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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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『聖教新聞』事件 第30回
アリバイの根幹部分をすべて撤回

 万引き事件の第2回取り調べ(平成7年7月4日)で朝木明代は「万引き事件があったとされる平成7年6月19日午後3時過ぎ、私は矢野さんとレストランで食事をしていたから、犯人は私ではない。食べたのは『レギュラーランチ』だった」と主張し、同年7月12日に行われた3回目の取り調べでは、自ら「レギュラーランチ」のレシートを署名・捺印の上で提出し、皿に載った野菜の種類まで詳細に供述したものだった。

 しかし裏付け捜査の結果、レシートを提出した時点ですでに、そのレシートに記載された食事をしていたのは女性の2人連れだったことが判明していた。取調官が明代に十分に主張させたあとでその事実を伝えると、明代は「今日の調書はなかったことにしてください」と、それまで主張していた「レギュラーランチ」のアリバイをすべて撤回したのである。東村山署はこれを矢野と共謀したアリバイ工作と判断していた。

 書類送検後、矢野は東京地検に提出した上申書で「食べたのは『レギュラーランチ』ではなく『日替わりランチ』だった」とメニューを変更し、東村山署における取り調べでも「食べたのは『日替わり』で、明代は取り調べの際に『日替わり』を食べたと供述していた」などと主張した。東村山署は取り調べまでに当日の注文伝票と清算伝票を精査した。その結果、その日は「日替わりランチ」は12時台で売り切れており、彼らが滞在していたとする時間帯に食べることは不可能だったことが判明した。

 矢野は取り調べで「日替わりランチ」が売り切れだったことを知らされ、レストランでの滞在時間をついには1時間以上も前にまで広げるに至った。それまで矢野が説明してきた当日の時系列をすべて撤回する供述であり、当初の説明が虚偽であると自白したに等しかった。事実の根幹部分においてこれほど大きく変遷したのでは、その後の主張を信用するのは困難というほかない。

レシートに関する言い訳

 明代の自殺後、矢野は「明代は第3回取り調べの当初から、食べたのは『日替わりランチ』だったことを認識していた」と主張した。しかしそれが虚偽であることは、矢野自身が『聖教新聞』裁判に提出した陳述書によって自白していた。陳述書では、明代が「『日替わりランチ』を食べたこと」を自覚していながら誤って「レギュラーランチ」のレシートを提出したことになっていた。矢野はその理由について次のように説明していた。



(「明代が誤って『レギュラーランチ』のレシートを提出した」とする理由)

 朝木議員そして私達は、「びっくりドンキー」にも、数回出掛けて店員に質問するなどして、調査したところ、問題の「レジ・ジャーナル」(筆者注=いわゆるレシートと考えてよい)には「ランチ」という文言が書かれてあったものの、……「日替わりランチ」ではなく「レギュラーランチ」であることが判明した……



 その少し前には、店長からそのレシートを受け取ったときのことについてこう書いている。

〈その「レジ・ジャーナル」を見ると、店を出た時刻は15時21分となっていたので、おおよその記憶と一致していたので、特に質問もしないまま、帰宅しました。〉

 と。上記2つの記載を総合すると、

「レシートには『ランチ』の文言が書かれていて、清算時刻も記憶と一致していたので、そのレシートが自分たちの『日替わりランチ』だと思った。だから、最初に「資料」として警察に提出した第2回取り調べ(7月4日)の時点ではそれが『レギュラーランチ』のレシートだとは気づかなかったのだ」

 と主張していると理解できよう。

 明代がこの「レジ・ジャーナル」を正式にアリバイの証拠として提出したのは7月12日、3回目の事情聴取の際である。矢野は陳述書で、第2回取り調べから第3回取り調べの間に「数回出掛けて店員に質問するなどして、調査した」結果、それが「日替わりランチ」ではなく「レギュラーランチ」のレシートであることが判明したと主張しているのである。

「レジ・ジャーナル」の記載

 しかし矢野のこの主張は、明代が第3回取り調べで署名・捺印付きでこの「レジ・ジャーナル」を正式に証拠として提出している事実からも虚偽であることが明らかだった。さらにこの主張が虚偽である証拠がもう1つあった。矢野が『聖教新聞』裁判で自ら証拠として提出した「レジ・ジャーナル」のコピーがその裏付けだった。

 矢野は陳述書で「レシートには『ランチ』の文言が書かれていて、清算時刻も記憶と一致していたので、そのレシートが自分たちの『日替わりランチ』だと思った」と供述している。しかしそのコピーには、矢野の供述が嘘であることがすぐにわかる記載があった。明代が「レストランで食事をしていた証拠」として東村山署に提出した「レジ・ジャーナル」のコピーには、メニューとして「L150gレギュラS」と印字されていたのである。

 その一方で、レシートには「ランチ」の文言などどこにもない。つまり、「『ランチ』の文言が書かれていたから『日替わりランチ』のレシートだと思った」という矢野の説明は事実に反するものであることが明らかだった。矢野は自ら提出した証拠によって自らの供述を否定していたことになる。

 嘘によって説明しなければならないこと自体、「明代は誤って『レギュラーランチ』のレシートを証拠として提出しただけだ」とする矢野の主張が嘘であることを示している。

(つづく)
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東村山市議会傍聴記(平成26年12月-1)
恒例の「抗議」

 平成26年12月3日、東村山市議会ではこの日から一般質問が行われた。質問は朝木明代の万引き事件と議席譲渡事件で知られる矢野穂積、朝木直子が所属する「東村山を良くする会」(代表=奥谷浩一)から始まった。午前11時40分になろうとするころ、朝木直子の順番が回ってきた。肥沼議長は昼の休憩に入るかどうか一瞬考え、すぐに「続けましょう」と議事を進めた。

 朝木は「質問時間制限に抗議して」と恒例の前置きをしてから、質問を始めた。行政をいたずらに遅滞させることはできないから、当然、議会の決議も不必要に遅れるようなことがあってはならない。したがって議員による質問も時間無制限というわけにはいかないから、東村山市議会では会派の人数に基づいた持ち時間を設けることが議決されている。

 その時間制限に「東村山を良くする会」の朝木と矢野は反対し続けている。2人以外では共産党も採決の際に全員反対しているが、共産党が一般質問の中で「反対」を表明することはない。なお、4人で構成する「東村山を良くする会」は、矢野、朝木以外の2人は時間制限に反対していない。「東村山を良くする会」とは、他の議案裁決においてもたびたび賛否の割れる常識外の会派なのである。

 矢野と朝木が一般質問の冒頭で質問時間制限に抗議する光景は「草の根市民クラブ」時代から10年以上繰り返されている。一般質問で「抗議」したところでどうにかなるものでもなく、彼らが「時間制限」についてそれ以上論陣を張ってみせるわけでもない。

 また彼らもそういいながら、現実的には「時間制限」に従っている。つまり限られた時間の中で、何の効果も生まない発言を繰り返すということは、時間を制限するなといいながら、自ら自分の質問時間を制限する結果にしかならない。彼らの「抗議」に対して議長がたびたび「質問をしてください」と促すのも当然だった。

 何のための「抗議」なのか、矢野と朝木の考えはやはり通常では理解しがたい。言い換えれば、この発言は矢野と朝木の特異性を表している。

理解を超えた質問

 さて、朝木は「抗議」に続いて「秋水園リサイクルセンターに関する諸問題」と、市内の中学生が「失神ゲーム」で逮捕された件の2つのテーマについて質問を行った。矢野と朝木はリサイクルセンターの建設についてかねてから反対の意思を示していた。

 最初の質問は、「ビン缶の収集について、現在のビニール袋に入れて収集する方法からゴミ袋に入れない方法に移すことはできないか」という趣旨で、ここまではまだ普通だった。ところが次の質問になると誹謗・中傷記事を満載した彼らの政治宣伝ビラ『東村山市民新聞』の編集長らしい詰問、追及調を取り戻した。

 リサイクルセンター管理棟の建設をめぐり、当初落札した会社が直後に倒産し、事業の遂行ができなくなるという事態が起きていたという。朝木は市幹部に対し「その会社がすぐにも倒産するような会社であることがわからなかったのか」と追及したのである。幹部はもちろん「そのことは予測できなかった」と答弁するほかなかった。

 朝木はその答弁に不満だったらしく、同じ質問を繰り返した。しかし当然だが、返ってきた答弁は同じだった。企業に倒産の恐れがあるかどうかは、よほど内情に精通していなければわかることではあるまい。

 朝木は倒産を予測できなかったことが市のミスだといいたかったのか。そういうことならそれなりの根拠を示すべきだと思うが、それもない。これでは市を責めることを目的にした質問とみられても仕方があるまい。

保身に聞こえた答弁

 もう1つの質問は、平成26年10月に中学3年の男子生徒に「失神ゲーム」という行為をしたとして警視庁が暴力行為法違反の疑いで市内の中学生を逮捕した事件について。質問の趣旨としては「事件発生から逮捕に至る経緯と教育委員会はどのような対応をしたか」というものだった。質問と答弁を聞いて私なりに感じたのは、朝木が確認したかったのは、被害者側、加害者側の生徒への対応を含め、教育委員会としてこの事件にどう関わったかということのようだった。

 報道によれば、事件は被害者生徒の親族が警察に被害届を提出したことで事件化した。刑事事件になったことで、事件は警察の手に委ねられた。ただ、それによって事件として片づいても、教育問題として捉えた場合、どうしてそんな事態に発展したのか、教育現場は理解しておく必要があろう。

 教育委員会は事件をどう把握しているのか、またそれを今後にどう生かそうと考えているか。朝木はその点を聞きたかったようである。

 ところが担当者の答弁はどうも歯切れがよくない。教育委員会がどう対応したかについて、私には担当者の答弁が最後までリアリティーをもって感じることができなかった。

 また担当者が事件を「いじめ」ではなく「暴行事件」と明確に区別したこと、「この件に関して教育委員会は警察と一体」と述べたことにはやや違和感を覚えた。「もはや教育委員会が対応すべき問題ではない」(=だから、教育委員会には責任がない)といっているように聞こえたのである。

 朝木の質問はいつものように尋問調、詰問調で、担当者は必要以上に保身的な答弁になったのかもしれない。しかし所管としてなんらかの方針を持ち、それに従って的確な対応をしたのなら、何も臆することはないのではあるまいか。所管の答弁はその場しのぎの印象を免れなかった。

自ら質問時間を制限

 一方、そんな所管に一言いいたかったらしい朝木も、最後は詰めの甘い終わり方となった。朝木が最後の質問をしようとした際、質問の仕方について後方の公明党議員からクレームの不規則発言が飛んだ。すると朝木は後ろを振り返って反論し始め、朝木の一般質問はそのまま尻切れとんぼに終わった。

「時間制限に抗議」などと質問時間を浪費しなければ、あるいは最後の質問も可能だったかもしれない。いずれにしても、あまり恰好のいい終わり方とは思えなかった。

 議会は昼の休憩に入った。傍聴席から議員控室前のロビーに戻ると、そこでは朝木が不規則発言を行った公明党議員に食ってかかっていた。貴重な時間を自ら浪費している自分を顧みるのが先決だと思うが、朝木にそんな期待をする方がよほど時間の無駄なのだろう。

(つづく)
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東村山市議会傍聴記(平成26年12月-2)
再び出てきた「越境通勤市議」

 この日の一般質問は、かつて朝木明代の万引き事件でアリバイ工作を共謀した今はなき「草の根市民クラブ」の矢野穂積(「東村山を良くする会」=代表・奥谷浩一)、の質問に注目していた。矢野は「東村山市議会に越境通勤市議がいる」とする内容の通告書を提出していた。

 名指しこそしていないが、矢野はこの議員が東村山に生活の本拠がないと主張したいようだった。東村山に生活の本拠がないということになれば当然、この議員には東村山市議の資格がないことになる。事実なら大変な事態だが、矢野がいう「越境通勤市議」とは誰のことを指しているのか。

 東村山市議の任期はあと半年である。平成23年4月に行われた選挙の際、その半年ほど前に近隣市から転入してきた人物が立候補し、当選したことは周知の事実だった。仮にその議員の住所に問題があるとすれば、矢野がそのことを知ったのは最近のことなのか。偶然かどうか、当選して市議になった直後ではなく3年半もたった、半年後には選挙を控えるという時期になり、矢野が現職市議の議員資格を左右する「住所」を問題にしたのはこれが初めてではない。

 矢野が最初に「越境通勤市議」の文言を使用したのは平成18年秋、佐藤真和市議に対してだった。

〈前代未聞の「越境通勤市議」!! 佐藤市議、日野市内で生活 公選法違反・詐欺登録罪の疑惑〉

 ――矢野は佐藤に関してこんな見出しのビラを東村山市内外にばらまいた。

 矢野が佐藤を「越境通勤市議」(=「もともと東村山市に生活の本拠がなく、被選挙権がないから、佐藤には東村山市議の資格がない」という趣旨)と宣伝したことについて東京地裁は平成23年1月24日、上記ビラなどの表現が名誉毀損にあたると認定したものの、矢野の不法行為責任を否定する判決を言い渡した。しかしこれは矢野が主張していた「越境通勤市議」の真実性を認めたのではなく、矢野がそう信じたことについて相当の理由があったと認定したからにすぎなかった(したがって、この判決以後、同じ理由によって佐藤に関して「越境通勤市議」と宣伝すれば、今度は不法行為責任が認められる可能性が高い)。

 矢野は佐藤には東村山市の被選挙権がないから、当選も無効だと主張していた。当然、矢野が主張する「越境通勤市議」という表現に相当性が認められたとしても、それによって佐藤の議員資格がなくなるわけがない。矢野は佐藤に対して「越境通勤市議」などと主張したが、結局佐藤の議員資格を失わせることできなかった。その意味で、最初の「越境通勤市議」をめぐる争いは矢野の実質的な敗北に終わったということになる。あるいは今回の質問は、矢野が負けたことと関係があるのだろうか。

「住所」に特別な執着

 ところで、市会議員の「住所」をめぐり、日本の選挙制度そのものを危うくする問題を最初に引き起こしたのは矢野と朝木直子である。彼らの場合は東村山に転入したのではなく、平成7年4月に執行された東村山市議選で当選した朝木直子が、千葉県松戸市に架空の転出をして自ら被選挙権を喪失させ、当選を放棄した。何が目的だったのかといえば、次点で落選した矢野を繰り上げ当選させるためだった。これこそ本当に「前代未聞」の、有権者の意思を踏みにじった有名な議席譲渡事件である。

 東村山市選管は朝木が東村山市外に転出し、東村山の被選挙権を喪失したと判断、矢野の繰り上げ当選を決定した。しかしその時点で、朝木は本当に松戸市に生活の本拠を移していたのか。

 朝木は平成7年4月末から5月末までのわずかひと月の間に、松戸市内で3回もの転居を繰り返していた。「民意を愚弄する暴挙」と市選管の決定に異議を唱えた市民ら(「『草の根グループ』の議席の私物化を許さない会」)は、転居先と称する住所地を直接訪ね、朝木が実際に生活しているかどうか調査を行った。すると、どうも生活実態がないらしいことがわかった。朝木が松戸に引っ越したと主張していた日の翌日の夜に東村山市民が朝木の自宅に電話をかけたところ、朝木が電話に出て会話を交わしたという事実もあった。

 矢野はいったんは繰り上げ当選が認められて東村山市議の地位を得た。しかし最高裁が矢野の繰り上げ当選を無効とする判決を下し、最終的に矢野は東村山市議の地位を失った。最高裁が繰り上げを無効と判断したのは、朝木が生活の本拠を移したと主張した松戸の住所で生活していた実体はないと認定したことによる。矢野と朝木によって引き起こされた議席譲渡という前例のない反社会的な企みは、市民の地道な調査によって食い止められたのである。

 矢野と朝木は彼らを追及した市民に対してそのことで逆恨みしていたフシがある。佐藤に対して「越境通勤市議」とするキャンペーンを始めたあと、朝木は知り合いの市民にこういったという。

「私たちがやられたことを、やり返しているのよ」

 と。矢野の繰り上げが無効となった当時、佐藤はまだ東村山市民ではなく、矢野からやり返される理由はない。しかし朝木の口からそんな言葉が出てきたのは、市民によってようやく手に入れた市議の座から引きずり降ろされたことを屈辱としか考えていないことの裏返しである。彼らには反省も市民に対する謝罪の気持ちもさらさらないということをよく表していた。

(つづく)
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東村山市議会傍聴記(平成26年12月-3)
思わせぶりな一文

 矢野が再び市議選の半年前という時期に、一般質問で真実性・相当性がなければ名誉毀損となりかねない「越境通勤市議」という文言を持ち出し、〈越境通勤市議はゆるされるか〉と題する質問をするという。通告書には、何がいいたいのか、今回の質問とは直接には関係のないこんな一文も付け加えていた。

〈数年前にも越境通勤市議がいるというので、問題になったが、このような人物が再び出てきたということか。〉

「数年前」の話は矢野と朝木が騒いだだけだし、裁判所は「越境通勤市議」と呼ぶことには真実性はないと認定している。まして質問通告書からは、矢野が問題とする議員は佐藤ではないことがうかがえる。にもかかわらず矢野はなぜ、今回の質問とは無関係の佐藤を連想させるような文言をあえて加えたのか。すでに裁判所が真実性を否定した佐藤の件についてもついでに蒸し返そうとしていたのだろうか。

「妻子」の存在と「生活実体」

 さて、矢野は「まず質問時間制限に抗議して」と朝木と同じく意味のない前置きをしたあと、こう切り出した。



矢野  東村山市の住人でなかった人物が、今期の市議会議員選挙の半年前に、単身、東村山市内の廻田町に転入手続きをとった。一見、3カ月の住所要件を満たしているようにみえますが、この行政境を越えて接するところにご自分の自宅を持ち、妻子が住んでいる。要するに生活の本拠を当市の直近の位置に有していながら、3年半前の市会議員選挙に出るということはできるのか。

 生活の本拠である住所を持っていなければならないということだと思うんですが、その「生活の本拠」とはどういうふうに理解したらいいんですか。



 公選法では、被選挙権は「引き続き3カ月以上区域内に住所を有する者」となっているだけで、近隣市に妻子が住んでいる自宅があるという理由で被選挙権は認められないなどとする規定はない。公選法は、公職に立候補しようとする区域に住所を置いているかどうかだけを被選挙権の条件としているように思える。

 今期の任期が始まった当初、この議員が半年前に東村山に転入してきたことは市議会の中ではすでに話題になっていたと聞く。しかしこの議員について東村山市内の住所が公選法との関係で問題にされたことはない。

 矢野はこの議員が選挙の半年前に転入したことをこれまで知らなかったのだろうか。あるいは松戸に住民票を移動したと主張していた朝木に生活実体がなかったように、この議員もまた、現在もなお、東村山市内に生活本拠を置いていないと主張しているのだろうか。

「生活の本拠」とは何かについて、東村山市選管はこう答弁した。



選管事務局長  生活の本拠であるか否かの認定は、客観的事実を基礎とし、これに当該居住者の主観的居住意思を総合して決定することとされています。解釈としては客観的事実を重視すべきである、とあります。……住所の有無は各種の実情を斟酌し、個々に定めるほかないと考えております。



 市選管もまた、当該市議が東村山市に住所を置いているかどうかだけが問題で、近隣市に妻子が住んでいる家があるかどうかは特に問題にしていないようである。しかし矢野はそうは考えていないようだった。矢野はこう聞いた。


 
矢野  単身者の場合ですね、その人はどこに住むかはその人の考えで決まる、しかも住んでるところが住所、そういう言い方はできるんでありますが、ご当人に妻子がいて、自分の居住する家があるような場合に、生活の本拠というのはどういうふうに理解しますか。



 近隣市に妻子が住んでいる自宅があるという事情は、東村山市内の住所を認定するにあたり考慮の対象となるのか。矢野の再度の質問に対して所管はこう答えた。



選管  個々具体的に定めるほかないのかなと思います。その方がいまいわれた場合でも、生活の本拠が、たとえ奥様がほかのところにいても、こちらで生活しているということが客観的にいえれば、そこが住所と認定されるというふうに考えております。



 市選管としては公選法で定められた範囲で判断するほかなく、あくまで本人の生活実体だけが問題という立場であるのは致し方ないのではないかと思う。

担当者の気遣い

 しかし矢野はさらに聞いた。



矢野  客観的にいえるのは、その場所で生活してればいいんですか。具体的に60歳を超えているような場合に、どういう判断をするんですか。本来、同居世帯を構成している者が、ことさら世帯を分けて、妻の方は、夫の方と別々に住所を持つという場合に、これは生活の本拠という場合、これはどういう解釈をしたらいいんですか。



 矢野は今度は、「妻子が住む実家」に加えて「60歳を超えた年齢」という新たな条件を加えた。その場合には、生活実体が疑わしいと主張しているのだろうか。「法律に詳しい」矢野にしては、やや論理性に欠ける主張のように思われた。矢野よりは30歳以上若いと見える担当者は淡々とこう答えた。



選管  個々の具体的な例を見て定めるほかないということです。この段階でどうこうとはいえないと感じております。

 担当者は「『近隣市に妻子が住む実家があること』や『60歳を過ぎていること』が東村山市の住所に生活の本拠を置いていないことの根拠になるわけがないでしょ」といっているのだった。そうはっきりいわないのは、年長者に対する気遣いでもあろうか。

 東村山市に生活の本拠を置いていないとする具体的な根拠を示せない矢野は、ついにわけのわからない話を持ち出すしかなかったようである。



矢野  本件の場合もそうですが、過去になんだか別居して、離婚が間近いというような、そういうことを公言しながら、しばらくしたら元の鞘に収まって一緒に住んでると、いうような中で生活の本拠が問題になったケースがありますが、……今度も問題になるんじゃないですか。

 矢野のいう別の「ケース」とは何を意味するのか。佐藤の話を蒸し返したいが、はっきりわかるような形ではいえない矢野の事情がうかがえた。いずれにしても、現職議員を問題にしておきながら最後に別の話を持ち出さざるを得ないとは、どうみても矢野の敗色濃厚である。

 矢野の一般質問はそのまま時間切れとなり、議長はこういって質問を終わらせた。

議長  問題になりませんよ。

 議会の公正かつ円滑な進行を管理すべき議長が、議員の質問内容に踏み込んだ感想を洩らすとは異例だった。

 そもそも議席譲渡裁判で矢野は「生活の本拠」の定義について知悉していよう。矢野の繰り上げ当選を無効と判断した最高裁が述べた「生活の本拠」の定義は担当者の説明と同じである。

 矢野の質問が終わって控室前に戻ると、そこに朝木が通りかかった。すると朝木明代の万引き事件を捜査した元東村山警察署副署長の千葉英司がこう声をかけた。

「居住実体のことを矢野に教えてやれ」

 かつて「実体としても引っ越している」と主張しながら、最高裁から居住実体を否定された朝木からは何の返答もなかった。とても人の生活実体をあれこれいえる立場でないことだけは理解しているのだろう。

(了)
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東村山市議会がヘイトスピーチの禁止の法整備を求める意見書採択
切っても切れない関係

 平成26年12月18日、東村山市議会は最終日を迎えた。この日の議案予定表の最後には、議員提出議案(「ヘイトスピーチ(憎悪の煽動)に反対し、拒絶のための法整備を求める意見書(案)」)の採決が行われることが記載されていた。

 在特会や「行動する保守」Aらの右翼とその支持者らは全国各地でヘイトスピーチとデモを繰り広げている。したがって、ヘイトスピーチに反対するとは事実上、在特会や「行動する保守」が行っている運動に反対するということであり、彼らを敵に回すということでもある。

 東村山と在特会、「行動する保守」はまんざら知らない間柄ではない。平成20年9月、当時はまだ無名だった在特会の桜井誠、「行動する保守」A、「主権回復を目指す会」の西村修平、「政経調査会」の右翼M、浦安の行政書士らが東村山駅東口で一堂に会した。彼らは創価学会に対する誹謗中傷を行い、ハンドマイクで「万引き事件を捏造した」などと騒ぎながら市民の店に大挙して押しかけ、雑言を浴びせた(=洋品店襲撃事件)。

 この東村山における街宣活動のネタを提供したのが、東村山市議の矢野穂積と朝木直子(現「東村山を良くする会」)だった。私の知るかぎり、それまで別々の団体名を掲げて活動していた右翼らは、結果として以後、一体となって多くの差別的街宣やデモを行うようになった。

 翌平成21年には、「行動する保守」らが東村山市議会本会議場にも顔を出した。彼らはビデオカメラで議場を撮影し、インターネット上に公開した。ところが、その動画には傍聴席が映り込んでおり、傍聴者が確認できる状態になっていた。右翼らは意図的に傍聴席が映り込む角度で撮影していたのだった。傍聴人に対する嫌がらせであることは容易に推測することができた。

 当時、東村山駅前での街宣に参加した者の1人が矢野の控室に出入りしており、その仲間が集まって矢野が発行したビラの配布活動をした事実もある。配布場所まで彼らを車で送り届けたのは朝木直子だった。

 それほど矢野、朝木と今回の意見書によって批判対象とする者たちは親密な関係にあった。以後も、「行動する保守」らは毎年のように東村山で街宣活動を繰り返し、平成26年8月31日にも「行動する保守」Aが東村山駅東口で矢野が提供したネタをもとにデマ街宣を行ったばかりである。

「行動する保守」Aはその街宣で、「この街宣は矢野さん、朝木さんとは無関係」であると強調したが、街宣の内容は矢野、朝木が流したデマをそのままなぞるものにほかならなかった。つまり「行動する保守」Aがその街宣と矢野との関係をいかに否定しようと、「行動する保守」Aの主張が矢野のデマに基づくものであるかぎり、矢野との関係は切っても切れないのである。

かなり不自然な釈明

 しかも、街宣と矢野、朝木との関係を否定する「行動する保守」Aの釈明が5分におよぶ執拗なものだったことはやや不自然に思えた。

 平成20年9月1日、「行動する保守」Aらが矢野と朝木とともに「朝木明代謀殺事件の真相を究明する」などと称する街宣活動を行って以後、右翼らは顔ぶれは異なるが、今回を含めて5回以上の街宣を行っている。

 一方、在特会や「行動する保守」によるヘイトスピーチは年を重ねるごとに社会的批判を浴びるようになってきた。そのような者たちと協力関係にあるとみられることは選挙にも大きなマイナスとなる――矢野がそう考えてもなんら不思議はない。矢野にとって正直なところ、選挙の半年前に「行動する保守」Aが東村山で街宣活動を行うことは迷惑な話だったのではあるまいか。そうでなければ、矢野と朝木が街宣に参加しない理由はない。

 ただ参加しなかったとしても、それだけでは「矢野と朝木がやらせている」と世間はみるだろう。そこで矢野は「行動する保守」Aに対し、「矢野、朝木とは無関係」と街宣で表明するよう依頼したということではないかと推測していた。

いっさい答えなかった矢野

 本当のところはどうなのか。採決の日の昼休み、議員控室前で矢野が私の方に歩いてきたので直接聞いた。

――矢野先生、瀬戸さんに協力しないんですか?

 矢野は何も答えないまま私に背を向けて、あらぬ方向に行こうとした。仕方なく私は追従してさらにこう聞いた。

――街宣で「関係ない」といわせたんですか?

 すると矢野はようやく一言だけ口を開いた。

矢野  お前と話しているヒマはないんだよ。

「行動する保守」Aが街宣をした日、私にいったセリフ(「あんたには用はないんだよ」)によく似ていた。矢野が「行動する保守」Aにそんなことはいっていないというのなら、「いっていない」と一言そういえばいいのではあるまいか。かつてあれだけ利用し、襲撃事件まで引き起こしておきながら、都合が悪くなると知らん顔を決め込もうとしているように私にはみえた。

今も襲撃事件を容認

 午後2時過ぎ、「ヘイトスピーチ(憎悪の煽動)に反対し、根絶のための法整備を求める意見書」の提案議員の1人である佐藤真和が提案理由の説明に立った。矢野は今期の一般質問で佐藤を「越境通勤市議」などと誹謗中傷している。その佐藤の提案に矢野は賛成するのか。

 佐藤に対する質問はなく、ただちに採決に入った。すると矢野も朝木も、なんらためらう様子もなく起立、賛成したのである。こうして東村山市議会は、在特会や「行動する保守」らが全国で行っているヘイトスピーチを排除するための法整備を求める意見書を全議員の賛成で採択した。

 矢野から「関係ない」といわせられたらしい「行動する保守」Aはその日、東村山市内の別の場所でりんごを売ると伝えられていた。ちょうどその日、販売場所から数キロ離れた東村山市議会では矢野と朝木が自分たちを否定する決議に賛成していたとは、かつてはあれほど親密だった「行動する保守」Aの心中やいかばかりだっただろうか。

 意見書の採択後、佐藤のもとには在特会支持者から抗議が寄せられているという。しかし採択したのは佐藤だけではない。仲間と思っていた矢野も朝木も賛成したのだから、彼らにも理由を聞くべきだろう。

 こうして矢野は、表面的にはヘイトスピーチに反対し、在特会や「行動する保守」Aの主張を否定する意思を示した。しかしだからといって矢野が、彼らを全面的に否定しているかといえばけっしてそんなことはない。

 矢野は洋品店襲撃事件について、現在も、あたかも千葉が洋品店に待機していて、右翼らに口を出したことが騒ぎの原因だと主張している。しかし、右翼らが洋品店に向かって大声で誹謗中傷していたから千葉が出ていって抗議したというのが事実であることは明らかである。

 つまり矢野は事実を曲げてまで、いまだに在特会や「行動する保守」の襲撃事件を擁護しているのだった。「襲撃事件」をなかったことにすることは、千葉だけでなく被害者である洋品店の人権を無視するということにほかならない。

「襲撃事件」の責任が右翼らにあることを否定しなければ、最終的にその責任は右翼らをそそのかした自分にはね返ってくることを矢野はよく理解しているのだろう。保身のためなら他人の人権を蹂躙することもなんらいとわない矢野と朝木の本質になんら変わりはないのである。

(了)
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政治宣伝ビラ『東村山市民新聞』を読む(平成26年第184号-その1)
「東村山を良くする会」の矢野穂積は平成26年12月3日に行った一般質問で、ある東村山市議会議員の東村山市内における居住実体を問題にする質問を行った。公選法では、地方自治体の議会の議員は、選挙の3カ月前から継続して当該自治体に居住し、生活していなければならず、住所を失えば、被選挙権すなわち議員としての資格も失うと定められている。矢野の質問によれば、この議員は近隣市に妻子が住む自宅を持っているから、実際には東村山には生活実体がないのではないかというのである。

 近隣市に妻子が住む自宅があるからといって、それだけの理由で東村山における生活実体がないことにはならないと思うが、矢野の質問にはもう1つの含みがあった。矢野が一般質問に先立って提出した発言通告書には、表題に〈越境通勤市議は許されるか〉と記載されており、質問の最後にこんな一文が加えられていた。

〈数年前にも越境通勤市議がいるというので、問題になったが、このような人物が再び出てきたということか。〉

 矢野がいう「越境通勤市議」とは、「市外に生活の本拠を置きながら東村山に通っている議員」という意味である。生活の本拠が市外にあるというのだから、「本来は市議資格がないにもかかわらず東村山市議の地位に居座っている市議」と言い換えることができる。「そのような市議が数年前に存在し、問題になった」と矢野はいっているのだった。すなわちこの人物は、一般質問で聞こうとする市議とは別の人物であることが明らかだった。一般質問でも矢野は、名前こそ出さないものの、本来問題にしようとする市議だけでなく、「生活の本拠が問題になったケースがある」として、「過去にももう1人、東村山市内の生活実体が問題になった議員がいた」(趣旨)と述べたのである。

 かつて矢野が「越境通勤市議」として騒ぎ立てたのは佐藤真和である。裁判所は、佐藤は「越境通勤市議」ではないと認定している。にもかかわらず矢野は、新たに住所を問題にしようとする市議に加え、ついでに佐藤についても「越境通勤市議」を蒸し返そうとしているように思えた。

トップ記事は「越境通勤市議」

 その矢野は東村山市議会平成26年12月定例会が終了してから数日後、同じく「東村山を良くする会」の朝木直子を編集長として発行している彼らの政治宣伝ビラ『東村山市民新聞』184号を配布した(発行は同年12月15日付)。ビラ184号を見て驚かされた。1面トップ記事には次のような見出しが並んでいた。



(ビラ184号トップ記事の見出し)

〈自民・石橋氏が「越境通勤」市議!〉

〈東大和(清水)に自宅(土地建物)を所有し、妻子は現在も居住!〉

〈また公選法違反! 4年前にも「越境通勤市議」が大問題に〉



 2面には「発行人矢野穂積」の署名コーナーで同じ趣旨の記事が掲載されており、その見出しは次のとおりだった。



(2面の見出し)

〈未だに反省をせず「議会改革」を叫ぶ無神経〉

〈「越境通勤市議」に引導を〉



 矢野は一般質問で問題にした「越境通勤市議」が「自民・石橋氏」であることを明らかにしたのである。これらの見出しからは、自民党議員の「問題」にかこつけて、すでに結論の出た問題まで蒸し返そうという雰囲気もうかがえた。

 矢野がいう「越境通勤市議」とは「東村山市内に生活実体がない」という意味である。これが事実なら「自民・石橋氏」は東村山市議の資格がないということになるから、「オーバーな表現」ではすまない。その根拠はどうなのか。1面の記事で矢野は次のように書いている。

〈石橋博市議の場合は、行政境の東大和市○○(筆者注=町名を記載)に自分の土地・家屋を所有。……夕方になると、東大和の自宅に帰るため、バスを待つ石橋氏の姿が目撃されている。〉

 矢野は他にも「証拠」をもっているのかもしれないが、記事を見る限り、矢野が同市議には「東村山市内に生活実体がない」とする根拠はこれだけである。矢野は東村山市選管に対して〈調査と是正の手続きをとった〉という。

 東村山市議会議員の任期は平成27年4月23日までである。石橋市議に東村山市内の生活実体がないのかどうか、すなわち市議資格がないのかどうかを判断するには残された時間は多くない。

 矢野がここでいう「是正」とは、「市議資格がないこと」を議長に報告するということだろうか。手続きとしては、市選管が矢野の申し立てに基づいて調査を行い、東村山市内の生活実体がないと判断した場合、同市議が議員資格を失うかどうかの決定は東村山市議会が行うことになる。平成27年3月議会までに「生活実体がない」とする調査結果が出た場合には議題となる可能性がある。

一線を超えてきた矢野

 矢野が問題視している自民市議については市選管など公的機関の結論が出たわけではないから、たとえば〈自民・石橋氏が「越境通勤」市議!〉という見出しはただちに事実に反するとはいえないのかもしれない。しかし記事は、すでに公的機関の結論が出ていることまで蒸し返していた。一般質問で匂わせるだけで名指しはしなかった佐藤真和について、矢野は具体的に踏み込んできたのである。矢野は本文でこう記載していた(○番号は筆者)。



①〈4年前にも、日野市多摩平に妻子を住まわせて、自分は、東村山市内……に単身住民票を移し、……ていた市議が大問題となったが、結局、4年を過ぎてから家族と同居し、当選無効にはならなかった。〉(1面)

②〈東村山市議会でも、「越境通勤市議」がいることで2匹目のどじょうを狙った〉(1面)



 ここまではまだ東村山市議会にはほかにもう1人「越境通勤市議」がいるといっているだけで、それが誰とは書いていていない。しかし記事の終盤で矢野は、それが誰なのかを明らかにしている。矢野は次のように書いている。



(佐藤に関する具体的言及)

③〈この問題以前に、佐藤真和市議の例がある。

 裁判所から「越境通勤市議」と呼ばれても仕方がないという判決を言い渡されたが、第1審で敗訴が確定した「親公明」・佐藤氏がいる。現在もこの人物が市議で居続けていることが、自民・石橋氏のような例を再び、生み出したといえよう。〉(1面)

④〈「越境通勤市議」の判決を受けながら、なお市議の椅子に恥知らずにも座り続ける「親公明」・佐藤真和という人物がいることが、再発した大きな原因だ。〉(2面)



 上記①~④を総合すると、「4年前にも市外に妻子を残して東村山に単身で住民票を移した市議が大問題となった。その後、家族と同居したことで当選無効とはならなかったが、裁判所もこの市議について東村山市内に生活実体のない「越境通勤市議」と呼ばれても仕方がないと断じ、敗訴判決を受けた。この市議とは佐藤真和市議で、佐藤が今も市議で居続けていることが前例となって、石橋氏のような「越境通勤市議」という違法状態が容認されたといえる」という趣旨と理解できる。つまり「佐藤は市議資格がないにもかかわらず市議の椅子に居座り続けている」と断定するもので、一般質問における表現とは明らかに異なり、一線を超えたものであると判断できよう。

 では、「佐藤は本来なら当選無効となるべきところ、選挙後に家族と同居したから当選無効とはならなかった」、「裁判所が佐藤について『越境通勤市議』といわれても仕方がないと断じた」、「佐藤は『越境通勤市議』の判決を受けながらなお、市議の椅子に恥知らずにも座り続けている」という記載内容は事実なのか。事実でなければ、重大な虚偽宣伝ということになる。

(つづく)
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