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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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西村修平事件一審判決 第3回
 西村は裁判で、街宣とブログで主張した「他殺説」(裁判所が判決で整理した①と⑴の「亡明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること」)の根拠として上腕内側部の皮下出血以外の点も何点か挙げており、東京地裁はそれらの主張についても詳細に検討している。

 まず、朝木(=矢野)の指南を受けた西村の主張から確認しておこう。



「明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること」について(前回の続き)

(西村の主張)
1 「最後のメッセージ」

 平成7年9月1日午後9時19分、明代は事務所にいた矢野に電話し、「ちょっと気分が悪いので休んでいきます」と電話した際の音声は、生命の危険に直面した状態での音声だったと鑑定されている。

2 「明代は万引きで書類送検されていても弱気になってはいなかったこと」
 明代は転落死当日の午後、万引き事件の弁護士と打ち合わせをし、弁護士から「万引き事件がねつ造でなければ完全な人違いである」旨の説明を受け、あくまでも闘い抜くと闘志を燃やしていた。

3 「転落現場の状況」
①明代が自宅から現場マンションまで歩いて行ったとすれば、靴を履いて出かけたはずだが、明代は発見時、靴を履いておらず、現場でも靴がみつかっていない。したがって、明代は転落死当日、自宅から現場マンションまで歩いていった事実は存在しない。
②転落現場真上の手すりの高さは109センチメートルないし151センチメートルあるから、明代が自力で手すりに上ることは不可能である。
③明代は転落直後、飲食店の店長に対して「飛び降りてはいない」とはっきり答えている。
④明代が所持していたはずの鍵束が、現場の捜索後に発見されている。
⑤転落当時、現場マンション住人が「ギャー」という叫び声を聞いているが、自殺する者が「ギャー」という声を出すとは考えられない。

4 「自殺の動機がないこと(万引きの冤罪性)」
①千葉は指紋が残っているはずのビニールカバーを調べていない。
②朝木が「明代の万引き当日着てきた服」を着て撮影した写真は被害者の供述と異なっているから明代は万引き犯ではない。
③上記の服装は白っぽいものであり、目撃者の1人の証言とは異なっている。
④明代は万引き事件発生当時、矢野とレストランで食事をしていたというアリバイがある。ところが東村山署は、そのアリバイを証明できるレジ・ジャーナルを押収していながら、その提出を拒んでいる。
⑤東村山署が明代を万引き容疑で書類送検した当日、東村山署において公明党議員が千葉と話し込んでいた。したがって、万引き事件および転落死事件がいずれも創価学会によるものであることが強く疑われる。
⑥明代は転落死事件の2日後、高知で開催されたシンポジウムにパネリストとして出席する予定だったから、自殺するはずがない。



(東京地裁の認定と判断)
1について

 これを認めるに的確な証拠はない。
〈なお、付言すると、本件音声鑑定書によれば、日本音響研究所の鈴木松美は、平成8年3月22日、精神的緊張により音声の基本周波数が上昇するという因果関係があることなどを前提として、亡明代が平成7年9月1日9時19分に矢野に電話を架けた際の亡明代の音声の基本周波数の推移から、当時、亡明代が相当な精神的緊張状態にあったと推測したことが認められるものの、同鑑定は亡明代の音声が「生命の危険に直面した状態での音声であった」とするものではない。〉

2について
 これを認めるに的確な証拠はない。

3について
 いずれもこれを認めるに的確な証拠はない。(※筆者注=なお西村主張の上記3のうち、東京地裁は以下の点についてより具体的な判断を示している。)

 3の①(「発見されない靴」)について
〈東村山署による捜索によっても亡明代の靴が本件マンション付近から発見されなかったことは前記認定のとおりであるが、そのことから亡明代が靴を履かずに本件マンションに赴いた可能性が否定されるものではない。〉

 3の④(「事後にみつかった鍵束」)について
 〈本件鍵束が本件転落死事件後に行われた現場付近の捜索後に本件マンション2階階段において発見されたことは前記認定のとおりであるが、そのことから直ちに亡明代を殺害した犯人が本件鍵束を同所に置いたという事実が推認できるわけではない。〉

 3の⑤(「転落事件発生時、マンション住人が『ギャー』という叫び声を聞いたこと」について
 〈(上記事実が)仮に認められるとしても、その際に人が争うような気配があったことをうかがわせる証拠はないから、これらをもって亡明代が何者かに殺害されたと認めることはできない。〉

4について
 4の②③④(万引き事件関連)について

 〈直子が本件窃盗被疑事件当時亡明代が着ていた洋服と同じ洋服を着て写真を撮影したこと(筆者注=②)、撮影された写真に(万引き被害者)の犯人識別供述と矛盾する映像があること(筆者注=③)、亡明代にアリバイがあること(筆者注=④)は、いずれもこれを認めるに足りる証拠はなく、本件窃盗被疑事件に創価学会の関与があったとする点(筆者注=⑤)は確たる根拠がなく、他に本件窃盗被疑事件を亡明代が犯していないことを認めるに足りる証拠はない。〉

 4の⑥(シンポジウムの予定)について
 〈これをもって、同年9月1日の本件転落死事件当時、亡明代が自殺するはずがないと断定できるものではない。〉

 ※筆者注=4の①については、東京地裁は言及さえしなかった。



「鍵と靴」の事件性を否定

 明代の「上腕内側部に残された皮下出血の痕」についてだけでなく、西村が主張する「明代が自殺したのではなく、計画的に殺害されたものであること」の根拠について東京地裁がことごとく排斥したことがおわかりいただけよう。

 東京地裁の判断の中でも、矢野と朝木が事件直後からしきりに「他殺の根拠」として宣伝していた「発見されなかった靴と鍵」について、それぞれ「明代が歩いて現場まで行った可能性は否定されない」(靴)、「犯人が置いたという事実が推認できるわけではない」(鍵)として矢野と朝木の主張を否定した意味は大きい。いずれも「靴を履いていなければ、明代はどこで靴を脱いだのか」「犯人が置いたのでなければ誰が置いたのか」という反問でもある。自宅にもない(朝木は「家にはない」といっている)靴はどこにあったのか、また誰かが捜索後に鍵を置いたのだとすれば当然、矢野もその可能性を持つ1人ということになる。

「再現写真」も捏造と断定

 万引き事件についても東京地裁は、「明代が万引きを犯していないことを認めるに足りる証拠はない」として西村の主張を全面的に退けている。とりわけ矢野と朝木が苦心して作出した「万引き事件発生当日の明代の服装」の「再現写真」なるものについて「根拠がない」と認定したことは、それが捏造された証拠であると断定したに等しかろう。

 西村や「行動する保守」Aらはむしろこの判決によって、矢野と朝木が明代の「万引きを苦にした自殺」という事実を隠蔽するためにどれほどの嘘を重ね、世間を欺いてきたかということに早く気づくべきなのではないかという気がする。西村や「行動する保守」Aにもそれなりのプライドがあることはわからないではない。しかし、誤りは誤りとして認め、修正するのが指導者としての器というものだろう。西村ら指導者がいつまでも事実から目を背け続ければ、彼らを信じ込んでいる多くの支援者をますます迷妄の果てに追いやる結果になるのではあるまいか。

(つづく)
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