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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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右翼M事件 第7回
「裁判官追いかけ事件」を正当化 

 右翼Mの請求原因とは直接関係ない部分に対する反論はまだあった。



(右翼Mの主張)

「裁判長を追いかけた」ことについて


 5月21日の東京地裁における口頭弁論での出来事と推察する。(筆者注=それ以外にあるのか?)

 証拠書類を提出して、これから審理に入ろうとしている矢先に担当する裁判官は、突然に次回判決言い渡し期日を口の中でモゴモゴと小声の早口で発すると、急いで退廷してしまった。

 被告と被告選任弁護人、傍聴者もアッケにとられてしまったが、被告は即座に気を取り直して、「今、何と言ったのですか。聞き取れませんでした」と言って席から立ち上がったのである。

 別段に裁判所職員から制止された訳ではない。

 選任弁護人も「長年やっているが、あんな裁判官初めて見たね」、とあきれ返っていた。

 なんら、被告が常軌を逸した言動をとっている訳ではない。「常軌を逸している」とは被告を貶めたい原告千葉による創作である。



 右翼Mが「裁判官を追いかけた」事実だけは認めていることは評価できるものの、その行為を正当化しようとしている点はどうかと思う。私の記憶では、傍聴席の女傑Mが「Mさんやめて」と叫び、右翼Mを追いかけて制止したのは確かに裁判所の職員ではなく西村の側近だった。裁判官を追って壇上まで駆け上がり、裁判官専用ドアのノブに手をかけてガチャガチャ回そうとした右翼Mの行動が、裁判所職員に直接制止されなかったから許されない行為ではないのだと考えてはまずかろう。

 右翼Mは判決言い渡しの際に2名のガードマンが配置されたのが、右翼Mの裁判官席への侵入と襲撃を阻止するためであることに思い至らないのだろうか。「政治活動家」を標榜するのなら、動機が何であれ、やっていいことといけないことぐらいの分別がなければいけない。それに法廷で裁判官を追いかけてもいいという弁護士がいるとすればきわめて問題だろう。



(右翼Mの主張)

「個人の家の前で街宣した」ことについて


(原告は)被告は思想信条が対立する人物の家へ押しかけて街宣活動を行っていると決め付けている。……

 しかし、被告が行っている広報宣伝活動は東村山事件の真相解明を訴える一般の広報宣伝であり、思想信条とは無関係である。

 平成21年6月14日は東村山市内、及び東大和市内において東村山事件の真相解明を訴えて駅前、創価学会文化会館等の施設前において広報宣伝活動を行ったものである。

 お礼参り的に公明党区議と都議の自宅へ押しかけた、とは原告による悪意を持った独占的(ママ)解釈である。……

(これは)被告が公明党区議の事務所を訪問して、「私が如何なる犯罪を犯したというのでしょうか」と、質問した行為である。訪問先は中野区議会ホームページで公表されている各区議の事務所である。何も違法性を伴わない正当な政治活動である。非難されるものではない。



 街宣禁止と110万円の支払いが命じられた東村山街宣について右翼Mは、「思想信条とは無関係」で、「一般の広報宣伝」だったとし、また個人の自宅に押しかけてはいないと主張している。一般社会では普通、街宣禁止命令が下るような街宣を「一般の広報宣伝」とはいわないだろうし、「創価学会の犯罪を許すなー」「創価学会は殺人をやめろー」などと大音量で騒ぐことも「一般の広報宣伝」とはいわない。

 また提訴はされなかったものの、右翼Mらが個人の議員宅に押しかけて街宣活動を行ったのは明白な事実である。右翼Mはその際、議員を名指しし「犯罪者」と決め付けた上、「出てこーい」と連呼している。どこからみても「一般の広報宣伝」ではない。

 中野においても、右翼Mが行ったのが議員個人の自宅であることは明らかである。右翼Mは〈「私が如何なる犯罪を犯したというのでしょうか」と、質問した行為である。〉と主張しているが、一般に、質問するのに相手の所在も都合も確認せず、一方的にハンドマイクでがなり立てる者はいないのではあるまいか。またハンドマイクで怒鳴られた方も、「野方の右翼のMさんが徒党を組んで、きわめて常識的かつ紳士的に質問に来られたから、誠実に答えなければ」とは思わないのではあるまいか。

 右翼Mは本件請求とは直接関係のない部分について反論しているものの、いずれもめったに聞けない言い分で、合理的かつ効果的な反論になっているとは思えない。むしろ反論しようとすることで特異な前提事実が存在したことを認める結果になっている。それはそれで正直だという評価もあろうが、裁判長もいうように、右翼Mが反論する必要はないと思っていたのなら、反論しない方が得策だったのではあるまいか。 

趣旨不明の書証

 さらに右翼Mは中野区役所における騒動で拘留された件についても反論しており、「消防団員の非行行為について」と題する右翼M自身による書面を書証として提出している。第4準備書面には、

〈創価学会・公明党が被告の「特別職地方公務員」の地位を剥奪、懲戒解雇処分とすることを目論み、被告所属の野方消防団に圧力を掛け、聴聞会を開かせた。これに対し、被告が事情と経過を説明した際の文書である。〉

 と説明されている。「創価学会・公明党が圧力をかけた」かどうかは定かでないが、右翼Mは野方警察署に拘留された件について野方消防団本部から懲戒解雇を視野に入れた事情聴取を受けたようである。

 書面は野方消防本部に対してあらためて拘留が不当だったことを主張するもので、右翼Mは、

〈もしも、任命権者が懲戒解雇の判断を下す事態になれば、私はあらゆる手段を駆使も徹底的に闘う覚悟を持っています。〉

 と宣言した上、返す刀で「他の消防団員による非行行為について」として、消防団員である2名の公明党中野区議(K区議とH区議)を名指しして「虚偽告訴という犯罪行為を実行し」たとし、

〈両団員が非行事実にあたる犯罪行為を実行していることは疑いようがありません。厳正なる処分をお願いします。〉

 と結んでいる。右翼Mの主張が事実なら、野方消防本部は右翼Mの拘留問題については不問に付し、両議員を懲戒解雇処分としなければならないことになるが、どうするのか。今度は野方消防本部が街宣の標的となるのだろうか。いずれにしても、すこぶる取り扱いの難しい人物である。

 私にはよく理解できないが、右翼Mはこの書面を書証として提出することに意味があると考えたのだろう。逮捕には根拠がなく、自分は千葉が主張するような人間ではないといいたかったものとみられる。
 
 しかし通常、自分の主張を立証するために自分の書いた書類を証拠提出しても客観性のある証拠とはみなされないし、そもそも右翼Mが拘留されたことは本件とは直接には何の関係もない。私にはこの書面についても、出す必要はまったくなかったというよりも、右翼Mの名誉のためにもむしろ出さない方がよかったのではないかという気がしてならない。

最後のメッセージ

 判決は予断を許さないが、判決言い渡し期日を通告したあと、裁判長は一呼吸置いて、最後にこういった。

「それから、判決当日は出頭する必要はありません。判決書はあとで郵送しますからね」

 双方が素人だから、裁判長も親切でいったのだと思うが、私にはふと「来ないでください」という間接的なメッセージのようにも聞こえた。とりわけ「行動する保守」関連裁判では警備に余計な人手が割かれるし、判決内容によっては何が起きるかわからない。そのような判決を想定しての発言だったとは思わないが、場合によっては立川支部も屈強なガードマンの配置を検討した方がいいのかもしれない。

(「判決後」につづく)
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