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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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西村・細川事件 第7回
「矢野も朝木もおかしい」

 余談だが、この日の開廷前、隣に座った右翼Mから興味深い話を聞くことができた。いい機会なので私は、右翼Mにこう話しかけた。

――Mさんさあ、あなた、矢野から騙されてる、利用されたとは思わないの?

 これに対して右翼Mはいったん「矢野絢也か」ととぼけた。右翼Mにとってあまり好ましい質問ではなかったのかもしれない。しかし私が「矢野穂積に決まってるじゃないの」とたたみかけると、右翼Mは「週刊現代」裁判を引き合いに出しながら、意外にも比較的正面から私の質問に答えた。



右翼M 「週刊現代」裁判では一審は勝訴したが、二審では敗訴したように矢野と朝木にもおかしいと思うところはある。だが、朝木さんの転落死事件が謀殺によるものであるというのは自分なりに考えた結果だ。

 それに朝木事件は創価学会追及の一部にすぎない。



 この右翼は、「一部にすぎない」のなら、不特定多数に対して事実に基づかない主張をしても許されるといっているのだろうか。そうでないなら、「一部にすぎない」などという逃げ口上は最初からしない方がよい。

 さて「週刊現代」裁判で朝木直子は裁判開始から1年後、「明代は創価学会に殺された」とするコメントはしていないと証言を翻して「週刊現代」のハシゴをはずし、講談社を驚愕させ、激怒させた(講談社側が激怒したことについて私は、「当然」という同意の思いとともに「身勝手な論理」だという反発の思いを禁じ得ない)。

 右翼Mが「週刊現代」裁判の判決結果を知っているということは当然、朝木が180度証言を覆した経過ぐらいは知っているのだろう。右翼Mがいった「矢野と朝木にもおかしいところ(がある)」とはこの部分のことと思われた。

 平成7年当時、朝木は矢野に従ってマスメディアに向かって「創価学会疑惑」を喧伝していた。朝木が本当に「週刊現代」の取材を受けていないのなら、裁判当初から「『週刊現代』のコメントは捏造されたもの」と主張すればよかったはずである。

 また矢野と朝木が「明代は創価学会に殺された」とする主張に確かな裏付けを持っていたのなら、「真相を明らかにする」と公言していた朝木は提訴された直後にその「裏付け」を提示すべきだったろう。いずれにせよ、コメントを否定するのに提訴から1年も待つ必要はない。

 つまり、朝木が「コメントはしていない」と態度を翻したことにはたんに損害賠償の責任を免れようという意図だけでなく、そもそも「明代は創価学会に殺された」とする主張にはなんらの根拠もなかったことを示したものであるという2つの意味があった。右翼Mのいう「おかしいと思うところ(がある)」とはそういうことだろうと私は理解している。

珍しいセンスと「プライド」

 右翼Mはそこまで理解していながらなお、「自分なりに考えた結果」、明代の転落死は「他殺」であると判断したというのである。これは大変なことというべきだろう。なぜなら、「週刊現代」は複数の記者を取材に送り込んだもののなんら独自の証拠は得られず、記事のすべての「根拠」を朝木父娘のコメントに依拠していた。

 裁判に際しても講談社は、「コメント」の存在について朝木に念を押すことで朝木に責任を押しつけようとするだけで、講談社が独自に「コメント」の中身すなわち「明代は創価学会に殺された」とする事実の内容についていっさい主張・立証することはなかった。「週刊現代」は「明代は殺された」とする証拠などなんらつかんではいなかったということだった。

 同時に「週刊現代」は裁判を通じて、「明代は殺された」とする矢野と朝木の主張にはなんらの裏付けもないことを知った。ところが右翼Mはこの裁判の結果を知りながらなお、最終的に「独自の判断」で朝木の転落死は「他殺」であると結論付けたというのである。矢野も朝木も「週刊現代」もつかんでいなかった「他殺の証拠」を、右翼Mはつかんでいるというのか。

 しかし右翼Mがなんらの証拠も持っていないことは、平成23年2月16日に10万円の支払いを命じられたM自身の裁判からも明らかである。すると右翼Mはいまだに「行動する保守」Aのいう「内部告発」の存在を信じているということだろうか。

 その「行動する保守」Aは、自分の裁判でもいまだ「内部告発」について一言も触れさえしない。この事実を右翼Mはどうみているのだろう。それでも右翼Mが疑問を持たないというのなら、第三者からこれ以上、口の出しようもない。よほどのプライドでもあるのだろうか。

――Mさんなりに考えて結論を出したのなら仕方ないね。

 右翼Mの回答を聞いた私はこう応えるほかなかった。「他殺」を否定する多くの客観状況はあってもなお、右翼Mは自分の判断で「他殺」と判断したという。要するに自己責任だが、その尻拭い(カンパ)を堂々と支援者にお願いするとは珍しいセンスである。

――でもねMさん、いつになったら本当のことをわかってもらえるのかなー。

 これには右翼Mは何も答えなかった。内心では右翼Mも、すでに事態を理解しているのではないかと私は受け止めた。ここで会話が途切れたが、入廷許可はまだ出ない。そこで私は右翼Mに重要な確認をした。西村の準備書面についてである。

――ところでMさん、西村さんの準備書面はあなたが書いてるの?

 右翼Mは表情を緩めて口の中で何かごもごもいっていたが、明瞭には聞き取れなかった。言い訳でもしようとしていたのだろう。確かなのは、「自分ではない」と否定しなかったことである。

――いや別に、Mさんが書いてても問題ないんですよ。

 私がこういうと、右翼Mはもう言い訳はしなかった。右翼Mは4月4日までに、「朝木明代さんの万引き事件、万引きをでっち上げたといわれている元千葉英司副署長」とする表現についての真実性・相当性の主張を盛り込んだ準備書面を提出しなければならないことになったわけである。

(「次回口頭弁論」以降につづく)
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