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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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佐藤ブログ事件 第8回
万引き被害者の提訴を揶揄

 佐藤が3つのコメント内容には真実性・相当性があるとして提出した証拠と記載内容は以下のとおりである。改めて紹介しておこう。

①「東村山市民新聞」第84号(1997年5月発行)

〈飛んで火に入る虫?〉〈「真犯人の指紋のついたTシャツのビニールカバーを保管もしないで、なぜ物的証拠もなしに朝木議員をTシャツ万引きの犯人扱いしたの」と指摘した本紙を女洋品店主が提訴。本人尋問ができ、逆に手間省け。〉

(筆者注)

 洋品店主(朝木明代の万引き被害者)が矢野穂積と朝木直子を提訴したのは平成9年4月1日である。なお矢野は「東村山市民新聞」では被告を「本紙」と記載しているが、万引き被害者が「本紙」を提訴した事実はない。提訴されたのは矢野と朝木である。彼らはその事実をぼかそうとしたものと思われる。

 平成7年6月19日、店主は朝木明代に万引きされたとして東村山警察署に被害届を提出、東村山署は目撃者の証言を得た上で同年6月30日、明代に任意出頭を求め、第1回目の取り調べを行った。普通なら、警察に被害届が出されたことを知った時点で観念するところである。ところが明代は警察に対して犯行を否認する一方、矢野穂積と共謀して被害者に対する威迫や嫌がらせを繰り返した。

 最初の取り調べ当日の夜には早くも洋品店を訪れ、矢野が「証拠もないのに訴えると罪になる」などと言い残した。矢野は裁判でその発言の存在そのものを否定したが、東京高裁は〈(矢野の主張は)事実に反するものと言わざるを得ない〉と矢野が店主を脅そうとした事実を認定している。その後も明代が洋品店に現れたり、執拗かつ威圧的な電話をかけるなどの嫌がらせを繰り返した。

 矢野と朝木は上記の実力による威迫行為に加えて、「東村山市民新聞」による情報操作を企てた。それが被害者が提訴した記事だった。提訴対象となった記事は以下のとおりである。



(平成7年7月19日付 第67号)

(タイトル)

〈だれの「陰謀」?〉

(本文)
〈東村山駅そばの店主が、こともあろうに「朝木議員が万引きした」などと警察に届出を出した。朝木議員には完璧なアリバイがある。警察はどう事後処理する考え?〉

※筆者注=被害者の店を明確に特定できる写真も掲載している。

(平成7年8月5日付 東村山市民新聞速報版)

〈朝木議員がこともあろうに「1900円のTシャツ」を万引きしたなどとデッチ上げた〉

〈「デッチ上げ」に暗躍しているのは創価公明集団だ〉

(平成7年8月15日付 東村山市民新聞速報版)

〈店主は聖教新聞をとっていた!!〉

(平成7年9月27日付 第68号)

(タイトル)

〈人権侵害のぬれぎぬ〉

(本文)
〈万引きの濡れ衣を着せた〉

〈「万引き」だと騒いでいる側は、以前から顔見知りの人物を証人にして証言させている〉

〈「万引き」のデッチ上げに暗躍した〉

(平成7年10月18日付 第69号)

(タイトル)

〈どちらが自作自演?〉

(本文)
〈朝木明代が「1900円のTシャツを万引きした」などととんでもない被害届を駅前交番に出した洋品店の女店主〉

〈まさか、決定的な証拠品のビニールカバーを店主や警察が処分したり、これが消えてたりしないでしょうネ。これは立派な「証拠隠滅」ですよ。〉

〈問題の女店主は……現場で朝木であることを全く確認していないのに、「犯人は朝木だ」と言いふらしているのです。〉

〈以前からの知り合いの人達の証言だけで明代を犯人扱いした女店主〉

(平成7年11月15日付 第70号)

(本文)

〈まさか決定的な証拠を保管もしないで無関係の朝木議員を犯人扱いし、警察へ駆け込んだというのなら取り返しのつかない人権侵害をしたことになる〉

(平成8年6月19日付 第71号)

(本文)

〈万引きねつ造から1年〉

〈「被害届」を出した女店主は決め手もないのに「朝木議員に間違いない」などとよくぞ言ったものです〉



 上記の表現を総合すれば、「洋品店主は創価公明と結託し、朝木明代を陥れるために証拠をねつ造して万引き事件をデッチ上げた」と主張するもので、「著しく名誉を毀損するもの」であるとして店主は提訴した。被害者にとって、明代に万引きされた上に、脅した相手である矢野からさらに「万引き事件を捏造した」と宣伝されるという状況がどれほどの精神的ストレスだったか、心中を察するに余りある。

 提訴することで再び証言台に立たされる可能性もある。しかし店主はあえて提訴に踏み切った。相当の覚悟を決めたということである。これに対して矢野は「東村山市民新聞」で〈飛んで火に入る虫?〉〈本人尋問ができ、逆に手間省け〉と被害者を揶揄し、挑発したのだった。

真実性も相当性も主張しなかった矢野

「東村山市民新聞」第84号では〈(店主は)物的証拠もなしに朝木議員をTシャツ万引きの犯人扱いした〉とも記載している。するとこの記事を読んだ読者は当然、矢野が裁判で「洋品店主は創価公明と結託し、朝木明代を陥れるために証拠をねつ造して万引き事件をデッチ上げた」とする事実の真実性・相当性を主張・立証するものと考えただろう。

 しかし事実はそうではなかった。矢野は裁判で、真実性の立証対象は「原告が本件万引き事件をねつ造した事実」ではなく「本件各記事に記載され摘示された具体的事実の主要部分や論評の基礎となる前提事実の主要部分である」などと常人にはきわめて難解な主張を行い、裁判所のたび重なる求釈明にもかかわらず〈被告らとしては、「原告が本件万引き事件をねつ造した事実」が真実であること及び被告らが右事実を真実と信じるについて相当な理由があったことについては主張立証しない。〉と述べ、現実に立証しなかった。

 裁判における主張から振り返れば、〈飛んで火に入る虫?〉〈本人尋問ができ、逆に手間省け。〉などとする「東村山市民新聞」における矢野の主張はただのハッタリか万引き被害者に対する揶揄、挑発だったと評価されても仕方ないのではあるまいか。いずれにしても、朝木明代が万引きを苦に自殺を遂げたあともなお「万引き捏造」を主張し、謝罪するどころか万引き被害者をあざ笑うこの記事を、佐藤が投稿を削除しなかった理由の1つとして主張したこと、また東京地裁立川支部が佐藤の主張には理由があると認めたこともうなずけよう。

 なお万引き被害者が矢野と朝木を提訴した裁判で東京地裁は平成12年11月29日、「東村山市民新聞」の一連の記事について〈原告が、創価学会や公明党と共謀の上、本件万引き事件をねつ造して故明代を罪に陥れようとしていると主張し、右事実を摘示したものと解釈するのが相当である。〉などと認定して矢野の難解きわまる主張を排斥、矢野と朝木に対して100万円の支払いを命じる判決を言い渡し、確定している。

「鉄砲玉」にさせられた「行動する保守」一行

 余談だが、この判決から8年後の平成20年9月1日、矢野の主張を鵜呑みにした「行動する保守」と称する珍しい集団が万引き被害者の店に大挙して押しかけたことは記憶に新しい。彼らは被害者の店の前で「万引きのでっち上げを許さないぞー」「洋品店○○(店の実名)の万引きでっち上げを許さないぞー」「ブティック○○(店の実名)の万引きでっち上げを許さないぞー」「朝木明代さんの謀殺を許さないぞー」「万引きでっち上げの店○○(店の実名)を許さないぞー」「創価学会の万引きでっち上げを許さないぞー」「万引きでっち上げの店を許さないぞー」などとシュプレヒコールを繰り返した。

「行動する保守」らはこのとき、矢野がかつて同じ内容の宣伝をめぐって提訴され、真実性・相当性の主張・立証を放棄していた事実、100万円の損害賠償を支払った事実を知る由もなかったのだろう。だから矢野はもう、万引き被害者に対して「万引きを捏造した」とはいえないのである。しかし矢野の能弁に乗せられた「行動する保守」らは、矢野の身代わりとなって被害者に罵声を浴びせた。いわゆる鉄砲玉にさせられたと言い換えてもよかろう。「行動する保守」らが仮に提訴されていればどうなったかは、あらためていうまでもあるまい。

(つづく)
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