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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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アニマルポリス請願事件 第2回
 審査前日に資料が届いたのでは当然、委員に資料が配布されるのは委員会当日ということになろう。これでは委員が審査までに資料を十分に吟味、検討することは難しい。そうなれば当然、審査は継続となる可能性が高まる。ところがさらに問題があった。アニマルポリスから送られてきた資料は「請願の理由」に記載している判決とは別物だった。この結果、委員会はこの資料を検討の対象にすることさえできなかったのである。

 アニマルポリスが送ってきた資料とは東京高裁平成19年9月26日判決だった。創価学会が乙骨正生と矢野を提訴していた「フォーラム裁判」の判決である。この裁判は雑誌に掲載された発言をめぐるもので、一審は乙骨と矢野の不法行為を認定したが、東京高裁は名誉毀損自体がないとして創価学会の請求を棄却。最高裁も創価学会の上告を受理しなかった。

 この資料が請願に記載した根拠とは別物であることはともかく、アニマルポリスが送付してきたということは、この判決もまた「明代が殺害された」とする根拠と考えているものと理解できよう。しかしこの判決が「明代の他殺」を認定したものかといえば、たんに矢野らの発言は「『朝木明代殺害事件』に創価学会が関与したと断定するものとは読み取れず、創価学会の名誉を毀損するものではない」とするものにすぎなかった。したがって判決で東京高裁は、矢野らの発言の真実性・相当性についてなんらの判断もしていないのである。

説明もいっさいしない不思議

 この判決をどう読めば「裁判所が他殺と認定した」と読めるのか。常識的に考えれば、なんらかの説明があってしかるべきケースである。しかし委員によれば、アニマルポリスから送られてきた資料には具体的な説明はいっさいなく、わずかに判決文の端に「○○ページ○○行目」というメモ書きがあり、該当箇所に下線が引かれていただけだった。

 下線部は、明代の遺体の上腕内側部に残されていた皮下出血の痕が他人につかまれた痕であると矢野が主張している部分だった。アニマルポリスは矢野が主張しているというだけでそれが客観的にも認められた事実だと考えたのか。あるいは判決文に記載された矢野の主張部分が裁判所の認定であると読み違えたのか。いずれにしても、真実性・相当性をいっさい判断していない「フォーラム裁判」で東京高裁が上腕内側部の皮下出血の痕を「他殺の証拠」などと認定するはずもないし、他の関連裁判においてもそのような認定がなされた例はただの1件もない。

 ここまでの状況を見ただけでも、アニマルポリスが請願の「根拠」(判決)をまったく整理できていないというだけでなく、自分が送付した判決の内容についてもほとんど理解できていないとしか考えられなかった。これはいったいどういう請願人なのか。

 議運としては「まともな根拠も提出せず、審査に値しない」としてただちに不採択の結論を出すこともできたのではないか。しかし、ことは議会の意思決定に関わることであり、一定の時間はかかっても正否を明確にすることが重要だろう。そう主張していたのは佐藤真和である。3月9日開催された第2回議会運営委員会は、「送付された資料が請願に記載されたものとは異なる」という理由で、再度請願人に対して資料の送付を求めることとし、継続審査とした。

 事件の当事者である矢野が紹介議員としてついていながら、請願人が審査に値する資料も提出せず、なんら具体的説明もしないというのはきわめて不可解である。もちろん請願人であるアニマルポリスが上京して議会運営委員会を傍聴することも、委員会での意見陳述を申し出た事実もない。
 
 請願提出後のアニマルポリスの対応はどうみても消極的というほかないが、裁判所では千葉の顔を覗き込み、私に対してもしきりに「取材」「取材」と追いかけた特異な積極性と行動力はどうしたのだろうか。「根拠を具体的に示せ」といわれたとたんに逃げ腰になるのは、創価学会の関与を匂わせる発言を繰り返しながら、法廷では「そんなことはいっていない」と逃げ回る矢野、朝木や行政書士の応訴姿勢にも似ていよう。

紹介議員自身ができた異議申立

 かつて朝木明代は、本会議中の発言を削除されたことを不服として何度も東村山市議会を提訴している(「議会の自律権の問題」としていずれも却下されている)。つまり今回の発言削除をめぐっても、矢野と朝木は自ら裁判に持ち込むこともできたのである。それがなぜ、アニマルポリスという第三者を介した請願というかたちをとったのかという根本的な疑問がある。

 仮に今回の請願がアニマルポリスが自発的に提案したのだとしても、遠い福島に住み、一連の裁判のことも知らず、資料も持っていない女性にわざわざ請願人になってもらうよりも、矢野と朝木自ら提訴する方がよほど手っとり早いし現実的でもある。しかし、仮に提訴しても、かつての朝木明代の経験、さらに転落死事件関連裁判の状況からすれば、請求が認容される可能性はきわめて低い。そのことは矢野と朝木自身が知悉するところである。

 矢野と朝木は平成20年8月以降、「行動する保守」一行を煽動して「朝木明代は創価学会に殺された」と騒がせながら、常に自分たちだけは安全な場所に身を置いてきた。するとあるいは今回の請願も採択されることを期待したのではなく、むしろ請願の提出によって「行動する保守」一行を刺激し、市役所前での街宣などの騒ぎにつながることを期待したのではないかという見方もできよう。その場合には、請願人にはなんらの知識も能力も必要ない(実際にアニマルポリスは、「請願の根拠」とは異なる資料を送ってきただけである)。

 この間、アニマルポリスは何度か上京していた。請願提出後、運の悪いことに、私は霞が関の東京地裁でもアニマルポリスと遭遇している。私が法廷前の廊下の突き当たりで開廷を待っていると、それらしい女性がやってきた。目が合ってはまずいと思った私はとっさに気づかないフリをしたが、アニマルポリスは見逃してくれなかった。アニマルポリスは私の前に仁王立ちすると、両腕をバッと横に広げたのである。私には「逃がさない」という意思表示のように見えた。

 開廷が迫っており、アニマルポリスはそのまま法廷に入っていったのでなんとか難を逃れたが、さすがに矢野と朝木の妄言を信じ込み、「行動する保守」一行や浦安の行政書士と行動をともにするだけのことはあると、私はただ感心するほかなかった。もちろんアニマルポリスは、矢野と朝木の本心を知るよしもないのだろう。

 なお、第2回審査までに、本来の当事者である矢野と朝木は傍聴には来なかった。その事実こそ、今回の請願の本質と目的を物語っているような気がした。

(つづく)
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