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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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西村・細川事件 第1回
オールスターキャスト

 元東村山警察署副署長、千葉英司が名誉を毀損されたなどとして平成22年10月21日、「主権回復を目指す会」(全国的に有名な右翼「行動する保守」の一派)代表の西村修平と側近の細川勝一郎を提訴していた裁判の第1回口頭弁論が平成22年12月10日、東京地裁立川支部で開かれた。

 開廷15分前に裁判所に到着し、1階でエレベーターに乗ろうとすると、ロビーに西村、右翼M、「行動する保守」Aの弟子ら5名がたむろしているのが見えた。誰かを待っているのだろうか。

 私は西村と個人的に話をする必要があったので、西村をロビーの脇に誘った。すると途中で右翼Mが肩をいからしながら近づいてくるのがわかった。右翼Mは私に向かって「やるか」などと意味不明の言葉を投げたが、私は右翼Mに対応するヒマはなかった。口頭弁論が始まる前から右翼Mは、いったい何をそんなに高ぶっているのだろうか。

 西村との話が終わり4階に行くと、法廷前には女傑Mが1人で立っていた。これで最近の「行動する保守」先鋭メンバーのオールスターキャストがほぼ揃ったということになろうか。

 西村など「行動する保守」一行を東村山市議の矢野穂積、朝木直子を発信源とする東村山デマに引き込んだ最大の責任者である「行動する保守」Aは、この日も姿を現さなかった。この卑怯者は、何の影響力も及ぼすはずもない床屋政談に逃げ込みながら、万引き被害者や支援者らに対する責任をこのままうやむやにしてしまうつもりだろうか。

総額140万円と写真削除などを求める

 千葉が問題にしているのは平成21年11月1日、西村がさいたま地裁川越支部前で行った街宣の内容と、ウェブサイト「主権回復を目指す会」に掲載された平成21年11月2日付記事である。

 西村は支援者らが〈創価学会の疑惑に沈黙するな 東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件の徹底究明〉などと記載した横断幕や、〈祝! 千葉英司敗訴「万引き」はでっち上げ!〉〈「自殺」は謀殺だった!!〉などと記載したプラカードを掲示する傍らで拡声器を使い、次のように演説した。



街宣

〈朝木明代さんの万引き事件、万引きをでっち上げたといわれている元千葉英司副署長と、えー、一心同体となっている宇留嶋瑞郎が、今、裁判所に今入って来ました。訴訟を乱発して一国民に対して100万円を請求する元千葉英司副署長と宇留嶋創価学会御用達ライターがね、これ名誉毀損といわれたその当人が今裁判所に入りました。〉



 この演説に対して千葉は、〈原告が朝木明代の万引き事件を捏造した〉との虚偽の事実を摘示するとともに、〈訴訟を乱発して……〉との部分は〈原告が根拠に乏しく非難されるような訴訟提起を繰り返していると印象づけるもの〉であるとし、それぞれ原告の社会的評価を低下させたと主張している。

 記事は街宣の翌日、平成21年11月2日に掲載されたもの(〈創価学会が大喜びする宇留嶋の訴訟乱発 創価学会「御用達」は栄えある名誉の筈だぞ! 言論・政治活動の自由をカルト教団から守れ〉)である。本文冒頭には次のように記載されている。



記事

〈朝木明代・東村山女性市議の謀殺事件を転落・自殺としたのが東村山署元副署長の千葉英司。自殺の動機を『万引き』を苦にしたとして事件を処理したが、これが限りなくでっち上げに近いことが判明されている。〉

 上記記載の下には〈創価学会の疑惑に沈黙するな 東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件の徹底究明〉などと記載された横断幕、〈祝! 千葉英司敗訴「万引き」はでっち上げ!〉〈「自殺」は謀殺だった!!〉などと記載したプラカードの写真と千葉の写真を掲載している。



 これに対して千葉は、上記記事は下の写真とあいまって「原告が朝木明代謀殺事件を自殺と捏造した」との事実を摘示し、読者に対し、千葉は公正な捜査をすべき立場にあったにもかかわらず謀殺事件を「自殺」と捏造したとの印象を与え、社会的評価を低下させたと主張。また記事に千葉の写真を掲載したことおよび、記事に街宣当日の千葉の映像が映った動画をリンクしたとして肖像権侵害を主張している。

 千葉は、街宣については西村に対して慰謝料80万円、記事については西村および動画を撮影・編集した者として細川に対して連帯して60万円の支払いを求めるとともに、上記記事と写真ならびにリンクした街宣動画の〈朝木明代さんの万引き事件、万引きをでっち上げたといわれている元千葉英司副署長〉との西村の音声および原告の画像を削除するよう求めている。

いきり立つ「行動する保守」

 被告が2名で利害が共通する場合、被告らは共通の代理人を立てるか、あるいは少なくとも連帯して応訴するのが通常である。この裁判も内容的に被告間の利害は共通しており、少なくとも利害対立があるとは思えない。

 ところがこの裁判では口頭弁論前の段階で、被告2名の間の情報交通や人間関係が必ずしも良好とはいえない状態にあることをうかがわせる出来事があった。11月25日、千葉のもとに11月21日付の答弁書が届いたが、それは細川単独のもので、末尾には次のように記載されていた。

〈被告細川は、現在は被告西村とは立場を異にしており、訴訟は分離して進行することを希望する。〉

 具体的にどのように「立場を異にして」いるのかは定かでないが、とにかく細川は分離裁判を希望していた(「立場を異にして」いる程度では分離は難しかろう)。

 一方西村は、11月下旬になって裁判所に電話をかけてきた。「立川は遠いので霞が関でやってほしい」という。細川の答弁書には移送申立はなかったから、これは細川の意向を確認したものではなく西村単独の希望であるとみられた。相被告がいる場合には、まず相被告の意向を確認するのが普通だろう。書記官から意向を聞かれた千葉は、いうまでもなく西村の申し入れを拒否した。

 その後、第1回口頭弁論期日までの間にはもう1つの動きがあった。答弁書を提出した細川が裁判所に電話をかけ、あらためて分離裁判を申し入れたのである。その上で、細川は上申書を提出した。裁判所は細川に分離に関する上申書を提出するよう伝えたものとみられる。細川の上申書には「被告間で衝突する可能性がある」と書かれていたという。

「衝突する可能性」とはたんに「立場を異にする」ということとは明らかに事情が異なる。裁判所は「行動する保守」に対する経験則から「衝突」した場合に何が起きるかを具体的にイメージしたのではあるまいか。当然、たんに西村との間の1対1の「衝突」で終わるはずはなかろう。

 この結果、裁判所は「分離やむなし」の判断に傾いたようである。裁判所の意向を知らされた千葉はこれを了承した。当事者の身の安全は守られなければならない。

 こうして細川は答弁書提出による擬制陳述とし、第1回口頭弁論には出廷しないことになった。少なくともこの日、「衝突の可能性」は未然に回避されたということになろうか。第1回口頭弁論までにはおおむね以上のような動きがあった。

 開廷5分前になり、右翼Mらオールスターキャストが入廷した。ロビーに集まっていた者のほかに、新たに加わった者はいない。彼らは仲間を待っていたのではなかったのだろうか。裁判官の入廷を待つ間、右翼Mや背の高い男などがしきりに周囲を観察したり、メモしたりしている。その表情は何かに対して異常にいきり立っているように感じられた。

(つづく)
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