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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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『聖教新聞』事件 第27回
調書化を拒否

 矢野が裁判に提出した取り調べ記録は、最後に矢野が、明代が「もう1度調べてきます」といったにもかかわらず東村山署が書類送検したことを非難する発言で終わっている。最後で「もう1回思い出す」とする発言を持ち出すことで「日替わり」が注文・清算された記録が存在する可能性を主張し、明代の書類送検に関する東村山署の手法を批判したことで、矢野としては裁判に有利な材料として使えると判断したのかもしれない。

 しかしこれまでみてきたように、万引き当日に矢野と明代が「日替わりランチ」を注文さえできない状況にあり、この取り調べで矢野が何も反論できず、「日替わり」のアリバイもみごとに崩されたことは明らかだった。その内容が矢野にとって不利なものであることは矢野自身が十分に自覚していた。だから矢野はこの日、この取り調べ記録の調書化をかたくなに拒否したのである。

 では、本来は自分に不利な取り調べと感じていた矢野が、なぜ裁判所に対しては証拠として提出したのか。千葉によれば、裁判所に提出した取り調べ記録には数箇所の改ざんが認められるという。自分に不利な改ざんをするはずはないから、矢野は自分に有利と思う形に整えて裁判に提出したということである(それでも、「日替わり」のアリバイが成立しないことは明らかなのだが)。

出頭を渋った不思議

 さて千葉によれば、矢野が調書化を拒んだ理由は「レシートをもう1度調べたい」というものだった。取調官からリストを突きつけられてもなお矢野は、「日替わり」のアリバイを主張しようとしているものと理解できた。

 取調官は矢野に「アリバイ立証」の猶予を与えた。しかしその後の矢野の態度は、とうてい誠実に調査をしようとしている者のものではなく、むしろそのアリバイ主張にはやはり最初から根拠がなかったもの、つまり虚偽だったと考えるほかないものだったのである。

 千葉によれば、矢野が「もう1度調べたい」といってから2日後、取調官は矢野に電話で状況を聞いた。すると矢野は、「まだ資料が出てこない。私は故意に嘘をついているのではない。もう少し待ってください。私の方から連絡する」という趣旨の回答をしたという。

 しかし数日たっても連絡がなかったため、取調官は数回矢野の事務所に電話するが応答がないという状態が続いた。矢野からようやく連絡があったのは10月中旬である。千葉によれば、矢野は「まだ資料を探せない、伝票を見せてほしい」という。これに対して取調官が出頭を要請すると、「自分の一存では答えられないので検討してから回答する」と答えたという。

 伝票については東村山署がまとめたものをすでに取り調べの際に見せられており、矢野は自分たちが「日替わり」を注文さえできない状況にあったことを知ったはずである。それをもう1度確認したいというのだろうか。

 ただし東村山署が矢野に伝票を見せるには、矢野は東村山署に出頭しなければならない。当然だが、警察官が警察の資料を外部に持ち出し、それもアリバイ工作の容疑者に閲覧させるなどあり得ない。

 確認に行くにしても、自分なりの証拠(そんなものが存在すればの話だが)を確保した上で確認に行くのでなければ、「アリバイは嘘だったんですね」とダメを押されるだけである。矢野はそのことを承知した上で、「伝票を見せてほしい」といったのだろうか。

 ところが矢野は、自分で「見せてほしい」といっておきながら、取調官が出頭を要請すると「一存では答えられない」と事実上、出頭を断ったのである。これは奇妙な回答だった。

 なぜなら矢野は明代が書類送検された当時、「自分が明代のアリバイを証明できる」と公言しており、10月7日の取り調べの際には、矢野は最後に「明代の取り調べになぜ自分を呼ばなかったのか」と取調官を非難している。また明代の潔白を証明できるとすれば、それはやはり矢野以外にはいない。

 その矢野が、自らリストを見せてほしいといっておきながら、いざ出頭となるとなぜ「一存では答えられない」といって尻込みするのか。堂々と出頭し、明代の万引き犯の「濡れ衣」を晴らせばよかろう。たったそれだけのことを、誰に相談する必要があろうか。

 そう考えると、出頭を求められて尻込みした矢野の態度はやはりどう見ても、出頭すれば「日替わり」を食べられた可能性がないことを再確認するだけであること、すなわち自ら再び大恥をさらしに行くだけであることを矢野はよくわかっていたからだとみるべきではなかろうか。それ以外に、矢野がリストを見に出頭することを逡巡する理由は考えられない。矢野は明代の「汚名を晴らす」ことよりも自分のプライドを守ることの方が大事だったのだといわれても仕方があるまい。

最後の捨てぜりふ

 千葉によれば、「一存では答えられない」として出頭を拒んでから2週間たっても矢野からは何の連絡もなかった。この間、取調官は再三にわたって矢野に電話をするが応答がなかった。そこで10月下旬、取調官は矢野の留守番電話にこんなメッセージを残した。

「アリバイの証拠が用意できたと思いますが、事情聴取できる日時を連絡ください」

 と。千葉は取調官に、矢野は多忙でなかなかつかまらないかもしれないが、何度でも辛抱強く連絡を入れるように指示していた。しかし留守電のかいもなく、10月中に矢野からは何の連絡もなかった。「アリバイの証拠」が準備できればすぐに連絡があるはずだから、矢野と連絡が取れない状況が続くということは、「アリバイの証拠」も準備できていないということだったとみられる。

 千葉によれば、11月に入って取調官が矢野に電話すると、本人がやっと電話に出た。取調官は再度「アリバイ」の件で出頭を要請した。すると矢野は、「弁護士と相談させてください。その上で、こちらから連絡します」と応えたのである。今度は「伝票を見せてほしい」とはいわなかった。そういえば、出頭を断りにくくなることに気づいたのだろう。

 しかしその後、矢野から東村山署に連絡が来ることはなかった。取調官は留守電に「資料(「アリバイ」の証拠のこと)の準備ができたと思いますが、おいでください」とメッセージを残したが、矢野からは連絡がなかった。

 千葉によれば、それから約1カ月たったある日、取調官は東村山署に別の用事で来ている矢野を発見した。矢野から別の用事で行くと連絡があったわけではないから、気がついたのはまったくの偶然だった。矢野は何かの集会の申請のために東村山署に来たのだった。何度も電話連絡を受けているのだから、別件で行くなら行くと連絡ぐらいしてもよさそうだが、取調官に対して矢野からは事前に何の連絡もなかった。

 矢野の用事が済むのを見計らって、取調官は矢野に対し「びっくりドンキーのアリバイ」に関して事情聴取に応じるよう要請した。するとこれに対して矢野は、東村山署の広報内容を批判したり、アリバイが立証できないことについてさまざまな言い訳をしたあげく、最後には「頭にきているから行かない」「これから弁護士に会うからダメだ」などと捨てぜりふを残し、東村山署を出て行ったという。

 明代の「万引き犯の汚名を晴らす」と公言している者が、「頭にきている」などというきわめて個人的な理由で取り調べに応じないとはどう理解すればいいのか。これでは明代の名誉を守るのではなく、自分のプライドを守ろうとしているといわれても仕方がない。矢野が東村山署の何に対して「頭にきている」というのか定かではないが、東村山署が作成した注文・清算リストに矢野が「食べた」と主張した「日替わりランチ」が存在しなかったことと無関係ではあるまい。もちろんリストの中に「日替わりランチ」が存在しない事実は、矢野の主張するアリバイが虚偽であるということである。

 その後、矢野から東村山署に対して「アリバイ」に関する連絡はいっさいない。嘘をついているから、警察には近づきたくないということであるまいか。

 なお、「警察官による内部告発があった」などとして多くの仲間を矢野が発信した東村山デマに引きずり込み、相次いで損害賠償の支払いを命じられるという憂き目に遭わせた「行動する保守」Aは、「『びっくりドンキー』がリストを出さない」というだけで、いまだ明代の万引きがでっち上げられたものと固く信じているようである(平成26年8月31日に行った街宣)。主張が対立している場合には、たった1つの事実から軽はずみに結論を出すのではなく、より多くの角度から検証することが必要と思うが、この重鎮はそんな認識は持ち合わせていないらしかった。「伝聞の伝聞」にすぎない与太話を「内部告発」などと大騒ぎしたのもめったにみられない浅慮によるものである。しかしこの重鎮はどうやら、あの恥ずかしい失敗から何も学んでいないように思えてならない。

(つづく)
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