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りんごっこ保育園保育士虚偽申告事件 第3回
                           ★第1回から読みたい人はこちら


東京都指導監査部の結論

 東京都指導監査部が監査当日の暫定判断をそのまま結論とするということになれば、平成20年2月以降、東村山市が東京都と協議の上、りんごっこ保育園に対して行ってきた改善指導も誤りだったことになる。まだ結論が出ていない段階ながら、子育て支援課と指導監査部の見解に齟齬が生じている点について東京都指導監査部に取材すると、

「9月10日時点での見解は結論ではない。詳細についてはお答えできない」

 とした。

 東京都指導監査部が正式な監査結果を出したのは平成21年に入ってからである。保育士不足の問題について指導監査部は9月10日とは異なる結論を出していた。「『助言』」事項」〈在籍児に見合う職員数は配置すること〉として指導監査部は次のように結論付けた。

〈保育士の退職に伴い、平成20年1月18日から1月31日までの期間については、保育士が1名不足していたが、看護師を保育士とみなすことにより、職員の配置基準は満たされていた。1月31日付で保育士2名が退職したため、翌2月1日付で2名の保育士を採用したが、うち1名が実際に勤務を開始したのは2月25日であり、同24日までの間、みなし規定によってもなお保育士1名の実人員の配置が不足していた。同25日以降については、職員の配置基準が満たされた。

 2月中の職員配置については、同月中に必要な保育士が補充され、以後改善が図られている。2月25日から出勤した保育士が実際に勤務を開始するまでの状況については、2月1日付けにて採用されていることから、雇用のない欠員だったのではなく、施設長からは、職員の家庭事情(介護)により出勤できなかった旨、説明があった。〉

 9月10日の現地調査から結論を出すまでに何があったのか、指導監査部がいかなる調査をしたのかはわからない。しかし少なくとも「助言」の記載内容から読み取る限り、その間に指導監査部がなんらかの調査を行い、高野からも事情聴取していたことは明らかである。

事実上、虚偽申告を認めた高野園長

 高野は2月1日に採用した職員のうち1人が実際に勤務したのは2月25日からであると説明している。高野はそれまで6度にわたり否定していた保育士不足の事実を認めたことがわかる。つまり、高野と矢野の1年間に及ぶ主張はすべて虚偽だったという結論になる。

 園児の安全に直結する保育士の人数について所管に対しても誠実な回答、改善をしない認可保育園が、市民や保護者に対して誠実な対応をすることも期待できるだろうか。食中毒騒動、補助金返還問題、今回の保育士不足の問題に共通しているのは、りんごっこ保育園が自分たちに都合の悪い事実はすべて隠蔽しようとする保育園であるということである。

 平成21年3月議会で東村山市長が東京都指導監査部が「助言」を行ったことについて触れると、高野と内縁関係にあり、りんごっこ保育園の運営委員でもある矢野穂積は「法律的根拠はどこにある」などと噛みついた。「助言」とは「口頭指摘」「文書指摘」と並ぶ歴とした行政指導である。指導監査部は児童福祉法の規定に基づいて定期監査を行い、必要な改善指導を行っているにすぎない。

 行政指導には行政処分と違って法的強制力はない。しかし、指導監査部は園児の安全を最優先に考えて行政指導を行ったのであり、認可保育園としては指導を真摯に受け止めるべきで、強制力や法的根拠とはまるで次元の異なる話である。要するに、そんな受け止め方しかできない市議会議員であり、園長であるがゆえに、1年もの間、言い逃れを繰り返してきたのだと理解すべきだろう。

終わりのない「りんごっこ保育園問題」

 りんごっこ保育園が保育士不足の事実を隠蔽していたことは結論が出た。東京都指導監査部によれば保育士不足は解消したという。しかし、いまだに矢野穂積が「法的根拠はあるのか」と行政指導を受け入れようとしていないことからも明らかなように、りんごっこ保育園の保育士不足をめぐる問題は、たんに保育士が充足していたか充足していなかったかという問題なのではなく、この保育園の持つ根本的な不誠実さの問題というべきなのである。

 その意味で、保育士不足が解消されても、本質的な問題である「りんごっこ保育園問題」は、この保育園が認可されている限り解消することはないのだということを、行政も市民も認識する必要があろう。

(了)
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テーマ:社会 - ジャンル:政治・経済

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