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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

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「拉致」デマを検証する 第4回
前段階の「目撃」情報

 仮に「犯人」が何者で、何名であるにせよ、朝木明代をマンション5階と6階の間の踊り場から転落死させるには、当然、そこに至る経過がある。明代が拉致されて転落死させられたとすれば、時間的にも「目撃」されたとする場所との関係からも、「犯人」である可能性が強く疑われる情報があった(むしろそう考えなければ、あるいは「犯人」との関係を暗示しようとする意図がなければ、この「情報」を取り上げることはあるまい)。その意味では、以下に紹介する「情報」も「明代を拉致して転落死させた」とする「目撃談」といってもよかろう。その「目撃談」は以下のとおりである。



(「犯人」に関連すると思われる「目撃」情報=掲載順)

1 『週刊現代』平成7年9月23日号

「私は事件があった日の夜9時30分ごろに現場の駐車場で不審な男が2~3人で話をしている声を聞いていました。そのことを話したのですが、警官はメモもとらずに、取り合ってもらえませんでした。とてもやる気があるとは思えません」(死亡現場近くの住人)

2 『創価学会を折伏する』(幸福の科学)

 午後9時30分ごろ、マンションの駐車場で不審な男性数名が話をしている声を、近くの住人が聞いている。

3 『怪死』記載の「遺族の反論」

 事件発生頃、現場直近の西側住民が、現場駐車場に不審車両と不審者2、3人がいてボソボソ話しているのを目撃した事実を、聞き込みにきた刑事に伝えたが、無視しており、(不審な人物や不審な車両の目撃証言がないとする)警察発表は事実に反する。

4 『東村山の闇』

 午後9時30分ごろ、事件現場の裏の駐車場で不審な車があり、見慣れない人間が2、3人で話しているのをビルのすぐ近くに住む住民が目撃している。これは聞き込みにきた刑事に話したが、この事実は東村山警察の発表からスッポリと抜け落ちている。



 上記4つの「不審者情報」は、「目撃」されたという時間帯が「午後9時30分ごろ」と明代が転落した午後10時に近接した時間帯であること(『怪死』は「事件発生頃」)、場所は転落現場に隣接する駐車場であることが共通しており、『怪死』と『東村山の闇』には「不審車両」もあったと記載されている。したがってこの4つの「目撃」情報の発信源は同一とみていいのではあるまいか。

 明代が隣のマンションから転落(自殺)したのが30分後の午後10時ごろだから、仮に明代が何者かによって拉致され、転落死させられたのだとすれば、この「不審者」らが「犯人」であるとしても、この「情報」の限りでは矛盾はないようにみえる。少なくとも、この「情報」を掲載した側の意図はいずれも、この「不審者」らが「犯人」であること、少なくとも明代が何者かに殺されたと印象付けることにあるように思える。

通話記録が語る事実

『怪死』と『東村山の闇』が主張するように、警察は付近の聞き込みで明代が転落した音を付近の住民が聞いていたことを確認しているが、「転落の前後に不審な人物や車両が目撃されたなどという情報はなかった」と発表している。警察は矢野が主張するように、「不審者情報」を意図的に無視したのだろうか。

 しかし冷静にこの「不審者情報」を検討してみると、不自然な点が浮かび上がる。『週刊現代』と『創価学会を折伏する』では「不審者」が「話している声を聞いた」とされているが、この「目撃者」は至近距離で「目撃」したとはいっていないから、「不審者」らはよほど大きな声で話をしていたものと思われる。明代を殺害する目的で拉致し、これからマンションの5階まで運び上げようと考えている「不審者」にしては不用意ではあるまいか。

 この4つの「情報」に共通する矛盾点もある。この「目撃」情報の30分前、明代は「不審者」らがいたという駐車場の前を自宅方向に独りで歩いていくのを目撃され、さらにこの「目撃」情報のわずか11分前の午後9時19分、自宅から事務所にいた矢野に電話をかけているのである。矢野と朝木直子はこの電話について「何者かに脅された状態でかけさせられた」と主張している。

 その夜、自宅に何者かが侵入した形跡はなかったと朝木自身が供述しているとおり、明代が自宅で脅されていたという矢野らの主張に裏付けはない。しかし、明代がこの「目撃」情報のわずか11分前の午後9時19分に自宅にいたことは、矢野自身が裁判所に提出した通話記録によって客観的に裏付けられた事実なのである。

「不審者」が明代を「拉致」した可能性

 すると、この「目撃」情報の「不審者」らが明代を転落死させたとすれば、「不審者」らは9時30分に「目撃」されたあと朝木の自宅まで行き、明代を拉致して再び現場のマンションまで戻ってきたということなのか。しかし、これはあまりにも非効率的かつ場当たり的な動きであり不自然に思える。明代の自宅に(侵入ではなく、平穏に)行って拉致する時間を考えれば、再び現場に舞い戻って午後10時に明代を転落死させることは時間的に無理があろう。わざわざ同じ場所に戻る必然性もない。したがって、午後9時30分に「目撃」されたという「不審者」らがその後、朝木宅に行って明代を拉致して現場に舞い戻り、午後10時に転落死させた可能性はないとみるべきではあるまいか。

 では「不審者」らは午後9時19分以降に明代を自宅から拉致して車に押し込み、マンションに隣接する駐車場に停め、明代を殺すタイミングを見計らっていたということなのか。しかし、明代が自宅で電話をかけてから「不審者」らが「目撃」されるまでわずか11分しかない。このわずかな時間の間に現場に隣接する駐車場まで来るのは無理である。

 しかも「不審者」らは、「拉致した」明代を車に押し込んだまま、第三者に聞こえるような大声で「不審な」会話をしていたことになるが、ますますあり得ない話である。したがって、9時30分に「目撃」されたという「不審者」らは9時19分以降に明代を拉致しており、そのまま転落死させた可能性も考えられないというべきではあるまいか。

 こうみてくると、上記4つの記載の限りでは、明代の転落死の直前に現場付近であたかも「不審者」の「目撃」情報があったかのように聞こえるが、前後で確認されている事実と照合すれば、この「目撃」情報がとうていあり得ない話であることがよくわかるのではあるまいか。矢野は「他殺」を主張しようとして裁判所に提出した通話記録によって、「不審者の目撃情報」がデマであることを自ら立証していたということになろうか。

(つづく)
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