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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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朝木直子・傍聴人「撮影」事件
 比較的平穏に審議日程を消化していた平成21年度東村山市議会6月定例会で、一般質問の最終日となった6月5日、「草の根市民クラブ」の朝木直子に対し、議長がわざわざ時間を割いて公人としての振る舞いについて苦言を述べるという珍しい出来事があった。                            (宇留嶋瑞郎)

傍聴は市民の侵されざる権利

 一般質問の初日である6月2日12時過ぎ、議会が昼の休憩に入ったため2人の傍聴人が1階に降りてきた。すると市役所正面玄関付近で朝木直子が傍聴人2名に対してカメラを向けたというのである。傍聴人の1人は大声で「写真を撮るな」と抗議したが、朝木はすぐにはカメラを引っ込めようとはしなかった。傍聴人が2度、3度と抗議すると、朝木はようやくカメラをしまい、無言のまま、その場を離れた。朝木の歩いていった先には同じく「草の根」の矢野穂積が待っていた。矢野はこの出来事の一部始終を見ていたのだろう。

 傍聴人2名はただちに議会事務局に抗議した。これを知った議会は事態を重視、その日のうちに会派代表者会議を開いて対応を協議したが、自民、公明だけでなく共産党もまた「議員としてあってはならない行為」ということで意見が一致したという。この結果、東村山市議会は傍聴人2名に対して文書でくわしい経緯を提出するよう要請した。

 市民の議会傍聴は、市民の代表である議員によって構成される議会で、どのような問題がどのように審議されているかを市民が直接に知る機会を保証するきわめて重要な権利である。傍聴を希望する市民は傍聴にあたり、傍聴規則に従うことを求められる以外になんらの制限も受けることはないし、その目的や身分を問われることもない。目的を問うこと自体、傍聴の自由を制限することにつながることは明らかである。

 議会には政治的立場を異にする会派が存在しており、ある会派にとっては政治的主張を異にしたり、中には敵対関係にある市民が傍聴に訪れることもあり得る。そういう状態を受け入れるのが民主主義であり、敵対する者が傍聴に来ることを阻止するようなことは許されない。

 朝木が傍聴人にカメラを向け、傍聴人が写真を撮られることを拒否しているにもかかわらずカメラを向け続けた行為は、傍聴人に対する嫌がらせであり威迫行為である。東村山市議会に傍聴に行けば議員(とりわけ矢野と朝木)から写真を撮られるかもしれないということになれば、市民の議会傍聴に行こうという意欲を萎縮させかねない。すなわち、実際に撮影したかどうかにかかわらず、議員が傍聴人にカメラを向けるという行為は民主主義の根幹を脅かすものにほかならない。

傍聴人にカメラを向けたのは2度目

 実は、「草の根」が傍聴人に対してカメラを向けたのはこれが初めてではない。平成15年6月議会でも矢野が議場内から傍聴席にカメラを向け、当時の渡部議長(現市長)から追及され、厳重注意を受けたことがある。

 このとき矢野は、「何のことだ」「写真など取っていない」などと反論。議会としても強制力をもってカメラを調べることまではできないため、議長がデータの削除を要求するとともに、2度とこのようなことをしないようにと口頭で注意するにとどまった。

 矢野が何のために傍聴人を撮影しようとしたのかはわからないものの、矢野にしても朝木にしても、傍聴人にカメラを向けることなど何とも思っていないのだろう。

見識示した東村山市議会

 2名の傍聴人から当日の状況を詳細に記載した文書が議長の手元に届いたのは6月4日である。議会は再び代表者会議を開いた。その代表者会議では共産党が一転して当初の意見を翻し、「議会として何もする必要がない」と主張したという。しかし共産党以外は、議会としてなんらかの見識を示すべきとする意見が大勢を占めた。こうして、川上隆之(公明)議長が注意を与えることになったのである。

「注意」は午後4時35分ごろ、代表者会議で「議会として何もする必要がない」と主張した共産党、田中富造の質疑終了をもって休憩とし、休憩中に行われた。川上議長の発言は以下のとおりである。



 朝木議員に申し上げます。先日、傍聴に来ていた複数の人から議長宛に手紙や要望書をいただきました。

 その内容は、傍聴して市役所を出たところで、いきなり朝木直子議員からカメラを向けられた。あまりにも突然で何の断りもなく、非常に失礼だ。

 議会として会議中の出来事ではありませんので懲罰の対象にはなりませんが、市議会内外にかかわらず、議員として、そして公人としての自覚を持って行動していただくよう一言申し上げておきます。



 いかに議場外の出来事であるとはいえ、傍聴人から訴えがあったにもかかわらず、議会としてなんらの対応もしなければ、東村山市議会は朝木の常識では考えられない行為を黙認したということにもなりかねない。議場外の出来事ということで議会としてやりにくい面をもあったと思うが、なにより傍聴人を萎縮させ、議会から市民を遠ざける朝木の行為に対して議会としての良識を示した今回の決断は評価できよう。

 しかし問題は、朝木と矢野が議長の苦言をどう聞いたかである。矢野と朝木はまさか本会議場で取り上げられるとは考えていなかったのか、傍聴人にカメラを向けたことを否定せず、あからさまな反論もしなかった。しかし、かといって2人に反省の素振りはみじんもなかった。朝木は終始ニヤニヤしたまま「(議場外だから)関係ないでしょ」「余計なお世話」などと小声でうそぶき、矢野も独り言のように「(議場外だから)関係ないだろ」「法令違反だ」「よくもやったな」などと敵愾心をむき出しにした。

 行為そのものの本質ではなく、形式論(行為の場所など)のみで反論しようとしているところはまさに「草の根」らしいが、議場で「よくもやったな」などというセリフはめったに聞けるものではあるまい。議長の苦言に対する彼らのこの反応こそ、矢野と朝木の特異な本質をみごとに現していよう。

(了)

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テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

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