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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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西村・細川事件 第10回
説得力を欠いた言い訳

 西村は尋問を放棄する理由について独自の主張を並べた上で、陳述書を次のように締めくくっている。



 以上3点(筆者注=尋問放棄の理由。本記事では4点)を鑑みた以上、以降の口頭弁論において争点となる事項を見出す事は不可能でありましょう。よって、私から原告に対し証言を求めるべき事案を発見することはできません。よって、次回10月27日の人証尋問の必要を認めません。

 同様に、細川に対する人証尋問の必要もありませんので、取り消しをお願いします。



 証人および本人尋問は新たな争点を探すことではなく、争点について法的にどちらの言い分が正当なのか、真実性・相当性があるのかどうかを判断することが主要な目的である。とりわけ「朝木明代転落死事件の真相究明を求める」などとする街宣活動に何度も参加してきた西村としては、千葉に改めて質したいことが1つや2つあってもおかしくない。その大きなチャンスを自ら放棄するということは、もはや千葉を追及する材料も気力もないことを認めたといわれても仕方があるまい。

 もちろん本人尋問においても西村は当然、千葉の追及を受けることになる。西村は尋問で「朝木明代の転落死を千葉が(万引きを苦にした)自殺として処理したことは、限りなくでっち上げに近いことが判明している」とする事実について、その具体的根拠、あるいは西村がそう信じるに至った理由を聞かれることになる。その場合、西村が再び法廷で窮地に立たされることになる可能性は高い。

 この裁判で西村は、もう東村山市議、矢野穂積と朝木直子の支援を受けられなかったらしく、証拠は現時点で何一つ提出していない。東村山駅前街宣をめぐって千葉から提訴された裁判で西村は、矢野と朝木の全面支援を受けたにもかかわらず「千葉が殺人事件を隠蔽して自殺をでっち上げた」とする主張をみじんも立証することができなかった。東京地裁は判決で、明代の転落死と万引きとの関係について「自殺の動機がなかったとはいえない」と認定し、東京高裁は「(千葉が)明代が万引きをしたという虚偽の事実をねつ造したという余地はない」と認定している。

 仮に西村に「朝木明代の転落死を千葉が(万引きを苦にした)自殺として処理したことは、限りなくでっち上げ」であるとする事実の裏付けを示す自信があるのなら、西村は千葉の反対尋問から逃げるべきではあるまい。つまり西村が千葉の尋問を放棄したということは、記事の裏付けがないことを認めたに等しいと考えていいのではあるまいか。

元側近との対決を回避

 さっぱりわからないのは、細川に対する人証申請撤回の理由である。そもそも細川の尋問を申請したのは西村の方である。ところが陳述書でその撤回理由として書かれているのはわずかに「同様に」の3文字のみだった。なぜ千葉に対する尋問の撤回理由と「同様に」なのか。要するに西村は、細川に対する尋問の撤回理由をこれだけですませたかったということと理解するほかない。

 細川の尋問を行えば、西村は細川を追及することはできるが当然、自分にとって不利な証言を引き出すことになりかねない。両刃の剣というよりも、かつて細川が西村を追及していた動画を見たことのある者からすれば、法廷で細川を追及するつもりが、逆に反論され西村が追及の言葉に窮している光景を想像するのはそれほど難しいことではない。

 細川が提出した陳述書には、西村が公安調査庁から毎月5万円を受領していたとする話や、細川が不適切と認識する西村の女性会員との関係なども含まれている。尋問の仕方によっては、陳述書には書かれていない事実が公表される可能性もないとはいえない。つまり客観的にみて、尋問によって西村にマイナスに働く可能性はあっても有利に働く要素は皆無のようにみえた。

 いったんは細川の尋問を申し立てたものの、冷静に考えれば、西村にとってむしろ不利な状況を作りかねないことに気がついた――そういうことではあるまいか。そうでなければ、自らの主張を立証するには不可欠と思われた細川の尋問を放棄することはあり得ない話である。千葉に対する尋問も含めて、西村と右翼Mもまたそう判断したとしてもなんら不思議なことではなかった。

 陳述書を代筆した右翼Mもまた「朝木明代転落死事件の真相究明」のモチベーションはかなり低下しているのではあるまいか。彼らを東村山デマに引きずり込んだ「行動する保守」Aの「内部告発」はいつまでたっても具体的根拠が示されなかった。「行動する保守」Aは右翼Mに対して「調査中」などと説明していたらしいが、千葉から提訴されるや「内部告発」が伝聞の伝聞以下のホラ話であることをさらけ出し、千葉が提示した条件を丸飲みする形で10万円を支払い、さっさと和解してしまった。

「行動する保守」Aが右翼Mに対して「『内部告発』については調査中」と説明したというのが事実なら、右翼Mは「行動する保守」Aから少なくとも2度にわたって騙されたことになろう。右翼Mは「行動する保守」Aのいう「内部告発」と矢野、朝木のデマを信じ込み、千葉から提訴された裁判では10万円、創価学会から提訴された裁判では110万円の支払いを命じる判決を言い渡されている。

 それでも右翼Mが表面上は矢野も「行動する保守」Aも責めず、「自分で判断した」と強弁するあたりは、やはり情けない右翼ということだろう。自分の不明を認めた上で、「行動する保守」一行をデマの深淵に引きずり込んだ「行動する保守」Aと矢野・朝木を批判するのが道理ではないのだろうか。これはいうまでもなく、右翼Mだけでなく「行動する保守」全体にいえることである。

ナメられた「行動する保守」

 右翼Mをはじめ「行動する保守」一行は、煽るだけ煽ってなんらの責任も取ろうとしない東村山市議矢野穂積と朝木直子にナメられていると考えるべきではあるまいか。余談だが、平成23年11月7日、千葉が矢野と朝木を提訴している裁判の第3回口頭弁論が開かれ、矢野と朝木も出廷した(この裁判についてはいずれ別稿で詳述する)。

 裁判所はこの日も、矢野の応援で右翼(「行動する保守」一行)が大挙して押しかけることを想定した警備態勢を敷いていた。裁判所は矢野と右翼が仲間であると認識しているようだった。

 さて口頭弁論が終わり、矢野と朝木に続いて私が法廷を出ると、エレベーター方向に歩いていた矢野がどうしたのか急に踵を返し、法廷前で警戒にあたっている職員に向かってこう話しかけたのである。



矢野  今日傍聴に来た人物(宇留嶋のこと)は副署長を応援している人物で、右翼じゃないからね。



 とっさの発言には本音が出ることがある。万が一にも「宇留嶋は右翼ではない」と私を擁護したわけではあるまい。矢野は裁判所が何を警戒しているかを承知の上で、右翼は来ていない、したがってわれわれ(矢野と朝木)は右翼とは関係がないから警戒の必要はないといいたかったようである。つまりここで現れた矢野の本音とは、「『行動する保守』一行は危ない連中だから警戒の必要がある」ということ、「自分たちは裁判所が警戒するような連中とは関係がない」ということであると理解できる。

 あれほど煽り、利用した「行動する保守」一行を「右翼」の一言で片づけ、すなわち見下し、「自分たちはそのような連中とは関係ない」と裁判所にアピールしようとするとは、さすがに『週刊現代』や『週刊新潮』をいとも簡単に裏切っただけのことはある。「行動する保守」一行も、全員がナメられていたことがこの一言でより明確になったと私は感じた。これでも右翼Mは「自分の判断だ」というのだろうか。

(「第7回口頭弁論」後につづく)
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