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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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「セクハラ市議」名誉毀損事件 最高裁判決後(その7)
最高裁決定を無視した独自の「判決」

 放送には確定判決の捏造だけでなく、裁判所の判断を否定し、自ら法的判断を行った箇所がある。裁判所は「薄井には職安法違反の疑いがある」とする矢野の主張の前提には「真実であると信じるについて相当の理由がない」として名誉毀損が成立すると結論付けた。しかしこれに対して放送は次のように自らの判断を示し、最高裁の判断を否定したのである。



(「職安法違反」に関する放送の見解)

 薄井さんはいまだ摘発を受けていないとしても、求人誌ゆかいライフを作成頒布する行為に関与した疑いが強く、職安法63条2号に違反する文書募集の共同正犯、少なくともその幇助犯に当たる疑いが強いということになります。



 最高裁で自らの主張が認められなければ、今度は公権力の及ばない法廷外(多摩レイクサイドFM)で独自の「判決」を下そうということのようにみえる。法廷が多摩レイクサイドFMなら、裁判長は矢野穂積だろうか。「朝木明代は殺された」とする主張が裁判所でことごとく排斥されたあと、矢野穂積が朝木直子と『東村山の闇』を出版して裁判所の判断を否定したことに似ていよう。公的判断がいっさい及ばないのをいいことに確定判決を覆そうとするのは矢野の常套手段である。

 ここで放送が主張しているのは、「薄井が職安法63条2号違反の共同正犯あるいは幇助犯という刑法上の犯罪者である(疑いが強い)」ということである。仮に提訴された場合には、多摩レイクサイドFMは「薄井が職安法63条2号違反の共同正犯あるいは幇助犯という刑法上の犯罪者である(疑いが強い)」ことの真実性・相当性を立証しなければならないが、その根拠については上記結論の前に説明していた。その説明を前段と後段に分けて確認しよう。



(放送が説明する「薄井が職安法63条2号違反の共同正犯あるいは幇助犯という犯罪者である(疑いが強い)」根拠=前段)(※筆者注=放送にはないが、便宜上、段落の頭に○数字を付した)

①……薄井さんが出向したシーズ東京の業務というのは、求人誌ゆかいライフという特殊性風俗雑誌を発行して違法に女性従業員を募集しているなどの理由で第一審判決も次のように「職業安定法違反の疑いが強い」と認定しているからです。薄井さんがこのシーズ東京社で取材や編集などの仕事をしている場合には違法の疑いの強いゆかいライフの発行に関与している疑いが強いことになるからです。

②つまりシーズ東京社は、風俗営業等の規制及び業務の適正化に関する法律2条5項が定める性風俗関連特殊営業つまり特殊性風俗のうちソープランド及びヘルス、デリバリーヘルスについて営業内容等の紹介等を目的とする特殊性風俗情報誌マンゾク及びこれら特殊性風俗の女性従業員募集等を掲載する特殊性風俗求人誌ゆかいライフを取材の上、記事を編集する等の業務を行っていました。第一審判決も事実の認定をしていますが、ソープランド等においては実態として売春が行われており、デリバリーヘルス等においては実態として手淫、口淫等の売春類似行為が行われており、薄井さんもこの事実を知っていました。

③第一審判決は、風営法ではこれら特殊性風俗について、人の住居にビラ等を配り、または差し入れる方法で広告又は宣伝することを禁止しており、情報誌マンゾク及び求人誌ゆかいライフはその内容からこれらの規定により配布が禁止される文書図画に当たる可能性が高いと認めています。

④さらに職業安定法63条2項は、公衆○または公衆道徳上有害な業務につかせる目的で職業紹介、労働者の募集もしくは労働者の供給を行った者又はこれらに従事した者を1年以上10年以下の懲役又は20万円以上300万円以下の罰金に処することを規定しています。したがって判例上、特殊性風俗は職安法63条2号の公衆道徳上有害な業務に該当しますから、求人誌ゆかいライフを作成頒布する行為はいまだ摘発を受けていないとしても、職安法63条2項に違反する文書募集の共同正犯、少なくともその幇助犯に当たる可能性が高いことをはっきりと示しています。この点も第一審判決は認めているのです。



 改めて確認しておくと、放送が主張する「職安法違反」とは、具体的には「薄井が出向していたシーズ東京社が発行していた特殊性風俗求人誌ゆかいライフは職安法63条2号に違反するものである可能性が高く、薄井がその取材や執筆等をしていたとすれば共同正犯、少なくともその幇助に当たる」ということである。

 上記①~③ではシーズ東京社が発行する雑誌の性質および判例に基づくその法的位置付けをまず説明しようとしているものと理解できる。説明の中には、矢野がアナウンサーとして使っている女子大生に読ませるのははばかられるような専門的な語彙も含まれていた。「職安法違反」の説明をするのに不可欠な要素とも思えないが、薄井が関わっていた業界のイメージをより濃密に伝えるには必要と、原稿作成者は考えたのだろう。

 ここまでの説明では聴取者にとって、薄井が出向していた会社がどれほど性風俗と密接な関係にあったか、また会社の発行する雑誌の取材対象が実態としてどんな業界で、薄井もその業界の実態を知っていたことがまず印象付けられる。その上で、④シーズ社が発行していた求人誌ゆかいライフを作成頒布する行為は違法性が高く、それは一審も認めていると説明している。

 一審は確かに「事案の概要」の「2 争いのない事実等」において次のように記載している。

〈判例上、前記特殊性風俗は、職安法63条2号の「公衆道徳上有害な業務」に該当するから、求人誌ゆかいライフを作成・頒布する行為は、いまだ摘発は受けていないとしても、職安法63条2号に違反する文書募集の共同正犯、少なくともその幇助犯に当たる可能性が高い。〉

 ただし本件で争点となっているのはシーズ社の業務そのものでも求人誌ゆかいライフの法的位置付けでもなく、薄井に「職安法違反(の疑い)」があったかどうか、すなわち薄井がゆかいライフにどう関与していたかである。ここまでの説明ではまだ「薄井がその取材や執筆等に関与したかどうか」には至っていない。

(つづく)
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