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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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第2次「行動する保守」事件 第12回
「行動する保守」Aだけになった「真相究明」活動

 川越での裁判終了後、「行動する保守」Aが午後3時から東村山駅前で街宣を行うというので、私は千葉とともにそのまま東村山へ向かった。街宣内容はともかく、「行動する保守」Aや矢野穂積、朝木直子のデマ宣伝を妄信した支援者が朝木明代の万引き現場である洋品店に押しかける可能性があると考えたからである(街宣内容だけなら、「内部告発」が与太話であることが明らかになった今となってはわざわざ出向く必要もない)。参加者の誰かが万引き被害者に危害を加えるようなことだけは止めさせなければならなかった。

 定刻20分ほど前に駅前に着くと、すでに「行動する保守」Aとその弟子ら支援者が集まっていた。ほぼ同数の5、6名の公安とみられる人影が交番付近で待機していた。またわれわれ以外にも、万引き被害者を心配した市民が駆けつけていた。千葉は交番に立ち寄って警戒を要請すると、洋品店へ向かった。

 重鎮自ら呼びかけた効果か、私や千葉の予想の倍近くの支援者が集まった。しかし平成20年9月1日の街宣を共催した「在日特権を許さない市民の会」の桜井誠や「主権回復を目指す会」の西村修平、右翼Mの姿はもうない。彼らは少なくとも「行動する保守」Aが主張した「内部告発」がどれほど眉唾なものであるかに、さすがにもう気がついたのだろう。

 とりわけ右翼Mは110万円の支払いを命じられた裁判で「内部告発」に一縷の望みをかけたフシがうかがえるが、「行動する保守」Aは「調査を継続している」(右翼Mによる)などと甘い期待を抱かせただけでなんらの「調査」もしなかった。そもそも「行動する保守」Aの陳述書における記載(「本連載」第11回)を見れば、追跡調査などできるはずのない代物であることは歴然である。

 平成20年の街宣では「行動する保守」Aと並んでプラカードを示しながら千葉の責任を追及する演説を行った西村修平も、(本心はともかく)千葉の主張を全面的に受け入れ、ブログの記載を削除した。西村や右翼Mらとともに洋品店襲撃事件に加担した当時の西村の腹心は西村よりも先に千葉に謝罪するとともに、洋品店に押しかけた行為についても真摯に誤りだったことを認めている。一方重鎮の「行動する保守」Aは、「内部告発」について謝罪はもちろん撤回もせず、ただほとぼりが冷めるのを待つという卑劣な態度を取り続けている。

矢野も近寄らなかった「内部告発」

「内部告発」に信憑性が毛ほどでもあるとすれば、矢野と朝木が関心を示さないはずがない。それに警察官が「行動する保守」Aが聞いたとするような事実を把握していたとすれば、平成7年以後「真相究明活動」を行っている矢野と朝木に伝えられなかった方が不自然である。矢野には「内部告発」はなかったのか、平成20年8月7日、私は矢野に直接聞いた。

――「内部告発」があったそうですが。

矢野  何焦ってんの?

――先生のところには「内部告発」はなかったの? 「行動する保守」Aのところにあって先生のところにないのはおかしいですよね。

矢野  お前には用がないんだよ。

「内部告発」の内容が事実なら、真相究明活動においてきわめて重大な事実となろう。「内部告発」があったのなら「あった」と答えればいいだけの話である。すると矢野の回答は、矢野には「内部告発」はなかったものと理解してよかろう。それよりもむしろ、矢野が「内部告発」に関心を示さず、それどころかいっさい触れようともしないことはさらに不自然だった。

 平成8年に矢野は『週刊宝石』の取材に対して次のようにコメントしている。

「『朝木氏が4人の人にビルに連れ込まれるのを見た』……など、こちらには新たな話が集まっています」

 矢野のいうこの情報は出所不明で、その後矢野と朝木が追跡調査した形跡はまったくない。また当時、東村山署に匿名で同様の内容に加えて「創価学会の犯行だ」と断定するタレ込みがあった。千葉が「その際になぜ110番しなかったんですか」「なぜ創価学会員だとわかるんですか」と聞くと、電話の男はこう怒鳴って、一方的に電話を切ったという。

「ばかやろう。お前も創価学会から金をもらっているのか」

 捜査結果からみても男の反応からみても、このタレ込みが捜査の攪乱を目的としたガセ情報であることは明らかである。こんなデマを流す者がそうそういるはずもないから、矢野がコメントした内容と出所は同じである可能性が高い。

「行動する保守」Aが朝木の自殺とは無関係の警察官から「内部告発」の話を伝聞として聞いたのが仮に事実としても、その警察官が聞いたとする警察官が、矢野がコメントした記事を読んだだけである可能性もないとはいえなかった。むしろ「行動する保守」Aが「内部告発」の内容を追跡しようと思うのなら、矢野に聞いた方が早いのではないかという気がする。

 いずれにしても少なくとも矢野にとって「行動する保守」Aのいう「内部告発」の内容は初めて聞く話ではなかった。しかも矢野はすでにそれがデマであることまで知っていたと考えれば、矢野がまったく関心を示さなかった理由もわかるのではあるまいか。なお、矢野がなぜ「内部告発」の内容がデマであることを知っていたのかは定かでない。

横断幕がみてきた離合集散

 この日、「行動する保守」Aは平成20年9月に行った最初の街宣当時の横断幕を用意していた。横断幕に記載された〈創価学会の「疑惑」に沈黙するな! 東村山女性市議・朝木明代さん謀殺事件の徹底究明 創価学会・公明党の政教一致は憲法違反だ〉というタイトルは当時のままである。

 しかし横断幕の右下に並んでいた4つの協賛団体のうち「主権回復を目指す会」と「在日特権を許さない市民の会」、その後一時的に協賛団体として名を連ねていた「日本を護る市民の会」「政経調査会」の名は白く汚れたような塗料で塗り潰されて「せと弘幸blog『日本よ何処へ』」と「NPO外国人犯罪追放運動」の名前が記載され、新たに「政教分離を求める会」の文字が書き加えられていた。

 平成24年1月26日の時点ではこの横断幕の協賛団体は「政経調査会」と「主権回復を目指す会」の2団体で、「行動する保守」一行を東村山デマに引きずり込んだ張本人である「行動する保守」Aの名前は消えていた。その半年後、西村と右翼Mの団体名が消え、「行動する保守」Aの名前が記載されたのである。

 この協賛団体のめまぐるしい変遷は、「行動する保守」内の離合集散と東村山デマをめぐる各団体の状況や距離感を反映しているようできわめて興味深い。この日記載されている3団体はいずれもいうまでもなく「行動する保守」Aが関与する団体であり、今回の街宣に他の新たな賛同者があったわけではないことがうかがえた。平たくいえば、「内部告発」に乗せられた他の団体がすべて手を引いたということになろうか。

 ただ街宣活動参加者の顔ぶれをみると、西村の配下の者や他団体と近い関係にあるとみられる者も含まれているようだった。西村のところで不要になった横断幕の返還に来たのだろうか。いずれにしても「行動する保守」の人間模様も一般社会同様、単純に割り切れるものではないらしい。

(つづく)
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