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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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「行動する保守」肖像権侵害事件 第3回
「行動する保守」Aに対する反論

 第3回口頭弁論は、裁判長が私の提出した準備書面と陳述書、書証を確認すると、予定どおり結審となった。私は「行動する保守」Aの主張に対し次のように反論した(準備書面の一部)。



第1 被告ら主張に対する反論

 1 被告らは答弁書及び第1準備書面において、「原告を誹謗中傷するような事実はないから肖像権侵害による精神的損害は発生していない」などと主張している。しかしこの主張は、肖像権侵害と名誉毀損等を混同した乱暴な主張であるといわざるを得ない。

 2 「肖像権」とは「自分の肖像を他人に使わせない人格的権利のこと」とされている。したがって、肖像権侵害の要件には誹謗中傷は含まれておらず、他人の肖像を無断で使用した時点で肖像権侵害は成立するのであり、誹謗中傷はしていないから損害は発生していないとする被告らの主張は失当である。また原告は名誉毀損による損害賠償を請求しているわけではない。

 3 被告らは、本件写真や動画は提訴された直後に削除しており、「肖像権侵害があったとしても、その期間は数カ月にも満たない」(第1準備書面3ページ15行目~16行目)などと主張するが、肖像権侵害は他人の肖像を無断で使用した時点で発生するのであり、提訴の時期とも関係がない。よってこの点に関する被告らの主張は失当である。

 4 また被告らは、「肖像権侵害の期間が短いこと、本件写真等の掲載が被告らの政治的、思想的活動の一環であること、原告がフリーのライターとして活動するものであることからすると、原告が被った精神的苦痛は、社会通念上受忍限度を超えるものではなく、損害は発生していない」(第1準備書面3ページ23行目~4ページ2行目)などと主張するが、そもそも肖像権侵害は個人の肖像権を侵害しても優先すべき社会的利益があるかどうかによって可否が論じられるべきものであって、名誉毀損による精神的苦痛やいわゆる社会通念上の受忍限度の問題とは関係がない。

 5 原告は私人であり、本件で原告が問題としている記事において原告の肖像権を侵害しても優先されるべき社会的利益があるとはとうてい考えられない。よって、この点に関する被告らの主張も失当といわざるを得ない。



 私は準備書面でこのほか、本件肖像権侵害の悪質性を主張した。



第2 本件肖像権侵害の態様(悪質性)

 1 原告に対する誹謗中傷

(1) 被告らは本件動画に付けられた「創価学会を擁護している」との原告に対するクレジットは「偏向記事を書いている」と評価することはできず、原告を誹謗中傷するものではない(第1準備書面1ページ「第2」冒頭)などと主張している。

    しかしこのクレジットは原告の記事内容を公平に紹介した上で付けられたものではなく、また本件動画は「朝木明代市議の転落死に創価学会が関与した」と主張する街宣を記録したものであり、閲覧者が原告に対する「創価学会を擁護するライター」とのクレジットをみたとき、原告が「事実を曲げて創価学会を擁護するライターである」と誤認する恐れは十分にある。

    現実社会は被告らが主張するような辞書的解釈だけで片づけられるわけではない。むしろこのクレジットを見た被告瀬戸の支持者のほとんどが、辞書的理解を超えて、原告について「創価学会を擁護する目的で記事を書く中立性のないライター」であると誤認した可能性はきわめて高い。

(2) 甲2では原告について、

   〈創価学会と関係のあるライター〉

   〈創価学会とつるむライター〉(いずれも2ページ目)

    とレッテルを貼り、創価学会については〈カルト創価学会〉と記載している。したがって、甲2の上記記載を総合すると、原告は〈カルト教団である創価学会とつるんでいるライター〉であるということになる。〈つるんでいる〉とは一般読者から公平な立場にないと受け取られても仕方のない表現であり、しかもその〈つるんでいる〉相手が〈カルト創価学会〉ということになれば、原告を誹謗中傷しているといわざるを得ない。

(3) また甲3においては〈創価学会御用ライター・宇留嶋瑞郎さん〉との記載がある。上記記載について被告らは、〈創価学会の御用聞き(都合のいい)記事を書くことが、社会的に影響(消極的作用)することを前提としなければならない。しかし、そのような前提がないことは明らかである。〉とし、上記記載は誹謗中傷には当たらないなどと主張している。

    しかしライターにとって、「中立性を欠いたライター」であるかのように宣伝されることはきわめて重大である。原告を批判するなら記事を具体的に批判すればよく、記事に対する具体的な批判もしないまま〈創価学会御用ライター〉とレッテル貼りするというやり方自体が、原告の社会的評価を低下させることを目的としたものといわざるを得ない。

(4) 本件肖像権侵害は上記のとおりの記事とともに行われたものである。

2 被告らの活動及び宣伝手法

(1)略

(2) ……被告瀬戸自身が別件裁判に提出した陳述書によれば、被告瀬戸のブログの閲覧者は毎日1万人を下らないとのことである(甲8、1ページ2行目)。

(3) 本件肖像権侵害のきっかけとなった東村山駅前街宣には50名近い支持者が集まった。「朝木明代転落死事件」はそれほど支持者の関心を集めた事案であり、被告瀬戸のブログは少なくとも通常の数倍の閲覧者があったものと考えられる。被告らは数万の閲覧者があることを承知の上で原告の写真を掲載したものである。

(4) しかも原告を「創価学会御用ライター」などと誹謗した上で、掲載の必然性がないにもかかわらず繰り返し原告の写真を掲載した。その目的は支持者をはじめとする閲覧者に対して原告をさらし者にすること以外には考えられない。すなわち本件肖像権侵害の本質は、言論・表現活動に名を借りた一種の私刑(リンチ)にほかならず、きわめて卑劣かつ悪質なものといわざるを得ない。



 なお、裁判官からは最後まで和解の話はいっさい出なかった。裁判上はあまり意味のない、「行動する保守」Aの「和解はしない」という毅然たる意思表示はどうも空回りしてしまったようである。

(「判決後」につづく)
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