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民主主義汚染 東村山市議転落と日本の暗黒

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「議席取り戻し」事件 第12回
予算審議の場で他人を誹謗

 なお質問(平成27年3月議会予算特別委員会)の最後で矢野は、ビラ184号と同様にやはりもう1人の(むしろ最も)非難しておきたい市議について触れた。

〈この問題に関しては、越境通勤、越境通勤市議か、という名前を私は編み出しましたが、何回も同じことやるようじゃダメですよね、この町も。それをよくいっておきますが、おかげで前にやった人は、また有名になっちゃって、また話題の主になっちゃったじゃないですか。ということをいっておきたいと思います。〉

「話題の主」とは誰なのかこれだけではわからないが、平成26年の末から矢野が急に問題にし始めた市議と、矢野がいうもう1人の市議は何の関係もない。無理やり関連づけ、「問題」なるものを蒸し返そうとしているのは矢野自身である。しかし、「また話題の主になっちゃった」といっているにもかかわらず、矢野はなぜその人物の個人名を出さないのだろう。

 最初に矢野が「越境通勤市議」なる文言を使用して騒いだのは佐藤真和に対してである。東京地裁は佐藤に対するこの論評が名誉毀損であることを認定し、真実性を否定した。しかし矢野がそう信じたことについては相当の理由(相当性)があったとして、矢野に対する不法行為責任は認めなかった。したがって、矢野が再び佐藤に対して〈越境通勤市議〉と断定すれば、今度は名誉毀損が認定される可能性が高い。だから矢野は名指ししなかったのではあるまいか。

 朝木直子はかつて佐藤を〈越境通勤市議〉と呼んで追及していた際、市民に対して「(議席譲渡事件の際に)私たちがやられたことをやり返しているのよ」といったという。「私たちがやられたこと」とは、平成7年に行われた東村山市議選で、次点で落選した矢野に当選を譲るために朝木が松戸に住民票を移したことに端を発する議席譲渡事件を指している。その際、朝木に松戸での生活実体があるのかどうか市民が調査し、最終的にその住民登録は虚偽だったと判断された。その結果、矢野の繰り上げ当選は無効となり、議席譲渡の企みは敗北に終わった。

 朝木は自分が追及されたことを根に持っており、それに対して「やり返している」といっているのだった。議席譲渡事件は民意を愚弄する行為としてマスコミからも批判を浴びた。しかし「やり返しているのよ」という言葉からは、朝木と矢野が市民に対して謝罪するどころか、なんら反省の気持ちも持ち合わせていないことがわかる。

 矢野が今もなお佐藤に対して、個人名を出さないまでも〈越境通勤市議〉と呼んで誹謗しているのも「やられたことをやり返している」ということになろうか。しかし、佐藤についてはすでに裁判所から〈越境通勤市議〉ではないと断定されている。にもかかわらず、なおも佐藤を〈越境通勤市議〉と呼ぼうとしているのは、すでに公的に否定された事実を議会という公的な場を利用して蒸し返し、ネガティブな宣伝をしようとしていると判断されても仕方があるまい。

 矢野の予算特別委員会における質問は、実質的にもなんら質問ではなく、矢野のきわめて個人的な意見を発表しただけに終わった。その内容も独自の見解と裁判所から否定された文言を蒸し返すものにすぎなかった。予算質疑の場で、とうてい来年度予算と関係があるとも思えないだけでなく、質問ではなく他人を貶めることを目的としているとしか思えない意見を垂れ流すとは、これこそ予算(議会経費)の無駄遣いにほかならない。

朝木が行った虚偽の住民登録

 佐藤を視野に入れた〈越境通勤市議〉という呼称に対する執着ぶりは、かつて自分が繰り上げ当選を無効とされ、議席を逐われたことに対する矢野の屈辱感の深さを表しているようにも思える。もともと、裁判所から否定されてもなお、いったんいい出した主張を決して引っ込めないのは矢野の特異性である。決して非を認めないこととも共通していよう。

 平成7年の東村山市議選後に矢野と朝木が起こした議席譲渡裁事件で、朝木は当選したにもかかわらず、次点で落選した矢野に議席を譲ることを目的として千葉県松戸市に住民票を移した。矢野を繰り上げ当選させるためには当選人のうちの1人が当選を失えばよかった。だから朝木は千葉県松戸市に架空の住民登録を行い、東村山における被選挙権すなわち自らの当選を喪失させようとはかったのだった。市議になるために立候補したはずの者が自らの当選を放棄するなど、東村山市民に対する裏切り行為であるだけでなく、市民にとっても行政にとって想像もしない、通常では起こるはずのない出来事だった。

 当時、朝木だけでなく母親である朝木明代も「朝木直子は現実に松戸で暮らし、生活している」と主張する一方、それが矢野を繰り上げ当選させるためであることを否定しなかった。しかし裁判で矢野と朝木は、真っ向から「矢野に議席を譲るために住民票を移した」と(正直に)主張するのは不利と考えたようだった。

 住民の直接選挙の結果を党派や候補者間の都合で覆すことは民主主義社会では容認されないか、少なくとも裁判官の心証はよくないと判断したものと思われた。朝木は裁判で、松戸における「生活実体があった」と裁判官に思わせるためか「松戸に転居したのは父親の介護のためだった」と主張した。朝木はそこまで苦心して松戸に生活の本拠を移したことを主張したのである。しかし最高裁は、松戸における朝木の生活実体を否定し、矢野の繰り上げ当選を無効と結論付けた。

 最高裁判決後、東村山市選挙会は朝木の当選も認めない決定を行った。これに対して矢野と朝木はただちに反論した。しかしその主張が特異に思われたのは、彼らはもう、議席譲渡事件で主張していた当初の松戸での生活実体を認定しなかった最高裁の判断を否定しなかったことである。当初の住民登録が生活実体のないもの、すなわち虚偽登録だったことを事実上、認めたのだった。

 他人の住所をとやかくあげつらうのなら、まず自分たちが過去に行った虚偽登録を認め、市民に対する裏切り行為を謝罪してからにすべきではあるまいか。

(つづく)
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