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右翼M事件 第8回
右翼Mを引き込んだ「内部告発」

 前回紹介した部分までは一審で主張した内容だが、右翼Mは「朝木明代は殺された」と信じた理由に関して1点だけ新たな主張をしていた。「行動する保守」Aが「行動する保守」一行を東村山デマに引き込んだ「内部告発」についてである。控訴理由書で右翼Mは次のように述べている。



 平成20年9月1日に東村山駅前で保守系団体(筆者注=「行動する保守」A、西村修平ら「行動する保守」一行)が開催した「朝木明代さん殺害事件を13年目の命日に市民に訴える」集会において主催者は明確に「殺人事件である」「創価学会の関与は間違いない」「万引きは捏造である」等々の演説を行っている。……

 上記、演説が行われる前段階として同年7月29日JR八王子駅前において、主催者の瀬戸弘幸は殺人事件であることを明言している。

 現職警察官の内部告発があり、瀬戸弘幸は国民運動として全貌を明らかにする決意を述べている。かようなる決意のもとで展開された国民運動に対し、同人の主宰するインターネット上での呼びかけを見て、控訴人は9月1日の集会に参加したものであり、集会タイトルからしても、純粋に朝木市議殺害事件の真相究明に期待したものである。

 本裁判では朝木市議の転落死が殺人であるか自殺であるかという真相を問うものではないが、控訴人が殺人事件であり、万引き事件は捏造と信じるには充分の状況にある。



 要するに、ここで右翼Mは「内部告発」があったという「行動する保守」Aの演説によって「朝木明代は殺された」と信じてしまったと述べていると理解できる。右翼Mにとって朝木事件に接するのは平成20年9月1日の東村山街宣が最初なのであり、「東村山の闇」を読んだのも「東村山の闇」判決を知ったのもその後のことにすぎない。したがって、右翼Mは控訴理由書で述べた〈「東村山の闇」と「東村山の闇」判決によって朝木明代の「万引きが捏造」と「他殺」を確信した〉とする主張を自分自身で否定していることになる。

後退した「内部告発」への期待感

 さて、「行動する保守」Aが「行動する保守」一行を東村山デマに引きずり込んだ「内部告発」について右翼Mが裁判書類で触れるのは創価学会から提訴された東村山街宣事件(平成22年12月21日付)以来、今回が2度目である。ところが今回提出された書面の内容には半年前に比べて微妙な変化がみられた。

「内部告発」について右翼Mは、創価学会から提訴された裁判では次のように述べていた。



(平成22年12月21日付控訴理由書)

(平成20年9月1日に開催された東村山街宣の)主宰者の訴外瀬戸弘幸は演説の中で、「創価学会の関与は疑いの余地が無い。警察関係者からの内部告発があった」、と断言している。

 当時の事件に関った警察関係者が創価学会の関与を知っているものであるから、この警察関係者が真実を証言すれば、創価学会が殺害事件に関与したことは明白となる。

 しかしながら現在はまだ、当の警察関係者が公に証言を行うことを躊躇しているものと思われる。警察関係者からの綿密且つ、正確な情報収集と証拠が提出できれば、事件の真相が解明されることは間違いない。

 今現在、関係者を通じて警察関係者との交渉で調査・聞き取りを継続している。



 右翼Mは「行動する保守」Aから聞かされたと思われる希望的観測を披瀝していた。右翼Mが気づいていたかどうか、「行動する保守」Aから聞いたと思われるこの期待感に満ちた展望は、実は「行動する保守」Aが「公表」した時点での「内部告発」話はまだ「事件の真相」を解明するほどのものではなかったことを告白するものである。

 しかしそれでも平成22年12月の時点で右翼Mは「行動する保守」Aのいう「内部告発」の内容を信じ切っていて、「行動する保守」Aが右翼Mに話したと思われる「調査」が進めば、「真相が解明」されると本気で信じてきたのかもしれない(そもそも彼らに対してあまり合理性を求めない方がよい)。

 ところが当時の控訴理由書に比較すると、今回の控訴理由書で触れられた「内部告発」話には「今後の展望」がいっさい語られず、最初に聞いた当時の話として停止してしまっていることがわかる。なぜなのか。

 その理由の1つは、「行動する保守」Aが千葉から提訴されていた裁判で、「内部告発」の詳細を明らかにして「朝木明代殺害事件の真相」を解明するどころか、千葉の要求を全面的に認めるかたちで和解に応じたことにあったのではあるまいか。思い込みが人一倍激しい右翼Mにしても、さすがにここに至り、「行動する保守」Aのいう「内部告発」話の信憑性にかすかながら疑問を感じたのかもしれない。それが今回の文面となって現れているように思われた。

 それが当たり前の、普通の感覚なのだが、どうも右翼Mはその事実を素直に受け入れられないようである。誤りは誰にでもある。しかしなぜか「行動する保守」一行には、「行動する保守」Aをはじめ、素直に誤りを認められない狭量な人物が多いように思えてならない。

千葉からの求釈明

 ただ、控訴理由書に朝木明代の万引きが「捏造」で転落死は「他殺」と信じた根拠の1つとして「行動する保守」Aのいう「内部告発」を取り上げている以上、千葉としては反論しないわけにはいかない。そこで千葉は右翼Mに対し答弁書で次のように求釈明した。



 控訴人(右翼M)は、瀬戸の演説を本件記事の真実相当性の根拠としているが、瀬戸はその演説内容を変遷させていること、そして、瀬戸の演説を信じた控訴人らが、名誉毀損の裁判で敗訴し窮地に陥ったことに鑑み、他殺の真実相当性の立証責任がある控訴人としては、演説内容の確認するために、瀬戸に証言してもらう必要がある。

 よって、控訴人は、瀬戸を人証申請する意思があるのか否かを明示されたい。



 もちろん右翼Mに人証申請の意思があればそれでいいし、その気がないなら千葉から人証申請する意図だった。ところが右翼Mにはこれがいたく気に入らなかったらしく、後日ブログで「申請したかったら自分でやれ」と息巻いている。なぜそこまで怒るのかはわからないものの、少なくともこの記事をみる限り、右翼Mには人証申請する気はなかったものと私は理解した。「行動する保守」Aには騙されたという思いがあるのかもしれない。

 いずれにしても、求釈明に対する右翼Mの回答を待つまでもなく、裁判長はさっさと結審してしまったから、求釈明自体の意味もなくなってしまった。千葉によれば、そうなること(1回の口頭弁論で結審すること)は予期できないことではなかったという。それでもいつ裁判官の気が変わるかもしれない。そのときのために求釈明をしたのである。

 右翼Mが控訴理由書を提出したのち、千葉は書記官から第1回口頭弁論期日までに答弁書を提出するよう要請されたという。本当のところはわからないものの、裁判所としては一応双方の主張を聞いた上でなければ結審できないということだったのかもしれない。

(つづく)
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