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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

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朝木明代転落死・鍵隠蔽事件 第12回
「草の根」事務所の習慣

 朝木明代が転落死(万引きを苦にした自殺)を遂げた直後から、明代の万引き事件でアリバイ工作を共謀した東村山市議の矢野穂積と長女の朝木直子(同)が「なくなった」と騒いだ「鍵」をめぐる状況は本連載第3回~第11回までに述べてきたとおりである。これらの状況を総合すると、鍵が発見現場に移動する直前にあった場所は事務所のバッグの中だったと考えるのが自然なのではあるまいか。

 さらに矢野自身の記述が、明代の鍵が事務所に残されたバッグの中にあったのではないかとする推理を裏付けていた。当時の「草の根」事務所は、矢野か明代のどちらかが事務所にいる場合にはドアのロックを開けておく習慣だったようである。矢野は『東村山の闇』で次のように書いている。



九時過ぎて、私は、予定より少し遅くはなったが、その「自治会長会議」から「事務所」に戻ってきた。……「事務所」の前まで来ると明かりが点いている。彼女、原稿に奮闘中だな、と思って、ドアを開けようとしたが、開かない。カギが閉まっているので鍵を使ってドアを開けた。



 この記載の中で事務所に関しては、事務所に誰もいなかったこととドアがロックされていたことは事実である。矢野は「明かりが点いている」という理由で、事務所に明代がいると考え、そのままドアを開けようとしたと述べている。矢野がドアを開けようとするに至る一連の流れはきわめてスムーズで、まったくよどみがない。「草の根」事務所は、矢野か明代のどちらかがいる場合にはドアロックをしない習慣だったことがわかる。

 すると自殺当夜、明代が事務所に行き、その際すでに事務所に矢野がいたとすればドアはロックされてはいないから、明代は鍵を取り出す必要がない。そのとき、明代は鍵をバッグか上着のポケットに入れていたのだろう(まさか鍵を手に持って歩くことは考えられないから、その可能性は除外してよかろう)。

 事務所に入る際に鍵を取り出していないのなら、鍵はそのまま元あった場所にあるはずであるし、鍵が元あった場所とはすなわち明代が習慣的に鍵を入れていた場所であるとみて差し支えあるまい。明代が自殺を遂げた時点でバッグは事務所に置いたままで、転落した明代が鍵を所持していなかったことは証拠上明らかである(この点は矢野も認めている)。すると、明代の鍵が自殺現場に置かれる直前にあった場所として残るのはバッグの中ということになる。

 東村山署の事情聴取に応じた弟の供述によれば、「『バッグの中からなくなったものはない』と聞いた」という。この点からも、鍵は当初、バッグの中にあった可能性が高いのではあるまいか。

 明代の転落死に第三者が関与したとすれば、その第三者が明代の鍵をバッグの中から取り出した可能性もあろう。しかし捜査機関は、明代の転落死は自殺と結論付けており、第三者が関与した形跡さえうかがえない。一方で矢野は、事務所に帰ると明代のバッグが置きっぱなしになっていたとし、そのバッグの中だけでなく、財布の中まで覗き、金額まで確認するという異常な行動をとった事実がある。

 平成7年9月1日、明代は午後7時過ぎにバッグを持って自宅方面に歩いているのを目撃されており、矢野が事務所に戻った時間帯には、明代はまだ自宅から自殺現場周辺を独りで歩いていたことが判明している。この事実は、9時19分に明代が事務所に電話した際、「何者かに拘束され、強要されていた」とする矢野の主張、あるいは「自宅からの拉致説」を否定している。

 するとやはり、矢野が事務所に戻った時間帯に、明代のバッグが事務所にあったとみるのはきわめて不自然なのである。したがって、矢野が明代のバッグの中を覗いた時間帯はもっと後だった可能性が高い。

沈黙を破った矢野

 ところが矢野と朝木は、千葉が西村修平との裁判で鍵発見の状況を明らかにすると、西村に代わって反論した。朝木明代の自殺をめぐる「行動する保守」関連裁判で、これほど具体的かつ詳細に言及したのは初めてだった。それが本件で問題とされる記事である。問題となった記事を確認しておこう。



(記事1)

決定的事実がついに判明! ★副署長チバが、「自殺説」を自ら全面的に否定! そして「何者が何の目的で置いたか解明できていないが警察犬が帰った後に朝木明代議員の鍵束が置かれた可能性がある」(チバ陳述書)などとヌケヌケ言っているが、解明できるはずがないのだ! 唯一最大の殺害犯に直結する物証(鍵束)を、わずか1週間で単なる「遺失物」扱いで遺族に返している!捜査をする意思のなかった何よりの証拠だ。
……

 なぜ副署長チバは、捜査をしなかったか!? ……副署長チバ、もう逃げ口上は無理なのだよ。

(記事2)

元副署長チバが、決定的事実を認める!  ★「警察犬が帰った後に朝木明代議員の鍵束が置かれた可能性がある」(チバ)⇒チバ「自殺説」を自ら全面的に否定! ★決定的事実を知りながら、なぜ、今まで一度も公表しなかったか !! ⇒ 証拠事実の隠匿は明らか!  ★やはり知っていた! ⇒「自殺説」を木っ端微塵にし、高裁7民判決も吹き飛ばし、殺害事件を決定付けた重大自白。▼副署長チバは、捜査責任者として詳細を全面自供し事実隠匿の責任をとりなさい! ▼警察内部からの事件捜査関係者の告発を、強く呼びかけます。



 明代が自殺を遂げた夜の鍵をめぐる客観状況をふまえて本件の記述を読むと、あらためて矢野がいかに「他殺」の結論を急ぎ、鍵を置いたのが「殺人犯」であると宣伝しようとしているかがよくわかるのではあるまいか。矢野は自殺現場から発見された鍵について「殺人の証拠」と位置付けている。言い換えれば、鍵を置いたのは自分ではないと主張しているに等しい。

 千葉が鍵の発見状況を公表したことによって、明代の鍵を転落現場に運んだのが明代以外の人物であることが特定された。しかし矢野がここで主張するように、明代の鍵を現場まで運んだ人物が明代の「殺害犯人」といえるかといえば、「殺害犯人」がわざわざ関係者が鍵を捜している時間帯に現場に舞い戻り、おしぼりの間に押し込むといったリスクを侵すとは思えない。そもそも隠蔽すべき「殺人事件」そのものが発生していない状況下において「鍵発見の事実」は「殺人事件の証拠」ではあり得ない。

 まして「おしぼりの間に入っていた」という発見状況を公表していなかったからといって、千葉が「殺人事件の証拠である鍵発見の事実」を隠匿し、それによって「殺人事件」を隠蔽したと断定するのはやや無理があるのではあるまいか。

(つづく)
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