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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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万引き被害者威迫事件 第5回
矢野と明代はなぜ被害店を特定できたのか

 明代と矢野が、最初の取り調べからわずか1時間後には被害店に現れたことに関しては2つの疑問があった。1つは、なぜ明代が取り調べからわずか1時間で被害店を特定できたのかという点。通常の捜査では、証拠隠滅やお礼参りを防ぐ観点から、加害側に対してはだいたいの事件の状況は伝えても、被害者の名前や住所が特定されるようなことは伝えないのが常識である。

 2点目は、「身に覚えがない」と主張している明代が、いったい何の目的で被害店に、それも取り調べを終えた直後にわざわざ出向いたのかという点である。「身に覚えがない」のなら、放置しておいてもよかろう。少なくとも、この時点ではまだ警察は事件を公表もしていないのだし、推移を見てからでも遅くない。

 この2点についても矢野の尋問記録が複数ある。その中からまず「なぜ被害店を特定できたのか」に関して、『聖教新聞』裁判における矢野の供述(平成11年11月15日午前10時30分)をみよう。

警視庁代理人 それでは、6月30日の取り調べのことでちょっとお聞きしますけど、警察で事情を聞かれた明代さんが、事務所に戻って、あなたにこういうことで万引きの疑いがかけられたと、こういうようなことを言いましたね。 

矢野 ええ、聞きました。

代理人 そのときに、具体的な店名、どこが被害場所なのかということを聞きましたか。

矢野 店の名前は聞かないけれども、例のイトーヨーカドーの手前の三角ビルの中の洋品店だと聞きました。そのように、私は聞かされました。

代理人 名前は?

矢野 名前は聞かなくてもわかるということで、あそこだっていうふうに言われました。

代理人 なんでわかるんですか?

矢野 1軒しか、洋品店はありませんから。

代理人 あなたは、もともと知っていたわけですか?

矢野 知ってるというか、三角ビルは知っておりますし、そこに洋品店が1軒、小さいのがあったなっていうのは覚えておりますが。

代理人 あなたは6月30日にそういう話を聞いて、すぐその被害店に行ってますよね。

矢野 すぐではありませんよ。

代理人 その日に行ってるわけでしょう?

矢野 その日の、そうですね、7時半ごろ行きました。夜のです。

代理人 その日に行ったわけですね。

矢野 その日というか、そうですね。

代理人 それはもう、そこだという頭があったわけですか?

矢野 いや、取調官(調書では実名)から事実上教えていただいてますからね。

代理人 いや、だって、名前まで知らないわけだから。

矢野 名前は知らなくても実際に場所はわかっておると。

 読者にはすでにお察しのとおり、このやりとりの論点は、最初の取り調べのすぐあとに矢野と明代が被害店に行ったのは不自然である、すなわちこれは矢野と明代がすでに被害店の場所を知っていたこと、これこそ明代が万引き犯であることを証明するものではないのか、ということである。当然、矢野もそのことに気づいているから、「すぐにではない」、行ったのは「7時半」であるといい、すぐに「夜のです」とつけ加えて「すぐに行ったわけではない」ことを強調しようとしていることがうかがえる(朝の7時半に行く者はいない)。「すぐに」行ったということになれば、明代が真犯人であること(真犯人だから現場を知っていた)を自白するようなものだと、矢野は認識していたということである。この点について矢野自身、「許さない会」裁判の準備書面で次のように述べている。

〈「万引き事件」があったとされる翌日に訴外故朝木明代と原告矢野が誰の指摘を受けることもなく被告の洋品店を訪れて被告(万引き被害者)を脅かした事実が存するとすれば、「万引き事件」への関与があると一般に疑われるという経験則から明らかなとおり、その存否が「万引き事件」の真相究明(特に犯人性)において極めて重要な要素となる事実である。しかるに、右事実は存在せず、全くの虚偽内容である。〉(矢野が『許さない会』裁判で提出した平成11年5月26日付準備書面の一部。この裁判でも、「『草の根グループ』の議席の私物化を許さない会」のメンバーとともに万引き被害者が提訴されていた)。
(※この準備書面の中で「『万引き事件』があったとされる翌日(平成7年6月20日)」とは「許さない会」側に日付の事実誤認があり、矢野はその単純な誤りを強調することで全体を否定しようとしたようだ。)
 
 明代の万引き事件の場合には、被害店について「市内の」とか「駅の近くの洋品店」程度はいったとしても、ベテラン刑事が矢野のいうように「イトーヨーカドーの手前の三角ビルの中の洋品店」などという、店が特定できるような言い方をしたとは考えられなかった。矢野は「店の名前は(刑事から)聞いていない」と認めている。すると、被害者の立場に配慮して店名を明らかにしなかった刑事が、にもかかわらず店の場所を特定できるような言い方をしたというのは不自然というほかなかった。


(第6回へつづく)
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