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『週刊現代』事件 第9回
クレームをつけなかった朝木

 朝木直子と大統が『週刊現代』の取材に応じてコメントした事実は、その内容および記者が証言する取材の状況などからして疑う余地はないようにみえる。裁判所もまた記者が記録したコメント内容が「作り話であるとの疑いを抱かせる事情は見当たらない。」と述べている。さらに担当者によれば、以下のとおり、問題の『週刊現代』が発行されたあとも朝木は取材に協力的であり、とてもコメントを捏造された被害者の対応とは思えなかった。

 問題の『週刊現代』発行から3日後の平成7年9月14日、明代の司法解剖の結果が遺族に対して知らされた。この日、朝木を取材していたN記者は慈恵医大まで朝木と同行取材を許されている。また9月18日には東村山署で朝木大統と弟に対する事情聴取が行われたが、同日、同記者は大統からその内容について取材している。コメントを捏造されたと主張している被害者が2人とも、謝ってもいない記者に対してここまで協力的であることは普通では考えられない。

「取材も受けておらず、コメントを捏造された」と主張している朝木が、問題の『週刊現代』発行後も『週刊現代』の記者の取材にきわめて好意的に応じていたとはどういうことなのか。この点については講談社の代理人が朝木に直接尋問し、きわめて興味深い事実を明らかにしている。尋問の様子をみよう。



(問題の『週刊現代』発行後も取材協力していたことに関する朝木の供述①)

講談社代理人  あなたは当初の問題の記事が出て以降、『週刊現代』の記者に対してクレームをつけたことがありますか、ないですか。

朝木  クレームのつけようがありませんから。

代理人  クレームをつけたんですか、つけてないんですか。

朝木  ○○編集部員(筆者注=担当者)に発言はしてないことはお伝えいたしました。

代理人  N、M(筆者注=いずれも直接取材した記者)に対してクレームをつけたか、つけていないかを聞いてます。

朝木  いっさいそういう話はありませんでしたから、クレームもつけておりません。



 講談社の代理人も、「記者にクレームをつけたか、つけなかったか」だけ聞くのにも苦労していることがわかる。「『週刊現代』の記者から取材も受けていない」と主張している朝木にとっては、その後「クレームをつけたかどうか」は重要だったということだろう。しかし朝木は、最終的に取材記者に対してクレームをつけていないことを認めた。

確認さえしなかった朝木

 当然、(朝木の主張によれば)担当者には「コメントしていない」とする電話をしたにもかかわらず、少なくとも現場で取材を行っていた記者に対してはなぜクレームをつけなかったのかという疑問が出てくる。続く尋問をみよう。



(問題の『週刊現代』発行後も取材協力していたことに関する朝木の供述②)

代理人
  その後『週刊現代』のN、Mの取材に応諾したことはありますか、ないですか。

朝木  取材……なにか聞かれればお答えしたと思います。

代理人 『週刊現代』に捏造記事が出されて自分のいっていないことも答えた(ことにされた)といいながら、その後もN、Mの取材には応じたんですか。

朝木  NさんやMさんがお書きになった記事だなんていうことはまったく考えもしませんでしたから。



 当時、『週刊現代』の記者が東村山で取材したのは朝木明代の転落死関連だけである。したがって、仮に記事を取材記者が執筆していなかったとしても、いかなるかたちであれ、その取材結果が反映されることは十分にあり得ると考えるのが常識的な判断だろう。少なくとも、問題の記事が出る前から来ていた記者が記事に関与しているのではないかという疑いは小学生でも抱くだろう。

 それを確認さえせず、朝木は現場にいた記者が記事に関与したとは「考えもしなかった」というのである。そう考えるだけのよほどの理由があるのだろうか。さらに代理人は聞いた。



(問題の『週刊現代』発行後も取材協力していたことに関する朝木の供述③)

代理人
 『週刊現代』の記事に載りながら、『週刊現代』の記者がいながら、『週刊現代』の記者が関与していない記事が出てると思ってるんですか。

朝木  刑事告訴の話になったときに、『週刊現代』の記者の方が、「そんなもん、わしゃ知らん」といっとけばいいというふうにおっしゃってましたから。

代理人  捏造されたということは一言説明すればすむのに、そういうことも公言せず、『週刊現代』の記者の取材をその後も受け続けるというのは、どういう理由によるものですか。

朝木  記者の方がお書きになったとは思いませんでしたから。



 朝木は「記者が書いたとは思わなかった」とする強弁を繰り返した。しかしコメントの捏造は取材対象に対する重大な裏切り行為である。朝木が、その記者が記事に関与したかどうかさえも聞かなかったとはとうてい考えられなかった。

きわめて親密な関係

 代理人は記者が間違いなく朝木の取材をしていたというだけでなく、その後も『週刊現代』の記者がどれほど朝木と親密な関係にあったかを法廷で明らかにした。



代理人  むしろ記者とはその後も親しくお付き合いさせていただいてたんじゃないでしょうか。

朝木  他のマスコミの方と同じようにお付き合いしておりました。

代理人  食事にも行ってますね、『週刊現代』の記者と。

朝木 『週刊現代』の記者の方だけではありません。

代理人  カラオケにも行きましたね。

朝木  こちらの支持者と他のマスコミ関係者、かなり大人数でどこかに行ったことはあるかもしれませんが、『週刊現代』の方だけとどこかに出かけるなんていうことはあり得ません。

代理人 『週刊現代』の記者と矢野さんとあなたとカラオケバーまで一緒に行ってる、そういう事実がその後あるんじゃないですか。あなたが捏造されたという張本人と。

朝木  そういうふうな『週刊現代』と特別なお付き合いをしていたということはありません。



 朝木は『週刊現代』の記者と特段親しかったわけではないとムキになって主張した。しかしいうまでもなく、『週刊現代』記者以外の人物が同席していようといまいと、問題なのは「コメントを捏造された」と主張する記事が出たあとに『週刊現代』の記者と食事に行ったり、カラオケバーに行ったこと、なのである。常識では、そのこと自体があり得ない。朝木は「コメントを捏造された」などとは毛頭考えていなかったということと理解できよう。

 それよりもむしろ、代理人が公表した事実は、今となっては『週刊現代』にとってあまりほめられた話でもいい思い出ともいえまい。どちらかといえば恥をさらすようなものである。それでもあえてその事実を公表したところに、矢野と朝木に対する怨念の深さがあるような気がする。

(つづく)
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