ブログマガジン エアフォース
ブログで興味深い記事を公開していきます。
著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

最近の記事

カテゴリ

プロフィール

プールマン

Author:プールマン

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

QRコード

QR

FC2カウンター

りんごっこ保育園問題とは何か(第2部)  第22回
渡部尚議長の弁明

 会期の終期を過ぎても、渡部議長は議長室の鍵を内側からかけたまま市民の前に現れようとはしなかった。市民の怒りは収まらなかった。十分な時間があったにもかかわらず、議長はなぜ会議を再開しなかったのか。市民は議長室の前から誰1人立ち去ろうとはせず、説明を求めた。渡部議長が自らの判断で市民への説明を決断したのは10月1日午前0時30分を過ぎていた。「議長がこれから説明します」という議会事務局職員の案内で市民がそれぞれ傍聴席に戻るとまもなく、渡部議長が議場に姿を表した。数名の議員と50名近い市民の前で行った渡部議長の弁明をお聞きいただきたい。


 遅くまでお残りをいただきました傍聴人のみなさんや、また議員のみなさんに、ただいまの時間切れ、流会の件について、議長の方から説明せよ、という申し出がありましたので、私の方から説明をさせていただきたいと思います。

 もうこれは時間が過ぎておりますので、正式な議会ではございません。私としてもこのようなかたちでですね、議会を終了することについては大変心苦しく思っておりますけれども、諸般の様々な状況、(野次、聞き取れず)(りんごっこ保育園が)本日付で開園をされるという状況の中で、仮にこのまま審議を継続してですね、議会の意思を明らかにした場合(否決)に、非常に大きな影響があるという状況の中でですね、苦渋の選択ではありましたけれども、私としては開会をすることに、どうしても踏み切ることはできませんでした。

 議会の意思をですね、明らかにしない、ということについては、まさにある意味、議会にとっての自殺行為といっても過言ではないという(野次、聞き取れず)、それは十分に責任を痛感をいたし、今後明らかにしてまいる所存であります。

 いずれにしてもですね、私もりんごっこの保育園についてはですね、このまま開園をさせていいのかどうかということについては、非常に熟慮に熟慮を重ねてきたつもりであります。

 こうした保育園が今後ですね、日本全国に建設をされるという事態になった場合に、本当に日本の子供たちの保育の現状というものがどうなるのか、そういったことを考えれば、大変胸がつぶれる思いでありますけれども、(野次、聞き取れず)(傍聴人から「再開してください」「日本語がわからないよ」と呼ぶ者あり)その一方でやはり一定の法的な手続を踏んで、議会としてもですね、和解の席に参加をして、私も議会を代表してその席に参加をしてまいった経過等もありますので、(傍聴人から「まだ和解してないよ」「市民が納得できないですよ、それじゃ」「議会は必要ないじゃないですか」「ここは法廷じゃないんですよ」などと呼ぶ者あり)(議会を再開することは)できない、というふうに思ったしだいで、ま、いろいろご批判は甘んじて受けさせていただきますけれども、
(傍聴人から「だめだ」「それじゃ通らないよ」「恥ずかしくないんですか」と呼ぶ者あり。市議会議員丸山登「なにいってんだ」「もういいよ、いいかげんにしろよ! 議長」、傍聴人「逃げないでください」
 みなさんのご理解を……いただきたいと思います。以上でございます。


審議すれば「否決」だったりんごっこ予算

 議長の弁明は細渕一男市長の答弁よりはまだマシだが、とうてい市民を納得させるものではあり得なかった。議長の弁明から明らかなのは、議会の意思がりんごっこ保育園の補正予算案に「ノー」だったということである。つまり議長は、議会の結論が「否決」になるのを避けるために会議を再開しなかったことを大勢の市民の前で認めたことになる。

 この結果、高野博子と内縁関係にある矢野穂積が背後で暗躍し、情報公開を拒否しながら水面下で進められてきたりんごっこ保育園の認可計画は、平成14年12月に発覚した当時からすでにそうだったように、最後の局面でも議会の意思を無視し、市長の専決処分という名の独断で予算が執行される見通しとなった。

 議長は他の自民党議員が説明していたとおり、すでに既成事実が動いていることを会議を再開しなかった理由に挙げた。しかし、10月1日開園予定の保育園の予算が否決されることによる影響よりも、りんごっこ保育園のような施設で子供が何年間も生活することによる影響、高野の背後に脅しも辞さない矢野が控えていることによる影響、またこの予算が認められることによって無から有を生じるような私財形成の手法が公認のものとなることによる影響の方がはるかに大きいというべきではなかっただろうか。

 議会の開閉の権限は議長にある。しかし、議員の多数(法律的には半数)が再開を要求すれば、議長は会議を再開しなければならない。それでも議長は再開しなかった。これは議長権限の明らかな濫用にほかならない。

 議長の弁明をわずかに評価できるとすれば、この若い議長が自らの判断で恥を忍んで市民の前に説明に立ち、自らの不当な判断と欺瞞の論理を市民の前にさらしたことだろう。市民の代表として地方自治体の施策や予算を決定する権限を付託された議会が、審議を尽くすことなく時間切れによって終了させることを法が許しているわけではない。そのことを十分認識しながら、また「否決」の理由を十分に理解しながら、あえて議長が再開を拒否するという事態に至ったこと自体が、りんごっこ保育園問題の異常性と民意のありかを示していた。


(第23回へつづく)

関連記事

テーマ:社会 - ジャンル:政治・経済

TOP