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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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西村修平裁判第1回口頭弁論
 右翼が主催した東村山駅前街宣(平成20年9月1日)での発言で名誉を毀損されたとして、千司英司元東村山警察署副署長が「主権回復を目指す会」代表の西村修平を提訴した裁判の第1回口頭弁論が11月13日、東京地裁八王子支部で開かれた。

 私が法廷に行ったのは開廷10分前である。西村の支援者が傍聴に来るだろうとは予測していたが、傍聴席が16席しかない法廷でも1人ぐらいは入れるだろうと考えていた。しかし、エレベーターを降りて法廷に続く廊下を曲がってすぐ、私は自分の認識の甘さを思い知らされた。法廷前の廊下にはざっと40名近い人たちが長椅子にずらりと座っていたからである。他の裁判に来た人も含まれるものの、その大半が西村の支援者であることはその服装や雰囲気からおおよその察しがついた。彼らのほとんどがその日の午前中に行われたという八王子駅前での街宣に参加し、そのまま裁判所にやって来たもののようだった。

 いったい彼らは何を判断基準とし、矢野の虚言を信じ込んでいるのか。地裁八王子支部の廊下に集結した西村の支援者らに対して私があらためて感じたのは、彼らが事実評価に対する通常とは異なる判断基準(思い込みや飛躍、こじつけなど)に異常なまでに固執しているようだということだった。

 13年前の平成7年秋から年末にかけて週刊誌メディアを中心に繰り広げられた朝木明代の転落死をめぐるいわゆる創価学会疑惑報道は、明代による万引き被害者をはじめ事実を知る人たちにたとえようのない不快感を与え、あるいは事実が曲げられて伝えられることに対する強い不安を与えた。とりわけ一市民にすぎない万引き被害者はすでに何本もの嫌がらせ電話を受けていた。仮に電話をかけた主が嫌がらせであることに無自覚であるとすれば、むしろその方が恐ろしい。

 何かいいようのない違和感というのだろうか。私は法廷の廊下で西村の支援者たちの顔を眺めながら、矢野と週刊誌メディアによる虚偽情報に影響された、よくいえば不幸な人たちの実像を、明代の万引き事件発生から13年目にして初めて実感させられた気がした。

訴状と答弁書

 さて、裁判は始まったばかりで、実質的には平成21年2月4日に予定されている第2回口頭弁論からが本格的な審理ということになろう。そこで今回はとりあえず、訴状を紹介しておこう。



訴状

請求の趣旨
1 被告西村修平は原告千葉英司に対し、金100万円を支払え
2 訴訟費用は被告西村修平の負担とする
 との判決、1項につき仮執行宣言を求める

第1 当事者
 略

第2 不法行為
 被告(西村)は、平成20年9月1日午後3時30分、東京都東村山市本町2丁目1番地西武線東村山駅東口広場において開催された「朝木明代さん殺害事件を13年目の命日に市民に訴える!」集会において、「創価学会の4悪人 東村山署須田豊美? 東村山署?千葉英二副署長 地検八王子 芳村弘 信田昌男」と掲載されたプラカードを指差しながらマイクを使い約30名の聴衆に向け
「東村山署須田豊美刑事係長、千葉英司副署長 この2人が朝木さんが謀殺された事件を自殺として覆い隠した張本人 須田豊美刑事係長、千葉英司副署長 さらにこの事件を取り上げた東京地検八王子の吉村弘 信田昌男は筋金入りの創価学会員 須田豊美 千葉英司も同じ穴の狢 この4人が何をかしでかして殺人を自殺に仕立て上げた」と演説した(以下「本件演説」という。甲1)
 しかし、原告が、朝木さん謀殺事件を隠蔽して自殺に仕立てたとの事実は一切なく、本件演説は、「創価学会員の4悪人の1人である原告が、朝木明代殺害事件を隠蔽した」との虚偽の事実を摘示し、原告の社会的評価を低下させるものである。

第3 虚偽性及び悪質性
 1 虚偽性
  原告は、創価学会員ではなく、また、女性市議の遺族・関係者が流布した虚偽風説である「女性市議万引き冤罪及び殺人事件は創価学会が関与した」との事実も存在しない。捜査当局が「他殺を否定した」判断を覆す新事実も一切ない。

 2 悪質性
 (1)被告は、本件演説の夜に、被告のインターネット「主権回復を目指す会」上の動画で、本件演説の際に使用したプラカードをアップ撮影し「謀殺を『自殺』にすり替えた4悪人」と解説し、本件演説の内容を追認し、原告に対する名誉毀損の被害を拡大させた(甲2)。
 (2)被告は、上記虚偽風説を何ら検証することもなく、また、原告に確認の取材をすることも一切なく、虚偽風説を妄信して本件演説に及んだものである。



 したがって、本件裁判の争点は、千葉が訴状で述べる西村の街宣での上記発言が千葉の名誉を毀損するものであるかどうか、またそうであるとすれば、西村の上記発言内容は真実か、または西村が自分の上記発言内容を真実と信じたことについて相当の理由があったかどうか(免責要件)である。
 
 西村は第1回口頭弁論において書証として文藝春秋の記事(矢野絢也)を提出したが、それが明代の転落死と具体的にどんな関係があるのかについての主張はない。答弁書の末尾で西村は、

〈膨大な証拠があるためこれを整理し、証拠とともに次回までに提出する予定である。〉

 と主張しているので、次回(2月4日)には「千葉が明代の殺害事件を隠蔽した」ことに関する「膨大な証拠」を提出するのだろう。次回口頭弁論で西村がいかなる「証拠」を提出するのか、右翼がいう「内部告発」の内容がいつ明らかにされるのかを含め、注目したい。

街宣後も万引き被害者を威圧・中傷

 平成20年9月1日、暴走した西村ら右翼の一団が被害者の店の前に集まり、「万引き捏造洋品店」などの暴言を浴びせたのも矢野穂積による虚言に踊らされたものである。その後も何度か、被害者の店には「万引き捏造」などと叫んでいく者が現れたという。危惧していたことが現実に起きていたのだ。その者は店主に暴言を浴びせることがどういうことなのかわかっているのか。彼の行為は矢野穂積が働いた威迫行為を継続させるものであり、13年前の明代による万引き被害を拡大させるものにほかならない。

 その責任は当然、今も「万引きをでっち上げた」と主張する東村山市議、矢野穂積と朝木直子に及ぶことはいうまでもあるまい。その時期からして、9月1日に洋品店を襲撃した西村修平と西村の行動を容認している街宣主催者の右翼の影響を受けた者である可能性も十分に考えられよう。

 きわめて特異な人物として知られる矢野はともかく、愛国を旗印に掲げる右翼が弱者である被害者を威迫するとはどういうことか。万引き事件の事実を認識したとき、この右翼らはどう責任を取るのか。被害者に謝罪してまっとうな右翼に戻るのか。あるいは事実を受け入れることを頭から拒否するのか。右翼が矢野と同様に、虚偽にまみれて、自らをだまし続ける悲惨な晩年を送るのは勝手だが、それが市民社会に具体的かつ重大な害を及ぼすとすれば放置することはできない。

 11月16日、右翼が主催したシンポジウムと称する内向的な集会には乙骨正生に並んで矢野穂積と朝木直子も参加した。矢野は集会で参加者から「何かお手伝いすることはないか」と問われ、「最も弱いところ、洋品店に抗議してもらうと効果的」などとする趣旨の回答をしている。この発言は西村らの襲撃行為および矢野や右翼に洗脳された者による誹謗、威圧行為を容認するものであるのみならず、むしろ威圧活動を積極的に煽動するものである。自分の手を汚さず、他人を騙し利用しようとする矢野のどこまでも卑劣な本性はいうまでもなく、そのような人物をあたかも不正義と闘う闘士であるかのように称揚し、煽動に加担する右翼に、いったいいかなる存在価値があるのだろうか。
                              
(宇留嶋瑞郎)
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テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

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