ブログマガジン エアフォース
ブログで興味深い記事を公開していきます。
著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

最近の記事

カテゴリ

プロフィール

Author:プールマン

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

QRコード

QR

FC2カウンター

「行動する保守」事件 第12回
履行されない和解条項

 千葉英司警視庁東村山警察署元副署長が「行動する保守」Aとその弟子を提訴していた裁判は、平成23年4月20日に開かれた第6回口頭弁論の直後、当事者双方(「行動する保守」A側は代理人弁護士)による協議が行われ、和解が成立した。

 東京地裁立川支部が作成した調書には、4月末日限りで問題となった記事(写真)を削除し、5月10日限りで「行動する保守」Aらが千葉の口座に10万円を振り込むという条項がある。しかし5月10日を過ぎても、「行動する保守」Aに課せられた上記義務はいずれも履行されていない。
 
 4月末日までに記事が削除されていないことを確認した千葉は5月6日、代理人に対して早急に削除義務を履行するよう、また5月10日までとされた10万円の支払い義務を履行するよう文書で通告した。これに対して5月9日、代理人から千葉の留守中、自宅に電話がかかり、「『行動する保守』Aは現在福島にいるので、振り込みは13日になる」との伝言を残したという。福島では銀行のオンラインがストップしているのだろうか。弁護士は電話の際、なぜか記事削除の件にはいっさい触れなかったという。

 それでも千葉は「行動する保守」Aが和解条項にある「5月10日限りの支払い」を履行する可能性もあると考え、一応口座を確認した。しかしやはり5月11日現在、和解金は振り込まれてはいなかった。

 弁護士は和解調書の重みを理解しており、だからこそ千葉に電話をかけてきたと思われるが、はたして「行動する保守」Aに義務を履行させることができるのか。13日という約束も反故にされた場合には、(アウトローではない)弁護士として立場がなくなろう。

尋問申請を予定

 さて何も知らない多くの支援者を東村山デマの泥沼に引きずり込んだ最大の責任者であり、裁判の当事者であるにもかかわらず、「行動する保守」Aは和解成立が明らかになったのちも、自らなんらの説明もできなかった。その「行動する保守」Aは5月10日、別のブログに和解調書を掲載し、5月11日になって初めて和解に関する見解らしきものを発表した。

「行動する保守」Aによれば、

〈昨日(=5月10日)依頼していた弁護士とようやく連絡が取れました。弁護士事務所が連休に入ったので昨日まで連絡が取れず……。こちらは弁護士から何の連絡も受けておらず、昨日初めて内容を知った次第です。〉

 とのことである。しかしこれは本当なのか。弁護士は5月9日に千葉に電話して「『行動する保守』Aは現在福島にいるので、振り込みは13日になる」と伝えてきている。つまり「行動する保守」Aは遅くとも5月9日には弁護士から連絡を受けているはずなのである。したがって、「行動する保守」Aがここでいう〈昨日まで連絡が取れず〉という記載は不正確ということになるのではあるまいか。時間稼ぎでもしていたのだろうか。

 さて「行動する保守」Aによれば、4月20日の口頭弁論の際、裁判官から和解勧告があり、千葉が和解を受け入れたので和解に応じたという。つまり「行動する保守」Aは、自ら和解による解決を求めたのではないといいたいようである。

 支援者の手前、自ら和解を申し出たとはいいにくい事情はわからないではない。しかし、千葉が裁判官の勧告に従ったので和解に応じたというのは事実に反する。4月20日の口頭弁論が始まった段階で裁判官は判決による終結を考えていた。なぜなら、前回の口頭弁論で「行動する保守」Aが相当性を主張したからである(その事実は「行動する保守」A自身が5月11日付けブログに掲載した前回口頭弁論で提出した平成23年2月28日付準備書(3)からも明らかである=そのうち特に「第2の3」。)

 前回口頭弁論で「行動する保守」Aの代理人は和解を拒否し、次回(4月20日)口頭弁論において「上記準備書面(3)に記載した週刊誌記事の原本を提出する」としていた。また裁判官は「行動する保守」Aに対して相当性の書証とともに陳述書の提出を命じた。判決を想定していたということである。ところが「行動する保守」Aは陳述書については4月7日に提出したものの、相当性立証のために提出するとしていた「週刊誌の原本」は4月20日になっても提出せず、裁判官から「いつになるか」と問われた際、代理人が唐突に和解したいと申し出たのである。

 陳述書は真実性・相当性を含めた自らの記事の正当性を主張するもので和解を想定するものではない。「行動する保守」Aは陳述書提出の段階では和解は考えていなかったということになる。千葉は前回の口頭弁論まではこれ以上の主張はないとしていた。しかし陳述書を見た時点で若干方針に変更が生じた。陳述書には「内部告発」や「FBI」などの重要事項が記載されていたが、わかりにくかったり不明確な点が多々あった。

 このため千葉は、陳述書に基づき「行動する保守」A本人に対する尋問を行う必要があると考えていた。実際に千葉は4月20日、「行動する保守」Aから和解の話が出なければ尋問を申し出る予定だったのである。尋問の申し出を予定していた千葉が和解を申し出ることはあり得ない。

尋問に耐えられない陳述書

 一方「行動する保守」Aの弁護士からみれば、千葉の出方はある程度予測できたのではないかと思われた。尋問が行われる場合には事前に陳述書を提出する。したがって、陳述書の内容に疑問が生じた場合、尋問が申請されてもなんら不思議はない。裁判官が千葉の申請に理由があると認めれば、「行動する保守」Aは法廷で尋問されることになる。弁護士なら当然、ここまでの流れを予測できたのではあるまいか。また陳述書の内容が千葉の尋問に耐えられるものでないという判断もできたはずである。

 すると弁護士は千葉による尋問を避けたいと考えるだろう。歓迎するなら4月20日、相当性を主張するために「週刊誌の原本」を提出しただろう。これなら徹底抗戦ということで和解はあり得ないが当然、「行動する保守」Aに対する尋問の可能性も浮上する。

 しかし「行動する保守」Aは「週刊誌の原本」を提出しなかった。「行動する保守」Aは前記準備書面(3)であれだけ相当性を主張していたにもかかわらず、なぜ書証を提出しなかったのか。理由は判然とはしないものの、結果からみると、陳述書の提出から4月20日の口頭弁論までの間になんらかの方針変更があったとみるべきだろう。相当性を主張する書証を提出しなかったということは、当初から和解を申し出るつもりで出廷したものと判断できた。

 その原因は陳述書の内容にあった可能性もあると私は考えている。いずれにしても今回の和解は裁判官が勧告し、それを千葉が受け入れたからではなく、「行動する保守」Aが前回弁論での主張を覆して自ら唐突に申し出たのである。

 和解金の支払いについても「行動する保守」Aは〈千葉副署長があくまでも金銭に拘ったので受け入れたと報告がありました。〉と、あたかも千葉が金を欲しがったかのように記載している。しかし名誉毀損訴訟において慰謝料を請求するのはごく普通のことであり、千葉は和解の条件として記事削除とともに10万円の支払いを求めたにすぎない。

 弁護士が「行動する保守」Aにどう報告したのかはわからないが、裁判官が立ち会う和解において当事者の要求が無条件に認められるのではなく、裁判官が妥当と判断したものしか和解条項として認められない。だから和解調書は判決と同等の法的効力を持つ。

 ところで「行動する保守」Aは、「行動する保守」Aが提出した陳述書の内容を第三者が取り上げていることなどについて裁判所に回答を求め、その回答を待って債務を履行するなどと主張している。しかし「行動する保守」Aはこの時点ですでに和解条項に示された債務履行期限が過ぎていることを忘れているようである。ただ、「回答によっては債務を履行しない」とまでは書いていないところに口舌の徒としての繊細さもうかがえる。

 代理人は「支払い」については「5月13日までに履行する」と千葉に約束している。ハッタリもいいが、これ以上債務を履行しないのは、自分だけでなく代理人の弁護士としての立場も悪くするのではあるまいか。

(つづく)
関連記事

TOP