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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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西村修平事件第6回口頭弁論(その7)
千葉反対尋問(1)

 千葉による西村への反対尋問が終わり、ただちに西村代理人による千葉に対する反対尋問に移った。はたして西村代理人は「真相究明」のためにどのような尋問を用意しているのか。千葉に対する反対尋問は、尋問調書の一部を要約なしで紹介しようと思う。

代理人の「誘導」

 西村代理人は「万引き冤罪」問題から尋問に入った。



①朝木明代の服の色

西村代理人  それでは、万引き犯人の着ていた洋服の色について聞きますけれども、○○さん(万引き被害者)は、万引き犯人は朝木さんだというふうに警察では話したかもしれませんが、黒いブラウスを着て、襟がマオカラーであったと、そういうふうな話はしませんでしたか。

千葉  あったと思います。

代理人  それから、○○さん(目撃者の1人)も、犯人らしいそのイトーヨーカドーのほうに入っていった人は黒っぽい洋服を着ていたけれども、顔はよく覚えてないと、こういうことをいってますが、やはり黒っぽい洋服を着ていたと、こういうふうにいっていますね。

千葉  ○○さん(目撃者の1人)はそういっている。

代理人  そういっていますね。

千葉  はい。

代理人  平成7年6月19日午後2時過ぎ、北海道拓殖銀行の東村山支店の現金送金コーナーで、送金している朝木明代さん、で、この人を防犯カメラが4方向から撮っていた、この写真は東村山警察で押収していますね。

千葉  任意提出を受けております。

代理人  そうすると、そのときの朝木さんを4方向から撮っていた写真というのは、警察官であるあなたももちろん、警察官もそれを見ているのですか。

千葉  見ております。

代理人  この写真(矢野と朝木が作成した「再現写真」)は、別件であなたが法廷で見たことがありますよね。

千葉  あります。

代理人  これは、あなたが今いう任意提出を求めた北海道拓殖銀行から任意提出を受けた写真、ビデオの中から1コマを写真にしたものだと思うのですけれども、その写真に非常によく似ていますねと、こういっていましたね。

千葉  「雰囲気が似ている」と申しあげました。

代理人  よく似ていますねと、こういっていましたね。雰囲気というか、全体の感じで似ていますねといっていましたね。

千葉  「雰囲気は似ています」と申しあげました。

代理人  これは、朝木明代さんが、その銀行の送金コーナーに入ってくる状況を、ほぼ正面から撮った写真ですけれども、あなたがこの北海道拓殖銀行東村山支店から任意提出を求めたビデオの中には、こういう写真もあったことは間違いないですね。

千葉  そうですね。

――略――

代理人  そうしますと、朝木明代さんが、この現金送金機に入ってくるときを正面から撮った、写した写真はもちろんあったわけですよね。

千葉  そうですよね、これは正面だと思いますよ。

代理人  その正面の写真を見たら、朝木さんは黒い洋服は着ていない、これを見てください。白黒の写真ですけれども、黒くは写ってはないのですよ。

千葉  そうですね。



 ここまでの西村代理人の尋問を聞いていると、万引き被害者が証言する「黒いブラウス」と目撃者の1人が証言する「黒っぽい服」が両方とも「上着」であるという前提でなされているように思える。あるいは代理人は、千葉が「黒いブラウス」と「黒っぽい服」を混同することを期待して、あるいはそう混同するように誘導するために意図的に「黒いブラウス」も「上着」にしようとしたのだろうか。

 誰もが緊張する尋問の場で、まかり間違って千葉が代理人の誘導に乗るようなことになれば、千葉は「『再現写真』の上着は白っぽく写っているから、やはり朝木は万引き犯ではないではないか」と追及され、窮地に立たされかねない。

 代理人の尋問がたんなる勉強不足からくるものでなく、豊富な弁護経験に裏打ちされた老獪な深謀遠慮だったとすれば、なかなかの侮れない相手ということになろうか。続く尋問をみよう。



代理人  あなたは(写真の上着が白いことに)今気がついたのですか。

千葉  いえいえ。

代理人  前から気がついていたでしょう。

千葉  はい。

代理人  それから、襟はマオカラーではない、これを見ればわかりますね。

千葉  そのへんのところは、私は、カラーはマオカラーという解釈はいろいろありますからわかりませんが、黒っぽくないことはわかりますよ。

代理人  襟がマオカラーでないということは。

千葉  これじゃわかりませんね。

代理人  いやいや、それはあなたはわからないかもしれないけれど、○○さん(万引き被害者)が見ればすぐわかるでしょう。あなたは、こういう写真を。

千葉  ○○さん(万引き被害者)の話ですか。

代理人  ○○さん(万引き被害者)に見せたかと、私はいっているのです。

千葉  見せましたね。

代理人  これを見て、これというのは現金送金コーナーに入ってくる、朝木さんを正面から写した写真も見せて、そうして間違いないといったのですか。

千葉  そうです。

代理人  ○○さん(万引き被害者)は、その同じ写真(矢野と朝木が作成した「再現写真」)を見て、これは違うといっているのですよ。

千葉  ○○さん(万引き被害者)がこの写真が違うという、○○さん(万引き被害者)が、どこでそういう話をされているのですか。

代理人  調書をあなたに提示しますよ。

千葉  それを見せてください。でも、この写真(「再現写真」)は警察の押収した写真じゃありませんよ。

代理人  それは知っています。しかし、同じ洋服を着て撮った写真で、警察で押収したこの写真、それを矢野さんと朝木直子さんが検察庁で見せてもらっているのです。

千葉  そのようですね。

代理人  その写真の、これはもちろん白黒ですけれども、黒くは写ってない、そうすると、洋服の色が違っていることだけで、それから、正面から写っているのだったら、このカラーが違うということだけでも、万引き犯人でないということは、○○さん(万引き被害者)がそんなところを間違うはずがないのではないですか。



 ここでは西村代理人は、本物の写真と「再現写真」が同一のものであることを前提の上、明らかに「黒いブラウス」を「上着」として尋問を進めようとしていることがわかる。これが勘違いに基づくものでなかったとすれば、代理人としては、この質問に千葉がどう供述するかはこの尋問の最初の大きな分岐点だったのではあるまいか。

 千葉が混乱すれば、代理人の言い分を認める可能性もないとはいえない。そうなれば、尋問は代理人のペースにならないとも限らなかった。

(つづく)
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