ブログマガジン エアフォース
ブログで興味深い記事を公開していきます。
著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

最近の記事

カテゴリ

プロフィール

プールマン

Author:プールマン

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

QRコード

QR

FC2カウンター

『聖教新聞』事件 第2回
創価学会の反論

『聖教新聞』事件とは、『週刊現代』(平成7年9月27日付)が掲載した〈東村山女性市議「変死」の謎に迫る 夫と娘が激白! 「明代は創価学会に殺された」〉と題する記事に反論した『聖教新聞』(平成7年9月21日付)の記事によって名誉を毀損されたなどと主張して、矢野と朝木父娘が聖教新聞社や創価学会および東村山警察署副署長(当時)の千葉英司、万引き被害者らに対し、連帯して3000万円余の支払い及び謝罪広告の掲載を求めて提訴したものである。矢野らが問題とした記事は〈秋谷会長(筆者注=当時)――質問に答える〉というシリーズの13回目の記事で、「質問」のテーマが『週刊現代』の記事だった。

 記事で秋谷は次のように述べた。

〈警察の調べによれば、……(朝木明代は)飛び降り自殺した可能性が極めて高いとされています。いうまでもなく、学会には何のかかわりもない事件です。

 にもかかわらず同市議の長女(筆者注=朝木直子)は、「創価学会はオウムと同じ」「自殺したように見せて殺すのです。今回で学会のやり方がよくわかりました」などと耳を疑うような学会中傷のコメントを「週刊現代」に寄せた。また夫は、「妻が万引き事件で逮捕されたことも、学会におとしいれられただけ。万引き事件で悩み、それが原因で自殺したというシナリオを作ったんです」等と放言している。

 夫のいう「万引き事件」とは、死亡した市議が地元の洋品店でTシャツを万引きしたとして、7月に窃盗容疑で書類送検された事件です。この件に関しては、洋品店の人も市議が万引きする瞬間を目撃しており、警察も立件に自信を持っていた。――略――

 また、東村山署の副署長が「万引き事件は発生当時に目撃者が多数おり、同僚の男性議員と事件後にアリバイ工作をした疑いも濃く、極めて悪質と判断した。朝木市議は万引き事件がでっちあげだったと主張しているが、捜査は適正に行われ、書類送検には自信を持っている」と語っていた通りです。

 ところが、この夫と娘は、その万引き事件も、今回の転落死事件も、なんと“学会が仕組んだ陰謀”“学会と警察は共謀している”というのです。……何の確証もなしに、こんな荒唐無稽の「シナリオ」をつくって、何の関係もない学会を「人殺し」呼ばわりするとは、迷惑千万極まる話です。以下略〉

一石二鳥

 これに対して矢野と朝木は訴状で以下のように主張していた。(趣旨)



(訴状における矢野と朝木の主張)

①朝木明代は「万引き未遂事件」にはいっさい関係なく、明代の死亡は自殺ではないとする朝木および大統の主張を「耳を疑うような」「放言」と記載したことによって朝木父娘の社会的評価を低下させた。

②矢野は、朝木明代は「万引き未遂事件」にはいっさい関係ないとしてアリバイを主張したが、これを否定する千葉副署長のコメントを記載したことによって矢野の社会的評価を低下させた。

③明代が「万引き未遂事件」に関与した事実はなく、飛び降り自殺した可能性はまったくない。

④朝木父娘は『週刊現代』において、「創価学会はオウムと同じ」「自殺したように見せて殺すのです。今回で学会のやり方がよくわかりました」「妻が万引き事件で逮捕されたことも、学会におとしいれられただけ。万引き事件で悩み、それが原因で自殺したというシナリオを作ったんです」「万引き事件も、今回の転落死事件も、学会が仕組んだ策謀」「学会と警察は共謀している」などと発言した事実は、いっさいない。



『週刊現代』編集長の元木昌彦は、とりわけ④の主張をしていることを知らされ、激怒したと聞く。しかも、矢野と朝木にとって④の主張が認容されれば、仮に③が認められなかったとしても、問題とされた『聖教新聞』の記事が『週刊現代』の記事に基づいたものであることは明らかだから、少なくとも創価学会の名誉毀損が認定される可能性が高い。

 つまりこの主張は、朝木が『週刊現代』の記事をめぐって提訴された裁判では責任を問われることがなくなり、『聖教新聞』を提訴した裁判では勝訴が確実という、いわばまさしく一石二鳥の主張なのだった。矢野と朝木は、自分たちにはいっさい非がないといっているのである。

「事件の究明」を宣言

 この提訴について矢野は平成8年9月18日付『東村山市民新聞』第78号(「草の根市民クラブ」の政治宣伝ビラ)1面で次のように大々的にアピールしたものである。

(サブタイトル)

〈議員殺害事件〉

〈ついに法廷で事件の究明はじまる――〉

(メインタイトル)

〈東京地裁に事件関係者らを提訴!〉

 警視庁東村山署は明代の転落死を自殺と結論付けている。平成7年12月22日に行った記者会見で述べたとおり、自殺とは「事件性がない」ということである。ところが矢野は警視庁の判断を無視し、明代の転落死を〈議員殺害事件〉と決めつけていた。「殺害事件」と断定し、「事件関係者らを提訴」と記載すれば、それだけであたかも被告らが「事件に関与」していた人物たちであるかのような印象を与えるという文言の選択であり、並びである。

 本文では次のように記載している。

〈弁護団が提出した訴状によれば、「万引き未遂事件」で、朝木議員は一切関係がないのに、あたかも犯人よばわりし、「万引きを苦に自殺した」かのような発言を被告らが行い、これを……「聖教新聞」が公表し……関係者の名誉を毀損したので、3000万円を支払い、謝罪広告を載せるよう求めている。いよいよ事件の究明が始まる。〉

 本文における矢野らの主張の紹介はこれだけだった。〈いよいよ事件の究明が始まる〉と宣言したにしては、やや拍子抜けのする内容というべきだろうか。明代の万引き事件が「冤罪」だというのなら、矢野が証明すると主張している「アリバイ」の内容(あるいは証拠)でも堂々と主張すればいいのではあるまいか。

 また朝木直子は「『週刊現代』から取材を受けておらず、コメントもしていない」というのなら、『聖教新聞』が掲載した記事は根底からその根拠を失うことになるのだから、その旨も主張すればいいのではないのか。『週刊現代』に記載されたようなコメントはしていないといったところで、けっして「万引きを苦にした自殺」を認めたことにはならないのだから。

(つづく)
関連記事

TOP