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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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「行動する保守」事件 第14回
「行動する保守」Aは平成23年4月7日、「内部告発」に関するくだりを含む陳述書を提出したが、4月20日に開かれた口頭弁論で一転して和解を申し出、千葉の主張をほぼ全面的に受け入れるかたちで和解が成立した。この一連の経緯をみると、少なくとも代理人は陳述書によって「千葉が殺人事件を隠蔽したこと」などについて真実性・相当性が証明できるとは考えなかったことがうかがえる。

 余談だが、平成20年11月、「行動する保守」Aが主催したシンポジウムで右翼らを煽動した矢野は「行動する保守」一行の西村修平や右翼M、行政書士、「行動する保守」Aらが相次いで悲惨な状況に陥っていることについてどう考えているのだろう。5月20日、矢野に会う機会があったので私はこう聞いた。

「右翼をフォローしないとダメですよ」

 これに対して矢野は、伏目がちに薄笑いを浮かべただけでなんら反論しなかった。自分のデマが原因であることを自覚しているものと私は受け止めた。しかし、西村裁判で「明代に自殺の動機がなかったとはいえない」と認定されて以降の惨状をみると、矢野と朝木が支援することは彼らにとってもはや何のプラスにもならない(それどころか彼らの足を引っ張るだけだろう)。「行動する保守」Aの認識はともかく、そもそも矢野と朝木が何のプラスにもならないものに協力するはずがない。

街宣と現実の隔たり

 さて、では「行動する保守」Aが陳述書で述べた「内部告発」とはいかなるものだったのか。平成20年7月29日、東京・八王子駅前において「行動する保守」Aは次のように演説した。



 なぜあえて、私がこの問題(朝木明代の転落死事件)を今回取り上げるか。その最大の理由はですね、これは、現職の警察官が私に内部告発をしたからであります。これは今日、初めて明らかにします。現職の警察官は、「自分たちは犯人を特定した。3名であった。しかし検察側からの圧力もあって、これを、捜査を断念せざるを得なかった」――そのようにはっきり述べました。



「行動する保守」Aによれば、その「内部告発」の内容とは「自分たちは3名の犯人を特定した」というものである。にもかかわらず、東京地検はそれ以上の捜査をさせなかったと。しかも「自分たち」という以上、その「内部告発」をした警察官は事件当時、東村山署の刑事だったということになる。

 すると、「行動する保守」Aの話は伝聞であるものの、「内部告発」そのものは経験した者の証言ということになり、証拠能力、信用性はがぜん高まる。この「内部告発」はまったくの新情報であるというだけでなく、事実なら捜査機関の結論を根底から覆しかねないものといえた。

 JR八王子駅前での街宣終了後、「行動する保守」Aらはそのまま東京地検八王子支部まで練り歩き、再捜査を要求する文書を提出した。「行動する保守」Aのいう「内部告発」も彼らなりの大きな裏付けの1つだったのだろう。

 しかしこの街宣では、「3人の犯人」がどのような人物なのか、また彼らがなぜ明代を殺害したのか、彼らを確保した警察官は誰で、その「3人」を「犯人」と断定した根拠は何だったのか――など、「犯人特定」に至る具体的な状況はなんら明らかにされていない。常識ではそこまで詰めていなければ「行動する保守」Aのようには断定できない。

 ところがその後、右翼らによる再捜査の要望にもかかわらず、東京地検による「再捜査」が行われた形跡はないし、右翼らからそれらしいアナウンスは何もない。右翼Mによれば、最近も「行動する保守」Aは現在も「調査を継続している」という。「行動する保守」Aの「告発」と現実にはかなりの隔たりがあるように思える。

深夜の情報提供者

 一方、八王子駅前で「行動する保守」Aの「内部告発」演説を聞いたとき千葉の脳裏には、転落死事件直後の騒然とした時期にかかってきたタレ込み電話の記憶が蘇った。平成7年9月5日午前0時過ぎ、次のような内容の電話がかかってきた。

「9月1日の夜、現場のビルに4名の男が女性を担いで運び込むのを見た。あれは創価学会の犯行だ。明日、警察に行く」

 電話の主は静岡に居住する男性で、一応氏名も名乗った。東村山署の捜査ではそのような目撃証言はないし、現場に他人が介在した形跡もない。9月1日に目撃したのならすぐに電話すればいいと思うが、情報提供が9月5日未明だったのは「犯人」が「創価学会」だと調べ上げるまでに時間がかかったということだろうか。すぐに警察に通報すれば、犯人の特定も早まっただろう。

 翌日になって男は東村山署には来なかったが、その代わりに男は匿名で再び電話をかけてきた。今度は千葉が在席したため、千葉が対応した。



  私は4名の創価学会員が朝木市議をマンションに連れ込むのを目撃した。

千葉  運び込んでいるのを見たのなら、なぜそのときに110番しなかったのですか? 「犯人」が創価学会員であること断定した根拠は何ですか?

  バカ野郎。お前も創価学会から金をもらっているのか。



 男はこう怒鳴ると、一方的に電話を切ったという。「創価学会員」と断定するのに時間がかかったのなら、そう説明すればいいと思うが、どうしたのだろうか。事情や根拠を聞かれただけで、なにもそんなに怒ることはないのではあるまいか。

 以後、この男から東村山署に電話はかからなかった。また東村山署がその後、男の「目撃」内容を裏付ける事実を把握した事実もない。「創価学会員が朝木明代をビルに運び込んだ」という15年前の電話は「情報攪乱のための悪質なデマだった」と結論付けても許されるのではあるまいか。

 しかし、この匿名の男から2度かかってきた電話の内容と「行動する保守」Aのいう「内部告発」の内容を比較すると、「犯人」の人数は異なるものの、「犯行状況」は矛盾するものではない。「行動する保守」Aの演説を聞いた千葉は、情報の出所が同じである可能性もあると考えた。

(つづく)
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