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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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『週刊現代』事件 第3回
具体性か悪質な嘘か

 常識的にみると、講談社という伝統ある出版社の社会的に名前の通っている雑誌が、これほど社会的なインパクトの大きい記事においてコメントの捏造という明らかな被害者が存在するような行為をするとは考えにくい。また仮にそのような事実があったとして、被害者であるはずの朝木がその後も取材に応じるとともに、担当者や記者らに対して1年以上もの間、そのことをおくびにも出さなかったなどとは誰が考えても信用できる主張とはいえまい。

 しかし朝木は平成8年8月7日以降、平成14年10月29日に敗訴判決が確定しても「取材をいっさい受けていない」とする主張を引っ込めていない。いったん持ち出した主張を決して曲げない執念深さは矢野譲りだろうか。

 さて、『週刊現代』から「取材をいっさい受けていない」とする事実を立証するために行った朝木の説明にはそれなりの具体性があった。朝木が提出した陳述書によれば、平成7年9月11日、発売されたばかりの『週刊現代』を確認した朝木は以下のような行動をとったという。



(朝木が主張する「編集部への抗議電話」)

 矢野議員と相談した結果、すぐに連絡してこちらの意思を伝えておくべきだということになり、私は、すぐに「週刊現代」編集部の○○編集部員(筆者注=担当者。○○は実名)に電話をかけました。そして、私が「『明代は創価学会に殺された』とすごい引用になっていますが、こんな発言はしていないし、身に覚えのないことで、私達がとばっちりを受けるようなことはないでしょうね。」と伝えると、○○編集部員(同)は「創価学会は、月刊ペン事件以降最近はメディアを訴えていないから、大丈夫ですよ。」と答えました。この時は、○○編集部員(同)も忙しそうにしていたので短い電話で終わりましたが、記事に掲載された発言をしていないことは間違いなく伝えました。



 事実関係は別にして、「明代は創価学会に殺された」とする発言を「すごい引用」と記載しているところからすると、朝木にはこれが根拠のないとんでもない発言であるという認識があったことがうかがえる。

 さて朝木の上記主張によれば、『週刊現代』の発行日に編集部に電話し、発言はしていない旨を伝えたという。朝刊で内容を知って読んだというのだから、遅くとも午前中には電話したのだろう。『週刊現代』発行日といえば、その夜、記事の担当者が「草の根」事務所に挨拶に行った日である(前回参照)。ちなみに担当者は陳述書で、「草の根」事務所に挨拶に行く前にコメントについて朝木と電話でやり取りしたとは書いていない。

 しかし朝木の陳述書によれば、担当者に電話をしたことになっている。あくまで電話で話しただけなのだから、朝木は電話の相手が担当者であることを確認したということだろう。そうでなければ「○○編集部員は『創価学会は……』と答えました。」「○○編集部員(同)も忙しそうにしていたので短い電話で終わりました」などとはいえない。この陳述内容には具体性があるといえるが、仮に事実でない場合には悪質性の高い嘘ということになる。

いなかった担当者

『週刊現代』が発行された当日、朝木が担当者に電話をかけて「あのような発言はしていない」との意思表示をした事実はあったのだろうか。ところが担当者の陳述書によれば、担当者はこの日、取材で八王子に出かけていて夕方まで編集部にはいなかったというのである。

 すると朝木は担当者が八王子に出かける前か、夕方編集部に帰ってから「草の根」事務所に行くまでの間に担当者をつかまえたのだろうか。それならそうと陳述書に記載すればいいと思うが、朝木の陳述書には担当者に電話をしたとする時間帯は記載していない(法廷では「夕方以降だったと思いますが」「時間ははっきりと覚えておりません」と供述している)。

 本当に朝木は担当者に「あのような発言はしていない」という旨の電話をしたのだろうか。この点について講談社の代理人が法廷で朝木に直接尋問している。その様子をみよう。



(平成7年9月11日の「電話」に関する朝木の供述①)

講談社代理人  11日には(電話の相手の)名前を聞いたんですか、聞いてないんですか。

朝木  11日の時点では聞いたかどうか、ちょっと記憶がありませんが。

代理人  電話で、名前も聞かずに、それで今○○(筆者注=担当者)に抗議をしたと証言されるんですか。なぜ○○(同)という根拠があるんですか。

朝木  ですから、10月17日にお会いしたときに名刺をいただいて、きちんとした肩書と名前が書いてあるのを見て、ああこの間お電話した方ですねというふうに認識しましたが。

代理人  (10月)17日に名刺を渡されたら、11日の電話の声が○○(同)だとわかるんですか。

朝木  いや、話の流れからそういうふうになっていくんではないですか。……



 朝木は代理人の最初の質問に「11日の時点で聞いたかどうか記憶にない」といい、次の質問で早くも11日には電話の相手が誰なのか、確認していないことを認めている。まったく面識のない人物に電話をするのに相手が誰かを確認するのは当然で、そのことを覚えていないとは、相手が誰なのかを確認しなかったということと判断できよう。

 1カ月以上先に会った人物が過去に電話で話した相手であることがわかることはあり得ないことではない。ただしそれは、相手が過去に話したのが自分であると認めた場合だけである。ところが朝木は、電話から1カ月先に会った担当者から名刺をもらい、肩書が書いてあるのを見ただけで、それが9月11日に電話で話した相手と認識したというあり得ない話をしている。「話の流れからそういうふうになっていくんではないですか」という朝木の理屈は常人にはちょっと理解できない。

 1カ月先どころか、担当者はその日の夜に「草の根」事務所で朝木に会ったと証言している。だとすれば朝木はその時点で、昼間に電話した相手がこの担当者であると確認できたはずで、またそのような会話を交わしたはずである。朝木はなぜそのことに触れず、1カ月も先の話をするのだろうか。

(つづく)
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