ブログに記載した「大嘘つきの千葉英司元副署長」「大嘘つきの千葉英司元副署長に抗議」「千葉の虚偽発言」との文言及び原告の写真を削除せよ。
について

 この大嘘つきという文言は削除しません。なぜならばこれは裁判を傍聴していた我々に対して千葉氏が我々傍聴席を指し示すようにして、我々に対して事実と全く異なることを言い放ったからです。この裁判(千葉氏が黒田大輔氏を訴えた件)に関しては和解となっていますが、裁判の記録が取り寄せて読んで頂ければ、その真実は明らかだと思います。



「大嘘つき」に関する文言については千葉が削除を要求し、和解成立後に削除されている。にもかかわらず、「行動する保守」Aは「この大嘘つきという文言は削除しません。……」とする一文をあえて掲載したのである。これでは「行動する保守」Aはいまだ千葉に対して「大嘘つき」と呼んでいるに等しい。千葉は訴状で次のように主張している。



(訴状における千葉の主張)

(被告は原告が)異常な人物と断定した後で、「『大嘘つきの千葉英司元副署長』『大嘘つきの千葉英司元副署長に抗議』『千葉の虚言発言』との文言は削除しません。」と記載した。本件記事は、公然と、原告は異常で大嘘つきであると主張し、原告を侮辱するものである。



まれにみる卑怯者

 記事2については肖像権侵害による慰謝料の支払いを求めているが、訴状提出後、ほかにも肖像権侵害があったことが判明している。その中には第1次裁判で削除を要求し、裁判中に削除したにもかかわらず、その後復活していた写真もあった。「行動する保守」Aが意図的に再掲載したものであることは明らかで、やはりまれにみる卑怯者といわれてもやむを得まい。

 なお、私が「行動する保守」Aを提訴した裁判は、本件の1週間後、6月12日に第1回口頭弁論が開かれることが決まった。特別の事情がなければ、私の訴状も送達されているはずである。

(「第1回口頭弁論後」につづく)
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朝木明代転落死・鍵隠蔽事件 第24回
〈千葉「自殺説」を自ら全面的に否定! 決定的事実を知りながら、なぜ、今まで一度も公表しなかったのか!! ⇒証拠事実の隠匿は明らか!〉

〈元副署長チバは、捜査責任者として詳細を全面自供し事実隠匿の責任をとりなさい!〉

 これらの記載について東京地裁は第5回口頭弁論で「『千葉は故朝木明代の他殺の証拠を隠匿した』との事実摘示」であるとの認識を示し、矢野と朝木に対して真実性・相当性の主張・立証をするよう求めた。それまで矢野は「『千葉が最近になって鍵が発見された状況について初めて明らかにした事実』に基づく意見・論評である」と主張していたが、裁判官の要請に対して「仮定抗弁を行う」と答えた。

 記事による名誉毀損にあっては「事実摘示」か「論評」かによって求められる立証範囲が大きく異なる。これまで矢野が主張していたように本件記事が「論評」と認められれば、矢野のいうとおり「千葉が最近になって初めて鍵発見の状況を明らかにした」という前提事実を立証すればいい。しかし「事実摘示」ということになると、「千葉が明代の他殺の証拠を隠匿したという事実」の真実性・相当性を立証しなければならない。

 被告が「意見・論評」であると主張している本件において、裁判官が「事実摘示」か「論評」かについてどんな心証を持っているかはきわめて重要な分岐点なのだった。したがって第6回口頭弁論の焦点は、「千葉は故朝木明代の他殺の証拠を隠匿した」との事実摘示に対して矢野がどのような真実性・相当性の主張・立証を行うのかという点にあった。

誤導しかねない加筆

 矢野が「仮定抗弁」を記載した準備書面を提出したのは第6回口頭弁論の9日前である。一見して、私はまずその体裁に驚かされた。原告・被告ともに裁判所が前回口頭弁論前に示した整理案について意見を求められていた。ところが矢野は、たんに意見を述べるにとどまらず、裁判官が作成した整理案を修正したものを提出したのである。その整理案の中に裁判官から要請された「仮定抗弁」を追加するかたちの準備書面となっていた。

 裁判官の整理案は判決文における判断の前提となる部分に似ていた。矢野としては整理案がこのまま「判断」の前提となることに不満な部分があったとみえた。矢野は裁判官が作成した整理案の体裁のまま修正、加筆していたが、その中には第三者からみて踏み込みすぎではないかと思われる箇所もあった。

 原告・被告双方のこれまでの主張の整理に明らかな事実誤認などがあり、その部分を修正したというのならまだわかる。ところが矢野は、これまでの双方の主張などに基づく裁判官の認識・整理に対してまでも修正を加えていたのである。裁判官の認識そのものに立ち入るもので、場合によっては裁判官の判断に迷いを生じさせたり、影響を与えかねないと懸念される加筆や改変、さらには事実の書き換えまであった。

 たとえば「朝木明代転落死事件に対する東村山署の処理経過」について裁判官は整理案の〈「第3 当事者間に争いのない事実」の(2)〉で次のように整理していた。



(裁判官整理案における東村山署の処理経過)

 東村山署は本件転落死事故を、被疑者不詳の殺人被疑事件として立件し、同年12月22日、東京地方検察庁八王子支部検察官に送致した。送致を受けた検察官は、平成9年4月14日、訴外明代が何者かに殺害されたことを示す証拠は得られず、訴外明代は自殺した可能性が高いと判断し、同被疑事件につき公訴を提起しない処分をした。



 裁判官の整理には何の問題もないと思うが、矢野は上記整理案に次のような一文を加筆している。



(矢野の加筆部分)

 前記不起訴処分決定の際、訴外朝木明代の遺体に対する司法解剖は1年半前になされていたが、嘱託された事項に関する死亡解剖鑑定書は作成されていなかった。



 矢野の意図は明確ではないものの、これまでの矢野の主張からすれば、「司法解剖鑑定書が作成されていない時点での不起訴処分の決定は十分な根拠に基づくものとはいえない」と主張するための伏線にしたいように思える。そうでなければ、不起訴処分決定の際に司法解剖鑑定書が作成されていなかったことをあえて加える必要もなかろう。

 事実としても、司法解剖を行った時点で解剖医による判断は立会い警察官に伝えられており、警察官は「司法解剖立会い報告書」を作成して地検に送致している。したがって当時、司法解剖鑑定書が作成されていなかったことは、東京地検が公訴を提起するかしないかの判断をする上でなんらの影響もなかったのである。

 地検の決定の際に司法解剖鑑定書が作成されていなかったのは事実だが、そのことを記載するなら、司法解剖鑑定書に代わるものとして「司法解剖立会い報告書」が作成され、送致されていた事実も記載すべきだろう。そうでなければ誤解を生じかねない。

過去の宣伝事実を書き換え

 事実の書き換えもあった。裁判官は「第3 当事者間に争いのない事実」の中で「3 被告らの言論活動等」として次のように整理していた。



(裁判官による「3 被告らの言論活動等」)

 被告らは、訴外明代が死亡した直後から、自らが編集、発行する「東村山市民新聞」での記事等を通じ、訴外明代は政敵に殺害された可能性があるとの見解を示し、捜査機関の捜査活動や捜査関係者の言論等を繰り返し批判した。被告らは、本件鑑定書の内容を知った後も、同鑑定書で示された訴外明代の上腕部の皮下出血等は、第三者による殺害を示唆するものであるとして、前記と同様の批判活動を繰り返した。



 そのとおりであるか、事実に比較して穏やかに表現しているといえる。ところが矢野はこの部分について事実を書き換えた。「政敵」の箇所を「何者かに」と改変したのである。明代の自殺直後、朝木が「創価学会に殺された」と騒いだ事実は裁判所も認定しており、「東村山市民新聞」でも繰り返し「創価学会の関与」を匂わせた。

 その結果、朝木の発言が問題となった『週刊現代』事件では講談社とともに200万円の支払いと謝罪広告の掲載が命じられ、『東村山市民新聞』事件でも200万円の支払いと謝罪広告の掲載が命じられている。矢野としてはこれら敗訴の前提事実をなかったことにしようとしたのだろうか。

 いずれにしてもこれらの修正、改変は「第3 当事者間に争いのない事実」の部分に対して行われたものだから、当然、矢野の修正・改変がこのまま受け入れられることはないとみられる。

(つづく)

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西村・細川事件控訴審(その1)
西村が控訴を取り下げ

 演説内容と「主権回復を目指す会」のウェブサイトに掲載した記事をめぐり東村山警察署副署長だった千葉英司から提訴され、一審で30万円の支払いを命じる判決を言い渡されていた同会代表、西村修平が平成24年5月22日、東京高裁に対して控訴取下書を提出、控訴を取り下げたことがわかった。確定期日は平成24年2月10日となる。

 控訴審第1回口頭弁論は翌平成24年5月23日に予定されていたが、2日前の5月21日午前、西村本人から千葉に直接電話があった。西村はこういった。

「控訴を取り下げるので、削除箇所を示してほしい。明日(22日)に裁判所に取下書を提出するつもりだ。それ以外にも不快感を与えた記事があれば削除するので明示してほしい」

 これに対して千葉は、取り下げに応じる旨の回答をした。

 ちなみに控訴した場合には第1回口頭弁論前までに控訴理由書を提出するのが普通だが、西村から電話を受けた時点で千葉は控訴理由書を受領していない。一審で西村の書面を作成していた盟友の右翼Mは矢野に騙されたことを否定し、自らの判断で「朝木明代は謀殺されたと考えた」と語った。その右翼Mはもう控訴理由書を作る気力がなくなったのだろうか。それならそうと、潔く世間に公表すべきだろう。

矢野の主張を鵜呑みにした演説

 千葉が提訴していたのは、西村が平成21年11月1日にさいたま地裁川越支部前で行った街宣と平成21年11月2日付〈創価学会が大喜びする宇留嶋の訴訟乱発 創価学会「御用達」は栄えある名誉の筈だぞ! 言論・政治活動の自由をカルト教団から守れ〉と題する記事である。

 西村は街宣で次のように演説した。

〈朝木明代さんの万引き事件、万引きをでっち上げたといわれている元千葉英司副署長と、えー、一心同体となっている宇留嶋瑞郎が、今、裁判所に今入って来ました。訴訟を乱発して一国民に対して100万円を請求する元千葉英司副署長と宇留嶋創価学会御用達ライターがね、これ名誉毀損といわれた当本人が今裁判所に入りました。〉

 西村が演説する背後では支援者らが〈創価学会の疑惑に沈黙するな 東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件の徹底究明〉〈祝! 千葉英司敗訴「万引き」はでっち上げ! 「自殺」は謀殺だった!!〉などと記載した横断幕やプラカードを掲げていた。

 また西村はウェブサイトで上記横断幕やプラカードの写真、さらには千葉の映った動画や写真を掲載するとともに次のように記載した。

〈朝木明代・東村山女性市議の謀殺事件を転落・自殺としたのが東村山署元副署長の千葉英司。自殺の動機を『万引き』を苦にしたとして事件を処理したが、これが限りなくでっち上げに近いことが判明されている。〉

 千葉は上記演説と記事、および千葉の映像や写真を掲載したことに対して提訴していた。当初千葉は西村とともに元側近を提訴していたが、元側近との間では一審の途中で和解が成立している。

ことごとく排斥された主張

 演説について西村は「確定的言辞を避けて、『万引きをでっち上げたといわれている元千葉英司副署長』」と発言したにすぎないなどと主張した。しかし、東京地裁は西村の主張を斥け、名誉毀損を認定。ウェブサイトの記事についても東京地裁は、〈自殺の動機を「万引き」を苦にしたとして事件を処理したことを「限りなくでっち上げに近い」と表現しているが、その表現自体、断定に極めて近い表現を採用している〉などとして、名誉毀損を認定している。

また〈訴訟を乱発する〉との表現についても、〈原告が提訴した訴訟の数は確かに多いが、その一部勝訴の数、全面敗訴した事件における敗訴の理由を考慮すれば、原告は訴訟を乱発する人ではないことが認められる。〉などと述べ、名誉毀損の成立を認めている。

 動画の撮影及びウェブサイトの記事については、西村は「すべて元側近が勝手に行ったから自分には責任がない」などと、とうてい政治団体の代表とも思えない非常識な主張をしていた。しかしこれらの主張に対しても、東京地裁はそれぞれ以下のように述べて西村の責任を認定した。



(動画の撮影)

 細川は、川越支部前で本件団体(筆者注=「主権回復を目指す会」)の活動を撮影していたところ、本件演説により原告の登場が指摘されたため、本件演説に応じて原告を撮影したことが認められるから、本件動画の撮影は、被告(筆者注=西村)の指示によるものと認められる。

(ウェブサイトにおける記事の掲載)

 被告は、細川が本件団体名を冠した本件サイトを立ち上げ、本件サイトで動画配信等を行うことに同意していたものである。そして、……本件サイトへの掲載内容について、細川から一々事前に相談されることはなかったとしても、本件サイトに掲載された内容は、本件団体ないし被告の前日の川越支部前での活動を報告し、本件団体の政治的主張とも整合していたものである。




 なお、西村は本件演説および記事の真実性については〈訴訟を乱発〉との表現を除いていっさい主張しなかった。

 こうして一審の東京地裁は西村に対し、

①30万円の支払い

②平成21年11月2日付〈創価学会が大喜びする宇留嶋の訴訟乱発 創価学会「御用達」は栄えある名誉の筈だぞ! 言論・政治活動の自由をカルト教団から守れ〉との記事中、「これが限りなくでっち上げに近いことが判明されている。」との部分を削除せよ

――との判決を言い渡した。西村の控訴取り下げによってこの判決が確定したのである。

 今回の控訴取り下げと判決確定について、自ら千葉に取り下げを申し入れた西村は一応納得しているとみていいだろう。しかし一審で西村の準備書面を作成し、法廷でもあたかも当事者であるかのように裁判官とやり合っていた右翼Mは心中穏やかではないのではあるまいか。

 右翼Mは、私に対してはつまらないプライドから「『朝木明代は殺された』と考えたのは自分自身の判断だ」などと強弁した。本来怒りを向けるべきなのは、東村山デマの発信源である東村山市議の矢野穂積と朝木直子、それに「犯人を特定していたという現職警察官の内部告発があった」などというホラによって右翼Mらを東村山デマに引きずり込んだ「行動する保守」Aのはずだが、それもできない。矢野や「行動する保守」Aを正面から追及することは自らの不明を証明することでもある。右翼Mにそれをする度量があろうか。

 いずれにしても平成24年5月23日、東京高裁の裁判官は右翼Mから追いかけられる恐れもなくなり、職員は右翼Mらに対する警戒態勢から解放されることになったのは喜ばしいことというべきだろう。

(つづく)

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西村・細川事件控訴審(その2)
「不快な記事も削除する」との申し出

 控訴取り下げの前日、西村は千葉に対して「控訴を取り下げるので、削除箇所を示してほしい。明日(22日)に裁判所に取下書を提出するつもりだ。それ以外にも不快感を与えた記事があれば削除するので明示してほしい」と述べたが、「それ以外にも……」とは、「本件で千葉が問題にした記事以外の記事でも」という趣旨だった。

 それも「名誉毀損と思う記事」でなくても「不快感を与えた記事があれば」というのだから、かなり奇特な申し出である。「不快感を与えたもの」とは千葉の主観で通常、「不快」程度では「言論・表現の自由」を制限することはできない。ところが西村は、「不快感を与えた(千葉が不快に感じた)」というだけで削除要求に応じるとまでいうのである。並大抵の譲歩ではない。

 これには西村なりの計算があったものと思われるが、西村の方から率先して「不快感を与えた記事を指摘すれば削除する」というのだから、千葉がこの申し出を拒否する理由はあるまい。千葉は西村が取下書を提出したことを確認したのち、西村に対して本件以外に削除を要請する箇所を列記した文書を送付した。千葉が本件以外に削除を要請した箇所は以下のとおりである。



(本件以外に千葉が削除を要請した記事等のリスト=記事はいずれも「主権回復を目指す会」のサイト)

 平成20年9月1日付
 「朝木明代さん殺害事件を13年目の命日に市民に訴える! 創価学会の『疑惑』に沈黙するな〈朝木明代さん謀殺事件の追究を〉との表題及び本文の全部、ならびに「創価学会の四悪人」と題する看板の写真。

 平成20年9月1日付
 「番外編 【洋品店『スティル』を表敬訪問、慌てふためく創価の取り乱し】〈何と! あの千葉英司副署長が『スティル』の“店主”として登場する〉万引きでっち上げこそ謀殺を『自殺』にすり替えるキーワード」との表題及び本文の全部、ならびにリンクされた動画における千葉の容姿。

 平成20年11月13日付
 「『東村山の闇』に光を!! 〈東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件が再び法廷の場へ〉事件の捜査責任者(千葉英司・元東村山署副署長)が西村修平氏を訴える」との表題及び本文の全部、ならびに「創価学会の四悪人」と題する看板の写真。

 平成21年2月4日付
 「第二回公判(対創価学会)と八王子駅前街宣『東村山の闇』に光を! 謀殺が『自殺』に変わった真相に光を!! 〈東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件が再び法廷の場へ〉」との表題及び本文の全部、ならびに「創価学会の四悪人」と題する看板の写真。

 平成21年7月24日付
 「〈殺人を『自殺』にすり替えた最高裁判事は出てきて釈明せよ!〉『聖域』なる最高裁の仮面を剥いだ突撃抗議 カルト教団に屈伏したデタラメ判決を許さないぞ!」との表題の本文の「東村山署元副署長・千葉英司の言い分は、朝木議員の自殺の動機が『万引き』であるとしているが、この万引きが具体的証拠資料の検分で、限りなくでっち上げであることは証明されている。」との文言の全部、ならびに「創価学会の四悪人」と題する看板の写真。

 平成21年9月2日付
 「第五回口頭弁論(対創価学会)と立川駅前街宣〈東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件が再び法廷の場へ〉」との表題及び本文の全部、並びに「創価学会の四悪人」と題する看板の写真と「自殺の動機とした『万引き』捜査のデタラメを現物でもって証明する西村修平代表」との説明文の全部。

 平成21年11月2日付
 「主権回復を目指す会〈行動・活動〉」に掲載された「創価学会が大喜びする宇留嶋の訴訟乱発 創価学会「御用達」は栄えある名誉の筈だぞ! 言論・政治活動の自由をカルト教団から守れ」との記事中、写真に掲載された「祝! 千葉英司敗訴『万引き』はでっち上げ! 『自殺』は謀殺だった!!」との文言の全部。

 平成21年11月18日付
 「創価学会の訴訟乱発から国民の生活を守れ」との表題及び本文の全部、写真に掲載された看板の「創価学会の四悪人」との表題及び本文の全部、瀬戸弘幸の写真説明文の全部、槇泰智の写真説明文の全部、西村の写真説明文の全部、リンクした動画における千葉を名指しした批判演説部分の全部。

 平成22年5月26日付
 「元副署長・千葉英司の訴訟乱発を糾す! 〈東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件の徹底究明〉創価学会の『疑惑』に沈黙するな」との表題及び本文の全部、ならびにリンクした動画における千葉を名指しした批判演説部分の全部。

10 平成22年10月6日付
 「槇泰智が闘う反創価学会〈東村山の闇に光を〉創価学会の訴訟乱発から言論の自由を守れ」との表題及び本文の全部、ならびに写真の「千葉英司元副署長の杜撰捜査を暴く西村修平代表」との説明文の全部。

11 平成22年10月28日付
 「創価学会に屈伏した東京高裁のデタラメ判決を許すな!〈東村山の闇に光が! 『創価学会の四悪人』などの名誉毀損は成立せず〉 デタラメ判決で謀殺事件を抹殺にはできない」との表題及び本文の全部、ならびに写真の「口頭弁論で西村代表側から出された事実は杜撰捜査を白日の下にさらけ出した」との説明文の全部。

12 平成22年12月10日付
 「千葉英司が又も西村修平代表を肖像権の侵害で訴える〈創価学会による言論弾圧に屈するな!〉」との表題及び本文の全部、ならびに「立川駅北口、ここの空中広場は創価学会糾弾と千葉英司・元東村山警察署副署長の『疑惑』捜査事件で有名になった」との写真説明文の全部及び、写真の看板に掲載された「創価学会の四悪人」との表題と本文の全部。

13 平成23年1月31日付
 「千葉英司が又も西村修平代表を肖像権の侵害で訴える〈創価学会による言論弾圧に屈するな!〉千葉英司の政治活動の妨害を許してはならない」との表題及び本文の全部、ならびに「創価学会の四悪人」と題する看板の写真とその真下の説明文の全部。

14 平成23年3月3日付
 「千葉英司肖像権の侵害裁判、第三回口頭弁論〈創価学会による言論弾圧に屈するな!〉東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件の徹底糾明を」との表題及び本文の全部。

15 平成24年1月30日付
 「国民必見の『杜撰』捜査全容 『疑惑』の現場・洋品店に千葉英司(東村山署元副署長)が何故?」との表題及び本文の全部。写真に掲載された「祝! 千葉英司敗訴『万引き』はでっち上げ! 『自殺』は謀殺だった!!」との文言の全部。写真に掲載された「何故? 万引きの現場洋品店に! 元東村山署の副署長が店主? を務めるのか」との見出しの看板ならびにその説明文の全部。リンクされた動画における演説で千葉を名指しして批判している部分の全部。



 以上である。西村は東村山デマ関連の記事をすべて削除することを検討した方が賢明なような気もする。これらの記事を削除するということは、当時の主張をすべて取り消すということである。

 西村に対する信頼感から記事を信用し、千葉や万引き被害者に非難の目を向けた支援者は少なくない。平成20年11月13日、東京地裁八王子支部には50名近い支援者が集まったものだった。支援者たちも多くの時間と経費をドブに捨てたということになろうか。

 なお、千葉は要請文の末尾で、第1次裁判で命じられた損害賠償10万円と今回の30万円を合わせた計40万円の支払いを求めている。かつて西村は私に対して国家を語る政治団体の代表らしく「法治国家だから判決には従う」と大見得を切ったものである。ところが今回の千葉の請求に対しては、「あまりいじめないでよ」などと、わけのわからないことをいっているという。

(了)
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朝木明代転落死・鍵隠蔽事件 第25回
 平成23年5月14日に行われた第6回口頭弁論で、矢野は裁判官から命じられていた準備書面を提出した。矢野は「千葉が朝木明代殺人事件の証拠を隠匿した」とする事実の真実性・相当性を主張していたが、重複箇所やつながりが不自然な箇所があったため陳述扱いとはならず、第7回口頭弁論までに再提出することになった。一方千葉に対しては、現時点で何か主張・反論等があれば次回までに提出するよう求めた。

 この日の口頭弁論は弁論準備手続きにしては珍しくわずか10分という短時間で終了し、次回期日(同じく弁論準備手続き)は6月27日と指定された。

あえて「原告開示事実」と変更

 では、矢野が第4準備書面で行った真実性・相当性の主張内容(仮定抗弁)とはどんなものだったのだろうか。矢野は「仮定抗弁」の冒頭で次のように述べた。



 被告らが、本件記事又はその一部である本件文言において、仮に原告千葉は訴外明代が第三者に殺害されたことの証拠となる明代の鍵束を発見したのに、その事実を隠匿したとの事実を摘示したとしても、摘示事実の重要な部分は「原告開示事実」と一体をなすものであって、摘示事実の重要な部分は真実であるから、違法ではなく、または被告らにおいて、当該摘示事実の重要な部分が真実であると信じる相当の理由があるから、故意及び過失もない。



 ここで矢野が使用している「原告開示事実」との文言は、裁判官の整理では「原告陳述事実」となっていた。矢野は「千葉が朝木明代殺害事件の証拠を隠匿したという事実」を立証すればいいだけで、千葉が公表した事実が「原告陳述事実」だったとしても特段の影響はないようにも思える。どちらの言い方であろうと事実が変わってくるわけではないが、矢野はあえて「原告開示事実」と差し替えたのである。「原告開示事実」とは「『明代の鍵が現場捜索後におしぼりの間から発見された』という事実を『開示した事実』」という意味のようである。

「開示した」とは言い換えれば「それまで明らかにしていなかった」ということで、矢野は「原告陳述事実」を「原告開示事実」とあえて言い換えることによって「千葉が明らかにしていなかった事実」という意味を言外に含ませ、「明らかにしていなかった」から「隠匿していた」という反語のイメージを植え付けようとしているのではないか――私にはそうみえる。しかし通常の言葉の理解において、「明らかにしていなかった」と「隠匿していた」はイコールで結ばれる言葉ではない。

 また矢野がここでいう「摘示事実の重要な部分は『原告開示事実』と一体をなすもの」とは具体的にどういう意味なのか。通常、2つの異なる事実や事象が「一体をなす」という場合には、たとえば「明代の万引きと自殺は表裏一体をなす」というように、現出する事実や事象の出所は同一であるのが普通である。それを矢野はここでは、千葉の「開示事実」と矢野の本件記述が「一体をなす」というのである。それ自体、あり得ない話である。

 では〈摘示事実の重要な部分は『原告開示事実』と一体をなすものであって、摘示事実の重要な部分は真実である〉という言い方によって矢野は何をいいたいのだろうか。明確には理解できないものの、矢野がいう「摘示事実の重要な部分」とは「千葉は朝木明代殺害事件の証拠を隠匿した」であり、矢野は「千葉が初めて公表した」ことがすなわち「千葉は朝木明代殺害事件の証拠を隠匿した」ということだといいたいのかもしれない。しかし「初めて公表した」ことをもって「証拠を隠匿した」と主張するのはかなり無理があるのではあるまいか。

 いずれにしても、〈摘示事実の重要な部分は『原告開示事実』と一体をなすものであって、摘示事実の重要な部分は真実である〉という部分が真実性の主張であるとすれば、「論評」であると主張していた当初の主張と変わりがないように思える。

きわめて不明確な主張

 矢野は「仮定抗弁」の冒頭で「摘示事実の重要な部分は真実である」あるいは「そう信じる相当の理由がある」と前置きしているが、矢野は続けて、〈本件文言が前提としている事実〉を挙げる。これは真実性の主張・立証ではない。問題となっている表現が「論評」なら〈本件文言が前提としている事実〉という立証はあり得るが、裁判官が矢野と朝木に求めているのは「千葉が朝木明代殺人事件の証拠を隠匿した」とする事実の真実性・相当性である。

 そのことを前提に矢野のいう〈本件文言が前提としている事実〉をみよう。矢野が挙げるのは以下の5項目である。



(矢野が挙げる〈本件文言が前提としている事実〉)

 原告千葉が鍵の発見状況について明らかにした「開示事実」

 明代が何者かに殺害された可能性がある事実

 千葉を含む東村山署の捜査関係者が、これらの事実に加え、明代の鍵束が当該転落死に関与した何者かによって使用済みのおしぼりの間に入れられていた経緯について、未解明の事実があることを認識していた事実

 千葉が本件「開示事実」についてこれまで一度も記者発表等公表したことがない事実

 千葉は、被告らが、万引きを苦にして明代が自殺したことを知りながら、明代の自殺を裏付ける事実を隠蔽したかのような主張をするが、根拠となる証拠がなく、明代が殺害された可能性もあること



 矢野はこれら5項目に基づき、

〈千葉「自殺説」を自ら全面的に否定! 決定的事実を知りながら、なぜ、今まで一度も公表しなかったのか!! ⇒証拠事実の隠匿は明らか!〉

〈元副署長チバは、捜査責任者として詳細を全面自供し事実隠匿の責任をとりなさい!〉

 などと記載したという。しかしこれでは「千葉が朝木明代殺人事件の証拠を隠匿した」とする事実を立証したことにはならないだろう。「千葉が朝木明代殺人事件の証拠を隠匿した」とする事実に関する警察内部の証言でもあるのならまだ裏付けになる可能性もあるが、「行動する保守」Aの「内部告発」のようなものでは逆に心証を悪化させるだけである。

 結論からいえば、矢野の「仮定抗弁」にはどこまでいっても「千葉が朝木明代殺人事件の証拠を隠匿した」とする事実を直接的に立証する事実は出てこない。真実性の主張ではないかとみられるのはわずかに〈摘示事実の重要な部分は「原告開示事実」と一体をなすもの〉という不明確な主張のみである。矢野は「千葉が朝木明代殺人事件の証拠を隠匿した」とする事実を立証する明確な証拠がないために、「本件文言が前提としている事実」なるものを並べたもののように思われた。

(つづく)
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