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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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西村修平事件第6回口頭弁論(その11)
千葉反対尋問(5)

 上腕内側部に皮下出血の痕があったとしても、それがただちに他人からつかまれたものと断定できないのは当然である。西村代理人がその程度の常識をわきまえないはずはない。そこで代理人は、明代の上腕内側部に残された皮下出血の痕の生成原因が何であると千葉が考えているのかを聞いた。


 
⑥手すりに残された手の跡

西村代理人  あなたは別件の法廷で、裁判官からその上腕の内側の皮膚の変色というのはどういうときについたのだというふうに考えますかといったら、ビルから落下するときに、壁面にぶつかってできたのじゃないですかと、こういうふうにいっていますね。それは憶えていますか。

千葉  記憶しております。(筆者注・皮下出血の生成原因について千葉は、正確には「私の推測でございますが、手すりに打ったんではなかろうかと推測しております」と供述している=「聖教新聞」裁判)

代理人  どういうふうにビルから落下するときに、内側に、あるいはそういうふうにつくのですか。

千葉  さっきも話が出ましたけれど、手すりに触ったか触らないか争いがあるところですけれども、私どもは手すりに朝木さんは触れていると、指紋採取の結果、だれの指紋かは別ですけれども、手の跡が採取されておりますから、あれはほかの人がぶら下がったら間違いなく落っこちて死んでいます。TBSの人が実験したといっていますけれど、あれは実験していません。実験したら落っこちてしまいますよ。

 ぶら下がった場合は万歳状態で落下します。それは法医学の先生方も実験しております。それはだいたい、基本的にはそのままの状態で落下します。足から落下します。当然、手は上です。落下が何もないところならいいのですけれども、わずか50センチのところに手すりのフェンス、下にはいろいろなものが置いてある。そこへこの状態で落ちれば、へりに、フェンスにぶつかってもおかしくない。

 形状はまっすぐ、フェンスはまっすぐ、その形状からして、フェンスに打った可能性ですね。断定はしておりません。そういう変色痕の形状からして、近くにあったフェンスの形に似て、一直線の横線になっている。これらもふまえて、可能性として話しました。検死官も同じような見解をしておりました。



 千葉はここで、「聖教新聞」裁判で供述した「手すり」が正確にはビルと隣の駐車場との境界にある「フェンス」であることを明らかにしている。フェンスは上端が下方向に向けて折れ曲がっており、上方向からの強い力がかかったことを示していた。

 一方、その真上のマンションの手すりには外側からつかまった形で手の跡が残っていた。つまり、その手の跡は明代のものと考える以外になく、明代が手すりの外側からつかまったということは、ビル側を向いて足を下にした状態のまま後背部をフェンスに激突させたとみるのが自然である。

 実際に致命傷とみられる肺と肋骨の損傷は背部がより大きかった。上腕部後ろ側の内出血もその形状からみてフェンスに打ったものと推測してもなんら不合理はない。しかも千葉によれば、上腕部の皮下出血は「一直線の横線」だったという。その衝撃が内側部まで及んだとも考えられよう。少なくとも手すりに残された手の跡、フェンスの曲がり方、遺体の状況は、矢野や西村が主張するような「横倒し」の状態で転落したのでも、他人から投げ落とされた(言外に足を下にして落ちたものではないと主張している)ものでもないことを示している。

 上腕部の皮下出血の痕が「一直線の横線」だったという事実はこれまで公表されていない。しかし代理人はその点には触れず、手すりに残された手の跡にこだわった。



代理人  それではあなたは今、手でぶら下がった指紋があったと、こういわれましたね。その指紋があったのはどこにあったのですか。

千葉  先生がお出しになった「リバティ」、被告尋問したときに示したでしょう。「リバティ」の写真の何ページかに書いてあるでしょう。

代理人  あなたはだって、「リバティ」はあとで読んだことであって、捜査をしたのは東村山警察でしょう。

千葉  それはそうですよ。

代理人  そこに手の跡があって、指紋を採ったといっていましたね。

千葉  採りましたよ。

代理人  その指紋を採ったのだったら、朝木さんの手の指紋かどうかというのは即座にわかるじゃないですか。

千葉  いや、指紋といっても、手の跡と訂正します。指紋というのは識別可能なことを指紋といいますね。こすっていますから、こういうふうなところに粉をかけますと、残ります。そのことをいっているのであって、誰の指紋かわかるような鮮明な指紋はないという意味です。それがここに書いてある写真、これは先生がお出しになった写真で、(西村代理人の裁判資料を見て)これはカラーじゃないですか。ここに写っているじゃないですか。手の跡が入っているじゃないですか。

代理人  跡が入っているかどうかよくわかりません。

千葉  ここに入っているじゃないですか。黒い墨がカラーで。入っていますよ。先生からいわれたのは白黒、先生のお持ちのものはカラー。私も先ほどいいましたけれども、カラーならば写っているはずですが、私の白黒ではわかりませんと申し上げたのは、先生これですよ。あるじゃないですか、ご覧ください。筋が何本かついているでしょう。

代理人  いや、これだけ見たってよくわかりませんけれども。

千葉  私どもは見ております。記者さんも見ているから、こういうふうに書いてある。



 幸福の科学が発行した「リバティ」の写真とは、「朝木明代の転落死には創価学会が関与した」とする記事中に掲載されたものである。「リバティ」はカラー印刷されたもので、カラーコピーすれば手すりに残された手の跡がうっすらと黒く写る。ところが、代理人の持っているコピーはカラーだが、代理人が書証として千葉に渡したコピーは白黒だった。白黒にコピーすると、手の跡は写らないのである。

 西村代理人は自分の持つカラーコピーで手すりに手の跡が残っていることも確認していなかったのだろうか。あるいは確認していたが、あえて千葉には手の跡が確認できない状態になる白黒コピーを渡し、手の跡がなかったことにしようとしたのだろうか(少なくとも、千葉が代理人から渡された写真によっては手の跡の存在を具体的に指摘できない)。

 いずれにしても、「創価学会が関与した」とする記事に掲載された手の跡の写真は、記者が手の跡を指さしており、〈外壁に残された手跡。指紋は検出されなかった。〉と正確な写真説明がついている。手の跡が黒くなっているのは警察が粉をかけたからである。

 西村代理人が手すりに残された手の跡にこだわったのは、手の跡そのものがなかったといいたかったのか、手の跡は明代のものではないといいたかったのか。その点は必ずしも明確ではない。しかし警察の捜査に反して「他殺説」を唱えた「リバティ」自身が、この写真を掲載したことで、少なくとも明代の転落位置の真上に人間の手の跡が残っていたこと、および警察が手すりに残された手の跡を捜査していた事実を立証したことになる。

 千葉に自分自身が持っていた「リバティ」の写真を指摘された時点で、西村代理人は「手の跡はなかった」とはもういえなくなった。

(つづく)
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