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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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『聖教新聞」事件 第28回
 平成7年9月1日、東村山市議だった朝木明代が万引きを苦に自殺した事件をめぐり、『週刊現代』は〈夫と娘が激白!「明代は創価学会に殺された」〉と題する記事を掲載した。記事はタイトル部分を含め、大半が遺族や関係者の証言や主張に基づくもので、それまでの警察発表の内容をことごとく否定していた。とりわけ次のような朝木と父親大統のコメントはより創価学会が関与したと決めつけるものだった。

〈「創価学会はオウムと同じ。「自殺」したように見せて殺すのです。今回で学会のやり方がよくわかりました」〉(朝木)

〈「妻が万引き事件で逮捕されたことも、学会におとしいれられただけ。万引き事件で悩み、……自殺したというシナリオを作ったんです」〉(大統)

 これに対して、創価学会は『聖教新聞』で転落死に対する関与を否定するとともに、『週刊現代』およびコメントした朝木父娘ら「悪質なデマを流した」として強く批判した。「殺人犯」と断定されたのだから、反論しない方がどうかしていよう。

 ところがさらにこれに対して矢野と朝木らは、この記事によって名誉を毀損されたとして創価学会を提訴したのである。なお矢野らは同時に、マスコミに対して事実と異なる情報を流したなどとして万引き被害者や警視庁東村山警察署副署長の千葉英司も提訴した。

 問題の『週刊現代』をめぐってはすでに1年近く前に、創価学会が講談社とコメントを出した朝木父娘を提訴していた。この裁判で朝木は「コメントはしていない」と主張し、したがってコメントの内容について真実性の主張・立証活動はいっさいしなかった。

一転して積極的に「立証」

 しかし『聖教新聞』を提訴した裁判では、矢野と朝木は「『週刊現代』にコメントはしていない」と主張するとともに、「『万引きを苦にした自殺』が事実に反すること」について積極的な主張・立証活動を行った。朝木は幸福の科学によるインタビューで「万引きと自殺は表裏一体の関係にある」と述べている。「万引きが事実なら自殺という結論も正当性があるが、万引きが冤罪なら万引きの可能性もない」という趣旨である。

 したがって矢野は他殺を主張するとともに、「明代が万引きをしていないこと」についても詳細な主張、立証活動を行っている。明代の万引き事件に関して矢野は、明代の万引き犯の汚名が晴らせなければ、アリバイ証言を行った矢野も隠蔽工作に加担した当事者として責任を問われかねないという関係にあった。

「万引き事件当日、明代はずっと自分(矢野)と行動をともにしており、万引きがあった時間帯には2人はレストランで食事をしていたから、明代は万引き犯ではない」

 矢野はこう主張し、明代が取り調べで他人のレシートを提出したことについても「『日替わり』ランチのものと思って、そのまま提出した」と主張している。

隠せなかった動揺

 しかし『聖教新聞』を提訴した時点で、矢野はすでに取り調べで取調官から「日替わり」にメニューを変更したとしても、矢野がレストランに行ったと主張する時間帯には「日替わり」は売り切れていて注文さえできなかったことを聞かされていたのだった。そのことは矢野自身が証拠として提出した「事情聴取記録」からも明らかだった。

「事情聴取記録」によれば、矢野と明代がレストランに入ったと主張していた時間帯に「日替わりランチ」がすでに売り切れだったことを知らされた矢野は「ええっ、ウソっ」と驚きの声を上げ、絶句している。この矢野の反応こそ、矢野がまさか午後2時過ぎの時間帯に「日替わりランチ」が売り切れているとはまったく想定していなかったことを示していた。

 つまり矢野は「日替わりランチ」が売り切れていることを知らされるまで、「『レギュラーランチ』は誤りで実際は『日替わりランチ』だった」という言い逃れができると考えていたということである。しかし「日替わり」はすでに売り切れていて、「レギュラーランチ」以上に、彼らが注文することはあり得ないことが明らかになっていたのだった。

 矢野はその際、警察がレストランから提出された当日の注文・清算記録に基づいて作成した「注文・清算リスト」を見せられている。取調官はリストを見せながら、矢野と明代が「日替わりランチ」を注文するのは不可能だったことを説明し、彼らの主張するアリバイが虚偽であることを立証してみせたのである。

 しかし矢野が証拠として提出した「事情聴取記録」には、取調官が矢野にリストを示したことがわかる部分は削除されていた。平成11年5月31日付陳述書には、取調官から「注文・清算リスト」を見せられたことなどいっさい記載されていなかった。

それまでの時系列を否定する供述

 矢野はその取り調べで、矢野と明代が主張する「日替わりランチ」を注文することさえできなかった事実を同「リスト」によって突きつけられ、反論するどころかむしろレストランに行ったとする時間帯を、それまでの主張から2時間近くも繰り上げざるを得なかった。

 それまで矢野が明代とともに主張していた、「東村山市役所からレストランで食事をするまで」の時系列をすべて否定するもので、それまでの説明をすべて撤回したに等しい。これこそ取調官から「日替わり」が売り切れていた事実を突きつけられたことによる動揺そのものだった。

(つづく)
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