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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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西村・細川事件 第2回
 裁判官は入廷すると、提訴から第1回口頭弁論までの間には何事もなかったかのように、型通り審理を進めた。傍聴席には西村支援グループのほかに6名の公安関係者とみられる一団、数名の一般傍聴人のほかに1名、スーツを着込んだ雰囲気の異なる人物が訪れていた。何かの情報収集が目的だろうか。

 裁判官はこれまでの提出書類を確認すると、次回弁論の打ち合わせに入った。

裁判官  西村さんは書面をいつごろお出しいただけるのかな?

西村  次回弁論までに出します。

 裁判官は当初1月24日に期日を入れたい意向だったが、西村が差し支えがあるということで、第2回口頭弁論は1月31日1時10分となり、その1週間前の1月24日までに準備書面を提出することになった。

裁判官の労い

 裁判官としては次回期日を決めたあと、この裁判が分離裁判になることを伝えてこの日の弁論を終わりにする予定だったのではあるまいか。ところがこのあと、答弁書では3行しか書いていない西村が「立川まで出向く負担が大きすぎる」などとして東京地裁への移送を申し立てる。裁判官が千葉に意見を聞くと、千葉は「回付には反対でございます」と答えた。

 千葉の回答を受けて、裁判官は西村に対し「検討しますが、回付決定までは立川で審理を行います」と述べた。裁判官の真意は定かでないものの、いずれにしても移送の件について早々に切り上げようとしているように見えた。しかし西村はなおも食い下がった。

西村  原告は立川在住だから近いが、被告は千葉県の柏に住んでいて遠すぎる(趣旨)。

裁判官  被告のご希望は承りました。はい、ご苦労さまでした。

 裁判官は千葉県柏市からやって来たという西村を労ったようにも聞こえるが、たんに西村の発言を早く終わらせたかったのではないかという気もした。裁判官が「はい、ご苦労さまでした」と言い終わるや、西村が「それから」といったときの裁判官の態度にそれが表れていた。この裁判官にしては珍しく強い口調で「いいたいことがあれば、立っていってください」といったのである。

 今度は西村は立って、「千葉が訴状で削除を求めた写真はすでに削除した」とし、「その点の扱いはどうなるか」と裁判官に尋ねた。これに対して裁判官は、その点については書面で主張するよう申し渡した。削除したのなら答弁書でその旨を書証を付けて主張すればよかろう。口頭でいきなりいわれてもその場で確認もできないから、裁判官としてはこう答えるしかなかったろう。

書記官に八つ当たり

 これで西村の発言が終わったとみた裁判官は初めて、この裁判を分離して審理すると述べた。しかし裁判官は当初、その理由を明らかにしなかった。

 これを聞いた西村が再び口を開いた。

西村  細川さんは今日も来ていないし、私は答弁書を見ていないのでコピーをいただきたい(趣旨)。

 これに対して裁判官は、初めて細川が分離を希望していることに触れた上で、「閲覧はできるので、あとで書記官に相談してください」と答えた。「コピーはお渡しできない」という趣旨のようだった。

 分離裁判になることを知った西村は、細川の次回弁論期日についても裁判長に聞いたが、期日は決まっていなかった。この日の傍聴人の異様な雰囲気からすると、細川の弁論期日には西村ほか右翼Mら精鋭が集まることが十分に予測できた。

 第1回口頭弁論はこうして終了したが、法廷では裁判官の退廷後にもう1つの見せ場があった。西村と傍聴席の右翼Mが書記官に抗議するかのように、大声でこう詰め寄ったのである。

「(細川の)答弁書を見なければ準備書面が書けないんだよ」

 めったに聞けない本音である。政治団体の代表ともあろう者が、元側近の書面を見なければ反論が書けないとはいったいどうしたのだろう。だから答弁書に3行しか書けなかったというのか。

 西村はHPの記事をめぐってこれまでも何度か提訴されているが、掲載責任そのものを否認したことは1度もない。実務者が誰であろうと、政治団体の代表が政治団体のHPの記事について責任を負うのは当然で、西村がこれまで掲載責任を否定しなかったこと自体は評価できよう。

 したがってこれまでの例からすれば、西村が掲載責任を否定することはないと思われる(否定すれば、別件裁判での主張と齟齬が生じる)。すると、責任者として西村は、なぜ細川の答弁書を見ないと準備書面が書けないということになるのだろうか。部下だった細川が提訴から1カ月後には答弁書を提出している一方、代表の西村が答弁書にわずか3行しか記載せず、認否さえもしていないのは不思議なことというほかない。西村には何か、本論以外に気になることでもあったのだろうか。

 元部下の答弁書を見なければ準備書面が書けないなどとは、普通は情けないと思うが、それを人前でさらけ出すとはさすがに「行動する保守」というべきかもしれない。しかしそれにしても、裁判所は閲覧もできないといっているわけではないのだから、大声を出す必要はあるまい。どうしてそんなにいきり立つのだろうか。

(第2回口頭弁論後につづく)
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