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西村修平事件控訴審判決(その2)
判決主文を「改変」

 平成22年10月28日、降りしきる雨の中で「断固として闘う」とする意思を表明した西村修平は同日付のブログで〈一審に続く整合性を欠く不当な判決〉であると主張している。西村は何が「整合性を欠く」といっているのか。記事ではその点は不明確だが、わずかにその根拠らしきものがうかがえないこともない。

 西村はまず、一審の判決内容について次のように記載している。



(西村の記載)

1.被告は、原告に対して十万円の精神的苦痛に対する慰謝料を払え。
2.「創価学会の四悪人」とかかれたプラカード類などに関して判決は、「原告(千葉英司)のその余の請求を棄却する。
3.訴訟費用の九割を原告の負担とする。

 なお、仮執行については相当でないから、これを付さない。



 読者(支援者)に対しあたかも実際の判決主文と誤解させるような体裁だが、一方、実際の判決主文は以下のとおりである。



(本物の判決主文)

1 被告は、原告に対し、10万円を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は、これを10分し、その9を原告の負担とし、その余は被告の負担とする。



 本物の判決主文と西村の記載を比較すると、西村が読者(支援者)に対し、千葉の請求が認容されたのはごく一部で、「そのほとんどは認められていない」と強調しようとしているようにみえる。「なお、仮執行については相当でないから、これを付さない。」との文言は裁判長が判決文の末尾で述べたものだが、西村としては千葉の主張が斥けられた部分をとりあえず並べたかったのだろう。

 西村の記載のうちとりわけ主文と異なるのは、2項目目である。西村は〈「創価学会の四悪人」とかかれたプラカード類などに関して判決は〉と記載し、その部分についての請求が棄却されたかのように装うが、上記のとおり、本物の判決にそのような文言は存在しない。判決にない文言を加えることで西村は、プラカードの記載については違法性が認められなかった、その点においては勝ったと支援者に印象付けたかったものとみえる。そうでなければ本物の判決文を表示しなかった理由はなかろう。

 あるいは主文にプラカードに対する判断が記載されていないことでそう勘違いした可能性もあろうが、裁判所が主文で命じるのは訴状における請求の範囲のみである。千葉の請求は「100万円を支払え」というもので、プラカードは請求原因の1つである街宣の1部として主張されているものの、プラカードの破棄命令などは請求していない。したがって、裁判所が主文でプラカードに関してなんらかの命令をすることもしないことも、そもそもあり得ないのである。

 つまり西村は全面敗訴ではないと主張したいために、あたかも裁判所がプラカードには違法性がないと判断したかのように記載したのではあるまいか。そうすることで西村は、「創価学会の4悪人の1人である千葉が、創価学会員の検事と謀り、謀殺事件を自殺として処理した」とする趣旨のプラカードの記載内容については違法性が認定されなかった、すなわち正当性が認められたと支援者にアピールしたかったものとみられる。

街宣ごと否定されたプラカード

 東京地裁立川支部が西村に対して10万円の支払いを命じた理由は、街宣とブログ記事の真実性・相当性は認められないと判断したからである。判決理由の中で裁判所はプラカードについて具体的に記載していないものの、街宣について次のように述べている。

〈亡明代は、自殺したのではなく、計画的に殺害されたと断定的に主張した上、東村山署副署長であった原告が捜査に当たり、亡明代が自殺したものとして処理したことについて、原告が、同署刑事係長及び地検八王子支部の検察官2名とともに、亡明代が計画的に殺害されたことを知りながら、あえてこれを自殺事件に仕立て上げて隠蔽しようとしたと主張し、さらに、上記検察官2名は亡明代の謀殺事件に関わっている創価学会の学会員であって、原告及び上記刑事係長もこれと結託して上記隠蔽に加担する不正を行った同類のものであると主張(するものである)〉

 街宣はプラカードを指し示すなどして行われたものであるとともに、プラカードの文言の趣旨はこの東京地裁の認定部分に重なっており、千葉の社会的評価を低下させるとしたこの認定にはプラカードの記載内容も含まれていると理解すべきだろう。したがって、西村がブログで東京地裁が〈「創価学会の四悪人」とかかれたプラカード類などに関して判決は、「原告(千葉英司)のその余の請求を棄却する。〉としたかのように記載したことは、判決文の読み方としても誤っているのではあるまいか。

 また西村のブログは、東京地裁が街宣と記事について〈公正な捜査と事件の真相の解明を求める側面……もある〉として一応の公益性を認めたことと、最終的に10万円の支払いを命じた点が「整合性を欠く」と主張しているように読める。最高裁判例によれば、表現が千葉の社会的信用を低下させるものと認定した以上、違法性が阻却されるには公共性・公益性以外に真実性・相当性が認定されなければならない。したがって、東京地裁が公益性を認定しておきながら10万円の支払いを命じたことには「整合性を欠く」とする西村の主張こそ法的論理性を欠くものといわれても仕方あるまい。

 矢野穂積と朝木直子に全面的に依拠したにもかかわらず、真実性・相当性に関する西村の主張はことごとく排斥された。支援者に対して肝心な事実を正直に伝えようとせず、敗訴の事実を潔く認めようとしない姿勢こそ、西村の指導者としての限界を示していよう。

いまだ提出されない答弁書

 余談だが、西村はかつての側近である細川勝一郎とともに千葉から肖像権をめぐり新たに提訴されている。その第1回口頭弁論が12月10日、東京地裁立川支部で開かれる。

 第1回口頭弁論を3日後に控えた12月7日、なぜか西村自身のブログではなく「行動する保守」Aの弟子が運営するブログで、裁判当日に立川で街宣を行うという告知が「連絡 西村修平」名でなされた。告知文には「不当な裁判である」との文言がある。その根拠は不明だが、当然ながら争うということなのだろう。

 それならそれで、被告は第1回口頭弁論までに答弁書を提出しなければならない。ところが12月8日午後10時現在、千葉のもとに西村の答弁書は届いていないという。どうしたのだろうか。

 なお、私が写真削除などを求めて西村を提訴していた裁判は平成22年11月30日、最高裁が西村の上告を棄却して20万円の支払いと写真の削除を命じた一審判決が確定した。その4日後の12月3日、問題の2枚の写真(平成20年7月29日付記事および同年9月1日付記事)が削除されたことを確認している。

(つづく)
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