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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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右翼が再開した「東村山デマ」街宣  その1
 今では「在日特権を許さない会」(在特会)によるヘイトスピーチデモにも積極的に参加している「行動する保守」Aは平成20年から数年にわたり、「内部告発」という「伝聞の伝聞」にすぎない与太話をあたかも有力な新証言であるかのように主張し、東村山駅前などで「東村山女性市議謀殺事件の真相究明を求める」と称する街宣活動を繰り広げた。しかししょせんは「伝聞の伝聞」だから、「内部告発」についてなんらの立証もできなかった。東村山警察署元副署長、千葉英司から提訴された裁判でも立証活動はいっさいせず、平成23年4月20日、事実上の損害賠償金10万円をすみやかに支払い、和解というかたちの敗北を受け入れた。

 その「行動する保守」Aが、「真相究明活動」にいったいどんな進展があったというのか、朝木明代が万引きを苦に自殺を遂げた日の前日にあたる平成26年8月31日、西武新宿線東村山駅東口で再び「真相究明を求める」と称する街宣活動を行った。その街宣の内容だけをみると、なんらの進歩も反省も感じられない、きわめて雑なものに思えたというのが率直な感想である。

 ただし、私が「雑」と感じたからといって、すべての聴衆がそう感じたとは限らない。「行動する保守」Aの演説を初めて聞いた人にとってはまた別の感想があり得るだろう。それなりの説得力があるように聞こえた可能性もないとはいえない。そもそも東村山市議の矢野穂積が発信した「東村山デマ」も、元はといえばあり得ない話だったにもかかわらず、一時は一部のマスメディアさえ籠絡したのだった。

「行動する保守」Aがどんな理由から、「真相究明活動」を再開しようと思い立ったのかはわからないが、今回の街宣取材では、重鎮の雑な演説内容とは別に、いくつかの興味深い人間関係を見聞し、あるいはまさに「行動する保守」Aの演説内容すなわち矢野と朝木のデマを否定する新証言にも出合うことができた。

 それらを順を追って話そうと思うが、その前にまず、「行動する保守」Aが平成20年に「内部告発があった」などと大騒ぎして以後の足跡を簡単に振り返っておこうと思う。今回の街宣では、平成20年当時には参加していなかった新しい支援者が多かった。彼らにとっても、当時の「行動する保守」Aを知ることは、現在の「行動する保守」Aを理解する上できわめて意義深いものがあると思うからである。

「度肝を抜かれた」演説

「行動する保守」Aは平成20年7月29日、JR八王子駅前において、捜査機関が「万引きを苦にした自殺」と結論付けて捜査を終結した朝木明代の転落死について、あらためて「真相究明を求める」と称し、多くの支援者を集めて盛大な街宣活動を行った。「行動する保守」Aは自信ありげにこう述べた。

「私がなぜこの事件を取り上げてこのような訴えに立ち上がったのか。それは内部告発です」

「行動する保守」Aは「現職の警察官」から、

「この事件をこのままにしておくことはできない。これは自殺などではなく殺人事件であり、3人の犯人と思われる人物の特定もなされていました。しかるに、創価学会の信者とみられる検察官からの捜査打ち切りによって、真相は闇の中へと閉じ込められたのです」

 という話を聞いた、というのだった。この時点で「行動する保守」Aのいう「内部告発」は「伝聞」ではあるものの一応、その相手は事実を直接見聞した人物であることになっていた。「現職警察官が語った」というその話はそれだけでは証拠にはならないが、その「現職警察官」が「内部告発」の事実を裏付ける証拠を提出すれば、「内部告発」の内容は事実だったということになる。「行動する保守」Aが街宣で語った話が事実とすれば、少なくとも「行動する保守」Aが「内部告発」をしたという警察官を知っていることは間違いない。

「行動する保守」Aはよほど自信があったのだろう。翌日付のブログでこう誇示した。

〈このジャーナリスト(筆者注=宇留嶋のこと)や我々の街宣活動を遠くから監視する目的でやってきた創価学会関係者は、この後、度肝を抜く私の言葉を耳にすることになる。〉

〈これは単なる私怨によるものではありません。社会正義を賭けた戦いなのです。〉

 と。

「行動する保守」Aはこの私も「度肝を抜かれた」という。確かに、平成7年から継続して取材してきた者からすれば、それから13年もあとになって「内部告発者」が現れてこんな「内部告発」をし、いい歳をしてそれを真に受けた人物がおり、それだけでは飽き足らず白昼堂々、不特定多数に向かってその内容をハンドマイクを使って演説している、という事実に少なからず度肝を抜かれたのは事実だった。

矢野穂積、朝木直子と連携

 もちろん、「行動する保守」Aが「こんな内部告発を聞いた」と主張しただけで捜査機関が相手にするわけはない。その「警察官」自身が告発したとしても、具体的な証拠がなければ同じである。「私怨ではなく社会正義を賭けた戦い」とまで公言した以上、「行動する保守」Aは「内部告発」に基づいてより詳細な事実を明らかにし、確かな裏付けを用意しなければならないだろう。「内部告発」によって、少なくとも状況が変化することを期待しない支援者はいなかっただろう。

「行動する保守」Aが「真相究明」にあたって具体的にどんな道筋を思い描いていたかどうかはともかく、その後の平成20年8月24日、「行動する保守」Aが主催したシンポジウムに明代の遺族である朝木直子と同僚の矢野穂積とが参加したことで、ただでさえ「行動する保守」Aの言葉を信じてしまっていた仲間たちをさらに高揚させたようだった。平成20年9月1日に東村山駅東口で「行動する保守」Aが主催した「真相究明を求める」と称する街宣活動はこんな盛り上がりの中で行われた。

 街宣には「主権回復を目指す会」の西村修平、「政経調査会」の右翼M、その後ヘイトスピーチで有名になる「在日特権を許さない会」の桜井誠が名を連ね、矢野と朝木もわざわざ喪服姿で駆けつけたものだった。「行動する保守」Aにとって矢野・朝木と連携したことは、より「真相究明」を勢いづかせるとともに、自身としても「行動する保守」における重鎮として支援者の敬意をより高めることになったのではあるまいか。

 なおこの日、私が「行動する保守」Aに「『内部告発』をしたという警察官に直接会ったのか」と聞くと、「行動する保守」Aは「会った」と即座に答えた。

(つづく)
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