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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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りんごっこ保育園問題とは何か(第2部)  第10回

「全額借金」を事実上認めた高野

行政に対する婉曲な脅し

 読者は高野博子が児童育成部会で述べた説明をどう聞いただろうか。いろいろな受け止め方があろうが、私が総体的に感じたのは、半年以上にわたり多くの東村山市民、議会、行政を大混乱に陥れ、東村山市政始まって以来の予算修正という事態をもたらした一方当事者であるにもかかわらず、最後まで高野の口から遺憾の意が示されることがなかったことに対する違和感である。

 高野が児童育成部会で読んだ原稿が仮に高野以外の人物によって書かれたものだったとしても、保育という公益事業を行おうとする者なら、お詫びの一言があってもおかしくない。なにか基本的な常識に欠けるといえばいいのだろうか。

 保育関係者や議会が情報開示を求めたことに対し個人立を理由に拒否したことについての釈明もない。それどころか最後に、育成部会のメンバーが保育園業界の利害関係者であり、りんごっこ保育園の認可に疑義を呈すること自体が新規参入を制限しようとするものなどと非難するに至っては、たんなる自己弁護を通り越して、相手を貶めることによって自己を正当化しようとするきわめて特異な自尊意識を感じさせた。

 興味深いことに、自己の責任についてはいっさい認めない点において、また他人を見下して自己を正当化させる点において、高野は同居人である矢野穂積に共通する性向の持ち主のようだった。もちろん児童育成部会の委員から、りんごっこ保育園を1日でも早く開園させるべきという意見は出なかったし、傍聴人の中にも高野の説明に納得した者は朝木直子ただ1人を除いて誰もいなかった。

 読者は、高野の説明の中に「東京都の指示に従って」という文言がことあるごとに出てくることに気がつくだろう。土地購入後の園舎設計図面の作成から建設、運営計画、さらに園舎の建設に至るまですべて東京都の指示に従って計画を進めてきたのであり、自分には何の落ち度もないと高野は主張しているのだった。

「東京都の指示に従ってきた」とする高野の説明にはもう1つ重要な意味があったのではないか。計画のすべての段階で東村山市保健福祉部も関与している。つまり高野のこの発言は、行政の指示どおりに進めてきたことを公の場で明かにするという以外に、行政側も今回の計画に関与してきた当事者であること、すなわち東京都も東村山市もいまさら不認可になった責任を自分だけに負わせることはできないという婉曲な脅しのように思われた。

 では高野はその後、これまで市議会などで問題にされてきた点についてどんな説明をしたのか。続く質疑応答から順を追って見ていこう。もちろんこれから先の原稿はない。高野自身の生身の答弁である。


(「経済的基礎」と返済計画について)

井村委員  東京都の業者向けガイドラインの8ページ、「社会福祉法人以外の者による認可保育園に対する審査の基準」の中には、「必要な運営開設資産があること」とあります。「経済的基礎」という部分なんですが、今、高野先生は「私財を投入した」といわれたわけですが、銀行から1億3500万円の融資を受けて土地を購入し、建物を建てた。これが「経済的基礎」かどうかというところの判断は、行政の方はどのようにお考えなのか。高野先生には「借金でいいですよ」というふうな話をされたのか。どなたかお答えいただければと思います。

(行政側は誰も手を挙げず)

高野  いいですか? あのー、ええっと、全額融資金でいいですか、ということですよね。あのー、東村山は、ええと、株式会社の「わくわく」さんができ、それで、まああのー、そういう保育環境ができたんですと、ですから、市の財政困難な折に、東京都の方から待機児解消を進める、そういう指導になってましたよね。で、それについて、市民の中であったんですけど、市の財政困難で、市の方は今お金がないと。

 まあ、私はさきほど申しましたけど、あのー、ほとんど10年間というものは認証(保育園で)食べるような状況になるわけですが、もちろんそれでも、そこはやっぱり国の保育を手伝いますという考えがありましたので、そのときに、あのー、ま、……ちょっとはっきり覚えてないんですね。いわれましたのは、「土地も建物もご自分でやられるんですか、市の方は今財政が重いんですよ」と、そんな話がありました。で、私は自分でそれなりに、うん、あのー、「建物とそれから園舎は私の負担で」という話は最初の方にしたことがあります。はい。


 行政側から誰も手を挙げる者がいなかったのは、当然だが、融資を「資金」というのは無理だとわかっていたからだろう。結局、高野が答えることになったが、高野の答弁は質問に対する回答にはなっていないことがわかろう。

 それどころか、高野は早くもちょっとしたボロを出した。答弁に立った高野は「全額融資でいいんですかということですよね」と確認したが、質問者は「全額融資でいいんですか」とは一言もいっていない。高野はその後も、そう聞かれたと思い込んだ質問自体を否定せず、内容はともかく、「全額融資でいいんですか」という質問だったことを前提に答弁を続けたのである。

 高野も矢野も朝木も、これまで保育園開設のために「私財を投じた」と説明してきた。それが事実なら、「全額融資でいいんですか」という質問内容をすぐに訂正すればよかろう。ところが高野は質問をいっさい訂正しなかった。この事実は、高野がそれまでことあるごとに述べていた「私財を投じた」とする説明がきれいごとにすぎず、事実は土地・建物代金など保育園開設資金が「全額融資」によるものだったことを自白したに等しかろう。つまり東京都も東村山市も、「全額融資」を「開設に必要な資産」とみなしたということらしかった。


(第11回へつづく)


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テーマ:社会 - ジャンル:政治・経済

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