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創価問題新聞事件 第7回
レシートのメニューを確認しなかった理由

 ここ(前回掲載の取り調べ内容)では、「こちらも正確な言い方をしなかったせいもあるが、店長が間違ったレシートを渡した」とする趣旨の供述をしている点も注目される。

 矢野が「聖教新聞」裁判で提出した平成11年5月31日付陳述書によれば、矢野と明代がこのレシートを店から受け取ったのは平成7年7月1日深夜である。その経緯について矢野はこう述べている。

〈その「レジ・ジャーナル」を見ると、店を出た時刻は15時21分となっていたので、おおよその記憶と一致していたので、特に質問もしないまま、帰宅しました。〉

 明代がそのレシートを警察に提出したのは7月3日である。ということは、レシートを受け取ってから警察に提出するまでに丸2日もありながら、矢野と明代は「レギュラー」と書かれてあるそのレシートが「日替わりランチ」のレシートかどうか確認もしなかったということになる。それによって明代のアリバイが証明されれば万引き容疑は晴れるという重要なレシートであるにもかかわらず、メニューも確認しなかったとは、いつも冷静で思慮深い矢野にしてはちょっとうかつである。

 しかし、別の見方もあろう。矢野と明代にとって重要なのはメニューではなく万引き現場にはいなかったことにすること、すなわち別の場所にいたことの「証明」ができればよく、矢野がメニューはどうでもよいと考えていたとすれば、矢野がメニューを確認しなかったことにも合理的理由があったということになる。

 だから矢野が取調室でいうように、明代がレストランにレシートがないかと問い合わせた際にも「正確な言い方をしなかった」。7月12日まで明代が「レギュラーランチ」を主張したのは、受け取ったレシートの表示がたまたま「レギュラー」だったからにすぎない。明代はレシートのメニュー表示に合わせ、メニューの内容を店のパンフレットからきわめて正確な記憶力でみごとに暗記し、取調室で供述した。そのアリバイが崩れると今度は矢野が「日替わり」に変更したということである。

 ちなみに、レストランの店長は朝木から電話があった際、朝木は「食事の内容についてはあいまいな言い方をした」と証言している。したがって、取調室における矢野の「こちらも正確な言い方をしなかった」という供述はめずらしく事実に近いものだったことになる。

今度は店長に責任を転嫁

 ところが一方、平成7年10月7日には取調官に対して「こちらも正確な言い方をしなかった」と供述しているにもかかわらず、矢野は平成11年の陳述書ではこう書いている。

〈朝木議員が、すぐに事務所から「びっくりドンキー」に電話をかけ、6月19日の午後2時から4時の間で、「日替わりランチ」とコーヒーを注文した2人組のレシートの控えがあると思うので、探しておいてほしいと依頼したのです。朝木議員がこの電話をかけた際、私はそばで聞いていたので、その様子ははっきり覚えています。〉

 取り調べから4年後の陳述書では「正確な言い方」をしていることが明らかである。たった1つの事実を説明するのに、取調室での供述と陳述書ではなぜこれほど違いが出るのか。

 取調室の供述の時点では矢野はまだ「日替わりランチ」の主張をしておらず、矢野はまだ東村山署の捜査状況と取り調べの成り行きについて探っている状況にあった。ところが陳述書の段階ではすでに「日替わり」も否定されており、明代は「何の落ち度もなく誤ってレギュラーランチのレシートを提出してしまった」ことにしなければならなかったということではあるまいか。

 そのために矢野は、今度はレストランの店長に対してもまるで明代が書類送検された原因を作ったかのように主張したということである。たまたま矢野と明代が行ったことがあるというだけで明代からの電話を受け、背景も知らないまま客の要望に応えただけで責任を転嫁されてしまうのだから、店長もたまらない。店長は電話の主が人の善意も平気で踏みにじり、利用しようとするきわめて特異な市会議員であろうとは考えもしなかっただろう。

(食べたメニューは)「勘弁してもらいたい」

 さて、取り調べの続きをみよう。



――中略――

取調官  そうすと、これでいくと、時間とかそれはもう関係ない、食べ物も違うということですね。

矢野  そう、そうそう。

取調官  そうすると、まあ、ここで聞きたいのは、あの。

矢野  アリバイの理由?

取調官  うん、そう。食べたものが違うっていうことでしょ。

矢野  そうそう、違う。

取調官  食べたものが、ああ、そうすると、矢野先生方は何を食べたんですか、この日。

矢野  いいたくはないんだけど、調べたいの?

取調官  いや、そうじゃなくて、どうなのかって聞いてるの。あの、もしあれだったら、まず1番のそれは。

矢野  それでね、それについては、あの地検ではいったんだわ。

取調官  うん、うん。

矢野  地検ではね、この話を。だからそれはちょっと勘弁してもらいたいんだけれど、それ以外にもね、あるの。

取調官  うん、ああ……。

矢野  こちらが、ほら。

取調官  他にやったところ……。

矢野  いやそうじゃなくて、3時15分にあの現場に行ってないという、ものがあるんですよ。客観的に一応こちらで。

取調官  ああなるほど。そうすっとこれは、あれですね、あの、ド、ドンキーじゃなくて。あ、ドンキーには行ってるわけ?

矢野  ドンキーは、飯、食ってるの。

取調官  あ、ドンキーは間違いないわけ。

矢野  その日の午後、行ったのはね。私はとにかく、議会が終わってから、とにかくドンキーへ行って、事務所に帰って来たの。

取調官  うんうん。

矢野  彼女が、要するに、銀行振込をしてるわけでしょ。それと、ドンキー行って、帰ってる。それだけしか、3ヶ所しか行ってないんだもん。

取調官  なるほど、なるほどね。

矢野  だから、これ(レジ・ジャーナル)は、これはもう、アテにしない方がいいの。

取調官  ああ、なるほどね。

矢野  お互いに不幸な結果になるから。



 矢野は明代が7月12日に提出したレシートとは食べたものが違う(すなわちレシートも間違えた)という。そうなれば次は、では「食べたのは何だったのか」となるのが当然の流れというものである。ところが矢野は「地検ではいったんだわ」「だから、ここでいうのは勘弁してもらいたい」といい、「それ以外にも(アリバイが)ある」と話を別の方向に持っていこうとしている。ほかにもアリバイがある、「これ(レジ・ジャーナル)はもう、アテにしない方がいい」とは、レシート以外にアリバイを立証できるということだろうか。

「お互いに不幸な結果になる」とは、一種の脅しのようにも聞こえる。あまりレジ・ジャーナルの記録にこだわらない方がいい、レジ・ジャーナルでアリバイを崩そうとしても失敗するよ、という趣旨だろうか。いずれしても矢野は懸命にレジ・ジャーナルから取調官の目をそらそうとしているように思えてならない。


(その8へつづく)



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