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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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「拉致」デマを検証する 第3回
「行動する保守A」が紹介した新たな「拉致説」

「内部告発」が「伝聞の伝聞」のどうにもならない与太話であることを自白して以降、「行動する保守」Aが「内部告発」話に触れることはなくなった。もちろん卑怯者の常で、「行動する保守」Aが自らの不明を認め、支援者に謝罪することもない。

 それどころか、「伝聞の伝聞」であろうと、その内容だけはいまだに事実である可能性があると本気で考えているようだから、やはりその思考様式は常識とはだいぶ隔たりがあるというべきだろう。そのことを証明するかのようにそれから2年後、「行動する保守」Aは突然、香川大学教授の高倉良一という人物のブログ(高倉教授の「陳述書」)を紹介したのである。

「行動する保守」Aはブログで〈これが真実ならば東村山・朝木明代さん謀殺事件は新たな局面を迎えます。〉とさえ述べる。むしろ「内部告発」が「真実ならば」もっと早く「新たな局面を」迎えたはずだが、「行動する保守」Aは「内部告発」には一言も触れることができない。とんだ与太話によって多くの仲間に損害賠償責任を負わせた責任については頬かむりを決め込み、何事もなかったかのように他人のふんどしで相撲をとろうとする「行動する保守」Aの厚顔ぶりは並ではない。

「行動する保守」Aが紹介したというだけで信用性に疑問を持たれかねないが、高倉教授が聞いたとする「朝木明代『拉致』の状況」とは以下のようなものだった。



(高倉教授が聞いたとする「朝木明代『拉致』の状況」=趣旨)

 平成7年9月1日夜、創価学会の最高幹部から朝木議員を脅すように命じられた暴力団員2名が、朝木議員の体をビルの6階の外側に抱え上げて、創価学会に敵対する活動を止めなければ落とすぞと脅していた。ところが、誤って朝木議員を落として死亡させてしまったと、この暴力団員2名が創価学会の幹部のところに顔面蒼白になって駆け込んできた――と野崎氏は、その学会員から聞いた。



 高倉教授は野崎という人物からこの話を聞いたという。これもまた伝聞の伝聞だが、「行動する保守」Aの「内部告発」と違うのは、この話が事実とすれば、野崎が聞いたという伝聞元はどうやら特定できそうだという点だろう。高倉教授は陳述書を書いた時点でこの伝聞元を特定していないらしいが、「野崎発言」の内容を真実であると信じきっているようである。

矢野情報と共通するタレ込み電話

 ただし高倉教授のブログによれば、高倉教授は「野崎発言」の内容について確かな裏付けを取ったわけではない。裏付けの取れない話はデマである可能性を疑わなければならない。

 とりわけ東村山事件においては「行動する保守」Aの主張した「内部告発」に近い話が出回っているが、いずれも情報の根拠が示されたものはない。高倉教授が真実であると主張する「野崎発言」の信憑性を検討する前に、「行動する保守」Aの「内部告発」以前に出ていた「目撃」情報をあらためて紹介しておこう。

 なお高倉教授は裁判所に提出した準備書面で「野崎発言」に基づいて「再捜査」を提言するとともに、〈いずれも、東村山事件は創価学会の犯行であると主張・立証しているものである。〉として『創価学会ドラキュラ論』(幸福の科学)、『怪死』(乙骨正生著=教育史料出版会)、『東村山の闇』の3点の書籍を紹介しているが、これらの中でも以下に紹介する「明代は拉致されて落とされた」とする「目撃情報」あるいは関連情報が記載されている(『創価学会ドラキュラ論』については未確認だが、同じ幸福の科学が同時期に出版した『創価学会を折伏する』には「目撃情報」が記載されている)。したがって、「拉致」に関する記載の信憑性を検討することによって、各出版物の信用性も計ることができよう。

「明代は拉致されて落とされた」とする「目撃情報」は以下のとおりである。



(「目撃情報」1)

1 
平成7年9月5日0時15分ごろ、東村山署に静岡市居住の男からタレ込み電話

「私は当日、例のマンションで女性が男4名位に担がれて行くのを見た。2人で見た。……あれは自殺ではなく、創価学会の犯行だ」

2 平成7年9月6日午後3時ごろ・匿名の男からタレ込み電話(前日と同一人物)

(副署長の千葉が対応)

「私は4名の創価学会員が朝木市議をマンションに連れ込むのを目撃した」

 千葉が「目撃した際に110番をしなかったのはなぜですか? 創価学会員であると断定した根拠は何ですか?」と聞くと、男は「ばかやろう、お前も創価学会から金をもらっているのか」と怒鳴り、一方的に電話を切った。

3 矢野のコメント(『週刊宝石』平成8年4月18日号)

「『朝木氏が4人の人にビルへ連れ込まれるのを見た』『消えたはずの靴は、直後に6階の空き部屋で発見されていた』など、こちらには新たな話が集まっています」



 ここまでの情報は「犯人」が「4名」と共通している点、「担がれて」いたのが「朝木」と特定している点からみて情報源は同一とみていいのではあるまいか。この場合の「情報源」とは「デマの発信源」でもあり得る。これは通常の「情報」だったのか「デマ情報」だったのか検討してみよう。

男が110番しなかった不思議

 東村山署に電話してきた男は、明代が今まさに「拉致」されている状況について最初は「例のマンションで女性が男4名位に担がれて行くのを見た」といい、2回目には「4名の創価学会員が朝木市議をマンションに連れ込むのを目撃した」といっており、目撃状況が微妙に異なっている。男はマンションの入口で見たのか、階段を上っていくのを見たのか、一貫性も具体性もない。

 その一方で、この男は「犯人は創価学会員」と断定し、担がれていた女性が「朝木明代」だったと特定している。男が「犯人」を見ただけで「創価学会員」と断定できるとすればその根拠はどこかで顔を見て知っていたか、それとわかるものを身につけていたということだろう。また担がれていた女性が「朝木明代」と特定できたということは、かなり近づいて顔を覗き込んで確認したという以外には考えられない。「犯人」は男が「朝木明代」の顔を確認するのに気づかないはずはなく、男をそのまま帰すはずもないと推測できよう。

 すると、男の目撃内容が事実なら、その異様な光景を目撃した男がただちに110番しなかったのはますます不可解というべきだろう。千葉がタレ込み電話の男に対して「目撃した際に110番をしなかったのはなぜですか?」「創価学会員であると断定した根拠は何ですか?」と説明を求めたのは自然な対応で、それに対して男はなんらの説明もしなかった。それだけでなく男は千葉に対して一方的に「お前も創価学会から金をもらっているのか」と怒鳴り、そのまま電話を切ったのである。

 千葉から当然のことを聞かれた男が示した反応をどう理解すればいいだろうか。その後男からの情報提供が途絶えたところをみると、男のタレ込み内容がデマであり、男が情報を提供しようとしたのではないことを物語っていよう。男が2回もデマの電話をかけた目的は捜査協力ではなく捜査の攪乱にあったとみるべきだろう。

 矢野のコメントについては、本連載の第1回で述べたように、矢野は続報を発信するどころか『東村山の闇』にも1行も記載せず、「行動する保守」Aの「内部告発」にもいっさい近づこうとしなかった。矢野は「例のマンションで女性が男4名位に担がれて行くのを見た」とする「目撃証言」には信憑性はないと判断していたということである。

 なお、タレ込み電話の男は「2人で見た」といっているが、この「犯人」が「4名」であるとする情報の発信者はタレ込み電話の男と矢野に限られている。

(つづく)
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