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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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万引き被害者威迫事件 第6回
みごとに馬脚を現した矢野

 矢野は被害店が特定できた理由について『聖教新聞』裁判では「イトーヨーカドーの手前の三角ビルの中の洋品店」だと聞いたからだと供述している。しかし、この説明では「イトーヨーカドーの手前」がどこを起点にしたものかわからないし、むしろ東村山署から見れば、現場は「イトーヨーカドーの向こう側」になる。矢野が「イトーヨーカドーの手前」と聞いただけで(本当に聞いたとすれば)「駅側」だと認識する根拠はない。

 また東村山には「三角ビル」などという通称名を持つビルも存在しない。確かに被害店が入居している建物は土地の形状に合わせて南側が三角形の頂点のようになっているが、北側は長方形で、道路に面して右から被害店、不動産業者、ラーメン店が並んだ全体としては細長い2階建ての建物であり、どう見ても一見して誰もが「三角ビル」と認識するような建物でもない。したがって、取調官が「洋品店」の入居している建物を特定したとしても、それを「三角ビル」と呼んだとは考えにくかった。

 つまり矢野は、被害店をすぐに特定できた理由として「イトーヨーカドーの手前の三角ビルの中の洋品店」と聞いたからだと供述したのだが、これはたんに矢野にとって「こう説明されれば特定できる」と考えた説明にすぎないのではないか。その反省に立ったのかどうか、その3カ月後に行われた『東村山市民新聞』裁判の尋問では、自分の弁護士に対して「駅のそばの三角ビルの洋品店」「線路のそばの三角ビルの一番端にある小さい洋品店」と聞いたと供述し、平成14年7月の「許さない会」裁判の尋問では「線路脇のヨーカドーの手前の三角のビルの洋品店」と、被害店の位置関係をさらに絞り込んでいる(いずれの裁判でも、「イトーヨーカドーの手前」とは「駅を起点」が前提になっている)。すぐに特定できたことに合理的な根拠があることを強調するためである。

 しかし、東村山駅から線路沿いにイトーヨーカドーへ向かうと、つまり「イトーヨーカドーの手前」には駅のすぐ脇に1軒の別の洋品店がある。平成14年11月に行われた「許さない会」の尋問ではまずこの点が訊かれた。

「許さない会」代理人 駅からヨーカドーに行く間に(被害店以外に)洋品店が1つありませんでしたか。

矢野 それはロータリーに面してるところでしょう。

代理人 駅に近い方ですね。……そこにあなたは取材に行きませんでしたか。
 
 矢野のいう「三角ビル」は一見してそう認識できるような建物ではなく、「駅からみてイトーヨーカドーの手前」ということなら、「身に覚えのない」彼らは当然、この店にも行っていなければおかしな話になる。もちろんその洋品店には一瞥もしていない矢野はこう答えた。

矢野 私の証言は、……警察で朝木さんが聞いてきた話、この店らしいということを聞いてきた話というのは、線路に沿って、ずっとイトーヨーカドーに近づいたところにある店らしいということを聞いてるわけですよ。質問の前提が違うでしょう。だから、それはあまり意味がないと思いますよ。行く必要がなかったと思いますね。

代理人 今、イトーヨーカドーの近くというふうにおっしゃった。

矢野 線路に沿ってイトーヨーカドーに向かって行くと三角のビルがあって、その中にあるようだよという話を聞いてるということですよ。ほかのところを探す必要もないぐらい、該当するようなものがほかにないじゃないですか。

 矢野は駅の近くに洋品店があることを認め、そこには行かなかったのかと訊かれて混乱したようだ。矢野はその洋品店に行かなかったことを正当化するために、被害店の場所について聞いたとする内容をさらに詳しくしてしまった。弁護士はなにも矢野に前言の説明を求めたわけではない。弁護士が「今、イトーヨーカドーの近くというふうにおっしゃった」と間髪を入れずに詰め寄った意味は別のところにあった。


(第7回へつづく)

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