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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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右翼M事件最高裁判決(その1)
上告を受理しない決定

 警視庁東村山警察署元副署長の千葉英司が東京都中野区在住の右翼Mを提訴していた裁判は、東京高裁判決を不服として右翼Mが上告していたが、さる平成23年12月8日、最高裁は右翼Mの上告を受理しない決定を行い、10万円の支払いを命じた東京高裁判決が確定した。

 右翼Mは自身が発行する『政経通信』(平成21年9月1日付)において、千葉について次のように記載した。



①〈(朝木明代自殺事件で)捜査の指揮をとった東村山警察署の千葉英司副署長(当時)は強引に自殺として処理。〉

②〈自殺に見せかけるためにはその動機が必要となる。そのために同年6月19日に朝木市議が駅近くの洋品店でブラウスを万引きしたという事件をでっち上げた。後日取調べを受けた朝木市議は書類送検されたことを苦に自殺したというストーリーまでお膳立てしていた。〉

③〈この男こそ13年前、自殺事件にすり替えた張本人・千葉英司だったとわかった。警察を退職した今でも創価学会シンジケートで繋がり、店主を装って用心棒を演じていたとは。〉



 千葉はこれらの記載によって名誉を毀損されたとして右翼Mを提訴していた。

踊らされた右翼ら

 右翼M自身の供述によれば、右翼Mは「行動する保守」Aが公表した「朝木市議の転落死事件は謀殺事件であり、東村山警察署は犯人を確保していたが、他殺を隠蔽して自殺として処理した」とする「現職警察官による内部告発」を信じ込んだ。その結果、朝木明代の万引き事件でアリバイ工作と被害者に対するお礼参りを共謀した東村山市議、矢野穂積のさまざまなデマ宣伝もまた事実と思い込み、上記の記事を掲載したものと推測できた。

 また③の記載は、平成20年9月1日に「行動する保守」が東村山駅前で「朝木明代謀殺事件の真相究明を求める」と称する街宣活動を行った際に発生した万引き被害者に対する襲撃事件(=「洋品店襲撃事件」)で、右翼Mが洋品店に侵入しようとして千葉に阻止されたことに対する腹いせのようにも思える。朝木明代に万引きされ、被害を申告しただけで何の落ち度もない無実の市民に対して「万引き捏造を許さないぞ」などと暴言を浴びせ、店内に押し入ろうとするなど許されるはずがない。

 洋品店主が明代を陥れたとするデマを右翼らに吹き込んだ矢野はすでに提訴されて100万円の損害賠償を支払っており、表立って洋品店を攻撃することはできない。右翼Mらは自らの判断で洋品店に行ったつもりらしいが、現実は矢野に踊らされ、矢野の身代わりとなって嫌がらせをしたにすぎない。矢野は一応、右翼らを擁護したものの、もちろん何かあった場合に矢野が表に出ることはない。

 さて上記①~③の記載について東京地裁はいずれも千葉の社会的評価を低下させるものと認定、右翼Mは「不特定多数には配布していない」「警察捜査に対して疑問を呈しただけ」などと主張したが、東京地裁は右翼Mの主張をいずれも斥け、右翼Mに対して10万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

「内部告発」を信じたM

 この判決に対して右翼Mはただちに控訴した。控訴理由書の中で注目されたのは、右翼Mが東村山デマ宣伝に参入したきっかけとなったのが「行動する保守」Aによる「内部告発」だったとする趣旨の内容が書かれていたことである(相当性の主張)。

 平成20年7月29日、「行動する保守」Aは八王子駅前において次のような演説を行った。



(「行動する保守」Aが主張した「内部告発」)

 なぜあえて私が今回この問題を取り上げるか、その最大の理由はですね、現職の警察官が私に内部告発をしたからであります。これだけは初めて明かします。現職の警察官は、

「自分たちは犯人を特定した、3名であった。しかし警察側から圧力があって、これを、捜査を断念せざるを得なかった」

 こうはっきりと断言しました。

「だから、Sさんたちがこの運動を時効前に国民運動として盛り上げてくれるならば、われわれはその全貌を明らかにする用意がある」

 このようにはっきりと断言したのであります。この件については、今日初めて明らかにさせていただきます。



 右翼Mはこの「行動する保守」Aが公表した「内部告発」と、同年9月1日に東村山駅前で行われた「朝木明代さん殺害事件を13年目の命日に市民に訴える」と称する街宣で〈主催者(筆者注=「行動する保守」Aと西村修平を指すとみられる)が明代の転落死事件について「殺人事件である」「創価学会の関与は間違いない」「万引きは捏造である」等々の演説を行った〉ことを相当性の根拠の1つとしていた。とりわけ「内部告発」について右翼Mは次のように述べている。



 現職警察官の内部告発があり、「行動する保守」Aは国民運動として全貌を明らかにする決意を述べている。かようなる決意のもとで展開された国民運動に対し、同人の主宰するインターネット上での呼びかけを見て、控訴人は9月1日の集会に参加したものであり……



「行動する保守」Aの発言だからといって、裏付け調査もしないまま事実と信じてしまう致命的な軽率さはともかく、右翼Mが東村山デマに引きずり込まれた大きな要因の1つが「行動する保守」Aによる「内部告発」だったことが推察できる。「意気に感じた」ということかもしれないが、市民に訴えるには裏付けが必要なのである。

 また浦安の行政書士とともに創価学会から提訴されていた裁判で右翼Mが、「内部告発」の中身が現職警察官の証言などによって立証されることを期待しており、「行動する保守」Aに調査状況を問い合わせていたことをうかがわせる内容の陳述書を提出したのはちょうど去年の今ごろである(平成22年12月21日付)。陳述書によれば、「行動する保守」Aは「関係者を通じて警察関係者との交渉で調査・聞き取りを継続している」と答えたようである。

 この時点で右翼Mは、「行動する保守」Aの説明に一縷の望みを託したのだろう。

(つづく)
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