ブログマガジン エアフォース
ブログで興味深い記事を公開していきます。
著書紹介

民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

『民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒』(ユニコン企画発行、長崎出版発売、1200円+税)

現在の“東村山の闇”の原点である議席譲渡事件と女性市議転落死事故についてのルポルタージュ。今は絶版となっていて書店では買えないが、手元に在庫があるので、希望の方はこちらにメールしてください。書籍代+送料でお分けいたします。

最近の記事

カテゴリ

プロフィール

Author:プールマン

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク

QRコード

QR

FC2カウンター

久米川東住宅「電波障害」事件・後編
                             ★前編から読みたい人はこちら


JCOMの立ち入り調査を拒否した矢野

 矢野の請求内容を端的にいえば、受信障害の現状が改善されればよいということに尽きよう。被告であるJCOMもまたそう考えたのは当然である。だからJCOMは、矢野の部屋の受信状況がどういう状態なのかを確認するために立ち入り調査をさせてほしいと申し入れた。その結果、実際に受信状況に異状が発生していることが確認できれば、ただちに無償で対処するという趣旨である。

 きわめて自然ななりゆきで、多摩レイクサイドFMの件は別として、矢野の受信状況が改善されれば(実際に受信障害があると仮定すれば)、その時点で事実上、この裁判は矢野が関与する裁判では珍しい平和的解決をみることになる。JCOMの応訴姿勢はこの上なく紳士的かつ誠実なものだったといえる。

 JCOMが立ち入り調査を申し出たということは、矢野からすれば、被告であるJCOMが矢野の立証活動を手伝ってくれるといっているに等しい。原状回復を求める原告にとって、相手方が立証の手助けを申し出るという裁判もそうあるものでもあるまい。通常なら、こんなありがたい話を断る理由は思いつかない。ところが矢野は、不思議なことにJCOMの申し入れを拒否したのである。

 目に見えない部分のデータ分析などの調査なら、改ざんの恐れがないとはいえない。しかし、テレビの受信障害は素人でも一目で確認できるから、JCOMが調査結果を改ざんする恐れもない。にもかかわらず、矢野はなぜJCOMの立ち入り調査を拒否したのだろう。普通人の常識ではとうてい理解できない話というほかなく、これではむしろ矢野自ら提訴の前提事実が最初から存在していないと自白したも同然と受け取られても仕方あるまい。虚偽の事実に基づいて裁判を起こすこと自体、濫訴という違法行為にほかならない。

 裁判で矢野は、JCOM導入に至る自治会の決定過程に対しても違法性があるなどと主張したが、東京地裁は提訴からわずか3カ月で口頭弁論を終結し、平成17年2月10日、矢野の請求を全面的に棄却する判決を言い渡した。東京地裁は判決で、JCOM導入に際しての自治会の手続きに違法性はなかったと認定した上で、矢野の主張する受信障害の事実について次のように述べた。

〈原告(矢野)の主張する受信障害等被害対策を求める部分については、その受信障害の存在やこれが本件接続工事に起因するものであることを認めるに足りる証拠がない〉

 受信障害と接続工事の因果関係を認定する証拠がないというのみならず、裁判所が「受信障害の存在」についてまでもその証拠がないと認定した事実は重い。裁判所はJCOMが立ち入り調査を申し入れて矢野がなぜか拒否したという経過を重視し、少なくとも裁判所は最初から受信障害の事実は存在しなかったのではないかとする疑念を抱いたということである。請求原因事実の存在そのものが疑われること自体、そうそうあることではあるまい。矢野はそれでも控訴したが、東京高裁もまた矢野の主張を全面的に退けた。
 
 かつて矢野は、故朝木明代の万引きを苦に自殺した事件では「他殺」や「拉致」を主張しながら事務所や自宅の調査を拒み、少年冤罪事件では被害を訴えたにもかかわらず「多忙」を理由になかなか事情聴取に応じようとせず、朝木直子はセクハラ被害を申し立てながら何カ月もヒアリングに応じようとしなかった。いずれのケースにも共通するのは、彼らの申し立ての前提自体が虚偽だったか、もしくはこじつけにすぎなかったということである。

「電波障害事件」もまた、矢野以外に受信障害の苦情は1件もないこと、JCOMの立ち入り調査を拒否した事実などからすれば、矢野の主張する受信障害など最初から存在しなかったとみるのが自然である。すなわちこの裁判はいいがかり、嫌がらせのたぐいと見られてもやむを得まい。その理由は何なのか。矢野が入居以来4年間に管理組合に対してこの裁判以外に8件もの争訟を起こしていること、さらにこの間、管理組合に対して1度も管理費等を支払っていないこととけっして無関係ではないように思えてならない。

 いずれにしても、管理組合や自治会は同じ団地の住人である1人の市会議員が起こした常識的にはあり得ない裁判のために、また通常ならなんの問題もなく納入される管理費等の請求のために物理的・精神的エネルギーだけでなく、多額の費用の支出を余儀なくされているのである。

(了)
関連記事

テーマ:裁判 - ジャンル:政治・経済

TOP