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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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西村修平事件一審判決 第1回
「行動する保守」の西村修平(「主権回復を目指す会」代表)が平成20年9月1日に東村山駅前で行った街宣などをめぐり、千葉英司元警視庁東村山警察署副署長が名誉を毀損されたとして提訴していた裁判で東京地裁立川支部は平成22年4月28日、西村に対して10万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 名誉毀損による10万円という損害賠償額は金額としては大きなものではない。しかし、西村ら「行動する保守」や彼らを全面的に支援した矢野穂積と朝木直子(東村山市議)にとって、判決の内容は損害賠償額以上に厳しいものだった。                  (宇留嶋瑞郎)

西村は「個人批判ではなく捜査批判」と主張

 千葉が提訴したのは西村が平成20年9月1日に行った街宣と同日付ブログ記事である。西村は街宣で〈創価学会の4悪人〉などと記載したプラカードを指さしながら以下のように発言し、ブログには以下のように記載した。



街宣
 東村山署○○○○刑事係長、千葉英司副署長、この2人が朝木明代さんの謀殺事件を自殺として覆い隠す、物事を握りつぶそうとした張本人。○○○○刑事係長、千葉英司副署長、さらにこの事件を取り上げた東京地検八王子支部の吉村弘、信田昌男、この2人はまぎれもしない創価学会の執拗、筋金入りの学会員、○○○○(刑事係長)、千葉英司も同じ穴の狢。この4人がいったい何をしでかして朝木明代さんの謀殺を自殺事件に仕立て上げようとしたか。

ブログ
 千葉英司、13年前に、朝木市議の謀殺を「自殺」と断定し、闇に放り込もうとした元東村山署副署長だ。さらに朝木市議を万引き犯としてでっち上げた張本人である。



 千葉はこれらの発言や記事によって名誉を毀損されたと主張。一方西村は「本件各表現は、東村山署の機関である副署長としての原告の捜査指揮を批判したもので、原告個人を対象としていないから名誉毀損にはあたらない」とし、また「朝木明代の万引き被疑事件が冤罪であること」「転落死が他殺であること」は真実であるなどと主張していた。

 裁判所が西村の発言や記事が千葉個人に向けられたものでないと判断すれば、真実性・相当性を検討するまでもなく名誉毀損は成立しない。西村は「千葉が朝木明代謀殺事件を握りつぶそうとした張本人」と断定しているが、これをどう解釈すれば「副署長としての捜査指揮を批判」したとする裁判での主張になるのか理解しがたいところである。

 いずれにしても、裁判の争点は、①本件各表現が千葉個人の名誉を毀損するものであるかどうか②本件各表現が千葉個人の名誉を毀損するとすれば、本件各表現に真実性・相当性があるかどうか――という点にあった。

「千葉個人を対象としたもの」と認定

 では、裁判所はまず、西村の発言や記事の名誉毀損性についてどう判断したのか。東京地裁は判決で次のように述べた。



街宣
 本件演説部分は、これと一体をなすその余の部分、とりわけ創価学会がオウム真理教に比類する巨大なカルト集団であり、亡明代の謀殺事件に関わっていると断定的に主張する部分及び前後の文脈等の事情を総合的に考慮し、一般の聴衆の普通の注意と受け取り方を基準として判断すると、亡明代は、自殺したのではなく、計画的に殺害されたと断定的に主張した上、東村山署副署長であった原告が捜査に当たり、亡明代が自殺したものとして処理したことについて、原告が、同署刑事係長及び地検八王子支部の検察官2名とともに、 亡明代が計画的に殺害されたことを知りながら、あえてこれを自殺事件に仕立て上げて隠蔽しようとしたと主張し、さらに、上記検察官2名は亡明代の謀殺事件に関わっている創価学会の学会員であって、原告及び上記刑事係長もこれと結託して上記隠蔽に加担する不正を行った同類のものであると主張し、上記各事実を摘示するとともに、同事実を前提にその行為及び人格の悪性を強調する意見ないし論評を公表したものと解するのが相当である。

 したがって、本件演説部分は、原告の人格的価値について社会から受ける客観的評価を低下させるものというべきである。

ブログ記事
 本件記事部分は、これと一体をなす本件記事の表題及びその余の部分、とりわけ本件窃盗被疑事件の被害店舗の経営者を「創価学会信者」と記載し、原告を同店舗の「ガードマン(?)として登場する創価学会の怪!」と記載している部分及び前後の文脈を総合的に考慮し、一般の読者の普通の注意と読み方とを基準として判断すると、亡明代が、自殺したのではなく、計画的に殺害されたと断定的に主張するとともに、東村山署副署長である原告は、創価学会の関係者であって、捜査に当たり、亡明代が計画的に殺害されたことを知りながら、あえて自殺と断定して、これを隠蔽しようとしたもので、その隠蔽工作として亡明代が万引きをしたという虚偽の事実をねつ造したと主張し、上記各事実を摘示するとともに、同事実を前提にその行為の悪性を強調する意見ないし論評を公表したものと解するのが相当である。

 したがって、本件記事部分は、原告の人格的価値について社会から受ける客観的評価を低下させるものというべきである。



 東京地裁はこう述べて記事の名誉毀損性を認定した上で、「千葉個人を対象としたものではない」とする西村の主張について次のように認定している。



 被告は、本件各表現は、東村山署の機関である副署長としての原告の捜査指揮を批判したもので、原告個人を対象としていないと主張する。

 しかしながら、本件各表現は、捜査を担当した東村山署副署長である原告を特に名指しし、原告の行為ないし人格の悪性を強調するものであるから、原告個人を批判する側面を有するものと認められる。

 したがって、被告の上記主張は採用できない。



 西村の街宣が「東村山署の機関である副署長」の捜査に対する問題提起が目的だったとすれば、千葉を名指しした上、事件を「握りつぶそうとした張本人」とか「朝木市議を万引き犯としてでっち上げた張本人」などと断定する必要はあるまい。東京地裁が西村の街宣および記事について「千葉個人を対象としたもの」と認定したことになんら違和感はない。

(つづく)
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