ブログマガジン エアフォース
ブログで興味深い記事を公開していきます。
著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

最近の記事

カテゴリ

プロフィール

Author:プールマン

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

QRコード

QR

FC2カウンター

西村・細川事件 第8回
「主権回復を目指す会」のブログ(平成21年11月2日付)に掲載された記事および写真をめぐり、元警視庁東村山警察署副署長千葉英司が同会代表の西村修平と元幹部の細川勝一郎を提訴していた裁判は平成23年10月27日、西村に対する第6回口頭弁論が開かれた。この日の傍聴者は支援者2名に公安3名と私。西村の準備書面を書いている右翼Mと、欠かさず応援にやってくる女傑Mは珍しく姿を見せなかった。

 西村に対する分離裁判は西村が掲載責任を否定しており、内容的にもたいした進展がないまま口頭弁論の回数だけを重ねてきた。ただ進行の上では、9月8日に開かれた第5回口頭弁論とこの日の第6回口頭弁論までの間にちょっとした動きがあった。

元側近の尋問を申請

 裁判の分離後、裁判官が西村に千葉の主張に対する反論を求めると、西村はしきりに一方の「細川の主張内容がわからない」(=だから主張できない)などと述べ、具体的な反論や立証活動をしないまま第5回口頭弁論を迎えていた。このため裁判官は西村にはすでに一定の反論機会を与えたと判断したのか、そろそろ結審の時期が近いことを示唆するとともに人証の必要性に言及した。通常の裁判では最終局面で本人あるいは証人尋問を行い、結審となることが多い。

 この日も西村が「細川がどういう主張をしているのかわからない」というので、裁判官は西村に対してこう聞いた。

裁判官  では被告は、細川さんの人証を行いますか?

 西村は次のように即答した。

西村  はい。細川の人証を申請します。

 千葉が問題とする記事と写真の掲載には責任がないと主張している西村としては当然、細川に対する尋問を通して「掲載は細川が勝手にやったこと」「西村には掲載責任がないこと=掲載責任は細川にあること」を裏付ける供述を引き出すことが目的であると推測できた。

「主権回復を目指す会」の代表は西村であり、すると「主権回復を目指す会」ホームページの責任者が西村であるとみなされるのは社会的な常識である。西村はその社会常識に反する主張をしているのだから、それを立証するためにはやはり細川の尋問は不可欠だろう。

 前回口頭弁論では、右翼Mが千葉の真ん前で睨みを利かせ、女傑が西村側に座って裁判長と西村のやり取りを聞いていた。まさかこれは、裁判官から細川の人証は必要か必要でないかと聞かれる流れとなり、西村としては行きがかり上も支援者の手前も「必要ない」とはいえなくなった、などという光景ではあるまい。

 裁判官も細川の尋問もあり得ると考えていたのか西村の申し立てを容認し、次回第6回口頭弁論(10月27日)に1時間の時間を取って細川に対する証人尋問、ならびに西村・千葉に対する本人尋問を行うこととなった。細川に対する尋問は西村から主尋問30分、千葉から反対尋問30分である。さらに裁判官は西村に対して、次回までに陳述書を提出するよう命じた。

あっという間の撤回

 この時点で、尋問における西村の論点は「記事・写真の掲載にあたって西村の指示・命令はなかった(=細川が勝手にやった)こと」が主になると思われた。この尋問はかつての代表と元側近が法廷で直接対決するものであり、関係者だけでなく公安からもかなりの注目を集める尋問になることは間違いないと思われた。

 ところがそれからわずか20日後、最大の見せ場はなくなった。西村が陳述書を提出し(もちろん右翼Mの代筆とみられる)、細川に対する人証申請を撤回したのである。あれだけ明確な意思表示をしたのに、どうしたのだろうか。

 確かに元側近を尋問するだけならいいが、千葉からの反対尋問も覚悟しなければならない。そのことについては、最初の千葉から提訴された裁判で西村はすでに経験済みである。それを警戒したのだろうか。

 それに、人証の撤回を申し出た陳述書とはそもそも、争点に関して自らが経験した事実を述べるもので何らかの主張をするという性質のものではない。撤回するなら「撤回する」と裁判所に伝えるだけでいいと思うが、わざわざ陳述書に記載したのは、人証の撤回には正当な理由があることを説明する必要があると考えたからなのだろう。「撤回する」というだけでは「西村は尋問から逃げた」といわれかねない。

 さて、陳述書の冒頭で西村は次のように主張している。



 10月27日に本人人証を行うとの事ですが、現在までの審理の状況を鑑みるならば、被告の立場から原告に対し尋問を行う必要性を見出せません。

 よって、下記の理由から裁判長は本裁判の訴えの取り下げを勧告することを要望します。



「尋問の必要性を見出せない」ことがなぜ、「訴えの取り下げ勧告」へと「よって」でつながるのか理解できないが、とにかく西村は「訴えの取り下げ勧告」をすべき理由を5項目にわたって述べる。



1 演説は不法行為ではなく、決着済みである事実
2 削除済みである事実
3 和解が成立済みである事実
4 使用者責任が存在しない事実
5 意味不明な原告の主張する「責任転嫁」



 そもそも裁判官が「訴えの取り下げを勧告」する場合とは、訴えの根拠がないと判断できる場合や訴えの利益がない場合などだろう。「請求棄却」という判決を出してもいいケースである。すると西村は請求棄却だけを求めればいいはずなのになぜ「訴えの取り下げ勧告」を求めるのか。早く終わらせてほしいという気持ちの表れだろうか。

 しかしざっと見出しを眺めたかぎりでは、裁判官が「訴えの取り下げを勧告」すべき内容であるとは考えにかった。

(つづく)
関連記事

TOP