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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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右翼M事件 第4回
真実性には言及しなかった右翼

 平成22年10月6日に開かれた第5回口頭弁論で、右翼Mを支援している「行動する保守」Aや西村、2人の女傑なども真実性・相当性の立証を期待していたのではあるまいか。ところが右翼Mが徹夜で書き上げたとみえる第3準備書面の内容は、支援者たちの期待をあっさり裏切るものだった。右翼Mが第3準備書面で主張していたのは①機関紙「政経通信」を販売している書店が「一般書店」ではないこと②機関紙が不特定多数に配布された事実はないこと――の2点だけだったのである。

 名誉毀損の不法行為は発言や印刷物に掲載された記事などが不特定多数に向けられたものでなければ成立しない。右翼Mは「機関紙は不特定多数に頒布・配布されたものではないから千葉の請求は棄却されるべきである」として次のように主張していた(趣旨)。



右翼Mの主張

模索舎における販売について

①模索舎は一般書店ではない。書店自らが開設するホームページの冒頭において、「模索舎はミニコミ(自主流通出版)・少量出版物の取り扱い書店です」「模索舎では、一般書店では扱われない自主制作作品を原則無審査で受け付けております」と紹介している如く原告が訴状において主張するような「一般書店」ではない。

②模索舎は特殊な嗜好を持つ所謂「マニア」の間でのみ認知された特殊な書店である。

③模索舎では1部50円で販売してもらっているが、売上はすべて書店に渡しており、被告は模索舎からいっさいの金銭を受け取っていない。

④模索舎に置いているのは30部のみであり、不特定多数には該当しない。

手渡し、ポスティング等による配布について
①原告は、被告が立川駅前で街宣した際に無料配付している状況を原告の家族とその知人が目撃したと述べているが、信憑性に疑問がある。

②原告が東村山市内で配布した事実はなく、東村山市内でポスティングされていたというのは悪質な捏造である。当日、被告は警視庁野方警察署の留置場に滞在しており、アリバイがある。



 これらの主張はいずれも「求釈明」に対する答弁の1だけに関する主張・立証である(「立証」は模索舎のホームページを提出したのみ)。右翼Mのこの主張が認められれば、名誉毀損の要件である「不特定多数」に対する頒布・販売行為はなかったということになり、名誉毀損性の有無にかかわらず右翼Mの不法行為責任は阻却されることになろう。もちろん、真実性・相当性を立証する必要はない。

期待される真っ向勝負

 右翼Mの上記主張が認容される可能性はどこまであるのだろうか。

 模索舎の性格がいわゆる「一般書店」とは異なることは客観的事実だろう。右翼Mは名誉毀損の判断基準が「一般読者の普通の注意と読み方」にあるとされていることを根拠に、「模索舎に来るのは一般読者ではないから、名誉毀損は成立しない」とする趣旨の主張をしている。しかし、模索舎が「一般書店」ではないとしても、そこに来る客もまた「一般の読者」ではないと決めつける理屈にはいささか無理があるのではあるまいか。

 まして右翼M自身が平成21年8月23日付ブログによって、それまで模索舎の存在を知らなかった一般人に対しても、模索舎に行けば「政経通信」が入手できることを周知している。いずれにしても販売相手が限定されないかぎり「不特定」であることに変わりはない。模索舎では誰が行っても「政経通信」を購入することができるのである。

 模索舎に関する主張の②③はいずれも「公然性」に関する主張で、「政経通信」が全国紙のような新聞ではないといいたいためのようである。全国紙の場合は、不特定多数に行き渡ることが自明だから、記事が掲載された時点で「公然性」が成立する。しかし「政経通信」の場合には全国紙と同じ扱いをすべきではなくしかも、模索舎に置いたのはわずか30部だというのである。

 裁判所が「政経通信」を全国紙と同等に扱うことは考えられないが、模索舎に置いたのが30部だったとしても、「政経通信」を購入した読者からその情報が他に伝えられる可能性がないとはいえない。千葉はその点について〈事実摘示の直接の相手が特定少人数であっても、彼らを通じて不特定多数へと伝播する場合には公然性がある〉とした最高裁判例(昭和34年5月7日第1小法廷)に基づき公然性に関する右翼Mの主張に反論している。右翼Mが最高裁判例を覆すには模索舎で販売された「政経通信」に伝播の可能性がないことを立証しなければなるまいが、これは至難の業ではあるまいか。

「無料配布・ポスティング」の事実については私も、実際にコピーを受け取った東村山市民から直接聞いている。東村山でポスティングを行ったのは浦安の行政書士らとみられ、「政経通信」の縮小コピーとともに二本松アニマルポリスのビラなどもいっしょに投函されていたという。

 右翼Mは東村山で「政経通信」が配布された時期は「留置場に滞在していた」として配布の事実を否定しているが、朝木事件をめぐり何度も右翼Mと街宣などで共闘していた行政書士が右翼Mから「政経通信」をもらい、それを自分の判断でコピーして配布したとしてもなんら不自然ではない。東村山における配布は右翼Mが関与したかどうかは関係がない。この問題に関していえば情報の伝播性の問題、すなわち行政書士が受け取った時点では「不特定多数」とはいえないとしても、ポスティングによって不特定多数の市民が読む可能性が生じたということなのである。

 街頭配布とポスティングについて千葉は手紙や実際の「政経通信」のコピーを証拠として提出したが、これをどう評価するかは裁判所の判断を待つしかあるまい。しかし模索舎における販売については、不特定の購入者を通じて情報が伝播する可能性を否定できないのではないだろうか。街頭配布やポスティングに対する事実認定にかかわらず、模索舎における販売だけで名誉毀損の構成要件を満たしているのではないかと私はみている。

 するとやはり右翼Mは、裁判所の「求釈明」に回答したとおり、①原告は捜査の指揮担当者として、亡朝木市議に対する殺人事件を自殺として処理した。②原告は、捜査の指揮担当者として、亡朝木市議の万引き事件が冤罪であるのに、万引きをしたという事件をでっち上げた。③原告は、創価学会シンジケートで繋がり、店主を装って用心棒を演じた。――の3点について具体的に立証する必要があるのではあるまいか。右翼Mは答弁書で、

〈本事件の審理の過程において、……自殺説を否定する根拠を示す必要が生じるのであれば、……具体的な事実の裏づけを以って示す用意はある。〉

 と述べている。敗訴するにせよ勝訴するにせよ、ここは右翼として武道家として、公然性に逃げるのではなく、堂々と問題の本質で勝負すべきではあるまいか。

待望久しい「内部告発者」

 余談だが、本件「政経通信」の記事をそのままブログに転載するなどして千葉から提訴されている「行動する保守」Aは、平成22年9月8日に開かれた第2回口頭弁論で「次回期日までに転載記事が真実であると信じるについて相当の理由があったことを詳細に主張する」と述べた。裁判長は当初10月に次回期日を指定しようとしたが、「行動する保守」Aは「証拠が揃うのが9月末になるので、もう少し時間をいただきたい」と申し立てた。

「行動する保守」Aが「朝木明代は創価学会に殺された」と確信した根拠であるという「現役警察官の内部告発」だけでもとりあえず十分と思うが、念には念を入れたいということなのだろう。裁判長は「行動する保守」Aの申し立てを容認して第3回口頭弁論を11月10日と指定し、書面の提出期限を10月20日とした。「行動する保守」Aの主張を待って千葉は次回口頭弁論までに反論を提出する段取りである。

「行動する保守」Aは自分の都合で口頭弁論期日を1カ月先延ばししたわけだし、これまでに当然それなりの「証拠」は蓄積しているだろうから、書面の提出期限は守るだろうと私は考えていた。ところが千葉に確認したところ、10月21日の本ブログアップの時点で書面はまだ届いていないということである。どうしたのだろうか。

(第6回口頭弁論以降につづく)
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