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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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西村修平「婚外子」差別発言裁判 第8回
 外務省主催の意見交換会における発言によって名誉を毀損されたとして出席者の女性が主権回復を目指す回代表の西村修平を提訴していた裁判で、東京地裁は平成21年12月24日、原告の請求を棄却する判決を言い渡した。

 裁判で原告は、西村から「私生児が、私生児が」「おまえは何人不倫の子を産んだのか」などと誹謗中傷されたことにより名誉を毀損されたと主張。これに対して西村は「私生児が、私生児が」などと発言しておらず、たんに婚外子問題に関する一般論を述べただけで原告の名誉を毀損していないと主張していた。

 訴状によれば、原告の主張は以下のとおりである。

〈平成19年8月31日、外務省が開催した「あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する」意見交換会において、西村は原告に対して、

(本件発言1)
「あんた、さっきの婚外子の問題でもね、何で婚外子の問題が人種差別の問題なんだよ。これ個人の不倫の関係で生まれたアレだ。不貞の子どもでしょう」

 と発言した。これに対して原告が誹謗中傷であるとして謝罪を求めたところ、西村は原告に対してこう発言した。

(本件発言2)
「謝罪しない。世界の常識だ。不倫の子どもは差別される」

 原告がさらに謝罪を求めたところ、西村は原告に対して、

(本件発言3)
「何回でもいってやる。私生児が! 私生児が!」

 と発言し、さらに意見交換会終了後、西村は原告に近寄り、

(本件発言4)
「おまえは何人不倫の子を産んだのか」

 と誹謗中傷を繰り返した。〉

 これに対して西村は、本件発言1、2については一般論として婚外子に関する見解を述べたにすぎず、本件発言3、4については「そのような発言はしていない」と主張していた。

西村の発言とは認定しなかった東京地裁

 原告が問題とした4件の発言のうち、明らかに原告に向けられたものと判断できるのは本件発言3と4である。このうち本件発言3については、平成21年4月15日の第1回口頭弁論から半年後の9月7日開かれた第4回口頭弁論において、西村とともに意見交換会に出席していた仲間の右翼Mが、それは自分の発言だと名乗り出た(真実かどうかにかかわらず、右翼Mのこの供述は「自白」にあたり、正当な理由がなければ自ら取り消せない)。本件発言4についても西村は、「そのような発言はしていない」と主張。一方原告は、意見交換会当日の録音テープを証拠として提出し、本件発言3は西村の発言に間違いないと主張していた。

 本件発言3、4によって西村が原告の名誉を毀損したかどうかは、内容の検討以前に、まずこの発言が西村によってなされたものであるという認定が不可欠である。これらの発言が西村のものでないということになれば、本件発言3、4による西村に対する請求は成立しない。

 この点について東京地裁は、

〈本件においては、本件意見交換会における発言を録音したカセットテープが証拠として提出されており、本件発言3については同テープに録音されているところ、その音声から同発言者が被告であると特定することはできない(むしろ、被告の声とは異なる印象を受ける)。……本件意見交換会に出席していた村田も、本件発言3について、これは被告の発言ではなく、自分の発言であると述べている〉

 と述べ、本件発言3が西村の発言であるとは認めるに足りないとした。また本件発言4についても、「録音テープのような客観的証拠がない」として、西村が発言したとする事実を認めるに足りないと結論づけた。

 では、西村が自分の発言であることを認めている本件発言1、2についてはどうか。東京地裁は、

〈婚外子一般に対する被告の個人的な見解を述べたものにとどまるものというべきであるから、これら発言を原告個人に対する侮辱と評価することはできない。〉

 などとし、原告の主張を斥けた。

 東京地裁の主要な認定・判断は以上である。原告が名誉を毀損されたと主張する本件発言1~4のいずれについても、東京地裁は発言内容の検討をいっさい行わなかった。

誤解を与える判決報告

 東京地裁判決を受けて西村は平成21年12月24日付ブログで、以下のようなタイトルの記事を掲載している。

〈原告棄却! 「差別発言」を東京地裁が全面否定
〈『語る』運動から『行動する』運動へ〉が極左と反日朝鮮人の言論弾圧を粉砕!
「私生児(婚外子)発言は差別でもなく名誉毀損にもあたらない〉

 東京地裁が、あたかも他人に対して「私生児」呼ばわりしても差別ではなく、名誉毀損にもあたらないとの判断をしたかのような誤解を与えかねないタイトルである。

 しかしこれまで紹介したとおり、東京地裁が原告の請求を棄却したのは「それが原告に対して述べられたものではなく一般論として個人的見解を述べたもの」(本件発言1、2)、「被告の発言とは認められない」(本件発言3、4)と認定したからにすぎず、他人を「私生児」呼ばわりすることは差別ではなく、名誉毀損でもないと認定したわけではない。仮にも政治団体の代表を名乗る者なら、どこまでが裁判所の判断で、どの部分が西村の見解なのか明確に判別できないような表現はすべきではあるまい。

(了)
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