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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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佐藤ブログ事件控訴審 第4回
 平成19年6月から7月にかけて、東村山市議、佐藤真和のブログに市民が投稿したこれらのコメントによって名誉を傷つけられたとして、東村山市議の矢野穂積と朝木直子(いずれも「草の根市民クラブ」)が同市議の佐藤真和を提訴していた裁判で平成23年12月21日、東京高裁は一審に続き矢野と朝木の請求を棄却する判決を言い渡した。

そもそもの発端は矢野らによる誹謗中傷

 矢野と朝木が問題としたコメントとは以下のとおりである。


 
〈他人を攻撃(=八つ当たり)する事で、心の虚無を埋めようとする方々とお見受けしました。心理学では「共依存」!? 「境界性人格障害」「攻撃性人格障害」……など幾つかの名を付けて分析・対処方法を研究しているはずです。〉

〈草の根の人たちは、病気なんです。他人を攻撃することで、自己のアイデンティティを保っているんですから。〉

〈この二人が市議として存在することが東村山の大問題ではないでしょうか。Aさんが挙げておられる心理学上の分類に「サイコパス」も追加させてください。〉(これはブログの運営者である佐藤が、コメントの一部に明らかに不適切と判断できる文言が含まれていたため、削除した上で掲載した)



 市民らは理由もなくこれらのコメントを投稿したわけではない。平成19年4月に執行された東村山市議選で新人の薄井政美が当選を果たした。ところが矢野と朝木は当選が確定するや否や薄井に対して「セクハラ市議」などとする誹謗中傷を始めたのである。薄井の前職を問題とするきわめて卑劣かつ執拗なものだった。

 これに対して市民の間から「職業差別だ」とする批判が巻き起こった。しかし矢野と朝木は薄井に対する誹謗中傷をエスカレートする一方、薄井を擁護し、矢野らを批判する市民に対して提訴を匂わせて脅すなど一般市民に対しても攻撃の矛先を向けたのである。

 薄井攻撃だけでなく、自分たちを批判する者たちに対しても際限なく攻撃の手を広げる矢野と朝木の姿を目の当たりにした市民は、世の中にこんな人間がいるのかと恐れおののき、さらに市議会議員として当選していることに驚きを隠せなかった。このことは、それまで「草の根」を何か市民の声を代弁するグループと思い込まされていた東村山市民の目を覚まさせもした。

 こうした矢野と朝木の、市民に対して常に優位に立とうとする姿勢は今に始まったものではなかった。今から16年前の平成7年4月に行われた東村山市議選で矢野と朝木は、当選した朝木が落選した矢野を繰り上げ当選させるために当選を辞退するという、前代未聞の議席譲渡事件を引き起こした。もちろん「草の根」グループは社会的な批判を浴びたが、彼らはいっさい非を認めず、自己正当化を続けたのみならず、彼らを批判した市民に対して告訴、提訴を繰り返したのである。

 矢野はいったん繰り上げ当選者となったが、それから2年後、最高裁が矢野の繰り上げ当選を無効とする判決を言い渡し、矢野は議会から放逐された。議席譲渡は民意を愚弄するものであるとして市民(「『草の根グループ』の議席の私物化を許さない会」)が闘い続けたことで民主主義が守られたのである。

 しかし現在もなお、矢野と朝木の口から市民に対する反省の言葉は聞かれない。彼らはいっさいの批判を受け付けず、非を認めることもない。それどころか逆に、彼らを批判する者、地位を脅かす者に対してはさまざまな嫌がらせを繰り返す。

 薄井問題でも矢野と朝木の対応は同じだった。一般市民が「提訴するぞ」といわれれば怯えるのが普通だろう。実際に、矢野と朝木から名指しで攻撃された市民の中には精神的に追い詰められたり、体調をおかしくした人さえいた。こうした矢野と朝木の特異な体質を知り、思い余った市民が佐藤のブログに正直な感想を述べたのだった。つまり今回の問題の本当のきっかけは、矢野と朝木による薄井に対する悪質な誹謗中傷にあったといえる。

「それなりの言動」を認定

 矢野と朝木の提訴に対して一審の東京地裁立川支部は請求を棄却する判決を言い渡した。まず東京地裁はブログに投稿されたコメントについて次のように認定した。

〈原告ら(矢野と朝木)が病気の一種であるパーソナリティ障害(筆者注=判決では「パーソナリティ障害」について、「精神病ではないとはいえ精神医学で取り扱われ、治療の対象となっている」と規定している)等を有するとの事実を表明したものと認めるべきである。〉

 また、提訴されたのが投稿者本人ではなくブログ運営者であるためプロバイダ責任制限法が適用されるとし、本件は「運営者が記載内容に真実性および相当性が存在しないことを知っていたか、知ることができたと認めるに足りる理由があった場合には名誉毀損が成立する」との認識を示した。コメントの投稿が自由なブログの運営者は、コメントの真実性を事前にすべて確認することは不可能だから、明らかな虚偽や悪質なコメントと判断できる場合を除き、責任を問われないようにするのがプロバイダ責任法の趣旨である。

 その上で東京地裁は、



〈被告ブログ掲示板の管理者である被告につき、(プロバイダ責任法)に該当する事由があったと認めることはできない。かえって、後記イ~オに説示するとおり、原告らにはパーソナリティ障害等であることを疑わせるそれなりの言動及び行動があったものである……〉



 と述べて彼らの請求を棄却した。判決文のこの一節で注目されるのは、東京地裁が後段で〈かえって、後記イ~オに説示するとおり〉として、判断の主たる根拠となったのが矢野と朝木がこれまでに行ってきた誹謗中傷の数々、あるいはかつて裁判所が彼らに対して行った珍しい認定だった(判決文中の「後記イ~オ」)ことをうかがわせている点である。

 その中には、矢野と朝木による薄井攻撃も含まれる。この点からも、問題となったコメントが投稿される原因が彼ら自身にあったといえるのではあるまいか。

(つづく)
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