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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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選挙ポスター印刷代金踏み倒し事件 第3回

実の伯母をヒステリー扱いした朝木直子

 ポスターを勉強するということでいったんはビラの印刷終了を了承した矢野が、現物を受け取ったまま代金を支払おうとせず、その上、矢野はビラの印刷を終了するにあたって代償をまだよこせという。そもそも、取引関係を解消するにあたり、解消を言い出した側がなんらかの弁済措置を講じなければならないなどという話は聞いたことがない。

 そもそもS印刷は4年間にわたって儲け抜きで(どこまで本当かわからないような内容の)ビラの印刷を引き受けてきたのである。これでは、S印刷は善意をアダで返されたというだけではすまない。明代の頼みを引き受けたかたちの伯父や、実の伯母にしても、まさか身内からこのような仕打ちをうけるとは思ってもみなかったにちがいない。しかし、伯父や伯母が実際に相手にしていたのは身内である明代でも直子でもなく矢野だった。そこにすべての災厄の元凶があった。

 平成8年9月20日にはやはり矢野と直子の連名で同じ内容の内容証明郵便が送付され、さらに同9月27日には同内容の「通告書2」なる文書が立て続けに送付された。矢野のビラ(すなわち矢野そのもの)は特別な存在だから、印刷会社は儲けが出なくても印刷すべきだし、矢野の意思に従わないのなら、相応の誠意を示さなければならないのは当然ということなのだろうか。かつて「このビラには人を誹謗中傷する内容が含まれている」として矢野のビラの折り込みを断った新聞販売店が4度にわたり報復的な訴えを起こされたことを思い出す。

 もはやどうみても、矢野と直子が印刷代金を踏み倒すつもりであることは明らかだった。まともな話し合いの通じる相手ではないと判断したS印刷は平成8年9月、紛争の解決を弁護士に依頼し、直子に対してビラ及びポスターの印刷代金の支払いを求めて武蔵野簡裁に提訴した。

 さて、裁判で直子は、

「東村山市民新聞及びポスターの注文者、受領者はいずれも東村山市民新聞社であり、その代表者は矢野穂積である。朝木直子は発注・契約に関与したことはない。したがって、朝木直子は当事者適格を欠き、請求は失当」

「契約解消の代償として、新聞とポスターの印刷を無償で行うことで合意していた」

 などと主張した。これに対して武蔵野簡裁は平成11年1月、ビラについては直子を責任者と認定せず請求を棄却したものの、ポスターについては直子の主張を認めず、ポスター代金の支払いを命じるとともに仮執行の宣言を行った(ビラに対する請求についてはS印刷側の主張に弱点があったことは否めないが、そのミスを指摘するよりも、裁判所が認定しなければよしとして、なんら省みることのない矢野の特異性にこそ目を向けるべきだろう)。

「東村山市民新聞」の代表者ではないとした点以外の部分について裁判官は直子の主張を退けたわけだが、裁判前に矢野がS印刷に送付した「通告書」同様に、直子の主張には嘘があった。S印刷が親戚の紹介のよしみで利益の出ないような値段でビラの印刷を引き受けた経緯について直子は、

「過去の印刷ミスの損害補填分を考慮して安くしてもらったにすぎない」

 と主張していた。実はこの「過去の印刷ミス」とは、『東村山市民新聞』平成4年3月号でタイトルが脱落したまま印刷したことを指していた。しかし、これはもともと矢野が持ち込んだ版下の段階でタイトルが脱落していたのであり、つまり彼ら自身のミスなのだった(いつも完全版下の状態で持ち込んでいた)。したがって、S印刷がこのことを理由に印刷代金を安くするということはあり得なかったのである。

 それにもまして、直子の身内である伯父夫婦の心労も察するに余りある。裁判では直子が、なにか他人に対する敬意や誠実さが根本的に欠落しているのではないかと思わせる陳述書を提出していた。伯母夫婦が直子の家を訪ねて支払いを促したときの模様について、直子はこう書いていたのである。

〈平成8年頃、Yさん夫婦が夜遅く突然訪れて、伯母さんの方が玄関先で封筒の紙切れを振り回しながら、何か、代金を払っていないなどと、大声で理解できないことを盛んに言い立てて帰りました。……激しやすく感情的になりやすいYさんの伯母さんが一緒だったので、……反論せずに帰しました。〉

 そもそも直子がすんなり支払っていれば、足に障害を持つ伯父がわざわざ夜遅く伯母と連れ立って直子の家を訪ねることもなかったのである。ところが、説得に訪れた実の伯母の姿は、直子の陳述書では「紙切れを振り回し」「大声で理解できないことを言い立て」、「激しやすく」、伯母がいるだけでまともな話し合いにならないような、異常なヒステリーでも起こしているかのように描かれている。礼儀を知らないどころか、どこまでも人をなめた実の姪の本性を知った伯母のショックははかりしれない。

 ポスター代金に対する判決については当然の結果と思うかもしれない。しかし普通の取引相手なら、何の問題もなく支払いが実行され、取引が完了しているところである。この裁判は、提訴から一審判決までに2年以上を要した。次から次へと虚偽の主張を繰り出す直子への反論だけでも、S印刷にとって十分大きな消耗だったというべきだろう。もちろん、相当の弁護士費用も発生するし、人的ロスも大きい。ビラとポスターの代金を取り返せたとしても90万円にも満たない額で、企業の論理からすればとうてい割に合わない裁判である。それでもS印刷は裁判に踏み切った。人情や誠意をここまで踏みにじった矢野と直子に対する怨嗟の情はそこまで大きかったのだろう。


(第4回へつづく)
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テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

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