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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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朝木明代転落死・鍵隠蔽事件 第24回
〈千葉「自殺説」を自ら全面的に否定! 決定的事実を知りながら、なぜ、今まで一度も公表しなかったのか!! ⇒証拠事実の隠匿は明らか!〉

〈元副署長チバは、捜査責任者として詳細を全面自供し事実隠匿の責任をとりなさい!〉

 これらの記載について東京地裁は第5回口頭弁論で「『千葉は故朝木明代の他殺の証拠を隠匿した』との事実摘示」であるとの認識を示し、矢野と朝木に対して真実性・相当性の主張・立証をするよう求めた。それまで矢野は「『千葉が最近になって鍵が発見された状況について初めて明らかにした事実』に基づく意見・論評である」と主張していたが、裁判官の要請に対して「仮定抗弁を行う」と答えた。

 記事による名誉毀損にあっては「事実摘示」か「論評」かによって求められる立証範囲が大きく異なる。これまで矢野が主張していたように本件記事が「論評」と認められれば、矢野のいうとおり「千葉が最近になって初めて鍵発見の状況を明らかにした」という前提事実を立証すればいい。しかし「事実摘示」ということになると、「千葉が明代の他殺の証拠を隠匿したという事実」の真実性・相当性を立証しなければならない。

 被告が「意見・論評」であると主張している本件において、裁判官が「事実摘示」か「論評」かについてどんな心証を持っているかはきわめて重要な分岐点なのだった。したがって第6回口頭弁論の焦点は、「千葉は故朝木明代の他殺の証拠を隠匿した」との事実摘示に対して矢野がどのような真実性・相当性の主張・立証を行うのかという点にあった。

誤導しかねない加筆

 矢野が「仮定抗弁」を記載した準備書面を提出したのは第6回口頭弁論の9日前である。一見して、私はまずその体裁に驚かされた。原告・被告ともに裁判所が前回口頭弁論前に示した整理案について意見を求められていた。ところが矢野は、たんに意見を述べるにとどまらず、裁判官が作成した整理案を修正したものを提出したのである。その整理案の中に裁判官から要請された「仮定抗弁」を追加するかたちの準備書面となっていた。

 裁判官の整理案は判決文における判断の前提となる部分に似ていた。矢野としては整理案がこのまま「判断」の前提となることに不満な部分があったとみえた。矢野は裁判官が作成した整理案の体裁のまま修正、加筆していたが、その中には第三者からみて踏み込みすぎではないかと思われる箇所もあった。

 原告・被告双方のこれまでの主張の整理に明らかな事実誤認などがあり、その部分を修正したというのならまだわかる。ところが矢野は、これまでの双方の主張などに基づく裁判官の認識・整理に対してまでも修正を加えていたのである。裁判官の認識そのものに立ち入るもので、場合によっては裁判官の判断に迷いを生じさせたり、影響を与えかねないと懸念される加筆や改変、さらには事実の書き換えまであった。

 たとえば「朝木明代転落死事件に対する東村山署の処理経過」について裁判官は整理案の〈「第3 当事者間に争いのない事実」の(2)〉で次のように整理していた。



(裁判官整理案における東村山署の処理経過)

 東村山署は本件転落死事故を、被疑者不詳の殺人被疑事件として立件し、同年12月22日、東京地方検察庁八王子支部検察官に送致した。送致を受けた検察官は、平成9年4月14日、訴外明代が何者かに殺害されたことを示す証拠は得られず、訴外明代は自殺した可能性が高いと判断し、同被疑事件につき公訴を提起しない処分をした。



 裁判官の整理には何の問題もないと思うが、矢野は上記整理案に次のような一文を加筆している。



(矢野の加筆部分)

 前記不起訴処分決定の際、訴外朝木明代の遺体に対する司法解剖は1年半前になされていたが、嘱託された事項に関する死亡解剖鑑定書は作成されていなかった。



 矢野の意図は明確ではないものの、これまでの矢野の主張からすれば、「司法解剖鑑定書が作成されていない時点での不起訴処分の決定は十分な根拠に基づくものとはいえない」と主張するための伏線にしたいように思える。そうでなければ、不起訴処分決定の際に司法解剖鑑定書が作成されていなかったことをあえて加える必要もなかろう。

 事実としても、司法解剖を行った時点で解剖医による判断は立会い警察官に伝えられており、警察官は「司法解剖立会い報告書」を作成して地検に送致している。したがって当時、司法解剖鑑定書が作成されていなかったことは、東京地検が公訴を提起するかしないかの判断をする上でなんらの影響もなかったのである。

 地検の決定の際に司法解剖鑑定書が作成されていなかったのは事実だが、そのことを記載するなら、司法解剖鑑定書に代わるものとして「司法解剖立会い報告書」が作成され、送致されていた事実も記載すべきだろう。そうでなければ誤解を生じかねない。

過去の宣伝事実を書き換え

 事実の書き換えもあった。裁判官は「第3 当事者間に争いのない事実」の中で「3 被告らの言論活動等」として次のように整理していた。



(裁判官による「3 被告らの言論活動等」)

 被告らは、訴外明代が死亡した直後から、自らが編集、発行する「東村山市民新聞」での記事等を通じ、訴外明代は政敵に殺害された可能性があるとの見解を示し、捜査機関の捜査活動や捜査関係者の言論等を繰り返し批判した。被告らは、本件鑑定書の内容を知った後も、同鑑定書で示された訴外明代の上腕部の皮下出血等は、第三者による殺害を示唆するものであるとして、前記と同様の批判活動を繰り返した。



 そのとおりであるか、事実に比較して穏やかに表現しているといえる。ところが矢野はこの部分について事実を書き換えた。「政敵」の箇所を「何者かに」と改変したのである。明代の自殺直後、朝木が「創価学会に殺された」と騒いだ事実は裁判所も認定しており、「東村山市民新聞」でも繰り返し「創価学会の関与」を匂わせた。

 その結果、朝木の発言が問題となった『週刊現代』事件では講談社とともに200万円の支払いと謝罪広告の掲載が命じられ、『東村山市民新聞』事件でも200万円の支払いと謝罪広告の掲載が命じられている。矢野としてはこれら敗訴の前提事実をなかったことにしようとしたのだろうか。

 いずれにしてもこれらの修正、改変は「第3 当事者間に争いのない事実」の部分に対して行われたものだから、当然、矢野の修正・改変がこのまま受け入れられることはないとみられる。

(つづく)
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