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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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朝木明代転落死・鍵隠蔽事件 第16回
東村山署と千葉の認識

 明代の鍵が現場捜索後に発見されたことについて、答弁書で矢野は、

〈単に落ちていたのではなく、「カゴに入った使用済みのおしぼりの間に」「何者か」によって、「入れられていた」のである。〉

 と、鍵が明代以外の第三者によって意図的に隠されたものであることを認めている。当然、ここで矢野がいう「第三者」とは矢野以外の第三者であることが前提である。この点についても千葉は平成23年9月6日に提出した準備書面で反論している。

 反論に際して千葉はまず(千葉個人の見解ではない)当時の東村山署の認識を次のように述べている。



(「明代の鍵」についての東村山署の認識)
 
 記者からの鍵に関する質問に対しては原告が対応し、鍵の捜査結果に基づいて、「何者が何の目的で置いたかは解明できていない。何者かによる捜査攪乱が目的とみている」と発表したとおり、当時の警察及び原告は、捜査攪乱を目的とする者は自殺を他殺と強調しなければならない立場にある者、つまり、被告矢野であると推測したが、確たる証拠もなかったことから、発表の際には、何者かについては言及しなかった。



 東村山署と千葉が鍵を現場に置いたのが「犯人」とは考えなかったのは、まず明代の遺体の状況および現場の状況から第三者が関与した殺人事件とは判断しておらず、鍵が発見されたのが現場の捜索後だったことがその理由である。殺人事件でない自殺に犯人は存在せず、したがって鍵を置いたのが犯人であることはあり得ない。現場の捜索後に発見された鍵が、明代が隠したものである可能性もない。

 前日の9月1日夜、明代が鍵を所持していた事実は動かない。その鍵が、明代が自殺を遂げ、警察による捜索終了後以降に現場ビル2階に存在したという事実は、明代以外の何者かが関与しなければ起こり得ない。

 鍵を置いたのは、明代の鍵を入手できる機会と、あえて現場にその鍵を置く動機を持つ人物である。「犯人」が存在しない以上、鍵の移動に「犯人」が関与した可能性はないし、存在しない「犯人」に鍵を置くいかなる目的もあり得ない。すると、鍵を入手する機会と現場に鍵を置く動機を持つ人物は、それまでの明代を取り巻く状況を考えると矢野(あるいは朝木)以外には考えられない。

「他殺」にする必要があった矢野

 自殺を遂げる直前の明代の状況とは、平成7年6月19日に犯した万引きによって書類送検され、4日後に東京地検による取り調べが迫っていたことに尽きよう。明代とともにアリバイと冤罪を主張していた矢野にも呼び出しがきていた。

 明代はマスコミに向かって闘うポーズを見せていたから、その明代が自殺したということになれば、世間は「やはり万引きは事実だったのか」とみるのは明らかだった。明代とアリバイ工作を共謀し、万引き被害者に被害届を撤回させようと脅していた矢野とすれば、明代は自殺ではなく「殺された」のでなければならなかった。これが、千葉が準備書面で述べている「自殺を他殺と強調しなければならない立場にある者」の意味である。

 明代の死が「自殺」と認識されることは明代の万引きもまた事実だったと認識されるだけではすまない。議席譲渡という脱法的手段によって市議の椅子を手に入れた矢野もまた、万引きという犯罪の隠蔽に関わった上、市民を騙した人物であると認識されよう。明代の長女、朝木直子は万引き市議の娘である。議席譲渡事件とはやはりそれなりの者たちによって引き起こされたものだったのだと市民は理解するだろう。

 矢野と朝木がそうなることを恐れたとしてもなんら不思議はない。現場の状況はどうみても「自殺」だった。しかし通常の歩行経路ではない場所から明代の持ち物が発見されれば、少なくとも「不自然な出来事」とはなり得る。またそれを「自殺を否定するもの」と騒ごうと思えば騒ぐこともできよう。実際になぜか矢野と朝木は警察から遺留品を返還される以前に明代が鍵を持っていないことを知っていて、「鍵がない(だから他殺だ)」と騒いだのである。

 本件で千葉が問題とした記載は、「千葉が殺人事件の証拠(=鍵発見に関わる事実)を隠蔽した」というものである。明代の転落死事件が殺人事件ではない上に、鍵が現場捜索後に発見された事実は平成7年の時点ですでに公表しているから、上記記載は明らかに事実に反しよう。

 その上で千葉は準備書面において、鍵発見の事実が事件性に関わるかどうかではなく、まったく別の事実を物語っていることについて主張している。すなわち東村山署と千葉が平成7年の時点で考えていた事実、「鍵を置いたのは矢野ではないか」という疑いについてである。千葉はこの主張について、「千葉が殺人事件の証拠を隠匿した」とする矢野の主張に反論する上で必要不可欠であると考えたのだろう。

 千葉はまず「鍵に関する認識」として次のように述べる。



(鍵に関する千葉の認識)

 被告矢野は右翼を利用して謀殺説を喧伝し、それまで謀殺の有力証拠と位置づけていなかった鍵束に関し、本件記事において「謀殺の唯一の物証である」と主張した。そして、答弁書において被告矢野は、捜査結果に対して悉く否定していたにもかかわらず、鍵束を置いた人物を特定しなかった捜査結果については肯定するという異様な反応を示した。そこで原告は、再度、被告矢野が説明する事務所内の様子と鍵束に関連する主張を分析・検討した。その結果、被告矢野が事務所にあった鍵を自殺現場に置いた可能性が高いと判断した。



 千葉は続いてその理由について詳細に述べている。次回以降で紹介していこうと思う。

(つづく)
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