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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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久米川東住宅管理費等不払い裁判一審判決(第2回)
自己中心的な「和解案」

 矢野は平成19年11月13日に開かれた第1回口頭弁論においてこう主張した。

「管理組合は非民主的な運営が行われていて信用できない。管理費等の支払い意思がないわけではなく、管理組合の理事長が交代し、運営が改善されれば支払う意思はある。その証拠に平成15年10月以降、毎月1万3000円を法務局に供託している」

 これに対して裁判長は、

「11月25日に開催される管理組合総会で新理事長が決まったのちに被告ら(矢野ら)がどういう対応をするのかを確認してから進行を含めて検討する」

 とした。理事長の交代によって矢野が管理費等をすんなり支払うことを約束すれば和解が成立するが、矢野がなんらかの別の条件を出してくるようなら和解の成立は困難なものとなろう。案の定、11月25日に開かれた管理組合総会で新理事長が承認されたが、矢野はいっこうに管理費等の支払い意思を示さなかった。その代わりに矢野が提出したのが次の和解案である。



和解条項(矢野案)

1 選定当事者矢野は、本年11月25日総会での新理事長による総会、理事会を含めた管理組合の運営の民主化及び経費節減を図るとの発言を評価する。

2 原告(管理組合)は、下記のとおり、管理組合の運営の民主化に努めるとともに、経費節減に努める。
⑴組合員に対して制限なく理事会の傍聴を認める。
⑵非居住者組合員にも平等に役員の被選挙権を認め、次期総会に規約改正を提案する。
⑶総会での組合員の発言を禁止または制限しない。
⑷積立金の費消を中止し、建替え準備金として積み立てる。
⑸次期総会に役員報酬の廃止を提案する。
⑹次期総会に事務員の雇用の中止および事務長の廃止を提案する。
⑺次期総会に、管理費減額を提案する。

3 原告は管理費等につき選定当事者矢野が供託した金員を受領し、選定当事者矢野は平成15年10月以降、原告に支払うべき月数に1万7000円を乗じた金員とに差額がある場合はその合計金員を原告に支払う。

4 当事者双方は、以上をもって、本件訴訟を終了させることを合意し、本件については、他に何ら債権債務のないことを相互に確認する。



 管理組合がこの矢野の和解案を受け入れるとどうなるか。

「管理組合の総会等の運営は民主的ではない」
「管理組合は経費や積立金を浪費している」
「管理費の決定も適正ではない」
「矢野の供託には正当な根拠がある」

 矢野の和解案を受け入れることは、これらの矢野の主張を認めるということにほかならない。矢野は前回の口頭弁論で述べた内容を反故にした上、管理費等の支払いに応じることと引き換えに、これまで矢野が団地内でばらまいてきたビラなどの主張を認めさせようとしていたのである。きわめて虫のいい、身勝手きわまる言い分というほかなかった。

 矢野と高野が組合員である以上、管理費等の支払いはそもそも当然の義務である。当然の義務を果たさせるために矢野の言い分をすべて認めるなどということはできないし、管理組合について矢野が主張しているような事実もない。管理組合が矢野の和解案受け入れを拒否したのは当然だった。

 裁判官としては、当初から団地内部の問題であり、話し合いすなわち和解の方向で解決させたいと考えていたように思える。しかし裁判は、矢野が当初の主張を簡単に覆し、管理組合側がとうてい歩み寄れない内容の和解案を提示したことで話し合いによる解決は難しい状況となっていった。


(その3へつづく)
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